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第2章
第81話 真嶋の行方
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真嶋という研究員が逃亡し、その後を追い掛けているアイナとシャーロット。せっかく見つけた生存者らしき男だったが、普通とは言い難い存在であった。
真嶋はタコの足を思わせる触腕を操り、墨の様な煙幕を扱ってみせた。この研究施設で行われていた実験の数々を思えば、人間にカウントしていいのかは怪しい。
「ああもう、どこに行ったのよ!」
「完全に逃げられましたわね」
「せっかくの手掛かりだったのに」
明らかに船内で起きた事を知っている素振りで、役職的にも主力メンバーなのは確定している。現状では最有力の関係者だ。
だが真嶋は既に逃げ出した後で、その行方も分からないままだ。隠し通路を使用していたのは彼で間違いないと思われるが、同じ様な通路があった場合アイナ達が真嶋を発見するのは困難だ。
触腕に付着していたと思われる粘液の跡を追っては来たものの、それもこの場所で途切れていた。
研究で使っていたと思われる品々を保管する薬品庫の様だが、完全に行き止まりであり通気口なども見当たらない。完全な行き止まりであった。
「また隠しパネルでも無いか探しましょう」
「厄介な船ですわ」
「見落としがない様に注意してね」
棚の裏や壁、天井に至るまで2人で隅々まで調べた。しかしそれらしい物は見付からず。捜索は完全に手詰まりとなった。
まるで煙の様に消え去ったかの如く何も痕跡はない。ただ立ち寄っただけの可能性もあるので、ここをいつまでも調査していても仕方がない。
手掛かりは無くなってしまったが、ここで諦めたら真実は不明のまま。どこかで見落としが無いか再び戻りながら痕跡を探す2人。
アイナとシャーロットも、探知系の魔術はそれ程得意ではない。何よりジャミングが強く、まともに発動すら出来なかった。
「困ったわねぇ……」
「そうでした、こう言う時にはコレですわ!」
「ん? ああ~~忘れてたわそんなの」
それは最近になって配信され始めた、魔導協会が開発したアプリだ。スマートフォンを使って簡単な分析が出来る様になっている。
流石に本職の魔術師には敵わないが、今の状況では十分な価値がある。カメラを通して特定の足跡を表示したり、映像内の物質を分析させたり出来る。
他にも声紋分析といった機能もついており、中々な便利さを誇る。ただしこの様な状況でないと必要性が薄く、まだまだ影が薄いのが欠点である。
通常ならば基本的に魔導協会のサポートが受けられるので、この様なアプリが必要となる事はあまりない。
「足跡は……これですわ! 30代男性で1時間以内!」
「へぇ、そんな事も分かるんだ」
「こっちですわ!」
シャーロットのスマートフォンに表示された、アプリ上にはAR表示で真嶋の物と思われる足跡が色付きで点滅していた。
画面を常に見ていないといけないのはネックであるが、機能としては十分な性能を発揮している。
追跡が再び始まったので、アイナはいつものハンドガンを取り出す。シャーロットは愛用の杖でもある特製のレイピアを既に抜き放っている。
真嶋を殺す訳にはいないので、攻撃するのは躊躇われるが念の為だ。明らかに普通の人間ではないので、何かあった時に反撃出来ないのは困る。
今の所は煙幕と素早い動きしか確認されておらず、他にも何か出来るのかは分からないままだ。
「こっちですわ!」
「待ってシャーロット、そっちは未確認よ。私が先に行く」
「ではお願いします」
今までは敵対的な存在と一度も出会ってはいない。しかしだからと言って、油断しても良いという事にはならない。
万が一の遭遇戦になった場合に備えて、接近戦の得意なアイナが前衛を務めるのは理に適っている。
真嶋が居た以上は、まだ他に誰か居る可能性は捨てきれない。そしてそれが味方であるとも限らない。
アイナが最初疑っていた様に、海賊の様な存在が紛れているかも知れない。普通ではない状況であるからには、あらゆる可能性を考慮して動く必要がある。
学生ではあっても、アイナはれっきとした軍人だ。その辺りは抜かりない。
「……良いわ。誰も居ない」
「この先は……そこの階段の上です」
「了解」
真嶋の足跡は上の階に向かう階段を上がった先らしい。人の気配は相変わらず感じられないが、アイナは慎重にクリアリングを行う。
階段の上は相変わらず研究施設が続いており、様々な研究設備があちこちに並んでいるのが見える。
