転生伯爵令嬢は、裏切り者からの寵愛に戸惑う。

館花陽月

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姐さんと呼ばないで!

姐さんと呼ばないで!③

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紅茶を飲んでいたカイルが、ゲラゲラと笑い出した。

「・・・で、誰あの人??気でも触れたのかしら?」

怪訝な顔でカイルを見つめると、ユヴェールが仰け反るようにして驚く。

「シア、カイルを知らないの・・!?
この学院で、知らない人なんていないと思ってた・・。
レオと人気を二分する勢いの、超モテ男だよ??」

「へぇ・・。知らないわ。」

信じられない物でも見るようなユヴェールに、私は首を傾げた。

黒髪に、金色の瞳を揺らして肩を揺らして笑っているこの男が・・。

金髪碧眼で美形生徒会長のレオと、匹敵するかもしれないと?


目が合うと、金色の瞳は獰猛な鷲のように私を捉えた。

よくよく見ると、中東の王子様のような・・。
彫りの深い整った容姿だった。

やばい・・。

物凄くどうでもいいな、この会話・・!!

「おい、シア・・。まずいだろう。
あいつを学院で知らない者はほぼいないはずだ?
砂漠の国からの留学生で、超有名人なんだぞ・・。」

「そうなんだー・・。でも大丈夫、今覚えたわ。」

笑顔でカイルに会釈すると、私は手元の皿にあった、
レーズンサンドを手に取ってむしゃむしゃと食べ始めた。

レオまで驚いて私をまじまじと見つめていた。

さっきまで笑っていたカイルが、ピタッと静止していた。


一番端に座っていた、カイルは立ち上がると、こちらに歩いてくる。
私の前で、エキゾチックな金色の瞳で見下ろしていた。


「君は、僕を知らないの??なんだ・・。僕も、まだまだだね。」

なんだなんだ・・自過剰か!?

私は、ごっくんと飲み込んで私をまじまじと見ている男性に
挨拶をした。

「カイル?(だっけ?)
ロナウンの声がけで、弟を助けに来てくれてどうも有難う・・。
今日は、とっても助かったわ・・!!」

「貴方のこと、よく知らないけど・・。(興味もないし)
困っている友達の声がけに駆けつけてくれるなんて、
よっぽど、いい人なのね!!(よく知らないけど)」

そう言って、笑いかけた。


窓の外は夕焼けを通り越して、太陽がとっぷりと沈んで暗闇が広がっていた。

生徒会室の、明かりに照らされたアレクシアの

プラチナブロンドのポニーテールは銀色に輝きを放っていた・・。

大きなアイスグレーの瞳は水色にも、少しづつ形を現す月の色にも見える美しさで輝いていた。

唇はほんのりと赤く色づいている。
ポロリとアレクシアの口の端から、レーズンサンドの欠片が零れ落ちた・・。
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