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明るい未来への片鱗。
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白亜の広大な王城の端の森。
そこには、誰も来ないような場所にひっそりと佇む小さな庭園があった。
その側に大きな岩陰がある。
一人の女性がその岩陰の前にあるささやかな墓に語り掛けていた。
「・・・カイザルが、シェンブルグへ向かうようです。一人ではなく、皆を連れて。
あの子は運命から逃げず、選択の時を迎えることを決めたようです。
私は、皆にこの事をお伝えして参ります。どうか、あの子達に貴方の守護と、神のご加護があらんことを・・。」
祈りを捧げて、天を仰いだ。
頭上の黒いスカーフが風に解け乱れた髪は緩く舞った。
・・・青色の瞳は静かな決意に溢れ、銀色の美しい髪が光り輝いていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シェンブルグの王太子を任命する任命式典は、1週間後に行われることになっていた。
エミリアンは先に祖国へ出立し、アルベルト一行も式典の前日までには着くように旅支度をしていた。
今日の執務が終わり、アルベルトが診療所の片づけを手伝いに来てくれた。
「ルナ、青空診療所は大丈夫?」
「はい。頼りがいのあるリオン医師長がいらっしゃいますし・・。町で暮らす識字が理解出来る大人や、貴族の方々がボランティアとして来てくださっています。医術の伝達もこの1か月でかなり進みました。
リオン様にお教えした医術や予防医学、ハーブの知識なども詳しく書き記した医術書なるものとして皆が読めるように広めてくださるそうです。こんなことってあるんですね!!」
目を細めて手元の医術書を抱きしめている。
ルナのエメラルドの瞳は嬉しそうで、幸せそうに美しく輝いていた。
「ルナの努力や誠意が皆に伝わった結果だね。予防医術や、大きな怪我の治療などはこの国では諦められてきたんだ。これから沢山の命が助かるよ。ルナ、本当に民の為に多大な力を尽くしてくれてありがとう。この国の王子としても、心から感謝するよ。」
美麗な笑みが私の心を捉える。
心臓バクバクです。。
全く耐性が付きません。。
少し頬を赤らめた所で、アルベルトはそっと頭を撫でて抱き寄せる。
恥ずかしくも、嬉しくもあったが不整脈が発生しそうなレベルの心脈の乱れが!!
「もう!!やめてくださいよっ!!また寿命縮みますから。」どーんと力任せで押しのける塩対応を繰り出したのだった。
この一か月で塩対応然の反応にも慣れたアルベルトは「駄目だよ。逃がさない!!」無理やり肩を掴んで抱き寄せてキスをする。
いよいよ引きずられた状態になってしまった。
あ、もうダメだ。・・・このままでは、ドキドキしすぎて本当に早くに死んでしまうわ!
もー。この王子の学習スキルが半端ないわ!!
なかなか離れてくれないキスの最中に、私の沸騰中の頭では次の彼からの逃げ方についての作戦のプログラミングがされていたのであった。
タイミング良くも
もっと近づこうと引き寄せようとしたアルベルトの前に、ばーーん!と、思い切り開かれた扉が当たった。
すぐに、お菓子のよい香りと共にリリアが入って来た。
「お姉さまーーー!!旅のお守りにハンカチを作ったの、あとねお姉さまに教えて頂いた、日持ちのする焼き菓子もお母様と焼いたのよー。明日のおやつに食べてね。あら、お兄さまもいらしたのねー。」
座り込んで悶えるアルベルトに気づいたリリアが、私に抱きつき、嬉しそうに手作りのお菓子とイニシャルの刺繍が入ったハンカチを手渡してくれた。
私が居なくても、リリアは毎日診療所に手伝いに行き、リオンと一緒に医術の手ほどきを受けて治療の手伝いまでしていた。
青いビー玉のようなクリクリした目を見開いて「私もお義姉様みたいに、民を助けられる力を持ちたいの。」と嬉しそうに夢を語る頼もしい姫に感動したのであった。
リリアも素晴らしい大人になるだろう。
サイラスはそんなリリアを見つめながら、幸せそうに・・・今日も鼻の下を伸ばしている。
「診療所のことは、リオンと私も頑張るから。お姉さま、サイラス様。・・あ!お兄様もどうぞお気をつけて行ってらして下さい。」
まさに妖精然の王女様にエールをもらい、断然やる気になったのであった。
「いつも気になるけどさ、リリアの僕への愛は毛虫並みだよね・・・。」「いえ、もう少し大きいですよ。蛙ぐらいですわ。」
「・・・・・・。」
この兄弟も仲が良いのか悪いのか・・・。
でも、みんなが明るい未来を見据えて動き出している。
この国の未来はきっと明るい!
