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第四章 王城が大変なことになっているんだが?
第三十五話 冒険は続く
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「さて。貴殿らへ感謝を告げるのが遅くなってしまったな」
大臣の裁判の際に証言者となることを約束させた老人と、処遇が定まるまで謹慎を命じたオーウェンを退室させた後。
ソファから立ち上がったヴィクトールは、グレン達三人に向け、絨毯の上に片膝をつくと深々と頭を下げた。
「改めて名乗ろう。私はサランディア王国第二王子ヴィクトール・ド・ラ・キャヴェンディッシュ。此度は我が弟、レオナルトの帰還を手伝って頂き、誠に感謝する」
「ちょっ! 王子に頭下げられるような立場じゃありませんって、俺達!」
一国の王子の恭しい姿に、慌てて立ってくれるよう頼み込むグレン。
そんなグレンに、レオナルトが「納得いかない」とでも言わんばかりのジト目をグレンに向けた。
「グレンよ、私が名乗った時とは随分と反応が違うようだが……?」
「そりゃ流刑地と王城じゃ態度も変わるだろっ!」
そもそもグレンはついさっきまで、レオナルトが本当に王子だと信じていなかったのだ。同じ反応にはなり得ない。
今更、不敬罪にならないような? と内心グレンが冷や冷やしている横で、リックが両手を落ち着きなく握りしめ、もじもじしながら自己紹介を始める。
「え、えぇっとぉ。僕はリックと申しまして、そのぉ、元は調査団の調査員でしてぇ」
「あっ! すみません名乗りもせず! 俺はグレンです!」
「エレウス王国から参りました。王属騎士団の弓兵隊元団長、ルゥと申します。この度は罪人の身ながら王城へ入城させていただく、という身に余る栄誉を賜り、誠に恐れ入ります」
「うお。いきなり丁寧になりやがったこいつ……」
「さっ、流石は団長様ですぅ」
「元、だけどね」
勢いのまま名乗ったリックとグレンとは異なり、きっちり九十度頭を下げ、礼を尽くすルゥ。彼は王族を前にしても落ち着き払っていて、上流階級と接してきた経験値が活きている。
そんな三者三様といったやり取りを見ていたヴィクトールは、ステッキを支えに立ち上がると、ふっと小さく笑みをこぼす。
「愉快な仲間を得たな、レオナルト」
「愉快ではありませんよ、兄上」
だが、レオナルトはその言葉を即座に否定し、ヴィクトールへ真っ直ぐ視線を向けると、腰に手を当て自慢げにこう言った。
「私の、頼れる仲間です」
◇
「よくぞ王都を、そして王城を守ってくれた」
翌日。王城の玉座の間にて。
クーデターが起きかけた、と言う火急の知らせで急遽、帰国した国王陛下は、玉座の前に立ち、目の前に膝をついて並ぶグレン、リック、ルゥ、そしてレオナルトへ感謝の言葉を述べていた。
ちなみにレオナルトの頭の上には相変わらずジズが乗っている。今日まで餌で他に行くように誘ったり、鳥籠へ入れようとしたり、森へ追い出そうとしたりと、色々と手を尽くしてみたが、最終的には必ずレオナルトの頭の上に戻ってきてしまうからだ。時間もないので諦める他なく、国王陛下には事前に伝えた上で対面している。
「アスタロス島へ転送されてしまった、と言う話だったな。レオナルトよ。無事の帰城、誠に喜ばしい」
「ありがとうございます! よき仲間に恵まれたからこそ、無事に帰ることができました!」
「ふむ。あの流刑地に、彼らのような優秀な人間がいるとは……」
国王陛下はたっぷりと蓄えた白い髭を撫で、レオナルトの後ろに膝をつくグレン達三人を値踏みするかのようにじっくりと眺めた後、最後にレオナルトの頭の上に乗るジズへ視線を向けた。
