最強のチー

クロクマ

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転移は森から

第十四話 あったらいいな

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 俺は今オーガの上位種らしき魔物からアスカを守っていた。『危険回避』が無かったらアスカの危機に気付かずアスカは死んでいただろう。勝てない相手に戦おうとするアスカもアスカだが俺は落ち着いて『看破』を使うことにした。

「『看破』!」


####


 《ステータス》

 種族:レジェンドオーガ

 ランク:SS

 Lv:305

 状態:健康、興奮

HP:10050
MP:6520

PA:9560
PD:7850
WA:6610
WD:7520
C:2640
S:5990

【ユニークスキル】
  
【マジックスキル】
 ・火魔法 Lv:MAX
 ・爆魔法 Lv:MAX
 ・土魔法 Lv:MAX
 ・地魔法 Lv:MAX

【ノーマルスキル】
 ・再生 Lv:MAX
 ・隠密 Lv:MAX
 ・奇襲 Lv:MAX
 ・大軍指揮 Lv:MAX
 ・大棍術 Lv:MAX

称号
 『ゴブリンを統べる者』
 『カルナの森の主』
 『戦闘狂』
 『100を超えし者』
 『200を超えし者』
 『300を超えし者』


####


 称号を見る限りこいつがゴブリンの大将で間違えなさそうだな、あとアマゾンじゃなくカルナだったんだな、この森
 しかしステータスが高いな、ラスボス級じね?俺ほどじゃないけど。
 おっさんや村の戦闘狂じゃ勝てないだろうな。

「ステータスも俺の方が上だからゴリを押しで行くか!」

 レジェンドオーガは物騒な顔で濃密な殺気を込めて俺を威圧して来たが俺には『恐怖吸収』がある。
 威圧の恐怖を吸収してお返ししてやった。おっ、結構ビビってる。けど覚悟を決めたように一直線に迫って来た。あ、こいつも戦闘狂だったっけ?

「この森は戦闘狂しか住んでないのかよ」

 俺はそう愚痴りながら向かって来たレジェンドオーガの振りかぶった棍棒を正面から殴り粉々にしてやった。
 レジェンドオーガは驚いているがすぐさまタックルしてきた。後ろにアスカが居るので避ける事は出来ないが大した問題じゃない、奴の懐に素早く入り正拳突きをかましてやる。ちなみに正拳突きのやり方はそれっぽくやっただけだ。
 俺のなんちゃって正拳突きを食らったレジェンドオーガは苦しそうにしながらも魔法で俺の足場を深さ2メートルほど穴を開け、その中に爆魔法であろう赤いバスケットボールくらいの球体を20発ほど打ってきた、魔法による遠距離攻撃をモロに食らったが俺は魔法防御力も2万越えなので服がボロボロになるだけで俺自身は全くの無傷だった。
 あ~俺のブレザーが、

「そろそろ飽きたから終わらせるか」

 レジェンドオーガは俺の言葉を理解していたかのように防御の体制に入ろうとするが既に遅かった。俺は手刀でレジェンドオーガの首を刎ねた。
 戦いが終わりレベルが上がった感覚があった。正直もうステータスをしばらく開きたくないが、必要なことなのでこの森を出る時に確認しようと思う。
 俺はレジェンドオーガを回収してアスカの元へ向かった。
 時間帯はもう日が落ちて赤い月が2つ俺とアスカを照らすように光り輝かせていた。

 
====


 今夜村では盛大にお祭りをしていた。が囲んでいるのは焚き火だけでなくレジェンドオーガとその配下のゴブリン達の死骸だった。これだけ見ると凶器的で危ない感じだが村の戦闘狂達にとっては獲物を競い祭りの主役を決めるためのものだとか。

 はい、俺ちゃっかりも競い合いに参加してました。もちろん主役は俺!と言いたいところだが、主役は俺とアスカの2人だ。
 理由は簡単、競い合いの為にレジェンドオーガを出す時に2人で倒したと言ったからだ。アスカは何もしてないと言うがアスカがレジェンドオーガに遭遇しなかったら俺は家でゴロゴロしているだけだったからと説得すると諦めたような顔をした。
 そして今回の収穫はアスカに大きな怪我がなかったことだ。
 まだ会って半日程しか過ぎていないのに俺の『危険回避』に表示されたり、怪我がない事にすごく安心したりと俺は心の何処かでアスカに運命的なものを感じる。ただの一目惚れかも知れないし確かにツンデレの美少女だがただそれだけということではない。大体俺は恋愛素人だし誰かを本気で好きになった事なんて一度もない。だが正直にはっきり言おう、


 俺はアスカが好きだ
 

 この気持ちががアスカにもあったらいいなと思う俺だった。
 

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