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第二章 騎士祭までに噂なんて吹き飛ばしちゃえ!
ジョセフィーヌの血
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念入りに調査をしているホーキンスはこれまで見たことがないほど真剣であり、かなり想定外なことが起きているようだ。
「どうかしましたか?」
「魔物の足跡が多いのと魔物が共食いをした跡がありますね」
「これだけ魔物がいるのですから当たり前ではありませんか?」
魔物が大量発生しているのだからここまで来ることだってあり得る。
だがホーキンスは首を横に振った。
「足跡の方向をよく見てください」
わたしは砂で分かりづらくなっている足跡を追ってみる。
すると、どの足跡も一直線に洞窟まで向かっている。
まるでそこに意思を持って出入りしているように見受けられる。
「これはここを根城にしているやつがいますね。雨だって降るこの地域でこうやってしっかり足跡があるということは、ここ数日に出入りしています。これはもしかすると知恵を持った魔物かもしれません」
わたしはそこで怪訝な顔をした。
もしその話が本当なら予想以上に危ないのではないだろうか。
わたしは今の話を全員で共有するため、一度テントに入って卓を囲んだ。
ホーキンスから話を聞いて、側近たちもわたしの身を守るため何が最良かを考えている。
しかし、今回同行していたネツキたちシュティレンツの貴族は笑っていた。
「何を恐れることがあります。今回は騎士の中の騎士たちを選りすぐっています。たとえ少しくらい強い魔物がいようとも関係ありません」
ネツキは力説するが、どうもセルランとクロートはそう思っていないようでわたしに首を横に振って見せた。
セルランが前に出て発言した。
「それは早計でしょう。もしホーキンス先生が言う通り知恵ある魔物であったら全滅もあり得る」
「ほおぅ……まさか、かの有名なセルラン殿でも恐怖があると言える」
「なんだと?」
セルランの助言を鼻で笑うネツキに嫌なものを覚える。
ネツキは特にセルランを見ることなく、わたしの方へ顔を向けた。
「マリアさま、最強の騎士がこれほど警戒するほどの場所です。それでしたらこの場所を捜索する我々の騎士の重要度もかなり高くなります」
「だから魔鉱石の取り分はそちらを多くするべきと言いたいのですか?」
クロートがわたしの代わりに前に出て相手の思惑を見通す。
だがネツキはそれを隠す気がないようで、当然のような顔をしていた。
「もちろんです。貢献度がものをいうのなら危険な騎士たちを派遣する我々が一番のはずです。マリアさまもそうは思いませんか?」
「そ、それは……」
もしセルランやヴェルダンディを危険だといわれる場所に向かわせて貢献度が低いというのは我慢ならなくなる。
しかし今は感情よりも利己的に考えるべき局面だ。
「何を言っている。マリアさまに無礼であろうが!」
セルランが机を思いっきり殴ったことでわたしもハッとなる。
セルランも臆病だと言われて多少の憤りがあるようであり、ここでわたしも弱みを見せていけない。
だが次の言葉でわたしはさらに動揺を誘われるのだった。
「それでしたらマリアさまもセルランさまを調査に加えればよろしいではありませんか。それでしたらこちらもこれ以上は言いません」
「そ、そんなことできるわけ……」
「それはどう言った理由でございますでしょうか? もしや危険極まりない場所に我々シュティレンツの騎士は派遣して当主一族は上前をはねると言いたいのですか?」
グイグイとこちらに言葉を重ねていくネツキにわたしもとうとう堪忍袋が切れた。
当主一族が臆病風に吹かれたなどと黙っていられるはずがない。
「あまりな物言いではありませんか、ネツキ?」
わたしの言葉すら軽く聞き流して、ネツキは肩をすくめる。
何の自信があって彼は物怖じせずにいられるのかわからないがそれも今のうちだ。
「わたしは一言命令という形で全ての魔鉱石を取ってもいいですのよ?」