「国王陛下! 此度の国防は彼らの協力なくして叶えられませんでした! つきましてはどうか、王都への居住と職の斡旋をして頂きたく! 私への褒美は必要ありませんので、どうか! どうか!」
レオナルトは額を絨毯へ擦り付け、グレン達の今後を約束して欲しい旨を懇願する。
「そこまでしなくとも」と言う戸惑いの声が後ろから聞こえたが、レオナルトは敢えて無視し頭を下げ続ける。
「その願い、聞き入れよう」
すると国王陛下はさして悩む素振りも見せず、あっさりとレオナルトの要望を受け入れた。
レオナルトはバッと勢いよく顔をあげ、弾けんばかりの笑顔を浮かべる。
「ありがとうございます、陛下……っ!」
「ところで」
国王陛下はレオナルトの感謝を遮り、彼の頭の上に乗るジズを凝視しながら話を続けた。
「そこにいる鳥は『ジズ』というモンスターであったな?」
「えっ? あっ、はい。なぜか私の頭から離れず……。私共々、玉座の間への入室を許して頂き、誠に、」
「そのジズは、アスタロス島の原住民の守り神として信仰されていたそうだ」
「はっ、はい! 遺跡にもそのようなことが書かれていましたし、間違いないかと!」
「うむ。そしてジズには、アスタロス島の王と認めた者の使い魔となる、と言う習性があると聞き及んでいる」
「……は?」
完全に初耳である情報を告げられ、レオナルトの頭の中が真っ白になる。
「つい先日、解読された文献にそう載っていたのだ」
「そ、そうなのですね」
「これも運命なのかもしれぬなぁ」
そう言って意味深に髭を撫でる国王陛下に、レオナルトは何だか嫌な予感がして、だらだらと冷や汗をかく。
「改めて、レオナルトよ。お主の部下三人には、王都で不自由なく暮らせるよう衣食住と職を提供しよう」
「部下ではなく仲間ですが……。ありがとうございます、陛下!」
「また、グレンとルゥだったか。貴殿らの罪人の刻印は魔術で消すこととする」
想定外の言葉を聞き、焼印を持つグレンとルゥは目を見開いた。
焼印を消す恩赦など、神話に語られる英雄レベルの偉業をなさなければまず与えられない。大いに戸惑うのも無理はなかった。
「マジか!? あっ、いや、本当ですか!?」
「国王陛下! 気持ちは非常にありがたいですが、その恩赦は身に余ると言いますか……っ!」
「我が息子と王国を救った者が、往来を胸を張って歩けぬことこそ不当よ」
「……しかし、我々は流刑地送りになるような罪を犯した罪人には変わりなく……」
「何も刻印に縛り付けられることだけが償いではなかろう。それに貴殿らの禊は、既に済んでいると考える」
後ろめたさを拭えない様子のルゥを見詰めつつ、国王陛下は玉座にもたれかかり、威圧でも慈悲でもない、一国の王として厳粛な空気を漂わせる。
「それでも償いを続けたいと言うのならば、我が王国の為に働いてくれまいか?」
「……っ! はっ!」
「はっ、はいっ!」
静寂の中、ルゥとグレンは声を揃えて返事をした。二人の目にはもう、迷いはない。
それを見た国王陛下は満足げに頷くと、次にリックへ目を向け口を開く。
「そしてリックも。勝手な話であるが、貴殿が承諾してくれるのなら、私から仕事を任せたい」
「ちょっ、勅令って言うやつですか! えっ、えっ、えっ。えと、その、ぼ、僕でよろしければ……っ!」
「うむ。色の良い返事、感謝する」
リックが困惑しながらも承諾してくれたところで、国王陛下は一層声を張り上げ、四人の名を一人一人、確かめるように呼ぶ。
「ではグレン、リック、ルゥ、そしてレオナルトよ」
そして彼は厳かにこう言った。
「今一度、アスタロス島へ向かってくれ」
蜻蛉返りをしろ、と。
「……はい?」
「今度は正規の調査員としてな」
国王陛下の言葉の意味を理解した瞬間、グレンが目を丸くし、リックが口元を手で押さえ、ルゥは目をぱちくりと瞬かせる。
