2 / 6
第一章 突如始まる非日常
第一話 〜不思議な現象〜
しおりを挟む
(01.)
~朝 瑠璃の家~
瑠璃 「ふぁ~よく寝たぁ」
自分、真鶸 瑠璃は音楽が好きなどこにでもいるような男子高校生だ。
今は、まさに寝起きという状態だ。
なんとなく頭は重いし、布団の中から出たくない。体を動かすよりはるかに楽な「目をつぶる」という行為。それをするだけで二度寝という最悪なルーティーンに陥ってしまうことは避けたい。
とりあえず学校には行かなければならないので仕方なく布団から出ようとしたとき、いつもとはなにかが違う感覚に気づいた。
瑠璃 「あれ…...?」
やっぱり声がいつもより高くなっている気がする。しかも筋肉が一瞬で衰えたみたいにいつも通りの動きができずうろたえる。周りを見てみても漫画みたいな「自分を弱体化する装置」的なのもあるわけないし。
そして、ふと自分の肉体に視線を落とすと…...
瑠璃 「!?」
「男性」と言われると違和感しかない胸の膨らみ、それに体毛も薄い。ちょっと鍛えてみてた筋肉とかも昨日に比べると衰えている。他にもさまざまな部位が自分が初めから「女性」であったことを主張している。立ち上がってみれば目線も低い。世界が全体的に自分に近づいてきたような感覚だ。背が縮んでいただけだが。
そうつまり...…女体化していた。
正直漫画より信じられない状況だ......
そうやって、自分…瑠璃は、おかしな日常に巻き込まれることになってしまった。自分に関わる、例えば、先生とかには何て説明しようか。いや、いい具合にそういう人たちの記憶が改ざんされてる説もありそうだしな。それにだいぶ生活が変わりそうだな。トイレとかどうすんだよ。そういえば「生理痛」とか怖い。慣れる気もしないし慣れたい気もしない。慣れるほど女体のままはなんか本気でどうしたらいいかわからない。まぁ、女体は慣れそうだな。慣れたくない気がするけど。慣れてしまうといけないような気がするけど。
......混乱が活気のない脳みそをかき乱す。
瑠璃 「どうすればいいんだよー!」
と、昨日までなら出るわけもなかった高い高い声でちょっと叫んでしまったが、特にどこに響くこともなく、そのままカラスの声にかき消されてしまった。
………瑠璃は慌ててはいるものの、普段通りの動きをとり、朝のルーティーンを済ませ、今はルーティーンにはあるはずもない、すこし前に”親友“に(なぜかは覚えていないが)偶然にももらっていた制服のスカートの大きさや丈を調節していた。
しかし、部屋の中の至る所をバタバタとしていてもそれを影から見ている者がいることには気づけなかった。
それは、個人的には、まるで「神」のようなオーラを放っている者で、正直、明らかに誰が見ても怪しいやつだ。まぁ、それは「姿を表していれば」の話。今は姿を消しているので誰にも気づかれることはない。
「それ」は、瑠璃が女体化した原因だった。また、「それ」的には思っていた以上の瑠璃の反応が面白かったらしく、ひたすらチート位置で瑠璃を見ていた。
こいつは遺伝子の神の『ヘリナ』。ヘリナの能力を授かったものは「異性体化する」という副作用がでるが、それと同時に全身の遺伝子を瞬時に置き換えることができるようになる。原理は知らない。
だが、使いこなせないと成功率も大分低い。それにたとえ使いこなせたとしても使いようのない不便な能力として見られることもある。
でも……瑠璃は使いこなせる。
と、ヘリナは初めて見かけたときからそう思っていたため、とりあえずお試しで能力を授けてみたのだが、あまりにも瑠璃の反応が面白かったので、すぐに命令を与えることも考えたが、まずそれを十分に楽しんでから瑠璃にある事を命令するかたちにプランを変更した。なので、満足するまでは瑠璃の前にちょこちょこ現れ、(姿は消して)瑠璃という娯楽を堪能しているのだった。
そんなことも知らずに瑠璃は大慌てでご飯を食べていた。スカートとか髪の毛とか大変すぎる。おかげでいつも通り起きたっていうのに時間がない。
(02.)
