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2章 魔法使いとストッカー
28 リットとランド
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「ロダン。ピンクちゃんはこれから大変ね。。。私、異なる世界の知識があまりないと報告しなければ良かったかしら?」
私は最後にちょっとトドメを刺した自分に罪悪感が残っている。ボソッとエド様が『牢に』って言ってたし。
「自業自得なので問題ありませんよ。遅かれ早かれ無知であれば、異なる世界の問答などすればわかる事ですし。大丈夫です。それよりも第二王子ですね。どうなる事やら、経過観察が必要ですね」
あ~、そうだよね。あんなにビクビク怯えて。気付いたら自分だけ2年分の記憶が無いのは怖いよね。
「でもあの『魔法封じ』って。そんな刑があるなんて。。。私が無知なせいで。。。」
私が思っている事がわかったのかロダンは優しく説明してくれた。
「お嬢様、気にしてはいけません。クライス様の死は何度も言いますがお嬢様の責任ではないのです。ちなみに『魔法封じ』とは魔法で人を殺めたりした重罪人に課される罪です。余程でない限り施行はされません。。。あの元王女ですが、始めの事件で人を殺めこそはしませんでしたが、あの時点では王族でしたからね。。。しかし、王族で治外法権だったにも関わらず、絶縁と爵位降下になったのは異例だったんです。あの時点で最上の刑だったんですよ。過去に囚われてはなりません」
ロダンはそう言って慰めてくれる。
そうだね。。。もう過ぎた事だ。うん。
「そうそう、リットの事だけど何か進展はあった?」
気を取り直した私は話を変える。今、帰りの馬車の中でロダンと2人っきりだから、保留になっていた案件について聞いてみた。
「はい。リットはやはり自ら領を、と言うかテュリガー領の領主一族から籍を抜いたようです。クライス様の事件は21領主の皆が知る所ですからね。領主と話し合った結果、下位貴族に降ったそうですよ。本人にも確認しました」
「え?降下?分家とかじゃないの?」
「はい。リット・テュリガー侯爵改め、リット・バース子爵となっています。テュリガー領は騎士家系で、魔獣専門のギルドがあるぐらいです。『主人を守れぬ腑抜けは一族に要らぬ』と、言われたそうですよ。。。兄弟仲はいいと聞いていたのですが。。。リット曰く『兄上らしい』との事ですんなり了承したそうです」
「そう。。。リットはどう?私には笑顔で対応してくれるから。。。落ち込んでない?」
「ええ。身軽になっていいと言っていました。元からお嬢様の側を離れる選択はなかったそうですし、今度ロンテーヌ領の領民になるそうですよ。まだ手続きが出来ていませんが」
「そう!!!なら良かった?のかしら」
「お嬢様が気に病む事ではございません。リットの問題です。しかし今回は説教を十分にしていますのでご安心を。主人に対して重要事項を報告していなかったのですから。ついでに調べたランドもです。あちらは兄弟間で少々問題があるようですし」
気になる!でもな。。。プライベートだしな。。。
「それって聞いてもいい事?」
「ええ。お嬢様は主人ですから個人情報ですが共有すべきかと。アークの調べで本人にはまだ未確認ですので、8割程度でお聞き下さい」
アークの調べでは、ランドと現領主のお兄様の間に確執があるそうで、ランドが卒業の年、その頃は次期領主であったランドの兄は、隣国の公爵令嬢と政略結婚をした。しかし、そのお相手がランドを領へ戻すべきだと主張されたそう。そのご令嬢は隣国国王の姪に当たるそうで、兄も弟も手に入れたいとわがままを言ったそうだ。当時の領主であるランドの父が領へ帰って来ては要らぬいざこざが起きると、ランドに王都で就職するように命じたそう。その後、癇癪を起こした公爵令嬢をなだめる為、ランドの父は早々に領主の座を明け渡し、王都屋敷へ夫婦で隠居。今はランドの姉と3人で暮らしているらしい。
「そうなのね。。。兄弟仲はいいって感じに思ってたけど、言葉を濁すわけね」
「はい。現在のシュバイツアー家に関しては、社交界などで特に噂などもないですね。わがまま領主夫人とも聞こえては来ていません」
