流行りの異世界――転生先が修羅場で阿鼻叫喚だった件について説明と謝罪を求めたい。

されど電波おやぢは妄想を騙る

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第四四幕。

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「さて、負った傷を回復出来るのなら、折角なので私に付き合ってもらう!」

 トロールの行手を遮る様に降り立った私は、左手で握り締める様に最強の槍を携え、右手で最強の盾を前方へと突き出し構える。
 迫りくるトロールを見据え、腰を落とし臨戦体勢を取る。

 携帯し易い寸法に収縮していた槍と盾が私の意思を読み取り、神々しい輝きを放って身の丈を二回りは上回る大きさに拡張された。

「GAA!」

 私の目の前に立ったトロールから、巨大な丸太以上の棍棒が凄まじい威力で振り落とされる!

 棍棒が盾に打つかり、甲高くも鈍い音が辺りに轟く!
 しかし、伸し掛かる強力な一撃を、平然と右手の盾で受け止めてしまった私。

 振り落とされた棍棒の衝撃が周囲に伝播し、足元の砂利や土を巻き上げて吹き飛んでいく!

「――う、嘘~っ⁉︎ あれを何で受け止めれるの⁉︎ あ、有り得ないでしょ⁉︎」

 難なく受け止め、足元の地面が抉れているにも関わらず、平然としている私に驚きを隠せず狼狽しまくっているご様子の少年。

『阿呆の子とはいえ、儂の最愛の夫であり主人だからな? このぐらい出来て当然。驚く程でも無い。当たり前。ふっふ――どうだ小童、滅茶苦茶に凄いであろう!』

 何とな~く誇らしげに少年に伝えている雰囲気の紅。
 褒めちぎるのは微妙に擽ったいんで、出来れば止めて頂きたい。

 紅と少年は遥か上空で待機しているので、巻き込まれずに済んでいる。
 私を心配していない紅は、そんな風に暢気にしていたり。

「トロールよ、私を叩き潰すには力不足だ!」

 棍棒を盾で押し返し、左手に携える槍を渾身の力で穿つ!

「――あ」「嘘っ⁉︎」『主人⁉︎』

 遣ってしまったと言う声を漏らす私に続き、驚きの声を上げる少年と紅。

 渾身の一撃で放った私の突きが、トロールの土手っ腹に大穴を開け、突き出した衝撃波迄もが伸し掛かった!
 再生する間も与えずに木っ端微塵、跡形も無く粉砕してしまったのだった――。

 トロールの背後に在った山道迄もを抉ってしまい、更地と言うか断崖絶壁に変えて――。

 私の左腕は超越者が寄越した意味不明な義手となっている。
 こう言った戦闘行為に対してどのぐらいの力を発揮し、どのぐらい耐えられるのかと興味本位で試してみたのが裏目に出てしまった。

 よもやこれ程の怪力を発現してしまうとは――実際、想定外だ。

 左手に携えている騎兵用の重槍ランスにしても、私の期待を遥かに凌ぐ、想像以上の凄まじい威力。
 試練の間において番人が穿つこれを、よくも受け止めれたものだと思う。

『なぁ、主人よ。儂には容赦無く駄目出ししておいて、主人自身はこの始末? やっぱり主人は阿呆の子よの!』

 私の隣に降り立った紅が翼を畳み、首を捻って巨大な顔で覗き込む様に近付ける。
 独特の金眼を呆れる様に細め、鼻で溜め息を吐きつつ小馬鹿にしてきた。

「はっはっは――私自身も流石に想定外だって! 今後は手加減……左腕は封印せねばならんな、紅」

 そんな紅の鼻先を軽く叩いて誤魔化す私。

 焼け野原に等しい更地と化し、断崖絶壁を作ってしまった山道を見つめ、お互い顔を見合わせて罰が悪そうにぼやくのだった。

「槍のたった一突きで木っ端微塵って――しかも地形迄変えるなんて――あ、有り得ない……」

 その有り様を上空から一部始終目撃していた少年は、地面で腰を抜かし身を震わせて慄いていた――。



 ――――――――――
 気になる続きはCMの後!
 チャンネルは、そのまま!(笑)
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