低学歴 高脂肪

暗黙 了

文字の大きさ
上 下
14 / 24

やまゆう

しおりを挟む
雨が続く蒸し暑い。苦手な季節。お客さんは、生ビールをうまそうに飲んでいる。女の子グイグイ飲んでさわいでいる。夕方弥生の社長から新しいお客さんを連れていくと電話が入った。また、彼女連れかと思ったが、今日は、会社関係の社長さんらしい。社長の席は予約席にして待っていた。9時社長が、はるかに俺より若い男を連れて入ってきた。よくできた女の子たちは、社長ー。会いたかったと、社長を立てていた。おしぼりを渡すと、弥生の社長は、マスター彼はこれからこの街で、大きな仕事をする若社長の、山谷さんだと紹介してくれた。俺は、はじめましてとおじぎして、「すごく若い社長さんでびっくりしました。」といったら、「山谷です。若くなんてないですよ。厄年ですから」と笑って答えた。細身で育ちがいいのがわかるかんじがした。女の子たちも、かっこいい❣️素敵とほめちぎっていた。弥生の社長の話では、もともと地元ではなく、別の県で父親が建設会社を経営していて、この街の仕事を機に独立したらしい。「厄年に独立ですよ。親父には、反対されましたけど」そう照れながら答えた。「彼の親は色んな繋がりを沢山もっていて、彼の地元じゃ山伸といえば有名だよ」「凄いですね、どちらからなんですか?」「岡山です。」「マスターは」「俺は東京はずれのいなかです。」とっさに出た嘘。岡山、山伸、なぜだ?俺はカウンターでおつまみを用意した。りなちゃんが、ついてくれて、話を盛り上げている。岡山、山伸、その言葉。目の前が赤くまわった。弥生の社長も若い社長も歌い、騒ぎ、飲んでいた。12時タクシーを呼んだ。「楽しくのませてもらった。また来ます」と山谷さんは言って帰った。片付けをしていたら、りなちゃんが、マスターあの社長かなり昔ヤンチャだったみたい。地元には、小学生の時からの仲間が沢山いて、仕事が忙しくなるから、何人かに、頼んで、岡山から来てもらうみたい。名刺もらったと、俺に見せてくれた。山谷優二
やまやゆうじ やまゆう、何故か俺はとっさに出た。りなちゃんがそう。マスターすごい、社長と言ったら。やまゆうでいいよ、小学生の時からずっとよばれてきたからって、言ってたよ。といった。また、目の前が赤くまわった。
しおりを挟む

処理中です...