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夜中に起きた出来事
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吐きそう、それだけが頭の中を支配した状態で目が覚めた。
ぱっと目を開けても真っ暗で、まだ夜中だということがわかる。
それでも、同じ布団で隣で恋人が寝ているこの状況でぶちまける訳にも行かず、とりあえず布団を出た。
「うっ、はっ、、」
フラフラするからだを支えるために、壁をつたって歩く。暗闇の中なので、下に何があるか分からないので、いろいろな物に当たってたくさんの音がたってしまった。結局、上手く歩けずに、その場に座り込んでしまった。
その場から立ち上がることが出来ず、せめてゴミ箱に、と思ったが本当に真っ暗でどこにあるかが分からない。
生理的か感情的かわからない涙が流れ始めた時、背中に温もりを感じた。
「吐きそう?」
その問に、なんとか頷く。
悟矢は直ぐに俺の前にゴミ箱を置いてくれた。
「ほら、吐いちゃっていいよ。」
その声掛けと共に背中をポンポンと叩かれて、その後嘔吐を導くように下から上へ背中をさすられる。
「うぇ、、ごほつ、うえぇ!ごほっげぼっ、ごぽっ」
暗闇で何も見えないが、散々なものを吐き出しているのはなんとなく分かる。匂いもきつくて、それがまた吐き気を引き起こす。
「ごほっ、けほっ、、ごめ、、もぅいい。。」
「よしよし、頑張ったね。えらいえらい」
頭を軽く2回ほど撫でてくれた後、袋を縛ってくれた。
悟矢の足音が遠ざかってゆく。
急に視界が明るくなった。びっくりして、ギュッと目を瞑って、ゆっくりと開いた。
悟矢が窓を開けたようで、冷たい風が身体に吹いた。思わずぶるっと体を震わせて、腕をさする。
「ごめん、眩しかった?寒い?」
「びっくりした、、だけ。」
「そう。大丈夫?急だったけど。どっか痛いところとかある?」
「いがいたい…かな…」
毛布を掛けながら問う悟矢にされるがままになりながら答える。
水の入ったコップを渡されて、うがいをする。悟矢が持ってきてくれた洗面器に吐き出した。
胃のあたりをくるくると円を書くようにさすられる。
「立てそう?」
しばらくしてそう聞かれて、俺は小さく頷いた。
悟矢に肩を支えてもらってベッドに座った。
悟矢に寝転ぶように言われたけど、また気持ち悪くなりそうでそれはやめておく。それを了承してくれて、クッションを俺の腰周りに置いてくれので、結局迷惑かけちゃったなと思う。
「あんまり、気にしなくていいからね。」
そう言いつつ隣に座って頭を撫でてくれる。本当にそれに安心して、胃は痛むものの、とりあえず不快感は吐ききったことによって取れて、うとうととしてきた。
「胃は?大丈夫?」
「…ん…」
「ちょっと痛む感じか。」
「そ。…」
「眠い?」
「……ちょ、っと」
「寝ちゃいな。びっくりして疲れたでしょ。」
悟矢に身体を預けると、自然にそれを受け入れてくれて、ギュッと抱きしめられた。暖かくて、優しくて、目を閉じると、直ぐに眠りに引き込まれた。
「明日にはよくなっていますように。」
そんな悟矢のおまじないがちょっとだけ聞こえた。
ぱっと目を開けても真っ暗で、まだ夜中だということがわかる。
それでも、同じ布団で隣で恋人が寝ているこの状況でぶちまける訳にも行かず、とりあえず布団を出た。
「うっ、はっ、、」
フラフラするからだを支えるために、壁をつたって歩く。暗闇の中なので、下に何があるか分からないので、いろいろな物に当たってたくさんの音がたってしまった。結局、上手く歩けずに、その場に座り込んでしまった。
その場から立ち上がることが出来ず、せめてゴミ箱に、と思ったが本当に真っ暗でどこにあるかが分からない。
生理的か感情的かわからない涙が流れ始めた時、背中に温もりを感じた。
「吐きそう?」
その問に、なんとか頷く。
悟矢は直ぐに俺の前にゴミ箱を置いてくれた。
「ほら、吐いちゃっていいよ。」
その声掛けと共に背中をポンポンと叩かれて、その後嘔吐を導くように下から上へ背中をさすられる。
「うぇ、、ごほつ、うえぇ!ごほっげぼっ、ごぽっ」
暗闇で何も見えないが、散々なものを吐き出しているのはなんとなく分かる。匂いもきつくて、それがまた吐き気を引き起こす。
「ごほっ、けほっ、、ごめ、、もぅいい。。」
「よしよし、頑張ったね。えらいえらい」
頭を軽く2回ほど撫でてくれた後、袋を縛ってくれた。
悟矢の足音が遠ざかってゆく。
急に視界が明るくなった。びっくりして、ギュッと目を瞑って、ゆっくりと開いた。
悟矢が窓を開けたようで、冷たい風が身体に吹いた。思わずぶるっと体を震わせて、腕をさする。
「ごめん、眩しかった?寒い?」
「びっくりした、、だけ。」
「そう。大丈夫?急だったけど。どっか痛いところとかある?」
「いがいたい…かな…」
毛布を掛けながら問う悟矢にされるがままになりながら答える。
水の入ったコップを渡されて、うがいをする。悟矢が持ってきてくれた洗面器に吐き出した。
胃のあたりをくるくると円を書くようにさすられる。
「立てそう?」
しばらくしてそう聞かれて、俺は小さく頷いた。
悟矢に肩を支えてもらってベッドに座った。
悟矢に寝転ぶように言われたけど、また気持ち悪くなりそうでそれはやめておく。それを了承してくれて、クッションを俺の腰周りに置いてくれので、結局迷惑かけちゃったなと思う。
「あんまり、気にしなくていいからね。」
そう言いつつ隣に座って頭を撫でてくれる。本当にそれに安心して、胃は痛むものの、とりあえず不快感は吐ききったことによって取れて、うとうととしてきた。
「胃は?大丈夫?」
「…ん…」
「ちょっと痛む感じか。」
「そ。…」
「眠い?」
「……ちょ、っと」
「寝ちゃいな。びっくりして疲れたでしょ。」
悟矢に身体を預けると、自然にそれを受け入れてくれて、ギュッと抱きしめられた。暖かくて、優しくて、目を閉じると、直ぐに眠りに引き込まれた。
「明日にはよくなっていますように。」
そんな悟矢のおまじないがちょっとだけ聞こえた。
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