呪いの三輪車――え、これホラー? いや、色々な意味で。

されど電波おやぢは妄想を騙る

文字の大きさ
5 / 11

第五夜。

しおりを挟む
 前回、なぜか嵐を呼ぶ園児になってしまった俺。

『あら? どうやら呪いの三輪車に呪われちゃったみたいね? ――ザマァ』

 悪魔らしい不適切な笑顔で口走る。

「流行ってるからって、そんな言葉を今使うんじゃねーよ!」

 右良し、左良し、後方良~しの指差し確認で、悪魔っ子に指差して告げる俺。

『――何で動じないのよ?』

 肩を竦めて呆れ顔。

「馬鹿を言え! 俺は見ての通り、嵐を呼ぶ園児となった。それが呪いの一環だとしても些細な事に過ぎん!」

 態々、椅子によっこらしょっとよじ登り、作業机を両手で叩きつけて力説する俺!

『――はぁ?』

「三輪車を必死に漕いでも後ろ指差されなくなったばかりか、大衆浴場と言う名の未踏の桃源郷に堂々と入れるのだ!」

『論点そこ⁉︎ 煩悩が最優先て……』

「だが、園児な俺一人では哀しいかな、当然、男湯に入る事になってしまう! そこでだ――」

 ニヤッと不適切な薄気味悪い笑顔で悪魔っ子を見る俺。

『――な、何よ……身の危険を感じるんだけど?』

 身震いして後ずさる悪魔っ子。

「ミサエ、一緒に来いや! 引率しろや!」

『クズかよ! 絶対に嫌よ! ミサエって誰よ! そんな名前と違うわ!』

 とかなんとか。

「ならば俺の猛走妄想でお前を蝋人形――違った。俺に逆らえない忠実なるいけない奴隷、卑しい雌豚に身を堕として、朝から晩まで組んず解れつにしてやろうか!」

『清々しい迄にクズかよ! サイテー!』

「悪魔に言われたくねーっつーの! どっちが良い、さあ選べ! 直ぐ選べ! 早よ選べ!」

 不適切な薄気味悪い笑顔全開、嵐を呼ぶ園児の様にお尻をふりふり、にじり寄る俺!

『ムカつくわ~。そのすっごい活き活きしてる目と不適切な薄ら笑い、妙な尻振りが本気マジでムカつくわ~』

「ぶっちゃけ、お前の容姿はめっさ好みだしな、俺」

 ちょいと照れ臭い素振りでプイっと横を向き、ポロっと本音を零す俺。

 悪魔っ子だろうが、ボンッキュッボンッは正義!
 ましてや美幼女から美女まで変幻自在、言う事なし!

『――な⁉︎ ば、馬鹿⁉︎ そう言う事を急に――』

「隙あり! 乳~、尻~、太腿~!」

『――あ!』



 跳びついた俺は見せられないよ?
 自主規制中につき、暫くお待ち下さい。
 


「ふぅ……素晴らしい体験だった!」

『クズに汚されちゃった――もう……お嫁にいけない……』

「俺が嫁に貰って……違った。一生、飼ってやっから、気にすんな!」

『くっ、殺せ――あ、あぁ? 駄目⁉︎』



 また跳びついた俺はどうしても見せられないよ?
 やっぱり自主規制中につき、暫くお待ち下さい。
 


「ふぅ……やはり素晴らしい身体だった!」

『い、一度ならず二度……否、すんごい沢山……クズが……赤ちゃん出来たら覚えてろよ……』

「弄ったぐらいで出来るか! 何処の箱入りお嬢様だよ! 大体、悪魔は受肉して生まれるんだろうが! 阿呆か!」

『クッ……伊達に物書きじゃないわね……』

 有名な手品師マギー◯◯さん等もビックリする程の手際で何処からか出したハンカチを噛み締め、キィーとなってる悪魔っ子。


 うん、俺は鬼畜だな。


「冗談はさて置き、嵐を呼ぶ園児の姿になった俺は乳と尻と太腿を存分に堪能して、妄想を実現する良い案が浮かんだ!」

『サイテー』

「ふっふっふ、今の内になんとでも好きに言え! 実現すれば卑しい雌豚だからな! ほれ、さっさと出掛けるぞ!」


 で、とある公園にやってきた。


「この幼児御用達、魅惑の滑り台で一気に加速をつけ、猛けり狂うように猛走妄想すれば絶対に到達する! イケる筈だ!」

『――なる程ね。上手く逝くと良いわね。てか死ね!』

「微妙に字面が違う気がするが……ま、奴隷堕ちは覚悟しておけよ? 何気に天才だわ、俺!」


 取り敢えず、やってみた。


「オラオラー! オラの前は何人たりとも――」

 滑り台から猛加速! 俺の予想以上だった!
 そして俺の予想以上に突き進み、勢い余って道路に飛び出た俺。


 丁度通り掛かった車に跳ねられた――。


 ――――――――――
 気になる続きはあるのか?
 答えは気が向いたら広告の後で!(笑)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...