中でもレオナルトは非常に狼狽し、引き攣った笑みを浮かべながら両手を戦慄かせた。
「お主らの力ならば、今まで叶わなかったアスタロス島の資源や、有用な人材を得られる。大臣が憂いていた国の地盤も固められよう」
「へ、へ、陛下、その、私は魔塔の入所が希望でして……」
「護衛としてお主の部下に加え、オーウェンも同行させようと考えている。禁術を漏洩させた罰として杖は没収しているが、それでも頼りになることだろう」
「……っ!? ……っ!!」
オーウェンが同行する。
魔塔の主であり宮廷魔法師として尊敬する彼がついてきてくれる。その国王陛下の言葉は蜜のように甘く、レオナルトの判断を鈍らせた。
それを察した三人はレオナルトの後ろから必死に考え直すよう訴える。
「おいレオ、ここで飲んじまったらまた風呂もベッドもない生活だぞ!?」
「僕もう、怖いモンスターに囲まれるの嫌ですぅ~」
「レオ君がしたがっていた魔法の研究もできないよ?」
「う、うぅ……。そ、それもそうだ……。へ、陛下、この話はえ、え、遠慮を……」
「アスタロス島の成果を持ち帰った暁には、お主の魔塔入りの許可を出そう。部下達にも今後、一生不自由しない生活を約束し……」
「行きますっ!!」
レオナルトの即答に、背後の三人はまるで雷に打たれたかのように凍り付き、頭を抱え叫んだり床にへたり込んだり、片手で顔を覆い項垂れたりと、絶望が漂ったのだった。
その後、レオナルトは国王陛下と交渉を重ね、「今度は装備が充実しているし、オーウェン殿がいればいつでも帰ることができるし! 他にも欲しい褒美があれば頂戴できるというしっ!!」と三人を説得し、再びアスタロス島へ赴くことになったのだった。
「クェエエ~」
レオナルトの頭の上で、ジズが欠伸をするかのように鳴く。
四人の冒険は、まだまだ終わりそうにない。
大臣の裁判の際に証言者となることを約束させた老人と、処遇が定まるまで謹慎を命じたオーウェンを退室させた後。
ソファから立ち上がったヴィクトールは、グレン達三人に向け、絨毯の上に片膝をつくと深々と頭を下げた。
「改めて名乗ろう。私はサランディア王国第二王子ヴィクトール・ド・ラ・キャヴェンディッシュ。此度は我が弟、レオナルトの帰還を手伝って頂き、誠に感謝する」
「ちょっ! 王子に頭下げられるような立場じゃありませんって、俺達!」
一国の王子の恭しい姿に、慌てて立ってくれるよう頼み込むグレン。
そんなグレンに、レオナルトが「納得いかない」とでも言わんばかりのジト目をグレンに向けた。
「グレンよ、私が名乗った時とは随分と反応が違うようだが……?」
「そりゃ流刑地と王城じゃ態度も変わるだろっ!」
そもそもグレンはついさっきまで、レオナルトが本当に王子だと信じていなかったのだ。同じ反応にはなり得ない。
今更、不敬罪にならないような? と内心グレンが冷や冷やしている横で、リックが両手を落ち着きなく握りしめ、もじもじしながら自己紹介を始める。
「え、えぇっとぉ。僕はリックと申しまして、そのぉ、元は調査団の調査員でしてぇ」
「あっ! すみません名乗りもせず! 俺はグレンです!」
「エレウス王国から参りました。王属騎士団の弓兵隊元団長、ルゥと申します。この度は罪人の身ながら王城へ入城させていただく、という身に余る栄誉を賜り、誠に恐れ入ります」
「うお。いきなり丁寧になりやがったこいつ……」
「さっ、流石は団長様ですぅ」
「元、だけどね」
勢いのまま名乗ったリックとグレンとは異なり、きっちり九十度頭を下げ、礼を尽くすルゥ。彼は王族を前にしても落ち着き払っていて、上流階級と接してきた経験値が活きている。
そんな三者三様といったやり取りを見ていたヴィクトールは、ステッキを支えに立ち上がると、ふっと小さく笑みをこぼす。
