最強のチー

クロクマ

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完璧なシナリオ

第一話 神様とご対面

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「うわぁ!いっ……たくない?
 あれ?俺の本能が死ぬって警告出してたはずだだけど…」

   意識が覚醒した俺はは、自分がどうなってしまったのか、10秒間ほど考えた。
   ゆっくりと考え、ある一つの結論にたどり着いてしまった。

「死んじゃった?、あ~どうせ死ぬなら、我人生一片の悔いなしって言って死にたかったなぁ」

   普通スペックだが考えてから行動するタイプだ。今も自分自身の死を受け入れたところだ。実感ないけど…

「あの~…」

   申し訳なさそうなか細い女性の声が俺の耳ではなく、頭の中に直接語りかけているようだった、そこで秋はこの声の主を探そうとして周囲を見渡したが、そこは事故にあった綺麗な夕日が見える道路ではなく、ただどこまでも続きそうな真っ白な場所…いや、空間が広がっていた。
   本当なら見たこともない不思議な空間だが、秋はこの空間を知っていた。

「っ! 神様でますか!!!」

   いつも読んでいるラノベで主人公が死んだ時よく来るあの空間であると秋には直感で分かった。 

「えっ!なんでわかったんですか?!」

   その言葉のあと、秋の前に突然姿を現した1人の女性がいた。
   その女性は顔立ち、スタイル、肌の色などすべてにおいて神々しさを感じ、それと同時に人間ではないオーラが漂っていた。

 てか、やっべえ…美しすぎて眼福を軽く通り越して、目に毒なんだけど!これ以上直視したら人間的にダメになりそう!

「・・・そろそろいいですか?」

「あ、は、はい、すいません」

   神を前に緊張しても仕方が無い。彼女にはそうさせる風格的なものがあった。

(俺のオタク脳が働くに心が読めると思うんですが、どうでしょう?)

   神様が心を読むことができる前提で心の中でそう呟いた。
   なんとも言えない間が続く…

(………あれ?これは心読めない系かな?恥ずかしくなってきた……死にたい……あ、もう死んでるけど…)

「あっ!すいませんちゃんと心読めます!大丈夫です、私が心を読めることを知っていてかなり驚いただけです!」

「あ、良かったです、それよりも俺が死んだことに神様が関係してます?」

   再びなんとも言えない間が続く…

「関係してないですよね!はい!俺の勘違いでした!すいませんでし……」

   最後の言葉を言い切る前に口が止まってしまった。それは別に俺が噛んだとかではなく、目の前の神様の行動が原因である。

「すいませんでしたーーー!!!!」

  この時にはもう既に神様オーラが消えていてタダのすごい美人が大声で土下座している状況が出来上がった。

(残念な神様だったか…)

   心の中で呟いたことは残念な神様に伝わっていた。

「残念ですいませんでしたーーー!!」

   もちろん心が読まれているのを承知で心の中で呟いていた。

「まさか残念なことに謝られるとは思ってませんでした。
   で、俺は死んでしまったんですけど、それは神様のせいでいいですか?」

   この時、自分が歩きスマホをしていたことは覚えているが口には出さなかった。

「はい、そうです」

   元気がなく今にも泣きそうな神様にそう言われある事を考え出した。
   そう、今この状況で最善で最高、そして最強のシナリオを考えついていた。
  

「あの~神様、俺の死因は今日死ぬ同姓同名のほかの人と間違えて魂を回収しちゃったとかですか?」

「?いえ、どれも違いますけど?」

(神様がガチで知らないって顔している…じゃぁ俺の死因って??)

  
   心の中で呟いた質問についに神様の口から自分の死因が明かされる……

「けい……」

「けい?」

「軽トラのアクセルとブレーキを踏み間違えてしまいました!!」

   行き良いよく頭を下げる神様……
   神様の前でいろいろツッコミたいけど情報処理が遅れてアホ面を晒している主人公の秋……

  数分ぶりのなんとも言えない間が続く…

「なんで神様が軽トラのっとんねん!!」

   エセ関西弁が出るほど混乱しまった。

「本当にすいませんでした!!」

   さっきから謝ってばかりの神様。

   この空間には1人と1柱しかいないがほかの人から見たら、結構なカオス状態になっていることは間違えないだろう。

「てか、何で神様が軽トラ乗っているんですか!」

「それは…その……乗ってみたかったんです!」

   秋の目の前の神様は語尾を強調して右手の親指を立ててまさにドヤ顔と言ってふさわしい顔をしていた。

(俺の死んだ原因がこれって、やっぱ残念な神様だ…)

   秋は残念な神様に呆れ、埒が明かないので次のステップに進むことりした。
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