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第2章 学院トーナメント戦へ!

第16話 トーナメント戦へ!③

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「ではこれより、ランス・フィルバー対シン・エルターの試合を開始します。」
「2人は入場してください。」
 その言葉を聞き、2人は同時に入場した。
 シン・エルター。茶髪の高身長で、いい体格をもっている。
「はじめまして先輩。今日はよろしくお願いします。」
「こちらこそよろしく。君が噂の…いいや、なんでもない。」
「?」
 何か言いたそうだったが、言葉をやめた。
「では2人とも、準備はいいですか?」
「大丈夫です。」
「いつでもどうぞ。」
 お互い構えた。
「では、初め!」
 その瞬間、お互い攻撃を開始した。
闇火炎ダークフレア
水激砲ウォーターブラスト
 お互い様子見といった感じだ。
「少し切り込むか…ふ!」
 ランスは高く飛んだ。
「!?」
暗黒光線ダークレイン
「ちっ!水壁ウォーターウォール
 水の壁が現れたが、ランスは打ち続けた。
「そんな技、ずっとは持たないだろ?」
 ランスは攻撃を出し続けた。
「くっ、厄介だな。」
「その程度なんですか?先輩?」
 その瞬間少し表情を変えた。
「この技は後半まで温存しておきたかったが、今負けるよりはマシだ。」
 目を閉じ、集中状態になった。そして…
水神領域レイジングフィールド
 その瞬間、高さ50m、横の長さ50mの 正方形の水の中に閉じ込められた。
「!?闇幕張りブラックベール!」
 体に薄い幕を張り、窒息を免れた。
「ふぅ~、危なかった。少し遅れていたら、負けてたな。」
 少し遅れていれば、技が打てなかったからだ。
 ランスは周りを見渡した。
「今の状況、結構まずいな。」
 何故なら、水の中では自由に動くことができないのだから。
「どうだ、いい技だろ?」
「あぁ、だがそっちも俺と同じには変わらんだろ。」
「残念だが、もうここは俺のフィールドだ。」
 その瞬間、水の中とは思えない速度で向かってきた。
「何!?」
「ここの中じゃ、俺は力を最大限に発揮できるんだよ。」
 目で追うのも難しい速さ。
「クソ、面倒だな。」
三神戟トライデント
 シンは武器を出し、攻撃を開始した。
海神之逆鱗レイジングポセイドン!」
 四方八方から無数の#三神戟__トライデント__が相手へ攻撃する。
「!?闇障壁ダークウォール!」
 ランスの周りを守る障壁を作り出した。
「ここならダメージはないが…ん?」
 相手の技の速度がさらに上がった。
「防御しても、変わらないよ。」
ピシッ
「嘘だろ?なんで?」
 ヒビが入って来た。
「…そうか、同じ箇所に何度も何度も攻撃してきていたのか。」
 想定外のことが起きた。
「そろそろ本気を出さないと負けるよ。」
「じゃあ少し、本気で行こうか。」
 闇障壁ダークウォールが割れる前に技を発動させる。
「死なないように気をつけた方がいいよ。虚無ブラックホール
 虚無ブラックホール水神領域レイジングフィールドの水を全て飲み込んだ。
 シンはギリギリで難を逃れた。
「これで、どっちが勝つか分からなくなったね。」
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