「愉快な仲間を得たな、レオナルト」
「愉快ではありませんよ、兄上」
だが、レオナルトはその言葉を即座に否定し、ヴィクトールへ真っ直ぐ視線を向けると、腰に手を当て自慢げにこう言った。
「私の、頼れる仲間です」
◇
「よくぞ王都を、そして王城を守ってくれた」
翌日。王城の玉座の間にて。
クーデターが起きかけた、と言う火急の知らせで急遽、帰国した国王陛下は、玉座の前に立ち、目の前に膝をついて並ぶグレン、リック、ルゥ、そしてレオナルトへ感謝の言葉を述べていた。
ちなみにレオナルトの頭の上には相変わらずジズが乗っている。今日まで餌で他に行くように誘ったり、鳥籠へ入れようとしたり、森へ追い出そうとしたりと、色々と手を尽くしてみたが、最終的には必ずレオナルトの頭の上に戻ってきてしまうからだ。時間もないので諦める他なく、国王陛下には事前に伝えた上で対面している。
「アスタロス島へ転送されてしまった、と言う話だったな。レオナルトよ。無事の帰城、誠に喜ばしい」
「ありがとうございます! よき仲間に恵まれたからこそ、無事に帰ることができました!」
「ふむ。あの流刑地に、彼らのような優秀な人間がいるとは……」
国王陛下はたっぷりと蓄えた白い髭を撫で、レオナルトの後ろに膝をつくグレン達三人を値踏みするかのようにじっくりと眺めた後、最後にレオナルトの頭の上に乗るジズへ視線を向けた。
「国王陛下! 此度の国防は彼らの協力なくして叶えられませんでした! つきましてはどうか、王都への居住と職の斡旋をして頂きたく! 私への褒美は必要ありませんので、どうか! どうか!」
レオナルトは額を絨毯へ擦り付け、グレン達の今後を約束して欲しい旨を懇願する。
「そこまでしなくとも」と言う戸惑いの声が後ろから聞こえたが、レオナルトは敢えて無視し頭を下げ続ける。
「その願い、聞き入れよう」
すると国王陛下はさして悩む素振りも見せず、あっさりとレオナルトの要望を受け入れた。
レオナルトはバッと勢いよく顔をあげ、弾けんばかりの笑顔を浮かべる。
「ありがとうございます、陛下……っ!」
「ところで」
国王陛下はレオナルトの感謝を遮り、彼の頭の上に乗るジズを凝視しながら話を続けた。
「そこにいる鳥は『ジズ』というモンスターであったな?」
「えっ? あっ、はい。なぜか私の頭から離れず……。私共々、玉座の間への入室を許して頂き、誠に、」
「そのジズは、アスタロス島の原住民の守り神として信仰されていたそうだ」
「はっ、はい! 遺跡にもそのようなことが書かれていましたし、間違いないかと!」
「うむ。そしてジズには、アスタロス島の王と認めた者の使い魔となる、と言う習性があると聞き及んでいる」
「……は?」
完全に初耳である情報を告げられ、レオナルトの頭の中が真っ白になる。
「つい先日、解読された文献にそう載っていたのだ」
「そ、そうなのですね」
「これも運命なのかもしれぬなぁ」
そう言って意味深に髭を撫でる国王陛下に、レオナルトは何だか嫌な予感がして、だらだらと冷や汗をかく。
「改めて、レオナルトよ。お主の部下三人には、王都で不自由なく暮らせるよう衣食住と職を提供しよう」
「部下ではなく仲間ですが……。ありがとうございます、陛下!」
「また、グレンとルゥだったか。貴殿らの罪人の刻印は魔術で消すこととする」
想定外の言葉を聞き、焼印を持つグレンとルゥは目を見開いた。
焼印を消す恩赦など、神話に語られる英雄レベルの偉業をなさなければまず与えられない。大いに戸惑うのも無理はなかった。
「マジか!? あっ、いや、本当ですか!?」
「国王陛下! 気持ちは非常にありがたいですが、その恩赦は身に余ると言いますか……っ!」
