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神空 怜依

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3話 曲と小説

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[3話]
『お疲れ様!
 今から、昨日の教室でミヅキと集まるから良
 かったらおいでよ!』
レイさんからメッセージが送られてきたのは、HRが終わってからすぐのことだった。
「藍奈、メッセージ来た?」
私の隣の席に座っていた朱音が小さな声で尋ねる。
「うん、来たよ。」
私も小さな声で返事をすると、まとめていた荷物を掴んだ。
「早く行こう!」
そう言って早足で教室を出て行く朱音を追う。
人の少ない廊下を通り、昨日の教室に着いた。
そっと横開きの扉を開ける。
そこには、レイさんが1人窓の外を見上げていた。
そして、ゆっくりと私たちの方を見たかと思うと、微笑んだ。
「2人ともお疲れ様!
 来てくれたんだね!」
「レイさん、お疲れ様です!」
「お疲れ様です。」
朱音がレイさんに駆け寄って行く。
その後ろ姿はまるで、飼い主の元へ走る犬のようだ。
対して私は緊張しているせいで、とても素っ気ない返事をしてしまった。
もっと愛想良くしないと!
「あら、藍奈ちゃん。」
後ろからかけられた声。
振り返ると、ミヅキさんが学生鞄を持って立っていた。
「ミヅキさん、お疲れ様です!」
ついさっきのことを教訓に、笑顔で挨拶をする。
「藍奈ちゃん、みんな、お疲れ様。」
ミヅキさんが、ふわりと微笑んだ。
「お疲れ様です!」
「ミヅキ、お疲れ様~!」
朱音が元気よく挨拶をし、その後ろからひょっこり頭だけ出したレイさんが、ミヅキさんに笑顔で手を振っている。
ミヅキさんは荷物を最前列の空いている机の上に置くと、手をパンと一度叩いた。
「じゃあ、始めましょうか。
 レイ、今日は何をするの?」
私と朱音も空いている席に荷物を置き、ノートとペンを取り出す。
その日したことをまとめていく。
これは、昨日朱音と2人で話し合ったことだ。
普段なにをしているのかを知って、何をサポートすれば良いのか考えていく。
まずはそれから始めようと思う。
「僕は、小説か、作曲をしようと思う。
 ミヅキには、絵を描いてほしい。」
「わかったわ。」
レイさんの言葉に頷き、紙とペンなどを取り出して、窓側の端の席に座って絵を描き始めたミヅキさん。
その横顔は、とても真剣で、私は思わず息を呑んだ。
「2人には別のことを頼みたいんだ。
 いいかな?」
ミヅキさんから視線を逸らし、私たちの方を向いてそう言い放ったレイさん。
「「はい。」」
声を抑えて返事をする。
「よかった。
 1つ目は、僕が書いた小説の添削と、感想教
 えてほしい。
 2つ目は、今できてる曲と歌詞の確認と、何を
 最初に録音するか、候補を決めてほしいん
 だ。
 この2つをお願いしてもいい?」
申し訳なさそうに眉を下げながら言うレイさんに、私たちは意気揚々と答えた。
「「任せてください!」」
ハッとしてミヅキさんの方を見ると、とても集中しているようで、私たちの方を見向きもしない。
邪魔をしなくてよかった…。
胸をそっと下ろし、ペンを動かす。
「はい、これ。
 小説はルーズリーフに、曲はスマホ、歌詞は
 ノートにあるから、終わったら教えてね。」
「わかりました。」
ルーズリーフ、スマホ、ノートを朱音が受け取り、大きく頷く。
それを確認すると、レイさんはミヅキさんのいくつか後ろの席で、紙に何かを書き始めた。
「俺は曲と歌の確認を先にするから、藍奈は小
 説から頼む。」
「了解。」
レイさんから渡されていたルーズリーフを朱音から受け取り、お2人から離れた廊下側の端の席に座る。
数枚の束になっているルーズリーフを1枚めくった。
そこには、黒い文字の羅列。
何度も消されたような跡も残っており、これはレイさんの大切な作品だということが強く伝わってくる。
