転生したらストーカーも転生したようなので、魔術師団に入ります。

館花陽月

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マグダリア王国編

2人の朝。

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悲しい夜明けだった。

噴水広場で見つけた2人をケイレブとアスコットは王宮へと連れ帰った。
リンダは、クレードと寝起きのクリスが招集され馬車にて城へと帰って行く。

私は、ランドルをこのまま此処に置いては行けなかった。

広場は目覚めた街の人々で賑わい出す時間になっても、ランドルはその場で立ち尽くしたまま動かない。

人が当たっても、跳ね飛ばされそうになっても・・・。
ドン!!と大きな荷物を抱えた人に体当たりでぶつかられ
道端に尻を突いても・・そのまま呆然と動かない。

私はゆっくり、膝を折ってランドルのマントに着いた埃をパンパンと払った。

「ランドル様・・・。王城へ戻りましょう?
きっと2人の埋葬を行う話になると思います・・。ケイレブ様にお願いして、
自分の祖国であるカルドリアの地へとお連れしてあげたいの。一緒に戻りませんか?」

ランドルは、セレーナと目が合い・・苦しそうに眉根を寄せた。

「何故だ・・・。何故あの2人は死なねばならなかったのだろう・・。
あんなに未来が明るい、・・強く優しく、真面目な2人が・・だ。」

「そうですね・・。私も分かりません。
私は、メーガンも、ジェレミーも・・・許せないと思う。
だけど、もっと分からないのです。
私達は一体何と戦っているのか、何のために戦わねばならぬのか・・。」

楽しかった第3師団での4か月の日々は幻だったかのように感じられる過酷さがあった。

「そうだ。私も何故こんな事になっているのか分からない。
もし、君までが、あんな風に変わり果てた姿になってしまったらと思うと・・。
情けないのだが竦む。今は皆の所には戻れぬ・・こんな弱い自分を曝せない。」

この人の絶望は、私の想像を超える物なのだろう。
大切な部下、ずっと大切に育ててきた希望を目の前で失くしてしまったのだ。

「それでは、・・何処に行きましょうか?」

私はランドルに手を差し出して笑った。
驚いた顔で私を見つめたランドルは、私の手を握りぽつりと呟いた、

「一緒にいて欲しい。今は、2人でいたい・・。」

「いいですよ。ただし、弱ってるからって不埒な真似はしないで下さいね?」
 
「・・・保障は出来ない。正直抱きたい。駄目か?」

上目使いの紅い瞳は、泣き黒子も相まっていちいち色っぽい。

ストレートな物言いに私は激しく動揺した。

抱くってさらっと言うなよ!!

弱っているランドルは赤い瞳が陰り、美しい美貌は儚くて消え入りそうだった。
私は彼をこのままここに放ってはおけなかった。

好きかと聞かれたら、好き。
抱きたいと言われたら何故か嬉しい・・。

これって何だろう?

放っておけないのは同情なのか、違う気持ちなのかも分からなかった。

「では、私を抱きますか?」

私は、淡々と爆弾発言をぶっ込んだ。
ランドルは驚き、弾かれたように顔を上げた。

「でも、私には経験もなければ想像も出来ないですが・・。」


「私だって、女を抱きたいと思った事は無かった。
罠を何度も仕掛けられても、魔法で撃破して来たくらいだ・・。
でも、セレーナは最初からだ。一目見た瞬間から欲しいと思った。」

