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神殿と聖堂。二つの戦い。
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王都ミストラルの西の森に或るガリラディア神殿。
神に仕えし神官の住む場所。
そこは、まだ日も登らぬ時間は朝の静けさに包まれていた。
その神殿を見張る者は、早朝でも数十人以上見える。
兵たちは、神殿の入り口を取り囲むように控えていた。
「エリカ、行こうか・・・。」
金色の目は今日も透き通っていて、神職の品格を持ち合わせている。
「・・・はい!」
私は大きく頷いた。
イムディーナは剣を構える。
サフィールに似ていると思った容姿は、カイザルの父であるアルベルトの従妹であり、同じ神の血を色濃く持ったかなりの魔力の持ち主であると聞いたことに納得をしたのだった。
そもそも親友然の猫だった彼に、私は安心して背中を預けた。
沢山の兵がこちらに向かって遅いかかる。
昨晩ルーベリアより駆け付けたフェナルデイ伯爵と、カイザルの父である宰相が脇を固め守る。
キィン!!
カン!!カン!!!!
所々で激しくなる剣の打ち合いに怯えながらも、私も父から護身用に貰った短剣で応戦し、急ぎ足で神殿の
「祈りの間」を目指す。
基本的には、イムディーナが’神力’と呼ばれる魔術で兵や魔術師を吹っ飛ばして行くので、スムーズに駆け上がっていくことが出来ていた。
イムデイーナの神力が強すぎるので褒めてみたら、カイザル様の力はこの数百倍と言われてドン引きました。
「それ、神の力いらなくない?!」と少々疑問に思った。
「王はあの薬で化け物になったからな・・・。それよりも、身近な人間のほうが化け物よりも化け物になっているかもしれないが・・・。」ボソっとイムディーナは呟く。
祈りの間の前には数十人の兵が待ち構えていた!!
「エリカ!!先へ行け。君が入ったら祈りの間を封印する!!」驚いていると、目の前に光の玉が現れ、私を包み祈りの間へと運ぶ。
「お父様ー!?宰相閣下は大丈夫?!」
ザン!!敵の兵を切りながらすごい汗で応戦している父は「大丈夫だーー!!」と言っているが・・すごい汗。
駄目かもしれない・・・。
宰相は涼しい顔で、鍛えた腕を存分に披露していた。
「私たちのことは構うな!!・・・すまぬ。カイザルの為にどうか神の力を目覚めさせてくれ!!」キインと打ち合いを続けていた。
魔術師への攻撃を積極的にしてるイムディーナは、神力で気絶させ、兵はぶっ飛ばしている。
・・・・人が舞っている様を初めて見た。
エリカは、イムディーナは絶対に敵に廻さないないようにしよう。と学習したのであった。
祈りの間の中は八角形で出来た窓、大きな白い石煉瓦で出来た10畳ぐらいの小さな部屋だった。
私が入出した途端に、扉は消え失せ出れなくなった。
外から封印がなされたのだった。
中央の天窓から光が降り注ぐ場所へ歩み出ると、私に薄っすらと温かい光が降り注がれる。
「エリカ・・・。よくここまで来た。ここで歌い、ここで祈るのだ。」
極めて落ち着いた男性の声が聞こえ、天窓を仰ぎ見る。
更にその空の上から向けられるような厳粛な声音に不安になりながらも、大きく息を吸い声を吐き出す。
「神様、どうかこの国が、この世界が未来が明るく照らされるような希望のある選択がなされますように・・。」
エリカは強く願い、ありったけの思いを込めて歌を歌い始めた・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
白い外壁に青い円筒の立ち並ぶ王宮の中の聖堂は、各国の賓客達で賑わいを見せていた。
近隣諸国からの使者や、王、その名代など多数の高貴な王侯貴族が座している。
目の前に嵌められた美しいステンドグラスからは薄く光が差し込み、心地いい静寂と粛然さを讃えていた。
