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学院編
27. 長期休暇前のお茶会
レオン様と会った後、お茶会に参加するために馬車でクラリシア公爵邸に向かった。
今日のお茶会は、主催のミリア様とリーシェ様とアエリア様以外にも伯爵家以上のご令嬢が5人参加することになっている。
ちなみにだけど、私を含めた生徒会のメンバーは夕食会にも招待されている。
ほぼ半日を他所様のところで過ごすことになるから、今日はかなり疲れそうね……。
クラリシア邸に着くと、ミリア様が門のところまで出迎えに来てくれていた。
ちょうど、アエリア様が邸の中に入っていった。全員来るまでずっと待っているつもりらしい。
大抵の貴族は使用人が見張っていて、お客様が来てから出迎える。でも、ミリア様はそうではないらしい。
「ごきげんよう、リリアーナ様。なんだか久しぶりにお会いした気がしますわ」
「ごきげんよう。試験でしばらくお会い出来ませんでしたもの。またお話が出来て嬉しいですわ」
いつもの挨拶をする私達。
少しだけ雑談をしてから使用人さんの案内でお茶会の会場になっている中庭に向かった。
☆ ☆ ☆
無事にお茶会が終わり、場所をお邸の中に移して夕食会が始まった。
まだ夕食が出来上がっていないから、今は雑談をしている。
「わたくし、家から追い出されてしまうかもしれませんわ……」
心配になることを口にするリーシェ様。
試験の結果がイマイチで、ずっと悩んでいるらしい。
「そんなに悪かったのですか?」
リーシェ様にそう尋ねるミリア様。
「ええ。平均は超えたのですけど、あまり高い点数ではなくて……。アエリア様とリリアーナ様よりも低いので、お母様に何をされるか分かりませんの……」
「私は次の試験で満点がなかったら家から追い出すと言われてしまいましたわ」
公爵家のお嬢様って、結構大変なのね……。
毎日のようにお茶会をしていたから余裕だと勝手に思っていたけど、そうではないみたい。
「初めての試験でしたから、リーシェ様も猶予をいただけると思いますわ」
「そうだといいですけど……」
「悩んでいても仕方ないですわ。今は楽しみましょう!」
この会話のすぐ後に、使用人さんが夕食の準備が出来たことを伝えにきた。
「そういえば、リリアーナ様はどなたかお付き合いしている方はいらっしゃいますの?」
隣の席のミリア様から突然そんなことを聞かれて、一瞬固まる私。
「ええ。この間想いを告げられまして」
「いつの間に⁉︎ 失礼なことを言って申し訳ないですけど、リリアーナ様はそういうことに興味がないと思ってましたわ」
「興味はありますわ。ただ、お付き合いする時に周りの目が怖くて……」
「そういうことでしたのね」
私がそう説明すると、ミリア様は納得したような表情を見せた。
このまま夕食会は無事に終わったのだけど、リーシェ様の表情が晴れることはなかった。
今日のお茶会は、主催のミリア様とリーシェ様とアエリア様以外にも伯爵家以上のご令嬢が5人参加することになっている。
ちなみにだけど、私を含めた生徒会のメンバーは夕食会にも招待されている。
ほぼ半日を他所様のところで過ごすことになるから、今日はかなり疲れそうね……。
クラリシア邸に着くと、ミリア様が門のところまで出迎えに来てくれていた。
ちょうど、アエリア様が邸の中に入っていった。全員来るまでずっと待っているつもりらしい。
大抵の貴族は使用人が見張っていて、お客様が来てから出迎える。でも、ミリア様はそうではないらしい。
「ごきげんよう、リリアーナ様。なんだか久しぶりにお会いした気がしますわ」
「ごきげんよう。試験でしばらくお会い出来ませんでしたもの。またお話が出来て嬉しいですわ」
いつもの挨拶をする私達。
少しだけ雑談をしてから使用人さんの案内でお茶会の会場になっている中庭に向かった。
☆ ☆ ☆
無事にお茶会が終わり、場所をお邸の中に移して夕食会が始まった。
まだ夕食が出来上がっていないから、今は雑談をしている。
「わたくし、家から追い出されてしまうかもしれませんわ……」
心配になることを口にするリーシェ様。
試験の結果がイマイチで、ずっと悩んでいるらしい。
「そんなに悪かったのですか?」
リーシェ様にそう尋ねるミリア様。
「ええ。平均は超えたのですけど、あまり高い点数ではなくて……。アエリア様とリリアーナ様よりも低いので、お母様に何をされるか分かりませんの……」
「私は次の試験で満点がなかったら家から追い出すと言われてしまいましたわ」
公爵家のお嬢様って、結構大変なのね……。
毎日のようにお茶会をしていたから余裕だと勝手に思っていたけど、そうではないみたい。
「初めての試験でしたから、リーシェ様も猶予をいただけると思いますわ」
「そうだといいですけど……」
「悩んでいても仕方ないですわ。今は楽しみましょう!」
この会話のすぐ後に、使用人さんが夕食の準備が出来たことを伝えにきた。
「そういえば、リリアーナ様はどなたかお付き合いしている方はいらっしゃいますの?」
隣の席のミリア様から突然そんなことを聞かれて、一瞬固まる私。
「ええ。この間想いを告げられまして」
「いつの間に⁉︎ 失礼なことを言って申し訳ないですけど、リリアーナ様はそういうことに興味がないと思ってましたわ」
「興味はありますわ。ただ、お付き合いする時に周りの目が怖くて……」
「そういうことでしたのね」
私がそう説明すると、ミリア様は納得したような表情を見せた。
このまま夕食会は無事に終わったのだけど、リーシェ様の表情が晴れることはなかった。
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