「それはカオディさまやエリーゼさまも大変悲しまれますね」
ネツキの言葉にわたしは歯を食いしばってしまい、急いで力を緩めた。
わたしが自分の味方をする者を大事にすることが相手に読み取られた。
そこでネツキもこちらに勝機ありと判断したようだ。
「マリアさま、貢献度がものをいうのでしら、お互いの領土が騎士を派遣して早く祭壇を見つけた方に裁量を持たせるというのはどうでしょう? 我々はご存知の通り中領地。数は多いが魔力量は低いので、セルランさまがた少数の騎士だけでも互角以上の戦闘能力があるはずです」
「その挑発乗ってあげましょう。ここの祭壇までの道を誰よりも早く見つけた領土が採掘した魔鉱石の分配を決めるでよろしいですね?」
「ええわたくしはそれでも構いません」
お互いに言葉に出したからにはもうこの話を無かったことにはできない。
証人も多いため事実上の取り決めだ。
わたしはすぐに命令した。
「セルラン、わたくしの騎士として命令します。誰よりも早くここを調査しなさい」
「お、お待ちください! 姫さま、なにとぞ今の前言を……」
「マリアさまの意向だ、それ以上何か喋るのならはわたしが斬る」
クロートが必死で止めようとしたが、セルランのトライードを首元に付けれて身動きが取れなくなっていた。
「マリアさま、わたくしめにお任せください。臆病者などと言われて黙っていられるジョセフィーヌの血族はおりません。必ずや期待に添えさせていただきます」
「ええ期待しております。本物の騎士の力を見せてあげなさい」
正式な文書を作りわたしとアビで契約書にサインをした。
これで互いに同意が得られたことで契約は成立した。
「あのぉ、本当によろしいのでしょうか、はい?」
「ええ構いません。わたくしは自分の騎士を信じておりますので」
わたしは自信満々に答えた。
もともと誰かの後ろで守ってもらうだけってのは性に合わないのだ。
今日は編成をするだけで、明日から実際にこの場所を調べることになる。
わたしは魔法で作られた温水で温めれられたタオルで体を拭かれた。
こういった場所ではゆっくりお風呂にも浸かれないのでこうするしかない。
サラスはわたしの体を拭きながら、苦々しい顔を作っている。
「姫さま、流石に今回のは独断が過ぎます。あのような挑発に乗るなんて」
「わかっています。でもああいう小物に馬鹿にされるのだけはどうしても許せませんの」
「それでも危険だとわかっている場所に将来有望な騎士を送り出すなど。もっとゆっくり調査してもよかったはずです」
たしかにまだ魔物の規模も階層の深さもわかっていない洞窟で速さを求めるのは危険すぎる。
だが逆にリスクを冒したおかげでこちらへの魔鉱石を取る量も大きく変わる。
あの謎の部屋にあった本には、転送の魔道具の素材でも魔鉱石が使われているという記述があった。
失われた技術を甦らせれば確実にジョセフィーヌの領土全てにとってプラスになる。
「魔鉱石がそれほどすごいのなら王国院でかなりの量が必要になります。ここはリスクを取るべきです」
わたしが頑なに言うのでサラスも諦めて何も言わなくなった。
わたしは専用のテントで睡魔に誘われたのだった。
目を開けるとわたしは空に浮かんでいた。
頭がボーとしてよくわからないがこれは夢だということだけはわかった。
あたりは白と青が入り混じっており、不思議な場所である。
そして目の前に犬くらいの大きさをしたクラゲのような生き物が浮いていた。
魔物のような感じもするがそれとは全く異質の神秘的なものも感じる。
「キャウ!」
その生き物は変わった鳴き声を出しながら、わたしの周りを何度かクルクルと回ったりと愛くるしい動作をした。
何故だかわたしに懐いてくれているようで悪い気はしない。
突如目の前が昨日の洞窟前を映し出した。
そしてその右手の方を映し出したが、そこには昨日は壁であった場所に小さな祭壇があった。
クラゲもその祭壇の方へ向かうのでわたしも付いていく。
祭壇の前に大きな鏡があった。
だが何も映し出しておらず、ガラスとは違うものでできているようだ。
クラゲはわたしと鏡を交互に見ている。
……触れってことかしら?
