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一章 村編
お爺ちゃん賢者は勝ち誇りました。
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「どうした?いつものお前らしくもない」
多分に愉悦を含んだ声で儂は問いかける。
「どうした、じゃねえッ!?どうやってあれだけの数に対応した!」
矢継ぎ早に質問をぶつけるカム。
少しは自分で考えてみんかの。
「見ればわかるじゃろう?あの鎖じゃよ、鎖」
本当は塵雷魔法なんじゃが、これを喋ったら大変なことになるのは分かる。
この村が世界中から狙われることになりかねん。
儂も研究室におった時代は、勇者以外の各国最強戦力から狙われ続けたからのう。
「クソッ……これでは命令の一つも遂行できないではないか……」
何か呟いてるらしいが、あまり関係ないじゃろう。
命令というのは少し気になるが。
「こうなったら最後の手段を使うしかない!いきますぞラルク様!」
「あ、ああ……」
ここに来た時から兄者はカムのそばにずっといた。
儂の方が有利であることを見て、ずっとガタガタ怯えている。
ま、儂も若い時はこんな力見たら腰ぬかして数日は寝込んでおったからな。
「さぁ、早く。あの珠玉オーブを出してください」
「だけどカム……あれは使えば死ぬんでしょう?」
兄者の言葉が、何故かおかしい。
だいぶ弱気になっているのか?
儂にとっては些細なことでしかないが。
「ええい五月蠅い!俺の言う通りに動けばいいんだ、よッ!!!」
「…ッ痛い」
カムが兄者の頭をかなりの力で叩き、兄者の腰のポーチから光り輝く珠玉オーブを強引に取り出す。
そのまま、それを握りしめてパリィン!という音とともに割る。
「これで貴様らは終わりだ!せいぜい地獄で悔しがるがいい!」
『【解放:封印の珠玉】ッツ!』
巨大な黒い光の奔流が割れた珠からあふれ出す。
螺旋状に渦巻き始めたそれは、黒い物体へと実体化を始めようとする。
それを儂は邪魔することが出来なかった。
抑えきれない驚愕のせいだ。
「何故、お前が……」
賢者時代、まだ若かったころに勇者とともに討伐した前世の魔王、スキュラとその四天王が再び地に生を宿した。
****
「クソッ!今の力じゃまだ……」
敵わん。
それを儂は誰よりも自覚していた。
賢者時代の力と今の自分の力にはまだ大きな隔たりが存在する。
今戦えば、負けることは必定であり、生き残れるかも怪しい所じゃ。
そして今か今かと攻撃を完全に受け流せる体制で待ち構えていたところ。
『久しぶりだわね、土魔法狂』
戦場に似合わない、艶やかな声が耳を打った。
もはや、カムと兄者は飲み込まれ、周囲の魔物も完全に鎖で制圧した。
村人も別の鎖に仕込んだchの【転移】で生存者を次々と村の郊外へと転移させている。
よってこの場は、儂とかつての魔王軍主力が存在するのみとなる。
しかし、この声は空間の大気の振動で伝わってくるものではない。
何というか、魔力で伝わってくるような振動だ。
……そしてこの声は。
『あなたの予想通り、かつての魔王のスキュラよ』
やはり、か……
これは問わずにはおれぬ。
『しかし、討伐したのに何故生存しているのじゃ?厳重に封印まで施したはずじゃが』
そうだ。
これが腑に落ちない。
あの封印の構造を知っているのは、実際に封印を創った儂と、それを施した勇者たちのみじゃ。
つまり解除できるのもその五人のみ、儂は解除した覚えはない。
つまり――ッツ!?