「我が息子と王国を救った者が、往来を胸を張って歩けぬことこそ不当よ」
「……しかし、我々は流刑地送りになるような罪を犯した罪人には変わりなく……」
「何も刻印に縛り付けられることだけが償いではなかろう。それに貴殿らの禊は、既に済んでいると考える」
後ろめたさを拭えない様子のルゥを見詰めつつ、国王陛下は玉座にもたれかかり、威圧でも慈悲でもない、一国の王として厳粛な空気を漂わせる。
「それでも償いを続けたいと言うのならば、我が王国の為に働いてくれまいか?」
「……っ! はっ!」
「はっ、はいっ!」
静寂の中、ルゥとグレンは声を揃えて返事をした。二人の目にはもう、迷いはない。
それを見た国王陛下は満足げに頷くと、次にリックへ目を向け口を開く。
「そしてリックも。勝手な話であるが、貴殿が承諾してくれるのなら、私から仕事を任せたい」
「ちょっ、勅令って言うやつですか! えっ、えっ、えっ。えと、その、ぼ、僕でよろしければ……っ!」
「うむ。色の良い返事、感謝する」
リックが困惑しながらも承諾してくれたところで、国王陛下は一層声を張り上げ、四人の名を一人一人、確かめるように呼ぶ。
「ではグレン、リック、ルゥ、そしてレオナルトよ」
そして彼は厳かにこう言った。
「今一度、アスタロス島へ向かってくれ」
蜻蛉返りをしろ、と。
「……はい?」
「今度は正規の調査員としてな」
国王陛下の言葉の意味を理解した瞬間、グレンが目を丸くし、リックが口元を手で押さえ、ルゥは目をぱちくりと瞬かせる。
中でもレオナルトは非常に狼狽し、引き攣った笑みを浮かべながら両手を戦慄かせた。
「お主らの力ならば、今まで叶わなかったアスタロス島の資源や、有用な人材を得られる。大臣が憂いていた国の地盤も固められよう」
「へ、へ、陛下、その、私は魔塔の入所が希望でして……」
「護衛としてお主の部下に加え、オーウェンも同行させようと考えている。禁術を漏洩させた罰として杖は没収しているが、それでも頼りになることだろう」
「……っ!? ……っ!!」
オーウェンが同行する。
魔塔の主であり宮廷魔法師として尊敬する彼がついてきてくれる。その国王陛下の言葉は蜜のように甘く、レオナルトの判断を鈍らせた。
それを察した三人はレオナルトの後ろから必死に考え直すよう訴える。
「おいレオ、ここで飲んじまったらまた風呂もベッドもない生活だぞ!?」
「僕もう、怖いモンスターに囲まれるの嫌ですぅ~」
「レオ君がしたがっていた魔法の研究もできないよ?」
「う、うぅ……。そ、それもそうだ……。へ、陛下、この話はえ、え、遠慮を……」
「アスタロス島の成果を持ち帰った暁には、お主の魔塔入りの許可を出そう。部下達にも今後、一生不自由しない生活を約束し……」
「行きますっ!!」
レオナルトの即答に、背後の三人はまるで雷に打たれたかのように凍り付き、頭を抱え叫んだり床にへたり込んだり、片手で顔を覆い項垂れたりと、絶望が漂ったのだった。
その後、レオナルトは国王陛下と交渉を重ね、「今度は装備が充実しているし、オーウェン殿がいればいつでも帰ることができるし! 他にも欲しい褒美があれば頂戴できるというしっ!!」と三人を説得し、再びアスタロス島へ赴くことになったのだった。
「クェエエ~」
レオナルトの頭の上で、ジズが欠伸をするかのように鳴く。
四人の冒険は、まだまだ終わりそうにない。
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途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
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