わたしはその鏡を触った瞬間にサラスの声によって目を覚ますのだった。
「どうかしましたか?」
「魔物の足跡が多いのと魔物が共食いをした跡がありますね」
「これだけ魔物がいるのですから当たり前ではありませんか?」
魔物が大量発生しているのだからここまで来ることだってあり得る。
だがホーキンスは首を横に振った。
「足跡の方向をよく見てください」
わたしは砂で分かりづらくなっている足跡を追ってみる。
すると、どの足跡も一直線に洞窟まで向かっている。
まるでそこに意思を持って出入りしているように見受けられる。
「これはここを根城にしているやつがいますね。雨だって降るこの地域でこうやってしっかり足跡があるということは、ここ数日に出入りしています。これはもしかすると知恵を持った魔物かもしれません」
わたしはそこで怪訝な顔をした。
もしその話が本当なら予想以上に危ないのではないだろうか。
わたしは今の話を全員で共有するため、一度テントに入って卓を囲んだ。
ホーキンスから話を聞いて、側近たちもわたしの身を守るため何が最良かを考えている。
しかし、今回同行していたネツキたちシュティレンツの貴族は笑っていた。
「何を恐れることがあります。今回は騎士の中の騎士たちを選りすぐっています。たとえ少しくらい強い魔物がいようとも関係ありません」
ネツキは力説するが、どうもセルランとクロートはそう思っていないようでわたしに首を横に振って見せた。
セルランが前に出て発言した。
「それは早計でしょう。もしホーキンス先生が言う通り知恵ある魔物であったら全滅もあり得る」
「ほおぅ……まさか、かの有名なセルラン殿でも恐怖があると言える」
「なんだと?」
セルランの助言を鼻で笑うネツキに嫌なものを覚える。
ネツキは特にセルランを見ることなく、わたしの方へ顔を向けた。
「マリアさま、最強の騎士がこれほど警戒するほどの場所です。それでしたらこの場所を捜索する我々の騎士の重要度もかなり高くなります」
「だから魔鉱石の取り分はそちらを多くするべきと言いたいのですか?」
クロートがわたしの代わりに前に出て相手の思惑を見通す。
だがネツキはそれを隠す気がないようで、当然のような顔をしていた。
「もちろんです。貢献度がものをいうのなら危険な騎士たちを派遣する我々が一番のはずです。マリアさまもそうは思いませんか?」
「そ、それは……」
もしセルランやヴェルダンディを危険だといわれる場所に向かわせて貢献度が低いというのは我慢ならなくなる。
しかし今は感情よりも利己的に考えるべき局面だ。
「何を言っている。マリアさまに無礼であろうが!」
セルランが机を思いっきり殴ったことでわたしもハッとなる。
セルランも臆病だと言われて多少の憤りがあるようであり、ここでわたしも弱みを見せていけない。
だが次の言葉でわたしはさらに動揺を誘われるのだった。
「それでしたらマリアさまもセルランさまを調査に加えればよろしいではありませんか。それでしたらこちらもこれ以上は言いません」
「そ、そんなことできるわけ……」
「それはどう言った理由でございますでしょうか? もしや危険極まりない場所に我々シュティレンツの騎士は派遣して当主一族は上前をはねると言いたいのですか?」
グイグイとこちらに言葉を重ねていくネツキにわたしもとうとう堪忍袋が切れた。
当主一族が臆病風に吹かれたなどと黙っていられるはずがない。
「あまりな物言いではありませんか、ネツキ?」
わたしの言葉すら軽く聞き流して、ネツキは肩をすくめる。
何の自信があって彼は物怖じせずにいられるのかわからないがそれも今のうちだ。
「わたしは一言命令という形で全ての魔鉱石を取ってもいいですのよ?」
「それはカオディさまやエリーゼさまも大変悲しまれますね」
ネツキの言葉にわたしは歯を食いしばってしまい、急いで力を緩めた。
わたしが自分の味方をする者を大事にすることが相手に読み取られた。