「あいつが王であるカディール・・・。初めて見た。」ボソッとサイラスにアルベルトが囁く。
体が大きく肥え太った王。
顔も皺と肉とが合い混ざり、毒々しい赤い目と、黒い髪の王が王座で足を寛いでいた。
「始めろ。」
王は近くの宰相に声をかける。「御意。」宰相は近くの者に合図を送る。
午前の早くに集められた王族達は今か今かと、エミリアンの登場を待った。
聖堂の入り口の扉が静かに開かれ、エミリアンが登壇する。
参加している王族の席に座していたアルベルトとサイラスは、エミリアンの様子に注視していた。
カイザルはエミリアンが指示した聖堂の告解室の隠し部屋に息を潜める。
「王太子の任命を行う。エミリアン、前へ。」
威厳のある風貌然の王は、太った身体を重そうに立ち上がりエミリアンの側へ歩き出した。
エミリアンは、任命の儀のために書かれた就任の挨拶を聖堂内に響き渡る大きな声で
読みだした。
「私、エミリアン=ブノス=ド=シェンブルグはこの度王太子の任を拝命されました・・・。
が、私の力は明らかに王太子の資質に欠ける物でございます。残念ながら、私よりも魔力が強く、血も濃い「祝福の子」である、カイザル=エルタニアン=ルード=シェンブルグへ王太子の座はお譲りしたいと思います。」
聖堂に集っていた者は一同にザワつき、宰相や、国政を担う官職の者達は打ち合わせと全く違う宣言に驚き、慌てふためいている。
何よりも、怒りで真っ赤に染まった顔の王は肩を怒りで震わせエミリアンへ掴み掛ろうとしていた。
「お前は、自分が何をしているのか・・分かっておるのか!!!」怒りに震わし、剣を出す父である王に静かに笑みをみせたエミリオンは、「勿論、・・・よく分かっております。貴方が愚王であると言うことも!!!」
自らの剣を取り、前に構えた。
キャアァアアア!!!!
剣の険呑な光に淑女達は取り乱し大声を上げた。
厳粛な場には似つかわしくない、武器の登場に会場内の賓客は騒然となる。
凄惨な場所になってしまうであろうここから抜け出ようと、出口へと参列者達は一気に殺到した。
アルベルトとサイラスは顔を見合わせ、剣を握りしめ・・エミリアンの元へと走る!
カイザルも隠し部屋から姿を現し、王はその姿を目で確認すると恐ろしい形相で睨み付けたのだった。
神に仕えし神官の住む場所。
そこは、まだ日も登らぬ時間は朝の静けさに包まれていた。
その神殿を見張る者は、早朝でも数十人以上見える。
兵たちは、神殿の入り口を取り囲むように控えていた。
「エリカ、行こうか・・・。」
金色の目は今日も透き通っていて、神職の品格を持ち合わせている。
「・・・はい!」
私は大きく頷いた。
イムディーナは剣を構える。
サフィールに似ていると思った容姿は、カイザルの父であるアルベルトの従妹であり、同じ神の血を色濃く持ったかなりの魔力の持ち主であると聞いたことに納得をしたのだった。
そもそも親友然の猫だった彼に、私は安心して背中を預けた。
沢山の兵がこちらに向かって遅いかかる。
昨晩ルーベリアより駆け付けたフェナルデイ伯爵と、カイザルの父である宰相が脇を固め守る。
キィン!!
カン!!カン!!!!
所々で激しくなる剣の打ち合いに怯えながらも、私も父から護身用に貰った短剣で応戦し、急ぎ足で神殿の
「祈りの間」を目指す。
基本的には、イムディーナが’神力’と呼ばれる魔術で兵や魔術師を吹っ飛ばして行くので、スムーズに駆け上がっていくことが出来ていた。
イムデイーナの神力が強すぎるので褒めてみたら、カイザル様の力はこの数百倍と言われてドン引きました。
「それ、神の力いらなくない?!」と少々疑問に思った。
「王はあの薬で化け物になったからな・・・。それよりも、身近な人間のほうが化け物よりも化け物になっているかもしれないが・・・。」ボソっとイムディーナは呟く。
祈りの間の前には数十人の兵が待ち構えていた!!
