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器。
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サイラスは窓の外を一目見やると、カーテンを静かに閉め、先に馬車に乗り込み今日起こった様々な出来事を整理しようとアルベルトとカイザルの様子を思い出しながら考え込んでいた。
「一度邸に帰って、父上とも相談の上でアルベルトと話しをしなくてはな・・。」
妹にしたことについてはリリアの言っていた「滅せばいいのに!!!」
正にビンゴ。
自分の心の的を得てます。
流石ですリリア様!!流石は俺の妖精!!!!とは思うのだったが・・・。
「・・・ふう。」
深呼吸をしながら、一つ重い溜息を零す。
昨日からアルベルトの様子が可笑しかったこと、カイザルに言っていた台詞が気になっていた。
あのアルベルトがこんなことをするなんて。と、信じられない気持ちよりも
幼いころから一緒だったアルベルトが、こんなにも追い詰められてしまっていた事にも衝撃を覚えたのだった。
冷静・沈着・王子然。
美貌+三拍子が揃った最強の王子殿下であることを誰よりもサイラスは知っていたのだった。
父の虐待に次ぐ虐待に耐えて、必死に努力していた彼をいつも身近で見てきたのだった。
「どちらにしろ・・このままじゃ駄目だ。アルベルトが壊れてしまう。」
外の従者に父への伝言を頼み、馬車の中へと戻ったサイラスは、静かに椅子に腰を下ろした。
バン!!!
どさっ。
静寂に包まれていた、物憂げでアンニュイな雰囲気は妹の荒っぽい登場にかき消されてしまった。
思い切りドアを開け入ってきて、椅子に体を投げ出した妹を唖然と見やる。
「お兄様!帰るわよ。馬車を邸へ!!!」
物凄い形相と、勢い任せに乗り込んで来たルナに呆然とする兄、
サイラスは取りあえず妹の言う通りに従者へ指示をし、帰宅の途についた。
ルナは何だか焦っているような、怒っているような複雑な表情でブツブツ何かを言っている
夕日が沈む前に行きたい場所があるの。
ルナはそう言った。
どちらにしろ、アルベルトの話はルナの前では出来ないだろうから父が急いで戻り次第
書斎で話し合わなければならない。
「・・・しかし、ルナ?大丈夫なのか?家に帰ってゆっくり休むとか・・・。」
流石に酷く傷ついてしまっているだろう妹を気遣うサイラスは、硬い表情を浮かべる。
「ありがとうお兄様!!でも必要ないわ。
私は全然大丈夫ですもの。
それよりも・・・確認しなきゃいかないことがある気がするの。
しかも、それはとても重大な事のような気がして居ても立ってもいられないの。」
また下を向いてブツブツと何かを考えている様子だった。
「・・・・大丈夫って。ルナ?だって・・。駄目だろぉおお!!」
「本当に大丈夫ですわ。あ、お兄様、ご心配かけてすみませんでした。」
はい修了!!
みたいな雑な返答にさすがのサイラスも目が点になった。
ルナってこんな性格だっただろうか・・・・。
自分の操が脅かされそうになった日に確認しなきゃならないことってナンダ?!
サイラスはさっぱり頭がついて来なかった。
声にだせない声で
アルベルトの事はもういいのか?!!
カイザルは王子をボコるし、父は状況読まずに完全犯罪を計画してそうだし・・。
おーーーい。大変な問題になってるんだけどーーーー。
妹は絶対違うことで頭が一杯になっていて、全く状況と心情が掴めない。
サイラスはガックリ項垂れた。
「もう誰かーーー。状況を説明してくれーーーー。」
何度目になるか分からない、深いため息をついたのだった。
誰も彼を慰める人はいないであろう。
みんなが違う方向に向かって進んでしまっているであろう、今日この時分であった。
サイラス、どんまい!