この小説に見合う分、任された仕事を全うしようと、私は一文字一文字大切に目を通し始めた。
「…藍奈。」
名前を呼ばれ、顔を上げる。
「読み終わった?」
話しかけてきたのは前の席に座っていた朱音だった。
「うん、読み終わったよ。
 あとは、感想をまとめるだけ。」
そう言って、私はルーズリーフを持ち上げる。
「忘れてた。
 俺もまとめるから、ルーズリーフちょうだ
 い。」
差し出された手にルーズリーフを乗せて、ペンを握った。
早く感想を書きたい。
このワクワクを、このドキドキを感じたのだと。
もっと読みたいって思うほど面白かったのだと。
レイさんに伝えたい。
貴方の小説に心を奪われた人がいるということを。
そのために、私はペンを走らせる。
私の知っている限りの語彙を総動員して、この気持ちを伝えるんだ。
全て書き切った。
そう感じたのは、ルーズリーフの裏表を黒で埋め尽くした後のことだ。
ここまで書いたことに驚きながらも、満足感で心が埋め尽くされた。
「2人ともお疲れ様。」
頭の上から掛けられた声。
「ミヅキさん、お疲れ様です!」
「お疲れ様です!」
立ち上がって挨拶をした朱音。
私も慌てて立ち上がり、挨拶をした。
「進捗状況はどうかしら?」
首を傾げたミヅキさんの顔に、長い髪がかかる。
それを耳にかける仕草がとても美しくて、目が釘付けになった。
「俺は、全ての曲を聴き終わって、順番なども
 ルーズリーフにまとめました!」
元気よく答える朱音の声でハッとし、私も口を開く。
「私は小説を一通り読んで、感想をルーズリー
 フにまとめました。」
私たちの答えを聞くと、ミヅキさんは目つきを鋭くし、私たちに尋ねた。
「それで、どうだった?」
喉がゴクリとなる。
これは、何かの試験なのかもしれない。
手を握りしめると、手が汗で濡れていた。
「わ、私は!」
いつも、朱音の後をついて行っている私。
でも、今くらいは、ちゃんと自分の意思をしっかりと伝えたい。
「すごいって、もっと読みたいって思いまし
 た。
 そして、これを書いたレイさんや、そんなレ
 イさんと一緒にいるミヅキさんたちの力にな
 りたいです!」
じっと私の目を見ていたミヅキさんが、急に笑顔になって頷いた。
「そう。
 朱音君は?」
「俺は、レイさんのことを改めて尊敬しまし
 た!
 そして、この歌全部を世の中に出すお手伝い
 をしたいです!」
キラキラした目でミヅキさんをみる朱音。
「それは良かった。」
私たち2人を見るミヅキさんの目には、さっきの鋭さはもう無い。
「私は2人にマネージャーをしてほしい。
 今の返事を聞いてそう思ったの。
 だから、頑張ってね。
 応援しているわ。」
そう言い残し、ミヅキさんは未だに何かを考えているレイさんの方へと歩いて行った。
えっと、これは…。
急な出来事に頭がついていかない。
私が朱音を見ると、丁度こちらを見た朱音と目が合った。
「認めて、貰えたんだよな?」
そう辿々しく朱音が零す。
「そう、だね…。」
認めたことで、やっと事実を認識することができた。
「やったな!」
朱音が大きな声ではしゃぎ始める。
「やったね!」
私も大きな声で返し、両手を朱音に向けて上げた。
朱音も両手を上げて、ハイタッチ。
パチンと音を立てた両手が少し痛い。
でも、嬉しさが勝ってあまり気にならない。
「へえ、ミヅキ、認めたんだ。」
私の後ろから突然聞こえた声。
レイさんの声でも、ミヅキさんの声でも無い。
後ろを振り向くと、その人と目が合った。
「あ、アオイだ!」
嬉しそうにアオイさんに駆け寄って行くレイさん。
「ええ、認めたわよ。」
碧さんの方を挑発するように見るミヅキさん。
「決め手は?」
淡々と返すアオイさんの顔には、面白そうだと書いてある。
「いや、聞いた私が悪かった。
 レイのことを認めている人なら誰でも認める
 からね、ミヅキは。」
自分で納得したアオイさんは、ミヅキさんから視線を外し、レイさんを見た。
「レイ、調子はどう?」
レイさんはやっと話しかけられたのが嬉しいのか、キラキラした笑顔をしている。
「元気だよ~!
 小説と曲はちょこちょこ進んでる!」
「そっか。
 体調管理も大切にね。」
アオイさんは、少し高い位置にあるレイさんの頭をポンポンと優しく撫でた。
「はーい!」
元気よく答えるレイさんが、幼い子供のように見える。
「さあ、みんな帰りましょう。」
ミヅキさんの言葉で、レイさんはアオイさんから離れて帰る準備を始めた。
私と朱音も帰る準備を急いで済ませる。
あ、と声を上げたレイさんが私たちの方にやってきた。
「小説と歌、どうだった?」
そう言って首を傾げたレイさん。
「「すっごく良かったです!」」
大きな声で言った私たち。
その顔には満面の笑みが浮かんでいる。
「それは良かった!」
レイさんにスマホやルーズリーフなどを返し、感想を書いたものを渡す。
「ありがとう、感想まで!
 良かったらまたよろしくね~!」
手を振って、荷物を片付けに行くレイさん。
「俺たちの方こそ、また聞かせてくれると嬉し
 いです!」
朱音の言葉に頷く。
レイさんはその言葉にピタリと立ち止まった。
どうかしたのだろうか。
首を傾げていると、レイさんがパーカーの帽子を握りしめた。
「その、ありがと…。」
レイさんの顔が真っ赤に染まっている。
差し込んだ夕日のせいだろうか。
それとも…。
その顔は、レイさんのパーカーによってすぐに隠されてしまったので、答えはわからなかった。
でも、これからもっと頑張ろうと思う。
「さ、帰ろ帰ろ!」
「はい、帰りましょう!」
荷物を持ち、教室を出ると、レイさんが鍵をかけた。
「僕、鍵返してくるから先に行ってて!」
「いってらっしゃい。」
ミヅキさんの返事を聞くと、レイさんは駆け出して行く。
「私たちは行きましょうか。」
歩き出したミヅキさんに続いて、私と朱音、そしてアオイさんも歩き出す。
「そういえば、アオイはなんで来たの?」
ミヅキさんが、後ろを歩くアオイさんに尋ねた。
「2人の様子を見に来たんだよ。」
そう言って、アオイさんは私たちの方をちらりと見る。
「きっと、アオイもクレハも、2人のこと認める
 わよ。」
「わかんないじゃん。」
「認めるわ、絶対。」
ミヅキさんの自信のこもった声が、とても嬉しい。
「…そこまで言うなんて珍しいね。」
アオイさんが驚いたような声を出した。
「そうね。
 でも、そう思える子たちだもの。」
ミヅキさんの期待に応えたい。
そのためにも頑張らないと!
「私も練習に出ようっと。
 そうしたら、ミヅキがなんでそこまで自信
 満々で言えるのかわかるだろうし。」
どうやら、今日も作戦を考えて明日に臨まなければならないようだ…。
「あ、みんな、行ってきたよ~!」
廊下の奥の方から走ってきたレイさんが救世主に見えた。
それくらい、この空間が重い。
私たちは立ち止まった。
「お疲れ様、レイ。
 早かったわね。」
ミヅキさんが、先程とはうって変わって優しい声音でレイさんに声をかける。
「早足で行ってきたんだ!」
褒めて褒めてというような感じで言うレイさんのおかげで、重かった空気が消えた。
「お疲れ様。
 帰ろう、レイ。」
アオイさんがレイさんに微笑んだ。
「うん!」
レイさんが頷き、またみんなで歩き始める。
下駄箱に着き、靴を履き替え終わらせた頃、レイさんが口を開いた。
「そういえば、2人の家はどっち方向なの?」
「俺たちの家は、あっちの方です。」
朱音が駅と反対の方向を左手で指す。
「そっちなのかぁ…。」
レイさんが残念そうに肩を落とした。
「レイさんの家はどっちなんですか?」
朱音が聞くと、レイさんは右手で駅の方向を指す。
「僕とミヅキは駅から少し離れたところなん
 だ。」
レイさんとミヅキさんは?
ということは、アオイさんは…。
「私の家、2人と同じ方向だから、一緒に帰って
 もいい?」
そう言ったのは、私と朱音の前に立ったアオイさん。
やっぱり…!
さっきのミヅキさんとアオイさんの会話で、アオイさんが苦手な私。
できればあんまり一緒にいたくなかった…!
「一緒に帰りましょう!」
気持ちを押し隠し、笑顔で私はそう言った。
だって、アオイさんの評価を上げるチャンス!
こんな良い機会を逃してはいけない。
校門まで一緒に行き、レイさんとミヅキさんと別れる。
「また明日ね~!」
「またね。」
元気よく手を振っているレイさんと、静かに微笑むミヅキさんに一礼した。
「「お疲れ様でした!」」
頭を上げて、アオイさんを見る。
「じゃあ、行こうか。」
「はい!」
朱音が返事を返し、私たち3人は歩き出した。
沈黙がこの場を支配する。
誰も、何も話さない。
「…あのさ。」
この沈黙を破ったのは、アオイさんだった。
「2人はなんでマネージャーになりたいと思った
 の?」
私と朱音の前を歩いているアオイさんは、前も向いたまま尋ねる。
「俺は、昨日レイさんとミヅキさんの歌を聴い
 て、この歌を世の中に広めたいって思ったん
 です。
 でも、今日レイさんの作った歌を全部聞かせ
 てもらってから、その気持ちが強くなりまし
 た。
 俺の感動をたくさんの人にも感じてほしいっ
 て思ったから。
 その手伝いを俺がしたいって心から思ったか
 ら、俺はマネージャーをしたいです!」
朱音が力強く言い放った。
アオイさんが私の方を見る。
「私も、昨日聴いたレイさんとミヅキさんの歌
 を世の中に広める手伝いをしたいと思いまし
 た。
 でも、今日読ませて頂いた小説もとてもすご
 くて、どっちも広めたいです!
 minutesをたくさんの人に知ってもらって、
 応援してもらいたいです!
 だって、こんなに素晴らしいグループだか
 ら!」
涙が頬を伝った。
ポケットに入れていたハンカチで拭うが、涙は止まらない。
「そう、なるほど。」
アオイさんはそれだけ言い、いつの間にか止めていた足を再び進めた。
私たちもその後ろについて行く。
少し経つと、涙が止まった。
ホッとしていると、アオイさんが立ち止まり、後ろを振り返る。
そして、私たちを見た。
「明日、またあの教室においで。
 今日みたいに2人もいるから。」
それだけ言い、アオイさんはすぐ近くにあった家に入って行く。
どういうこと?
頭がハテナで埋め尽くされる。
「はい!」
朱音の声で現実に戻された。
「お疲れ様でした!」
声を張り上げて挨拶をしたが、既にアオイさんは見えない。
家へと向けて足を向け、歩く。
「明日、認めるかどうか決めるってことだよ
 な?」
朱音がポツリと呟いた。
「多分ね。」
どうしたら認めてもらえるのかな?
悩んでいたら、家に着いていた。
「「ただいまー!」」

悶々としながら夜を過ごす。
かと思ったが、意外と早く解決策が浮かんだ。
「朱音ー!」
朱音の部屋に突撃する。
「失礼しまーす!」
ノックもせずに入ると、朱音は机に向かって座っていた。
「ノックはしろよー。」
「はーい。」
文句を流し、朱音のベッドに腰掛ける。
「ねえねえ、明日の作戦、考えたんだけ
 ど…。」
そう言うと、朱音はニヤリと笑って体を私の方に向けた。
「なになに?」
「あのね…。」
結局、夜遅くまで話し合った私たちは翌日寝坊をし、遅刻寸前に教室に滑り込んだ。
ギリギリ間に合ったが、担任には睨まれてしまったので、夜更かしはやめようと思う。
でも、放課後への対策は万全だ!
という訳で、授業を真面目に受けてきます…。
「頑張ろうな…。」
沈んだ声の朱音。
「頑張ろうね…。」
走った後に待ってたのは、眠たくなる授業たち。
これらを乗り越えなければ…。
「真白双子!
 真面目に受けろ!」
「「はい!」」

[4話に続く]
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