転生伯爵令嬢は、裏切り者からの寵愛に戸惑う。

館花陽月

文字の大きさ
78 / 187
裏切りの結婚式は薔薇色に染まる・・。

裏切りの結婚式は薔薇色に染まる・・。⑪

しおりを挟む
さっきまでの震えは何処かにいったかのように、平静な顔で私を見つめていた。

「そう・・。じゃあ、証人を出すわね!!入ってきなさい。「カディール」、
そしてもう1名いるわよ??
彼は、組織の人間じゃないけど・・。」

レオは、後ろの扉を開けてロナウン達に連れられて入って来た2人をジュリーの前へと歩かせる。


「さて、ここにカミル=スミス=アレンもいるわよ??ジュリー、貴方の幼馴染よね?」

ピクりと眉を揺らしたジュリーは、苦笑いでカミルを見上げた。

「ジュリー・・。ごめん。カレッジに入らないと・・。家族が困るんだ。」


肩をすかせて、ジュリーに謝るカミルは昨夜の襲撃の話を語りだした・・。

幼馴染のジュリーに頼まれて、親戚の邸宅を借りたことを白状した。

私を連れ去った薔薇の栄光ローゼングローリーと共謀して
カミルと、「カディール」は、殺害については強く拒否をしたが、
ジュリーのたっての願いで私を毒で始末する予定だったことを話し出す・・。

その恐ろしい内容に、ざわっと部屋の空気が変わった。


悍ましい内容に、カイルや王太子は睨みつけるようにジュリーを見つめていた。

薔薇の栄光ローゼングローリーのコードネーム、「スカーレット」
は、ジュリー貴方って訳よね。私を二度も殺そうとするなんてね?カミルには、ジュリーには私が死んだことにしてって協力を仰いだわ?
貴方はそれで、よくも親友だなんて言えたもんよね・・。」


「ジュリー・・・。嘘だろ・・。君がまさか・・、そんな恐ろしいこと。」

クロードの呟きに、ジュリーが肩を震わせて下を向いた。

「あはははは・・。あははは・・。いやだ、可笑しいわ・・!!」

カディルを睨みつけたジュリーは、急に笑い出した。

驚いた私は、ジュリーを見るといつもの表情とは違った攻撃的な視線を
カミルに向けていた。

「あんた・・。こんな事で私を裏切るの?
まだ組織の人間の方が口が堅いわね!!
幼馴染なんて信用に足らないものなのね・・。あんたになんかに、頼むんじゃなかったわ!!」

その言葉に、クロードは信じられない様子でジュリーを見つめた。

「「スカーレット」、貴方のやっている事は組織でも問題になりますよ??
組織の名の元に、学院の仲間を使って殺人を手伝わせるなんて・・。もしも「上」がこの事を知ったら、貴方は・・・。」


「カディール」は、必死で訴えるも、ジュリーは顔色一つ変えずに笑んでいた。

「知ったら何よ??「上」は、学院で好きにやれと言ったわ・・!!
わたしに「心」を操れる薬を渡して好きに広めていいと・・。わたしは組織に貢献して、お金も沢山稼いだでしょ?このぐらい何よ!!
そもそも、私に声をかけたのは生徒の名簿や情報を生徒会から得たかった為でしょ??
ウィンウィンの関係だったですもの、多少の好き勝手は許して頂きたいわね・・。」


「そうか・・。じゃあ、認めるんだな?シアを殺そうとしたと・・。」

レオは、凍りつくような冷たい瞳でジュリーを見た。

「・・そうね。これだけ状況証拠が揃ってたら仕方ないもの。」

「もしかして、僕のことで・・。」

クロードが、震える声でジュリーを見つめた。

私もその答えが知りたくて、ゴクリと喉を鳴らした。

小さなジュリーは、スクッと立ち上がると私の方へとゆっくりと歩き出す。

レオと、ユヴェールとアルノルドは、張り詰めたように構えて立ち上がった・・。
しおりを挟む
感想 45

あなたにおすすめの小説

断罪された挙句に執着系騎士様と支配系教皇様に目をつけられて人生諸々詰んでる悪役令嬢とは私の事です。

甘寧
恋愛
断罪の最中に前世の記憶が蘇ったベルベット。 ここは乙女ゲームの世界で自分がまさに悪役令嬢の立場で、ヒロインは王子ルートを攻略し、無事に断罪まで来た所だと分かった。ベルベットは大人しく断罪を受け入れ国外追放に。 ──……だが、追放先で攻略対象者である教皇のロジェを拾い、更にはもう一人の対象者である騎士団長のジェフリーまでがことある事にベルベットの元を訪れてくるようになる。 ゲームからは完全に外れたはずなのに、悪役令嬢と言うフラグが今だに存在している気がして仕方がないベルベットは、平穏な第二の人生の為に何とかロジェとジェフリーと関わりを持たないように逃げまくるベルベット。 しかし、その行動が裏目に出てロジェとジェフリーの執着が増していく。 そんな折、何者かがヒロインである聖女を使いベルベットの命を狙っていることが分かる。そして、このゲームには隠された裏設定がある事も分かり…… 独占欲の強い二人に振り回されるベルベットの結末はいかに? ※完全に作者の趣味です。

【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。

なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。 本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!

異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない

紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。 完結済み。全19話。 毎日00:00に更新します。 R15は、念のため。 自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)

記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?

ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」 バシッ!! わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。 目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの? 最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故? ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない…… 前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた…… 前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。 転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?

「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します

スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」 眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。 隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。 エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。 しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。 彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。 「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」 裏切りへのカウントダウンが今、始まる。 スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

侯爵家の婚約者

やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。 7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。 その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。 カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。 家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。 だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。 17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。 そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。 全86話+番外編の予定

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。 再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。 妻を一途に想い続ける夫と、 その想いを一ミリも知らない妻。 ――攻防戦の幕が、いま上がる。

処理中です...