城から約30分程で王都にあるフェナルデイ伯爵邸に到着した。
よろよろと馬車からサイラスが出てきたが、その後ろから兄を押し出すようにルナが
急いで飛び降りる。
思い切り押し出されて、グシャッと地面にぶつかりそうになったサイラスは
そのまま座り込んで大きなため息を吐いたのだった。
出迎えた執事が「サイラス様、お帰りなさいませ。」と声をかけてきた。
皺の刻まれた手を目の前に差し出され「暖かいお茶をご用意しておりますので、まずは
一息ついてお休みになられてください。」の言葉に心がホロリとするのだった。
「・・・・はぁ。帰ってきて良かったよ。我が家には常に優秀な執事が居てくれるんだもんな。」
少し気を取直して笑顔になった兄に執事は「恐縮でございます。」と深く礼をとる。
出来る執事は兄の扱いも上手いのだった。
兄に目もくれずルナは走った。
「まさか・・・・。まさかそんな筈ないわよね。
ルナが愛した人は・・・。だって愛した人としか結婚したくないって言ってたじゃない。
でも・・アルベルト様じゃないとしたら・・・。」
嫌な予感がした。
自分がなぜ「転生」して来たのか。その理由を考えたら恐ろしい考えに行き着いてしまうのだから。
転生先の「器」が何故ルナ=フェナルデイであったのか・・・・。
昨日自分が目を覚ました場所へと全力疾走したのだった。
夕日が沈む前に昨日と同じ場所を探し当てることが出来た。下を見ながら何か手がかりはないかと
必死で探す。
何を探しているかも分からないのに。
でも、必ずもし私の考えが邪推ではないのなら、答えはきっとここにある。
コツン。
つま先が何かに当たりそれを蹴り上げた。
「何かしら??」
屈んでつま先に当たってしまった物を見やる。
何の変哲もない透明な瓶だった。
中には何も・・・。
・・・・でも、まさか!!!?
私は瓶を握りしめてただ茫然と立ち尽くした。
今日は満月だろうか?もしあの猫に聞いたら・・・・。
本当のことを教えてくれる?
設定でもなく、キャラの趣向でもなく、この世界に起きた・・・真実を。
「一度邸に帰って、父上とも相談の上でアルベルトと話しをしなくてはな・・。」
妹にしたことについてはリリアの言っていた「滅せばいいのに!!!」
正にビンゴ。
自分の心の的を得てます。
流石ですリリア様!!流石は俺の妖精!!!!とは思うのだったが・・・。
「・・・ふう。」
深呼吸をしながら、一つ重い溜息を零す。
昨日からアルベルトの様子が可笑しかったこと、カイザルに言っていた台詞が気になっていた。
あのアルベルトがこんなことをするなんて。と、信じられない気持ちよりも
幼いころから一緒だったアルベルトが、こんなにも追い詰められてしまっていた事にも衝撃を覚えたのだった。
冷静・沈着・王子然。
美貌+三拍子が揃った最強の王子殿下であることを誰よりもサイラスは知っていたのだった。
父の虐待に次ぐ虐待に耐えて、必死に努力していた彼をいつも身近で見てきたのだった。
「どちらにしろ・・このままじゃ駄目だ。アルベルトが壊れてしまう。」
外の従者に父への伝言を頼み、馬車の中へと戻ったサイラスは、静かに椅子に腰を下ろした。
バン!!!