~午前8時 通学路~
瑠璃 「はぁ~どうしよ」
毎日通っているいつもと変わらない通学路…だったはずなのに。
突然変異に「毎日」を奪われた挙句
ナンパ男A 「ね~君可愛くない?」
ナンパ男B 「まじでくそかわいいなり~!」
ナンパ女A 「一目惚れしました!私と一生をともに歩んでいきましょう!!」
通行人達 「ねえあの子可愛くない?」 「それな」 「私には男に見えるが…」 「つーかあれナンパされてない?」
やばいやばい注目されてるしなんか人によって見え方が変わるのか男に見えると言っている老婆がいたり日常はあきらかに変わっている。(後であの老婆にちょっと聞いてみよう)
でもまずはこのナンパ軍団をどうするかだな。いい感じに突っかかって来てくれればさりげなく痛めつけることくらい余裕なのに…
多分。
ナンパ男A 「ちょっと来いよ」
ナンパ男B 「来ないとてめぇ潰すぞ」
ナンパ女A 「ギブミーユー!!!!」
うっわめっちゃうるさいし喧嘩腰になってきたからそろそろ法律上安全だろう。というかナンパじゃなかったの?若干でも気がある人間に潰すとか言っちゃう?あとあの女はちょっと黙って欲しいかな。高い声って響くよね。
ナンパ男B 「おい聞いてんのかてめぇ」(ガシッ)
通行人達 「うっわ強引」 「まじそれ」 「わしのメガネはどこにやったかのう」 「警察呼ぶ?」
腕掴んできやがった…面倒くさ…。警察呼んで欲しい......あとメガネは知らん!関係ないよね今!?
ナンパ男A 「ちょっと一緒に来やがれや」
瑠璃 「あ…やめ…」
しかし抵抗も虚しくズルズルと引きずられていってしまう…地面との摩擦が弱くなってることに気づいてちょっとショックだった。
どさっ
と放り投げられたのはどこかしらの路地裏だった。普通なら恐怖心でいっぱいなのだろうが、スマホからある人へ位置情報は送信しているので問題はまったくない。
ナンパ男A 「ちょっと付き合ってくれない?」
ナンパ男B 「ちょっとだけだからさー」
瑠璃 「学校があるので無理です」
ナンパ男A 「ふーんっ。 それじゃあ憂さ晴らしに殴ってスッキリしよう」
ちょーーっ!暴力反対ー!
ナンパ男B 「おらっ」
と、一発殴られたところで意識が途絶えた
~朝 瑠璃の家~
瑠璃 「ふぁ~よく寝たぁ」
自分、真鶸 瑠璃は音楽が好きなどこにでもいるような男子高校生だ。
今は、まさに寝起きという状態だ。
なんとなく頭は重いし、布団の中から出たくない。体を動かすよりはるかに楽な「目をつぶる」という行為。それをするだけで二度寝という最悪なルーティーンに陥ってしまうことは避けたい。
とりあえず学校には行かなければならないので仕方なく布団から出ようとしたとき、いつもとはなにかが違う感覚に気づいた。
瑠璃 「あれ…...?」
やっぱり声がいつもより高くなっている気がする。しかも筋肉が一瞬で衰えたみたいにいつも通りの動きができずうろたえる。周りを見てみても漫画みたいな「自分を弱体化する装置」的なのもあるわけないし。
そして、ふと自分の肉体に視線を落とすと…...
瑠璃 「!?」
「男性」と言われると違和感しかない胸の膨らみ、それに体毛も薄い。ちょっと鍛えてみてた筋肉とかも昨日に比べると衰えている。他にもさまざまな部位が自分が初めから「女性」であったことを主張している。立ち上がってみれば目線も低い。世界が全体的に自分に近づいてきたような感覚だ。背が縮んでいただけだが。
そうつまり...…女体化していた。
正直漫画より信じられない状況だ......