そっか。みんな色々あるな~。ウチってやっぱりちょっと違うのか。仲がいいしお互いに寛容だしね。
「私ロンテーヌ一族に生まれて本当に良かったわ。幸せ者よね」
「ははは。そうですね。21領主の中で情で動くのはウチぐらいでしょう」
ロダンとひとしきり話したらちょうど王都屋敷に到着した。
私はドアを開けエスコートしてくれたランドに耳打ちする。
「さっき、ロダンからご兄弟の事を聞いたわ。今度ゆっくり聞かせてね」
と、私はウィンクして見せた。
「あぁ」
と、ランドは頷いてうつむき加減に微笑んだ。
「あ~!俺にも教えてくれよ。お嬢、内緒話か?」
リットは私達の内緒話で仲間外れにされてプンプンだ。私はリットにも耳打ちする。
「リット・バースさん、お兄様との事は残念だったわ。今度領民になるそうね。歓迎する!」
と、リットに微笑む。
「!!!」
不意を突かれたリットはそのまま黙って立ち尽くしている。
「みんな、大事な事を内緒にするからよ。ロダンに怒られたそうだから許してあげる」
私は笑いながらロダンと屋敷に入っていった。
帰るなりユーリにサロンへ誘導されると珍しい人がいた。
「ナダル!久しぶりね!去年の王都店見学以来かしら?」
「ええ。お嬢様、お久しぶりです。一段とお美しくなられて。早速試作品を作って来ました。楽しみすぎてこちらから飛んで来てしまいましたよ!」
ナダルは満面の笑みだ。うれしいんだね~、こっちまで笑顔になってしまう。
「うそ!早い!早速見せてくれる?」
私達のやり取りを聞いていたケイトがミランを呼びに行った。
ナダルは3種類のシュシュを鞄から取り出して机に並べる。
5cmのフリルがたっぷりの上質な生地で出来たピンクベージュのシュシュ。
2cmのフリルで小ぶりの総レースで出来た白のシュシュ。
2cmのフリルで黄色の布、多分平民用かな?生地の質がぐっと落ちたシュシュ。
ふわ~。すごい!
「流石ね、ナダル。貴族用は上質なリボンで、平民用は紐なのね?」
「はい。この平民用はデリアの作品です。日頃からお嬢様が、領民の事を第一にお考えなのを知っていますから。ロンテーヌ領民の為にまずは作ったと言っていました」
「うわ~うれしい事を言ってくれるわ!デリアにお礼を必ず言ってちょうだいね。まずは着けた感じを確認したいから。。。」
と、私は周囲を見る。いつの間にか来ていたミランはシュシュを手にとって色々観察していた。
ロダン、ミランはダメでしょ。。。ケイト!はお団子にしてるし。。。あっ、ユーリ!ポニテじゃん。
「ユーリ、こちらへ来てくれる?」
?マークのユーリはおずおずとこちらへやってくる。
「ナダル、これを早速ユーリに着けてみて」
ナダルはさっとピンクベージュのシュシュを手にしてユーリの髪にセットする。真ん中に髪を通してリボンで縛る。
「うわ~華やかだわ!リボンもかわいい!ナダル、リボンは蝶々結びをしてくれる?」
「蝶々ですか???」
うわっ。そっか。蝶々結びがないのかな?
「ユーリこちらへ来て」
と、私はさっとユーリのリボンを蝶々結びにする。
「どう?かわいいわ~。上で結んでもいいし、下で結んでもいいわね」
「お、お嬢様!リボン結びですね!斬新です!太いリボンにして、横に流してもいいですね、2本使ってもいいですし、これは創作意欲が膨らみます!下位貴族や平民と言わず、上流貴族でも十分に売れますよ!基礎デザインはそのままで、いかようにも広がるのです!オーダーメイドで作成できる!」
「ナダル、上位貴族でもいけるのか?」
急にミランは話に入ってきた。
「ええ。自分のオリジナルデザインが出来るんです。ドレスと一緒ですよ。生地からリボンまで自分好みに出来るでしょう?売れますよ。と言うか、社交用のドレスとお揃いにすればもっといいですね!」
ナダルは踊り出しそうなぐらい絶好調だ。
「それほどか。。。それならお嬢様、一旦これも保留でお願いします。この冬の社交界か春かはわかりませんが、上流貴族でもいけるとなると、平民用は一旦保留です。先に上流貴族に向けて発表しませんと、後々面倒です」
え~!私着けたいのに。。。ロンテーヌ領だけならいいんじゃない?