どさっ。
静寂に包まれていた、物憂げでアンニュイな雰囲気は妹の荒っぽい登場にかき消されてしまった。
思い切りドアを開け入ってきて、椅子に体を投げ出した妹を唖然と見やる。
「お兄様!帰るわよ。馬車を邸へ!!!」
物凄い形相と、勢い任せに乗り込んで来たルナに呆然とする兄、
サイラスは取りあえず妹の言う通りに従者へ指示をし、帰宅の途についた。
ルナは何だか焦っているような、怒っているような複雑な表情でブツブツ何かを言っている
夕日が沈む前に行きたい場所があるの。
ルナはそう言った。
どちらにしろ、アルベルトの話はルナの前では出来ないだろうから父が急いで戻り次第
書斎で話し合わなければならない。
「・・・しかし、ルナ?大丈夫なのか?家に帰ってゆっくり休むとか・・・。」
流石に酷く傷ついてしまっているだろう妹を気遣うサイラスは、硬い表情を浮かべる。
「ありがとうお兄様!!でも必要ないわ。
私は全然大丈夫ですもの。
それよりも・・・確認しなきゃいかないことがある気がするの。
しかも、それはとても重大な事のような気がして居ても立ってもいられないの。」
また下を向いてブツブツと何かを考えている様子だった。
「・・・・大丈夫って。ルナ?だって・・。駄目だろぉおお!!」
「本当に大丈夫ですわ。あ、お兄様、ご心配かけてすみませんでした。」
はい修了!!
みたいな雑な返答にさすがのサイラスも目が点になった。
ルナってこんな性格だっただろうか・・・・。
自分の操が脅かされそうになった日に確認しなきゃならないことってナンダ?!
サイラスはさっぱり頭がついて来なかった。
声にだせない声で
アルベルトの事はもういいのか?!!
カイザルは王子をボコるし、父は状況読まずに完全犯罪を計画してそうだし・・。
おーーーい。大変な問題になってるんだけどーーーー。
妹は絶対違うことで頭が一杯になっていて、全く状況と心情が掴めない。
サイラスはガックリ項垂れた。
「もう誰かーーー。状況を説明してくれーーーー。」
何度目になるか分からない、深いため息をついたのだった。
誰も彼を慰める人はいないであろう。
みんなが違う方向に向かって進んでしまっているであろう、今日この時分であった。
サイラス、どんまい!
城から約30分程で王都にあるフェナルデイ伯爵邸に到着した。
よろよろと馬車からサイラスが出てきたが、その後ろから兄を押し出すようにルナが
急いで飛び降りる。
思い切り押し出されて、グシャッと地面にぶつかりそうになったサイラスは
そのまま座り込んで大きなため息を吐いたのだった。
出迎えた執事が「サイラス様、お帰りなさいませ。」と声をかけてきた。
皺の刻まれた手を目の前に差し出され「暖かいお茶をご用意しておりますので、まずは
一息ついてお休みになられてください。」の言葉に心がホロリとするのだった。
「・・・・はぁ。帰ってきて良かったよ。我が家には常に優秀な執事が居てくれるんだもんな。」
少し気を取直して笑顔になった兄に執事は「恐縮でございます。」と深く礼をとる。
出来る執事は兄の扱いも上手いのだった。
兄に目もくれずルナは走った。
「まさか・・・・。まさかそんな筈ないわよね。
ルナが愛した人は・・・。だって愛した人としか結婚したくないって言ってたじゃない。
でも・・アルベルト様じゃないとしたら・・・。」
嫌な予感がした。
自分がなぜ「転生」して来たのか。その理由を考えたら恐ろしい考えに行き着いてしまうのだから。
転生先の「器」が何故ルナ=フェナルデイであったのか・・・・。
昨日自分が目を覚ました場所へと全力疾走したのだった。
夕日が沈む前に昨日と同じ場所を探し当てることが出来た。下を見ながら何か手がかりはないかと
必死で探す。
何を探しているかも分からないのに。
でも、必ずもし私の考えが邪推ではないのなら、答えはきっとここにある。
コツン。
つま先が何かに当たりそれを蹴り上げた。
「何かしら??」
屈んでつま先に当たってしまった物を見やる。
何の変哲もない透明な瓶だった。
中には何も・・・。
・・・・でも、まさか!!!?
私は瓶を握りしめてただ茫然と立ち尽くした。
今日は満月だろうか?もしあの猫に聞いたら・・・・。
本当のことを教えてくれる?
設定でもなく、キャラの趣向でもなく、この世界に起きた・・・真実を。
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