そこでネツキもこちらに勝機ありと判断したようだ。
「マリアさま、貢献度がものをいうのでしら、お互いの領土が騎士を派遣して早く祭壇を見つけた方に裁量を持たせるというのはどうでしょう? 我々はご存知の通り中領地。数は多いが魔力量は低いので、セルランさまがた少数の騎士だけでも互角以上の戦闘能力があるはずです」
「その挑発乗ってあげましょう。ここの祭壇までの道を誰よりも早く見つけた領土が採掘した魔鉱石の分配を決めるでよろしいですね?」
「ええわたくしはそれでも構いません」
お互いに言葉に出したからにはもうこの話を無かったことにはできない。
証人も多いため事実上の取り決めだ。
わたしはすぐに命令した。
「セルラン、わたくしの騎士として命令します。誰よりも早くここを調査しなさい」
「お、お待ちください! 姫さま、なにとぞ今の前言を……」
「マリアさまの意向だ、それ以上何か喋るのならはわたしが斬る」
クロートが必死で止めようとしたが、セルランのトライードを首元に付けれて身動きが取れなくなっていた。
「マリアさま、わたくしめにお任せください。臆病者などと言われて黙っていられるジョセフィーヌの血族はおりません。必ずや期待に添えさせていただきます」
「ええ期待しております。本物の騎士の力を見せてあげなさい」
正式な文書を作りわたしとアビで契約書にサインをした。
これで互いに同意が得られたことで契約は成立した。
「あのぉ、本当によろしいのでしょうか、はい?」
「ええ構いません。わたくしは自分の騎士を信じておりますので」
わたしは自信満々に答えた。
もともと誰かの後ろで守ってもらうだけってのは性に合わないのだ。
今日は編成をするだけで、明日から実際にこの場所を調べることになる。
わたしは魔法で作られた温水で温めれられたタオルで体を拭かれた。
こういった場所ではゆっくりお風呂にも浸かれないのでこうするしかない。
サラスはわたしの体を拭きながら、苦々しい顔を作っている。
「姫さま、流石に今回のは独断が過ぎます。あのような挑発に乗るなんて」
「わかっています。でもああいう小物に馬鹿にされるのだけはどうしても許せませんの」
「それでも危険だとわかっている場所に将来有望な騎士を送り出すなど。もっとゆっくり調査してもよかったはずです」
たしかにまだ魔物の規模も階層の深さもわかっていない洞窟で速さを求めるのは危険すぎる。
だが逆にリスクを冒したおかげでこちらへの魔鉱石を取る量も大きく変わる。
あの謎の部屋にあった本には、転送の魔道具の素材でも魔鉱石が使われているという記述があった。
失われた技術を甦らせれば確実にジョセフィーヌの領土全てにとってプラスになる。
「魔鉱石がそれほどすごいのなら王国院でかなりの量が必要になります。ここはリスクを取るべきです」
わたしが頑なに言うのでサラスも諦めて何も言わなくなった。
わたしは専用のテントで睡魔に誘われたのだった。
目を開けるとわたしは空に浮かんでいた。
頭がボーとしてよくわからないがこれは夢だということだけはわかった。
あたりは白と青が入り混じっており、不思議な場所である。
そして目の前に犬くらいの大きさをしたクラゲのような生き物が浮いていた。
魔物のような感じもするがそれとは全く異質の神秘的なものも感じる。
「キャウ!」
その生き物は変わった鳴き声を出しながら、わたしの周りを何度かクルクルと回ったりと愛くるしい動作をした。
何故だかわたしに懐いてくれているようで悪い気はしない。
突如目の前が昨日の洞窟前を映し出した。
そしてその右手の方を映し出したが、そこには昨日は壁であった場所に小さな祭壇があった。
クラゲもその祭壇の方へ向かうのでわたしも付いていく。
祭壇の前に大きな鏡があった。
だが何も映し出しておらず、ガラスとは違うものでできているようだ。
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