「領だけでもダメ?」
「ダメです。冬の社交界で発表が間に合えば春に平民用か下位貴族用でもいいですね。まずは販売戦略を立てない事には」
「は~い。では、この試作品はいただいてもいいかしら?」
ナダルは慌てて別のシュシュを取り出した。
「いけません。お嬢様、これは試作品です。お嬢様にはこちらを。お嬢様ならそう言うと思って別に作って参りました」
薄いオーガンジーのような生地に、金糸で花の刺繍がされた、フリフリの上品なシュシュだった。リボンも細い金色だ。
「ナダル、あなたって最高!私の瞳の色ね!うわ~、うわ~!」
私は思わずナダルに抱きついてしまった。
『『ごほん』』と、ロダンとケイトから同時にお怒りを受ける。
「あら、ごめんなさいね。とってもうれしいわ。ありがとう!」
「いえいえ。お嬢様に喜んで頂いて何よりです!」
ナダルはウンウンと頷いて『このレースの方の試作品ですが、あのおしゃれ好きの侍女様にどうぞ』と言ってくれた。
「何ていい人!エリよ!彼女、絶対喜ぶわ!」
ナダルに何度もお礼を言って私のシュシュを着けてもらう。
「お嬢様、残念ですが販売まで屋敷の中のみでご使用をお願いしますね。領の城下など外はダメです。でもよくお似合いです」
ミランは釘を刺したが満面の笑みだ。売れると確信しているのかな?早速もう一つの試作品を片手にブツブツ言っている。
あ~今日はなんだかスッキリしていい気分!シュシュ、最高!
私は最後にちょっとトドメを刺した自分に罪悪感が残っている。ボソッとエド様が『牢に』って言ってたし。
「自業自得なので問題ありませんよ。遅かれ早かれ無知であれば、異なる世界の問答などすればわかる事ですし。大丈夫です。それよりも第二王子ですね。どうなる事やら、経過観察が必要ですね」
あ~、そうだよね。あんなにビクビク怯えて。気付いたら自分だけ2年分の記憶が無いのは怖いよね。
「でもあの『魔法封じ』って。そんな刑があるなんて。。。私が無知なせいで。。。」
私が思っている事がわかったのかロダンは優しく説明してくれた。
「お嬢様、気にしてはいけません。クライス様の死は何度も言いますがお嬢様の責任ではないのです。ちなみに『魔法封じ』とは魔法で人を殺めたりした重罪人に課される罪です。余程でない限り施行はされません。。。あの元王女ですが、始めの事件で人を殺めこそはしませんでしたが、あの時点では王族でしたからね。。。しかし、王族で治外法権だったにも関わらず、絶縁と爵位降下になったのは異例だったんです。あの時点で最上の刑だったんですよ。過去に囚われてはなりません」
ロダンはそう言って慰めてくれる。
そうだね。。。もう過ぎた事だ。うん。
「そうそう、リットの事だけど何か進展はあった?」
気を取り直した私は話を変える。今、帰りの馬車の中でロダンと2人っきりだから、保留になっていた案件について聞いてみた。
「はい。リットはやはり自ら領を、と言うかテュリガー領の領主一族から籍を抜いたようです。クライス様の事件は21領主の皆が知る所ですからね。領主と話し合った結果、下位貴族に降ったそうですよ。本人にも確認しました」
「え?降下?分家とかじゃないの?」
「はい。リット・テュリガー侯爵改め、リット・バース子爵となっています。テュリガー領は騎士家系で、魔獣専門のギルドがあるぐらいです。『主人を守れぬ腑抜けは一族に要らぬ』と、言われたそうですよ。。。兄弟仲はいいと聞いていたのですが。。。リット曰く『兄上らしい』との事ですんなり了承したそうです」
「そう。。。リットはどう?私には笑顔で対応してくれるから。。。落ち込んでない?」
「ええ。身軽になっていいと言っていました。元からお嬢様の側を離れる選択はなかったそうですし、今度ロンテーヌ領の領民になるそうですよ。まだ手続きが出来ていませんが」
「そう!!!なら良かった?のかしら」
「お嬢様が気に病む事ではございません。リットの問題です。しかし今回は説教を十分にしていますのでご安心を。主人に対して重要事項を報告していなかったのですから。ついでに調べたランドもです。あちらは兄弟間で少々問題があるようですし」
気になる!でもな。。。プライベートだしな。。。
「それって聞いてもいい事?」
「ええ。お嬢様は主人ですから個人情報ですが共有すべきかと。アークの調べで本人にはまだ未確認ですので、8割程度でお聞き下さい」
アークの調べでは、ランドと現領主のお兄様の間に確執があるそうで、ランドが卒業の年、その頃は次期領主であったランドの兄は、隣国の公爵令嬢と政略結婚をした。しかし、そのお相手がランドを領へ戻すべきだと主張されたそう。そのご令嬢は隣国国王の姪に当たるそうで、兄も弟も手に入れたいとわがままを言ったそうだ。当時の領主であるランドの父が領へ帰って来ては要らぬいざこざが起きると、ランドに王都で就職するように命じたそう。その後、癇癪を起こした公爵令嬢をなだめる為、ランドの父は早々に領主の座を明け渡し、王都屋敷へ夫婦で隠居。今はランドの姉と3人で暮らしているらしい。
「そうなのね。。。兄弟仲はいいって感じに思ってたけど、言葉を濁すわけね」
「はい。現在のシュバイツアー家に関しては、社交界などで特に噂などもないですね。わがまま領主夫人とも聞こえては来ていません」
そっか。みんな色々あるな~。ウチってやっぱりちょっと違うのか。仲がいいしお互いに寛容だしね。
「私ロンテーヌ一族に生まれて本当に良かったわ。幸せ者よね」
「ははは。そうですね。21領主の中で情で動くのはウチぐらいでしょう」
ロダンとひとしきり話したらちょうど王都屋敷に到着した。
私はドアを開けエスコートしてくれたランドに耳打ちする。
「さっき、ロダンからご兄弟の事を聞いたわ。今度ゆっくり聞かせてね」
と、私はウィンクして見せた。
「あぁ」
と、ランドは頷いてうつむき加減に微笑んだ。
「あ~!俺にも教えてくれよ。お嬢、内緒話か?」
リットは私達の内緒話で仲間外れにされてプンプンだ。私はリットにも耳打ちする。
「リット・バースさん、お兄様との事は残念だったわ。今度領民になるそうね。歓迎する!」
と、リットに微笑む。
「!!!」
不意を突かれたリットはそのまま黙って立ち尽くしている。
「みんな、大事な事を内緒にするからよ。ロダンに怒られたそうだから許してあげる」
私は笑いながらロダンと屋敷に入っていった。
帰るなりユーリにサロンへ誘導されると珍しい人がいた。
「ナダル!久しぶりね!去年の王都店見学以来かしら?」
「ええ。お嬢様、お久しぶりです。一段とお美しくなられて。早速試作品を作って来ました。楽しみすぎてこちらから飛んで来てしまいましたよ!」
ナダルは満面の笑みだ。うれしいんだね~、こっちまで笑顔になってしまう。
「うそ!早い!早速見せてくれる?」
私達のやり取りを聞いていたケイトがミランを呼びに行った。
ナダルは3種類のシュシュを鞄から取り出して机に並べる。
5cmのフリルがたっぷりの上質な生地で出来たピンクベージュのシュシュ。
2cmのフリルで小ぶりの総レースで出来た白のシュシュ。
2cmのフリルで黄色の布、多分平民用かな?生地の質がぐっと落ちたシュシュ。
ふわ~。すごい!
「流石ね、ナダル。貴族用は上質なリボンで、平民用は紐なのね?」
「はい。この平民用はデリアの作品です。日頃からお嬢様が、領民の事を第一にお考えなのを知っていますから。ロンテーヌ領民の為にまずは作ったと言っていました」
「うわ~うれしい事を言ってくれるわ!デリアにお礼を必ず言ってちょうだいね。まずは着けた感じを確認したいから。。。」
と、私は周囲を見る。いつの間にか来ていたミランはシュシュを手にとって色々観察していた。
ロダン、ミランはダメでしょ。。。ケイト!はお団子にしてるし。。。あっ、ユーリ!ポニテじゃん。
「ユーリ、こちらへ来てくれる?」
?マークのユーリはおずおずとこちらへやってくる。
「ナダル、これを早速ユーリに着けてみて」
ナダルはさっとピンクベージュのシュシュを手にしてユーリの髪にセットする。真ん中に髪を通してリボンで縛る。
「うわ~華やかだわ!リボンもかわいい!ナダル、リボンは蝶々結びをしてくれる?」
「蝶々ですか???」
うわっ。そっか。蝶々結びがないのかな?
「ユーリこちらへ来て」
と、私はさっとユーリのリボンを蝶々結びにする。
「どう?かわいいわ~。上で結んでもいいし、下で結んでもいいわね」
「お、お嬢様!リボン結びですね!斬新です!太いリボンにして、横に流してもいいですね、2本使ってもいいですし、これは創作意欲が膨らみます!下位貴族や平民と言わず、上流貴族でも十分に売れますよ!基礎デザインはそのままで、いかようにも広がるのです!オーダーメイドで作成できる!」
「ナダル、上位貴族でもいけるのか?」
急にミランは話に入ってきた。
「ええ。自分のオリジナルデザインが出来るんです。ドレスと一緒ですよ。生地からリボンまで自分好みに出来るでしょう?売れますよ。と言うか、社交用のドレスとお揃いにすればもっといいですね!」
ナダルは踊り出しそうなぐらい絶好調だ。
「それほどか。。。それならお嬢様、一旦これも保留でお願いします。この冬の社交界か春かはわかりませんが、上流貴族でもいけるとなると、平民用は一旦保留です。先に上流貴族に向けて発表しませんと、後々面倒です」
え~!私着けたいのに。。。ロンテーヌ領だけならいいんじゃない?
「領だけでもダメ?」
「ダメです。冬の社交界で発表が間に合えば春に平民用か下位貴族用でもいいですね。まずは販売戦略を立てない事には」
「は~い。では、この試作品はいただいてもいいかしら?」
ナダルは慌てて別のシュシュを取り出した。
「いけません。お嬢様、これは試作品です。お嬢様にはこちらを。お嬢様ならそう言うと思って別に作って参りました」
薄いオーガンジーのような生地に、金糸で花の刺繍がされた、フリフリの上品なシュシュだった。リボンも細い金色だ。
「ナダル、あなたって最高!私の瞳の色ね!うわ~、うわ~!」
私は思わずナダルに抱きついてしまった。
『『ごほん』』と、ロダンとケイトから同時にお怒りを受ける。
「あら、ごめんなさいね。とってもうれしいわ。ありがとう!」
「いえいえ。お嬢様に喜んで頂いて何よりです!」
ナダルはウンウンと頷いて『このレースの方の試作品ですが、あのおしゃれ好きの侍女様にどうぞ』と言ってくれた。
「何ていい人!エリよ!彼女、絶対喜ぶわ!」
ナダルに何度もお礼を言って私のシュシュを着けてもらう。
「お嬢様、残念ですが販売まで屋敷の中のみでご使用をお願いしますね。領の城下など外はダメです。でもよくお似合いです」
ミランは釘を刺したが満面の笑みだ。売れると確信しているのかな?早速もう一つの試作品を片手にブツブツ言っている。
あ~今日はなんだかスッキリしていい気分!シュシュ、最高!
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