そうやって、自分…瑠璃は、おかしな日常に巻き込まれることになってしまった。自分に関わる、例えば、先生とかには何て説明しようか。いや、いい具合にそういう人たちの記憶が改ざんされてる説もありそうだしな。それにだいぶ生活が変わりそうだな。トイレとかどうすんだよ。そういえば「生理痛」とか怖い。慣れる気もしないし慣れたい気もしない。慣れるほど女体のままはなんか本気でどうしたらいいかわからない。まぁ、女体は慣れそうだな。慣れたくない気がするけど。慣れてしまうといけないような気がするけど。
......混乱が活気のない脳みそをかき乱す。
瑠璃 「どうすればいいんだよー!」
と、昨日までなら出るわけもなかった高い高い声でちょっと叫んでしまったが、特にどこに響くこともなく、そのままカラスの声にかき消されてしまった。
………瑠璃は慌ててはいるものの、普段通りの動きをとり、朝のルーティーンを済ませ、今はルーティーンにはあるはずもない、すこし前に”親友“に(なぜかは覚えていないが)偶然にももらっていた制服のスカートの大きさや丈を調節していた。
しかし、部屋の中の至る所をバタバタとしていてもそれを影から見ている者がいることには気づけなかった。
それは、個人的には、まるで「神」のようなオーラを放っている者で、正直、明らかに誰が見ても怪しいやつだ。まぁ、それは「姿を表していれば」の話。今は姿を消しているので誰にも気づかれることはない。
「それ」は、瑠璃が女体化した原因だった。また、「それ」的には思っていた以上の瑠璃の反応が面白かったらしく、ひたすらチート位置で瑠璃を見ていた。
こいつは遺伝子の神の『ヘリナ』。ヘリナの能力を授かったものは「異性体化する」という副作用がでるが、それと同時に全身の遺伝子を瞬時に置き換えることができるようになる。原理は知らない。
だが、使いこなせないと成功率も大分低い。それにたとえ使いこなせたとしても使いようのない不便な能力として見られることもある。
でも……瑠璃は使いこなせる。
と、ヘリナは初めて見かけたときからそう思っていたため、とりあえずお試しで能力を授けてみたのだが、あまりにも瑠璃の反応が面白かったので、すぐに命令を与えることも考えたが、まずそれを十分に楽しんでから瑠璃にある事を命令するかたちにプランを変更した。なので、満足するまでは瑠璃の前にちょこちょこ現れ、(姿は消して)瑠璃という娯楽を堪能しているのだった。
そんなことも知らずに瑠璃は大慌てでご飯を食べていた。スカートとか髪の毛とか大変すぎる。おかげでいつも通り起きたっていうのに時間がない。
(02.)
~午前8時 通学路~
瑠璃 「はぁ~どうしよ」
毎日通っているいつもと変わらない通学路…だったはずなのに。
突然変異に「毎日」を奪われた挙句
ナンパ男A 「ね~君可愛くない?」
ナンパ男B 「まじでくそかわいいなり~!」
ナンパ女A 「一目惚れしました!私と一生をともに歩んでいきましょう!!」
通行人達 「ねえあの子可愛くない?」 「それな」 「私には男に見えるが…」 「つーかあれナンパされてない?」
やばいやばい注目されてるしなんか人によって見え方が変わるのか男に見えると言っている老婆がいたり日常はあきらかに変わっている。(後であの老婆にちょっと聞いてみよう)
でもまずはこのナンパ軍団をどうするかだな。いい感じに突っかかって来てくれればさりげなく痛めつけることくらい余裕なのに…
多分。
ナンパ男A 「ちょっと来いよ」
ナンパ男B 「来ないとてめぇ潰すぞ」
ナンパ女A 「ギブミーユー!!!!」
うっわめっちゃうるさいし喧嘩腰になってきたからそろそろ法律上安全だろう。というかナンパじゃなかったの?若干でも気がある人間に潰すとか言っちゃう?あとあの女はちょっと黙って欲しいかな。高い声って響くよね。
ナンパ男B 「おい聞いてんのかてめぇ」(ガシッ)
通行人達 「うっわ強引」 「まじそれ」 「わしのメガネはどこにやったかのう」 「警察呼ぶ?」
腕掴んできやがった…面倒くさ…。警察呼んで欲しい......あとメガネは知らん!関係ないよね今!?
ナンパ男A 「ちょっと一緒に来やがれや」
瑠璃 「あ…やめ…」
しかし抵抗も虚しくズルズルと引きずられていってしまう…地面との摩擦が弱くなってることに気づいてちょっとショックだった。
どさっ
と放り投げられたのはどこかしらの路地裏だった。普通なら恐怖心でいっぱいなのだろうが、スマホからある人へ位置情報は送信しているので問題はまったくない。
ナンパ男A 「ちょっと付き合ってくれない?」
ナンパ男B 「ちょっとだけだからさー」
瑠璃 「学校があるので無理です」
ナンパ男A 「ふーんっ。 それじゃあ憂さ晴らしに殴ってスッキリしよう」
ちょーーっ!暴力反対ー!
ナンパ男B 「おらっ」
と、一発殴られたところで意識が途絶えた
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる