転生伯爵令嬢は、裏切り者からの寵愛に戸惑う。

館花陽月

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青薔薇の誓い。

青薔薇の誓い。⑧ 現在 ③

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「ひぃっ・・。嘘でしょう!?」

私、死ぬんじゃないかしら??

レオに貪り尽くされて、死体でアルトハルトに到着するんじゃ・・。

そんなどうしようもない妄想と、首筋に強く吸われた痛みに眉を顰めていた。

「シアは、俺の事が好きじゃないのか???嫌なら、止めるけど。」

ピタッと破廉恥行為の数々を止めたレオは、切なそうに蒼い瞳を揺らしていた。

うーんと、考え込んだ私は不安そうに見下ろすレオを見上げていた。

今までのレオとの口吸いや、カーテン裏破廉恥事件の時も・・。
嫌じゃなくて、むしろ・・ドキドキしてたような。

いや、あれは性欲の爆発だったのか?

触れる指や、見つめられる蒼い瞳に何度も胸が高鳴った。

あの時の気持ちは・・。

「嫌って言うか・・。」

カッと私の頬が真っ赤に染まった。

「べ、べつに・・。嫌じゃないけど・・。多分。」

多分、私・・。レオのこと・・。

スン・・。と甘い匂いが鼻についた・・。


私の枕の横に視線を送ると、青い薔薇が落ちていた。

美しいその幻想的な色と、甘く清純な香りはレオの私への
長く切ない想いを現したような「形」に思えた。

「レオは、ずっと私を想っててくれたのよね?
きっとアレクシアも同じだったのよね・・。」

アレクシアの日記に書かれていた言葉の謎が解けた私は、甘くレオに微笑んだ。

薔薇をくれた女神様を死ぬほど愛してる・・。

その言葉が胸を温めていた。

アレクシアは、嗅覚が超絶に良かったはずだ。
ジュリーのくれた小瓶の正体に気づいていたのかもしれない。

「私、レオのこと・・。嫌いじゃないわ。どっちかと言えば・・。
こ、好ましく思ってると思う・・。全く持って、不本意だけど・・。」

「言葉と心が乖離しているな。素直じゃない、シアらしい言葉だ。
だけど、そんな所も大好きだよ。」

妖しいほど、艶やかな肢体が晒されていた。

甘い笑みで見下ろすレオの瞳を見るだけで、身体がカッと熱くなった。

「だっ、だから!!そんな目で見ないでってばっ・・。」

「どんな目だよ、失礼な奴だな・・!?」

「それよ、それ・・。その流し目よ!!目があっただけで、孕みそうな流し目!!」

「ははは・・。お望みとあれば、本気で孕ませるぞ?」

サッと顔色を悪くした私の唇に噛みつくようなキスをする。


成し崩されるように、蕩けていく身体からだらんと力が抜けていった・・。

優しい瞳で見下ろしたレオは、私の頬に手を触れた。

「慈悲深い君に・・、母がこよなく愛したエターナルアプローズを懸けて
生涯変わらぬ愛を誓うよ。愛してるんだ、アレクシア・・。」

胸の鼓動は速いのに、私の心はレオノールの瞳の海の色のように
凪いでいた・・。

甘い微笑みで向き合った私達は、どちらともなく唇を重ね合った。

レオの香りに包まれて私はゆっくりと瞼を閉じた。


身体が花開くように、馬車の中は青い薔薇の芳醇な香りで溢れていた。

「綺麗だよ、シア・・。この薔薇よりも・・。レオノーラよりも・・だ・・。」

真っ赤になった私が逃げるように、腰を退くとがっしりと腕と腰を掴まれて、ぐるんと上に押しやられた。

レオの上に跨るように、両足を開くと羞恥心で真っ赤になっていた。

レオは、弛く編まれた長いプラチナブロンドの髪にそっと口づけた。

幸せそうに微笑みを浮かべたレオの青い瞳にいつも以上に、ドクンと胸が鳴った気がした。
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