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未来への決断。
しおりを挟む「なんで・・・なぜだこれはいつ?馬鹿だ。ルナ姫は・・・・!!私なぞ捨て置けばいいのに!!」
「彼女が記憶喪失になった日。野原で倒れていた所で見つけたんだ・・。カイザル、駄目だよ。ルナの気持ちを否定しないでくれ。」
苦しそうにアルベルトがカイザルを威嚇した。
サイラスも、苦痛そうな顔で下を向く。
え?
ちょっと・・・状況が着いてかないんです。
私??!
余りの皆の取り乱しっぷりに、診療所の近くには居られず、執務室に戻り話をすることになった。
カイザル様が人生で2,3?度目の涙を流しているし。
サイラスとアルベルトはお通夜だし。
エミリアンも先ほどのくしゃくしゃの手紙を読んだみたいで下を向いたまま、何かを考えている様子。
えーと、手紙の内容が今すぐ知りたい!!!
「ルナ姫は・・・。カイザルを心から愛して死のうとしたんだな。それは遺書だろう。」
エミリアンが口火を切った。
え?!
瓶しか見つけられなかった。遺書なんてあったの?
一人で驚き、動揺している私と、他の3人の温度差ったらない。
エミリアンは苦笑いを浮かべている。
遺書の想いと、今の私の思いは違うよー!
諦めない。絶対最後まで諦めない想いがある。
エミリアンは何かを思案し、カイザルやアルベルトの方へ向き直った。
「でも・・・。姫は生きてるじゃないか。カイザルが死んだら同じような思いをルナ姫や皆にさせてしまうのだぞ。皆で生きて、幸せになる選択を考えたいと。そう、ルナ姫は今お考えているみたいだぞ。」
そう!そうなの。有難うエミリアン。
エミリアン・・・出来る子!!
救世主(メシア)と呼ばせて!!
小さい声でぼそっと「・・・断る。」とすぐにお断りをされた。
一拍、考えを巡らせたサイラスは驚いた声で「そうなのか?」と恐る恐る私に問う。
そうね。今は違う。
私はルナと約束したの!!
「・・・はい、お兄様。皆が前向きに生きれる選択を選ぶために生き返りました!!」
アルベルトもカイザルもその言葉を受けて、顔を上げる。
「・・だからか、そうか・・。ルナはそうなんだな・・・・。」
アルベルトがボソッと何かを呟いた。が、聞こえなかった・・・。
苦しそうな声でカイザルが呻くように呟く。
「幸せになる選択が出来るのか?こんな。。。呪われた私に。全く自信がない。」
ガタン。
カイザルの言葉に黙っていられなかった私は立ち上がった。ら、勢いが良すぎて椅子が思い切り倒れてしまった。
「カイザル様、正しい選択なんてないのだと思います・・・・。要は貴方の選択は貴方が後悔しないためにする物です。周りのことを考えて選ばないとか、選べないのだとしたら、自分の思うようにやれば良いのです。
だって、貴方はいつも自分より相手のことを考えて行動してきたでしょう?間違わないはずです。誰かのための選択ではないのだから。貴方なら、貴方の選択なら正しいと私たちが信じております!!」
「・・・・ルナ。」
「・・・ルナ姫・・・。そう考えてくれるのだな。自分のために選択をする。そんな概念すらなくなっていた。私は一人、シェンブルグに向かおうと思っていた。自分の使命を果たすために・・。それが私の血の宿命だからと。」
切なそうな笑顔と、嬉しそうな笑顔の両方が詰まったカイザルの微笑みにルナが反応した。
やはり、私の中にルナはまだ生きているのね。
虹色の猫が初めて会った時に私にくれた言葉に近かった。
私たちの選択は、自分が信じるものであって、大切な人を大切にするための選択として考えられるなら
間違えないのではないかな・・・。
それが私の中の答えだった。
そして、その正しさは誰かが決める物ではない。
自分が決める物。
自分が信じる物なのだと。
「シェンブルグへ行こう。未来を決める選択のために。」
アルベルトの声に皆、強く頷いたのだった。
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