壮絶であろう’選択の時’へ向かう旅と向き合う決意を強めた。
アルベルトが晩餐を一緒にどうかとお誘いをされたので、「はい!喜んで!!」と空腹の腹の虫が元気に活動中の私は尻尾を振って着いて行く。
先に王城へ戻るアルベルトと、ルナを目で見送りサイラスはリリアの方を振り返った。
「姫、少しお話があります。・・・少し宜しいでしょうか?」
何時になく硬い顔で振り向いた彼に驚き、「・・ええ。」リリアは、少し驚き緊張した面持ちで小さく頷いたのだった。
そこには、誰も来ないような場所にひっそりと佇む小さな庭園があった。
その側に大きな岩陰がある。
一人の女性がその岩陰の前にあるささやかな墓に語り掛けていた。
「・・・カイザルが、シェンブルグへ向かうようです。一人ではなく、皆を連れて。
あの子は運命から逃げず、選択の時を迎えることを決めたようです。
私は、皆にこの事をお伝えして参ります。どうか、あの子達に貴方の守護と、神のご加護があらんことを・・。」
祈りを捧げて、天を仰いだ。
頭上の黒いスカーフが風に解け乱れた髪は緩く舞った。
・・・青色の瞳は静かな決意に溢れ、銀色の美しい髪が光り輝いていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シェンブルグの王太子を任命する任命式典は、1週間後に行われることになっていた。
エミリアンは先に祖国へ出立し、アルベルト一行も式典の前日までには着くように旅支度をしていた。
今日の執務が終わり、アルベルトが診療所の片づけを手伝いに来てくれた。
「ルナ、青空診療所は大丈夫?」
「はい。頼りがいのあるリオン医師長がいらっしゃいますし・・。町で暮らす識字が理解出来る大人や、貴族の方々がボランティアとして来てくださっています。医術の伝達もこの1か月でかなり進みました。
リオン様にお教えした医術や予防医学、ハーブの知識なども詳しく書き記した医術書なるものとして皆が読めるように広めてくださるそうです。こんなことってあるんですね!!」
目を細めて手元の医術書を抱きしめている。
ルナのエメラルドの瞳は嬉しそうで、幸せそうに美しく輝いていた。
「ルナの努力や誠意が皆に伝わった結果だね。予防医術や、大きな怪我の治療などはこの国では諦められてきたんだ。これから沢山の命が助かるよ。ルナ、本当に民の為に多大な力を尽くしてくれてありがとう。この国の王子としても、心から感謝するよ。」
美麗な笑みが私の心を捉える。
心臓バクバクです。。
全く耐性が付きません。。
少し頬を赤らめた所で、アルベルトはそっと頭を撫でて抱き寄せる。
恥ずかしくも、嬉しくもあったが不整脈が発生しそうなレベルの心脈の乱れが!!
「もう!!やめてくださいよっ!!また寿命縮みますから。」どーんと力任せで押しのける塩対応を繰り出したのだった。
この一か月で塩対応然の反応にも慣れたアルベルトは「駄目だよ。逃がさない!!」無理やり肩を掴んで抱き寄せてキスをする。
いよいよ引きずられた状態になってしまった。
あ、もうダメだ。・・・このままでは、ドキドキしすぎて本当に早くに死んでしまうわ!
もー。この王子の学習スキルが半端ないわ!!
なかなか離れてくれないキスの最中に、私の沸騰中の頭では次の彼からの逃げ方についての作戦のプログラミングがされていたのであった。
タイミング良くも
もっと近づこうと引き寄せようとしたアルベルトの前に、ばーーん!と、思い切り開かれた扉が当たった。
すぐに、お菓子のよい香りと共にリリアが入って来た。
「お姉さまーーー!!旅のお守りにハンカチを作ったの、あとねお姉さまに教えて頂いた、日持ちのする焼き菓子もお母様と焼いたのよー。明日のおやつに食べてね。あら、お兄さまもいらしたのねー。」
座り込んで悶えるアルベルトに気づいたリリアが、私に抱きつき、嬉しそうに手作りのお菓子とイニシャルの刺繍が入ったハンカチを手渡してくれた。
私が居なくても、リリアは毎日診療所に手伝いに行き、リオンと一緒に医術の手ほどきを受けて治療の手伝いまでしていた。
青いビー玉のようなクリクリした目を見開いて「私もお義姉様みたいに、民を助けられる力を持ちたいの。」と嬉しそうに夢を語る頼もしい姫に感動したのであった。
リリアも素晴らしい大人になるだろう。
サイラスはそんなリリアを見つめながら、幸せそうに・・・今日も鼻の下を伸ばしている。
「診療所のことは、リオンと私も頑張るから。お姉さま、サイラス様。・・あ!お兄様もどうぞお気をつけて行ってらして下さい。」
まさに妖精然の王女様にエールをもらい、断然やる気になったのであった。
「いつも気になるけどさ、リリアの僕への愛は毛虫並みだよね・・・。」「いえ、もう少し大きいですよ。蛙ぐらいですわ。」
「・・・・・・。」
この兄弟も仲が良いのか悪いのか・・・。
でも、みんなが明るい未来を見据えて動き出している。
この国の未来はきっと明るい!
壮絶であろう’選択の時’へ向かう旅と向き合う決意を強めた。
アルベルトが晩餐を一緒にどうかとお誘いをされたので、「はい!喜んで!!」と空腹の腹の虫が元気に活動中の私は尻尾を振って着いて行く。
先に王城へ戻るアルベルトと、ルナを目で見送りサイラスはリリアの方を振り返った。
「姫、少しお話があります。・・・少し宜しいでしょうか?」
何時になく硬い顔で振り向いた彼に驚き、「・・ええ。」リリアは、少し驚き緊張した面持ちで小さく頷いたのだった。
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