「そうですか・・。抱かれてみましょうか?
でも、知りませんよどうなっても。」

「二度と離せなくなるだけだろうがな・・。でも、そうしたい。今すぐ。」

ランドルは乱暴に私の手を取り、一心不乱に街の中を歩きだした。
人々が大勢賑わう町の中心から少し離れた宿へと向かう。

私は、どうなってしまうのか不安で胸が張り裂けそうだった。

クリーム色にグリーンの屋根の可愛い雰囲気の宿の前で足を止め、手を
繋いだままランドルは中へと入り、部屋を案内されて行く。

カチャっとドアノブを回すと、部屋には大きなダブルサイズのベッドと、
ソファセットが置いてあり、バスルームも備えてある上等な作りの部屋になっていた。

マントや、師団長服を乱雑に脱ぎ始めたランドルに私は茫然としていた。

鍛え上げられた逞しい体が目の前に現れ、その美しさに度肝を抜かれる。

流石・・抱かれたい男NO1。
壮絶な色気です・・。

185センチ以上の長身に見下ろされ、黒く艶やかな髪を気だるげに掻き揚げて
朱い瞳で私を射るように見つめる。

「おいで・・。全部脱がせてあげる。」

私は、心臓が口から飛び出そうになるも・・。
恥ずかしいので、自分で脱ごうと師団服のワンピースのファスナーを下した。

バサッと落ちた服が床に落とされた時、私の体に冷たい外気が晒され更に心臓が高まる。

紅い瞳が私を見つめていた。

「セレーナ、私が脱がしたい。おいで・・。」

熱い唇を合わせられて、激しくなるその音に私は翻弄された。
私の腕を掴みベッドへと引き寄せてコルセットや、ドロワーズを次々と脱がしていった。

私が全てを脱ぎ捨てると、ランドルの逞しい体が上から
ぎゅっと抱きしめてピタリと重なる。

「柔らかくて、美しい胸だ。
腰は壊れそうなくらい華奢で、乱暴に扱うのが少し怖いな。」

「・・優しくですよ。乱暴になんて・・っああっ。」

ガブリと耳を噛まれ色めいた声が出る。

キスが激しくなると、私の体も徐々に熱くなっていった。

激しい痛みも、切ない愛撫も、優しく繰り返し続けられる口づけも。
その全てが心地良く感じたのだった。

「くっ・・。何だこれは・・。気持ちいい・・。」

結合を始めると、堪えきれない激しさと熱さがあった。

「ランドル様・・ちょっ・・激しいです・・。あああっ。」

激しくなる音に、私は動揺が隠せず恥ずかしいくらい喘ぐ。

胸を大きな手で掴みながら、甘噛みしては刺激を与え続ける
ランドルを恨みがましく見つめる。

「駄目だ・・。こんなに良いなんて・・。セレーナもっと・・。」

「ランドル様・・もう無理ですっ。あああぁあっ・・。そんなにしないで・・っ。」

鍛え上げた体で何度も何度も激しく突かれる。

何度目かの吐精が終わる。

「好きだ・・。好きだセレーナ。愛してる・・。」

激しく打ち付けられながらも、ぎゅうっと強く抱きしめられ涙目の
瞳に口づけられる。

ああ、そうか。
私はこの人が好きなのだ。

私は、ようやく気付いたのだった。

その日は朝から夜まで何度も何度も体を重ね続けた。
時間の感覚など分からずに疲れ果てて寝ると、また新しい夜明けがやって来た。

日が昇り始める薄暗い空を見ようと起き上がろうとした私を、
後ろから優しく抱き締めたランドルは私の頬に何度も口づけを落とす。

水差しの水を飲もうと、手を伸ばしたのにその手も絡めとられ
こんどは唇を貪られる。

「ランドル様、私は貴方が好きです。」

ストップの合図でキスを止め、ランドルに微笑んだ。

「それは・・同情ではない好き・・なのか?」

ルビーのように澄んだ瞳で私を恐る恐る・・見つめる。

「違いますよ。同情なら他の方にもしますし。
どうやら、別の気持ちのようです。」

「本当か?セレーナは皆に言い寄られてばかりだもんな・・。
いつもこちらがヒヤヒヤしてばかりだ。」

拗ねたように、ぎゅうっと後ろから私を抱きしめる。

「あれは一時的な・・ブームみたいな物かと。
でも、私は貴方の婚約者なのですよね?」

「そうだ!婚約破棄の約束は無効で良いか?離れる気はサラサラないのでな。」

「うーん。そうですね・・・。
それは、またゆっくり考えておきます!!」

「・・おい!!何でだ。」

怒ったような顔で笑うランドルは、いつものランドルに戻っていた。

2人で見た翌日の朝は、美しい景色だった。
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