『予想通りよ。勇者が反乱を起こし、世界に混乱が起きている。あなたが勇者の最後の防波堤となっていたようね。あなたがいなくなった途端、人が変わったように勇者は暴れ出したわ』
マジか……
あの純真そうな勇者たちが。
あんな努力をして世界を駆けあがった彼らが。スズキ達が。
『まぁそこは仕方があるまい。問題は儂がお前を倒せるか、という事じゃ』
魔王たちは、封印を、世界を滅ぼそうとしている勇者たちに破られた瞬間にこの世界に転移させられてきたらしい。
永きにわたる封印で力を削がれていた魔王たちは、あっさりと捕まったのだとか。
今、スキュラは自由意思で体を動かせない。
つまり倒さなければいけないのじゃ。
『まあ、そこのところは心配しなくて大丈夫よ。私を操る術者は腕が幼稚だし、私が高レベルの【術式抵抗】をしているから、私の戦闘能力は限りなく低いわよ』
そんなこと言われてものぅ……
お前の「限りなく」はイマイチ信用が出来んのよな。
【γΩα】
頭になぜか聞き覚えのある言葉が響き渡る
『……っとそろそろ術者が戦闘を始めるらしいわ。なんとか倒してね★』
『ふざっけんな!?』
多分に愉悦を含んだ声で儂は問いかける。
「どうした、じゃねえッ!?どうやってあれだけの数に対応した!」
矢継ぎ早に質問をぶつけるカム。
少しは自分で考えてみんかの。
「見ればわかるじゃろう?あの鎖じゃよ、鎖」
本当は塵雷魔法なんじゃが、これを喋ったら大変なことになるのは分かる。
この村が世界中から狙われることになりかねん。
儂も研究室におった時代は、勇者以外の各国最強戦力から狙われ続けたからのう。
「クソッ……これでは命令の一つも遂行できないではないか……」
何か呟いてるらしいが、あまり関係ないじゃろう。
命令というのは少し気になるが。
「こうなったら最後の手段を使うしかない!いきますぞラルク様!」
「あ、ああ……」
ここに来た時から兄者はカムのそばにずっといた。
儂の方が有利であることを見て、ずっとガタガタ怯えている。
ま、儂も若い時はこんな力見たら腰ぬかして数日は寝込んでおったからな。
「さぁ、早く。あの珠玉オーブを出してください」
「だけどカム……あれは使えば死ぬんでしょう?」
兄者の言葉が、何故かおかしい。
だいぶ弱気になっているのか?
儂にとっては些細なことでしかないが。
「ええい五月蠅い!俺の言う通りに動けばいいんだ、よッ!!!」
「…ッ痛い」
カムが兄者の頭をかなりの力で叩き、兄者の腰のポーチから光り輝く珠玉オーブを強引に取り出す。
そのまま、それを握りしめてパリィン!という音とともに割る。
「これで貴様らは終わりだ!せいぜい地獄で悔しがるがいい!」
『【解放:封印の珠玉】ッツ!』
巨大な黒い光の奔流が割れた珠からあふれ出す。
螺旋状に渦巻き始めたそれは、黒い物体へと実体化を始めようとする。
それを儂は邪魔することが出来なかった。
抑えきれない驚愕のせいだ。
「何故、お前が……」
賢者時代、まだ若かったころに勇者とともに討伐した前世の魔王、スキュラとその四天王が再び地に生を宿した。
****
「クソッ!今の力じゃまだ……」
敵わん。
それを儂は誰よりも自覚していた。
賢者時代の力と今の自分の力にはまだ大きな隔たりが存在する。
今戦えば、負けることは必定であり、生き残れるかも怪しい所じゃ。
そして今か今かと攻撃を完全に受け流せる体制で待ち構えていたところ。
『久しぶりだわね、土魔法狂』
戦場に似合わない、艶やかな声が耳を打った。
もはや、カムと兄者は飲み込まれ、周囲の魔物も完全に鎖で制圧した。
村人も別の鎖に仕込んだchの【転移】で生存者を次々と村の郊外へと転移させている。
よってこの場は、儂とかつての魔王軍主力が存在するのみとなる。
しかし、この声は空間の大気の振動で伝わってくるものではない。
何というか、魔力で伝わってくるような振動だ。
……そしてこの声は。
『あなたの予想通り、かつての魔王のスキュラよ』
やはり、か……
これは問わずにはおれぬ。
『しかし、討伐したのに何故生存しているのじゃ?厳重に封印まで施したはずじゃが』
そうだ。
これが腑に落ちない。
あの封印の構造を知っているのは、実際に封印を創った儂と、それを施した勇者たちのみじゃ。
つまり解除できるのもその五人のみ、儂は解除した覚えはない。
つまり――ッツ!?
『予想通りよ。勇者が反乱を起こし、世界に混乱が起きている。あなたが勇者の最後の防波堤となっていたようね。あなたがいなくなった途端、人が変わったように勇者は暴れ出したわ』
マジか……
あの純真そうな勇者たちが。
あんな努力をして世界を駆けあがった彼らが。スズキ達が。
『まぁそこは仕方があるまい。問題は儂がお前を倒せるか、という事じゃ』
魔王たちは、封印を、世界を滅ぼそうとしている勇者たちに破られた瞬間にこの世界に転移させられてきたらしい。
永きにわたる封印で力を削がれていた魔王たちは、あっさりと捕まったのだとか。
今、スキュラは自由意思で体を動かせない。
つまり倒さなければいけないのじゃ。
『まあ、そこのところは心配しなくて大丈夫よ。私を操る術者は腕が幼稚だし、私が高レベルの【術式抵抗】をしているから、私の戦闘能力は限りなく低いわよ』
そんなこと言われてものぅ……
お前の「限りなく」はイマイチ信用が出来んのよな。
【γΩα】
頭になぜか聞き覚えのある言葉が響き渡る
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