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20. side アーシャ 恨みを晴らしなさい!
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後半、視点が変わります。
アーシャ→襲撃犯リーダー
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「アレオス家を恨んでいる人がいないか探しなさい!」
アーシャがそんな命令をした翌日、お庭番が情報を持ってきた。
「……という名前の男ですが、数年前にアレオス邸に侵入しようとして捕まったのですが、人生を壊されたと恨んでいるそうです」
本来ならアーシャの命令など聞かないお庭番だが、今回は雇い主の当主から「命令を聞いてもいいから、アーシャを監視しろ」と言われているため、動いたのだ。
「そいつの職業はなんですの?」
「まだ分かっていませんが、殺し屋の類でしょう」
ちなみに、その男の弟が侵入を試みた際にアレオス家の騎士に手投げ弾で重傷を負わせ、魔法で射殺されている。
だからお庭番は、男の恨みが相当なものだと踏んでいる。
「ちょうどいいわね! そいつを連れてきなさい!」
「流石にここに連れてくることは出来ません。ですので、別の場所をご用意いたします」
「すぐに準備しなさい!」
その後、別の場所で件の男と面会を果たしたアーシャは彼の家族に報酬を渡すことを約束した。
☆ ☆ ☆
「馬車は2台か、ここからは別行動だ。お前とお前は護衛の少ない方を襲え」
「「了解」」
やっと恨みを晴らせる……
俺は双眼鏡の奥に見える憎らしい顔を見て笑みを浮かべた。
「行くぞ」
仲間に指示を出して標的に接近する。
そしてナイフを敵の一人に突き立てようとしたとき、斬撃が飛んできた。
俺の弟を殺した、あの騎士だった。
間近で見ると腹の底が煮えたぎる気がした。
「襲撃だ! 敵は3人!」
そんな声がどこからか上がるが、俺は気にしない。
依頼の方は残る4人に任せればいい。だから、俺はこいつと戦える。
仮に負けても、体に巻き付けた爆弾を起爆すれば恨みを晴らせる。
相手は剣だから、懐に入り込めば殺れるはず。
俺は相手の剣を避けて間合いに入る。
「くそっ」
敵が声を上げる。だが、俺は相手の胸にナイフをねじ込もうとした。
だが、素手で掴まれて防がれてしまった。騎士なのに、剣を捨てるとは思わなかった。
そして、あっという間に組み伏せられていた。
「死ねええぇぇぇぇ――!」
これ以上は無理だと悟った俺は、叫びながら爆弾を起爆した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
次回、アーシャ様の罪が追及される予定です。
アーシャ→襲撃犯リーダー
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「アレオス家を恨んでいる人がいないか探しなさい!」
アーシャがそんな命令をした翌日、お庭番が情報を持ってきた。
「……という名前の男ですが、数年前にアレオス邸に侵入しようとして捕まったのですが、人生を壊されたと恨んでいるそうです」
本来ならアーシャの命令など聞かないお庭番だが、今回は雇い主の当主から「命令を聞いてもいいから、アーシャを監視しろ」と言われているため、動いたのだ。
「そいつの職業はなんですの?」
「まだ分かっていませんが、殺し屋の類でしょう」
ちなみに、その男の弟が侵入を試みた際にアレオス家の騎士に手投げ弾で重傷を負わせ、魔法で射殺されている。
だからお庭番は、男の恨みが相当なものだと踏んでいる。
「ちょうどいいわね! そいつを連れてきなさい!」
「流石にここに連れてくることは出来ません。ですので、別の場所をご用意いたします」
「すぐに準備しなさい!」
その後、別の場所で件の男と面会を果たしたアーシャは彼の家族に報酬を渡すことを約束した。
☆ ☆ ☆
「馬車は2台か、ここからは別行動だ。お前とお前は護衛の少ない方を襲え」
「「了解」」
やっと恨みを晴らせる……
俺は双眼鏡の奥に見える憎らしい顔を見て笑みを浮かべた。
「行くぞ」
仲間に指示を出して標的に接近する。
そしてナイフを敵の一人に突き立てようとしたとき、斬撃が飛んできた。
俺の弟を殺した、あの騎士だった。
間近で見ると腹の底が煮えたぎる気がした。
「襲撃だ! 敵は3人!」
そんな声がどこからか上がるが、俺は気にしない。
依頼の方は残る4人に任せればいい。だから、俺はこいつと戦える。
仮に負けても、体に巻き付けた爆弾を起爆すれば恨みを晴らせる。
相手は剣だから、懐に入り込めば殺れるはず。
俺は相手の剣を避けて間合いに入る。
「くそっ」
敵が声を上げる。だが、俺は相手の胸にナイフをねじ込もうとした。
だが、素手で掴まれて防がれてしまった。騎士なのに、剣を捨てるとは思わなかった。
そして、あっという間に組み伏せられていた。
「死ねええぇぇぇぇ――!」
これ以上は無理だと悟った俺は、叫びながら爆弾を起爆した。
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次回、アーシャ様の罪が追及される予定です。
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