「エリカ!!先へ行け。君が入ったら祈りの間を封印する!!」驚いていると、目の前に光の玉が現れ、私を包み祈りの間へと運ぶ。
「お父様ー!?宰相閣下は大丈夫?!」
ザン!!敵の兵を切りながらすごい汗で応戦している父は「大丈夫だーー!!」と言っているが・・すごい汗。
駄目かもしれない・・・。
宰相は涼しい顔で、鍛えた腕を存分に披露していた。
「私たちのことは構うな!!・・・すまぬ。カイザルの為にどうか神の力を目覚めさせてくれ!!」キインと打ち合いを続けていた。
魔術師への攻撃を積極的にしてるイムディーナは、神力で気絶させ、兵はぶっ飛ばしている。
・・・・人が舞っている様を初めて見た。
エリカは、イムディーナは絶対に敵に廻さないないようにしよう。と学習したのであった。
祈りの間の中は八角形で出来た窓、大きな白い石煉瓦で出来た10畳ぐらいの小さな部屋だった。
私が入出した途端に、扉は消え失せ出れなくなった。
外から封印がなされたのだった。
中央の天窓から光が降り注ぐ場所へ歩み出ると、私に薄っすらと温かい光が降り注がれる。
「エリカ・・・。よくここまで来た。ここで歌い、ここで祈るのだ。」
極めて落ち着いた男性の声が聞こえ、天窓を仰ぎ見る。
更にその空の上から向けられるような厳粛な声音に不安になりながらも、大きく息を吸い声を吐き出す。
「神様、どうかこの国が、この世界が未来が明るく照らされるような希望のある選択がなされますように・・。」
エリカは強く願い、ありったけの思いを込めて歌を歌い始めた・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
白い外壁に青い円筒の立ち並ぶ王宮の中の聖堂は、各国の賓客達で賑わいを見せていた。
近隣諸国からの使者や、王、その名代など多数の高貴な王侯貴族が座している。
目の前に嵌められた美しいステンドグラスからは薄く光が差し込み、心地いい静寂と粛然さを讃えていた。
「あいつが王であるカディール・・・。初めて見た。」ボソッとサイラスにアルベルトが囁く。
体が大きく肥え太った王。
顔も皺と肉とが合い混ざり、毒々しい赤い目と、黒い髪の王が王座で足を寛いでいた。
「始めろ。」
王は近くの宰相に声をかける。「御意。」宰相は近くの者に合図を送る。
午前の早くに集められた王族達は今か今かと、エミリアンの登場を待った。
聖堂の入り口の扉が静かに開かれ、エミリアンが登壇する。
参加している王族の席に座していたアルベルトとサイラスは、エミリアンの様子に注視していた。
カイザルはエミリアンが指示した聖堂の告解室の隠し部屋に息を潜める。
「王太子の任命を行う。エミリアン、前へ。」
威厳のある風貌然の王は、太った身体を重そうに立ち上がりエミリアンの側へ歩き出した。
エミリアンは、任命の儀のために書かれた就任の挨拶を聖堂内に響き渡る大きな声で
読みだした。
「私、エミリアン=ブノス=ド=シェンブルグはこの度王太子の任を拝命されました・・・。
が、私の力は明らかに王太子の資質に欠ける物でございます。残念ながら、私よりも魔力が強く、血も濃い「祝福の子」である、カイザル=エルタニアン=ルード=シェンブルグへ王太子の座はお譲りしたいと思います。」
聖堂に集っていた者は一同にザワつき、宰相や、国政を担う官職の者達は打ち合わせと全く違う宣言に驚き、慌てふためいている。
何よりも、怒りで真っ赤に染まった顔の王は肩を怒りで震わせエミリアンへ掴み掛ろうとしていた。
「お前は、自分が何をしているのか・・分かっておるのか!!!」怒りに震わし、剣を出す父である王に静かに笑みをみせたエミリオンは、「勿論、・・・よく分かっております。貴方が愚王であると言うことも!!!」
自らの剣を取り、前に構えた。
キャアァアアア!!!!
剣の険呑な光に淑女達は取り乱し大声を上げた。
厳粛な場には似つかわしくない、武器の登場に会場内の賓客は騒然となる。
凄惨な場所になってしまうであろうここから抜け出ようと、出口へと参列者達は一気に殺到した。
アルベルトとサイラスは顔を見合わせ、剣を握りしめ・・エミリアンの元へと走る!
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