転生伯爵令嬢は、裏切り者からの寵愛に戸惑う。

館花陽月

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騎士団との旅立ち。

神力ファーマシスト④

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「コホン・・。落ち着くのじゃ、シアちゃん・・。
このサラマンダーを、家畜と一緒にしては罰が当たるぞ?サラマンダーは、セントエルモの火の守護を受けたドラゴンじゃな!!
見たところ、大きさが成体じゃないのでな。まだ生まれたての子どもってとこじゃな・・・。
しかし、サラマンダーの子どもなんて儂でも見たのは初めてじゃ!!」

食い入るように見下ろすレオ父の威厳のある眼差しに、私は自分の大きな瞳を瞬かせた。

「ドラゴンの子ども・・・。」

ごくりと喉をならして、その生物を見つめた。

「・・・こ、これが??かなり、丸いんですけど。
このデカさったら、生まれたてって大きさじゃぁ・・。」

首を傾げて、足元を見ると水色の大きな目と視線が合った。

・・・まずい。

今、悪口言ったなって顔した。

この子、意外に鋭いわね・・!?


その瞬間に、口がカパッと開いた。


ボォォオォオオォオッ・・・。

「うわっ・・!!」

咄嗟に避けたが、服の一部がちりっと焼け焦げていた。

「あ、危ないじゃないの・・・!!丸焦げにするつもり!?」

「ビュキュッ!!キュキュキュウウ!!」

サラマンダーの子どもは、火炎放射だけでは飽き足らずに、怒りに任せた様子で地団駄を踏んでいた。

「ご、ごめんごめん!!全然、ドラゴンっぽいわよ?!!
あ~、ドラゴンにしか見えない!!(棒読み)
そうだ。名前考えるから、ちょっと落ち着こう・・。どうどう!!」

「アレクシア様・・。ちなみに、どうどうは馬を鎮める為の言葉でございますぞ??」

冷静なコレットの突っ込みに、私はピタリと動きを止めて苦く笑った。

ああっ、来る。来るよ・・・。

「ビキュウ、ウキュッキュキュキュ!!!」

さっと位置を数歩移動した瞬間だった。

ボオオォォォォッ・・・ッ。

「ちょっと、サラマンダー(の赤ちゃん)!!
後先考えずに火炎放射したら、あんたの主が煤になっちまうじゃない・・。止めなさいよ!!」

「ブキュキュキュッ!!!」

水色の目をぱちくりしたと思ったら・・。

羽をパタパタ動かしながら、ぷいっとそっぽを向いたのだった。

「・・・こらっ、無視かい!!いい性格してるじゃないの。」

素直じゃなくて、めっちゃ扱いづらい上に気性が荒すぎじゃない?

全然、手名付けられる気がしないんだけど・・・!!

「凄いじゃないか・・・。流石レオの嫁!!
エターナルアプローズで結ばれた運命の番であるシアちゃんが
神聖獣を召喚出来たと言うことは、レオ自身も強い神聖獣が召喚出来るやもしれぬなぁ。
よくやった!!出かしたぞ!!シアちゃん。」

「天皇女様に神聖獣の加護など滅多に出現しておりません。
亡き奥様の神獣はグリフォンでした。彼の者も珍しい幻獣の部類ですが・・。
ここに来て、まさか神聖獣のサラマンダーの子どもが出てくるとは・・。」

コレットは、何度もサラマンダーを見ながら感涙の涙を浮かべていた。

頼むから、もう少し良く見て欲しい。

自分の盛り上がった腹を使って
謁見室の床を縦横無尽に滑って遊んでるんですけど・・。

「こらっ、サラマンダー!!礼儀がなってないわよっ。ここは謁見室なのよ?こんな所で床を滑っちゃ駄目よ!!お止めなさいな!!」

逃げ回るサラマンダーの子どもをドタバタ追いかけまわす羽目になっていた。

全然人の話を聞かないわね・・。

一体、誰に似たのかしら?

柱に激突しそうになっているサラマンダーを見て、私は猛ダッシュをした。

「サラマンダー・・!!ストップ。危ないわよ!!止まりなさいな。」

「プキュキュウ!!」

柱の前で、サラマンダーの目の前に立ちふさがった。

観念したサラマンダーは、立ち止まってこっちをチラ見した。

じっとりした目で私を見上げた。

「駄目よ、危ないでしょう?怪我したらどうするのよ!!お願いだから、ママに心配させないでよ・・。」

「・・・ブキュ。」

私は、腰を屈んでやっと抱っこに成功した。

・・あれ?

レオ自身も召喚出来るかもって言った??

さっきの話だと、レオには神獣がいないってことなの?

「ちょっと待ってください・・・。
さっきの言い方だと、レオは神獣の召喚は、まだなんですか!?」

驚いた私は振り向きざまに私はリオルグに尋ねた。

「それなんじゃがのう・・。・・あの時・・。
そう、レオがまだ幼き頃に・・、一度召還に失敗してしまってのう。
以来、何度か召喚の儀式を行っても、現れなくなってしまったんじゃよ。
天帝となるには、強き神力だけでは駄目なんじゃ。
強き神聖獣から認めらた、グロリアが必要なのでなぁ。」


「シア様のサラマンダーの召喚で、レオ様の召喚も可能になるやもしれません!!
グリフォンの神獣と番になったリオルグ様の神聖獣は、フェニックスでした。
翼獣系の最強神獣の番だったのですよ!!
その点、すでにサラマンダーの神聖獣が召喚されたとなると・・・。
やはり、その番は過去最強の神聖獣番かもしれませぬ!!」


「・・・へ、へぇー・・。」

鼻息の荒いコレットからの説明に、
私は横文字の聖獣たち名前の羅列に、全く着いていけてないままだった。

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