出来れば全ての部屋を調べておきたい所だが、グッと堪えてアイナは先へと進んで行く。広い通路から狭い通路に出たので、アイナはより一層警戒を強める。
通路の奥や曲がり角を警戒しながら進んで行く。そして曲がり角に差し掛かった時、アイナは人の気配を感じた。
「「動くな!?」」
「え、清志!?」
「アイナに、シャーロット!?」
曲がり角の先に居たのは、本来のパートナーである清志と愛花に黄泉津大神だった。別々に行動していた4人はここで再会を果たした。
合流したからには、先ずはお互いに情報交換を行う事から始まった。それによりお互いに驚きの情報を披露し合う事となり、暫く話し込むのだった。
真嶋はタコの足を思わせる触腕を操り、墨の様な煙幕を扱ってみせた。この研究施設で行われていた実験の数々を思えば、人間にカウントしていいのかは怪しい。
「ああもう、どこに行ったのよ!」
「完全に逃げられましたわね」
「せっかくの手掛かりだったのに」
明らかに船内で起きた事を知っている素振りで、役職的にも主力メンバーなのは確定している。現状では最有力の関係者だ。
だが真嶋は既に逃げ出した後で、その行方も分からないままだ。隠し通路を使用していたのは彼で間違いないと思われるが、同じ様な通路があった場合アイナ達が真嶋を発見するのは困難だ。
触腕に付着していたと思われる粘液の跡を追っては来たものの、それもこの場所で途切れていた。
研究で使っていたと思われる品々を保管する薬品庫の様だが、完全に行き止まりであり通気口なども見当たらない。完全な行き止まりであった。
「また隠しパネルでも無いか探しましょう」
「厄介な船ですわ」
「見落としがない様に注意してね」
棚の裏や壁、天井に至るまで2人で隅々まで調べた。しかしそれらしい物は見付からず。捜索は完全に手詰まりとなった。
まるで煙の様に消え去ったかの如く何も痕跡はない。ただ立ち寄っただけの可能性もあるので、ここをいつまでも調査していても仕方がない。
手掛かりは無くなってしまったが、ここで諦めたら真実は不明のまま。どこかで見落としが無いか再び戻りながら痕跡を探す2人。
アイナとシャーロットも、探知系の魔術はそれ程得意ではない。何よりジャミングが強く、まともに発動すら出来なかった。
「困ったわねぇ……」
「そうでした、こう言う時にはコレですわ!」
「ん? ああ~~忘れてたわそんなの」
それは最近になって配信され始めた、魔導協会が開発したアプリだ。スマートフォンを使って簡単な分析が出来る様になっている。
流石に本職の魔術師には敵わないが、今の状況では十分な価値がある。カメラを通して特定の足跡を表示したり、映像内の物質を分析させたり出来る。
他にも声紋分析といった機能もついており、中々な便利さを誇る。ただしこの様な状況でないと必要性が薄く、まだまだ影が薄いのが欠点である。
通常ならば基本的に魔導協会のサポートが受けられるので、この様なアプリが必要となる事はあまりない。
「足跡は……これですわ! 30代男性で1時間以内!」
「へぇ、そんな事も分かるんだ」
「こっちですわ!」
シャーロットのスマートフォンに表示された、アプリ上にはAR表示で真嶋の物と思われる足跡が色付きで点滅していた。
画面を常に見ていないといけないのはネックであるが、機能としては十分な性能を発揮している。
追跡が再び始まったので、アイナはいつものハンドガンを取り出す。シャーロットは愛用の杖でもある特製のレイピアを既に抜き放っている。
真嶋を殺す訳にはいないので、攻撃するのは躊躇われるが念の為だ。明らかに普通の人間ではないので、何かあった時に反撃出来ないのは困る。
今の所は煙幕と素早い動きしか確認されておらず、他にも何か出来るのかは分からないままだ。
「こっちですわ!」
「待ってシャーロット、そっちは未確認よ。私が先に行く」
「ではお願いします」
今までは敵対的な存在と一度も出会ってはいない。しかしだからと言って、油断しても良いという事にはならない。
万が一の遭遇戦になった場合に備えて、接近戦の得意なアイナが前衛を務めるのは理に適っている。
真嶋が居た以上は、まだ他に誰か居る可能性は捨てきれない。そしてそれが味方であるとも限らない。
アイナが最初疑っていた様に、海賊の様な存在が紛れているかも知れない。普通ではない状況であるからには、あらゆる可能性を考慮して動く必要がある。
学生ではあっても、アイナはれっきとした軍人だ。その辺りは抜かりない。
「……良いわ。誰も居ない」
「この先は……そこの階段の上です」
「了解」
真嶋の足跡は上の階に向かう階段を上がった先らしい。人の気配は相変わらず感じられないが、アイナは慎重にクリアリングを行う。
階段の上は相変わらず研究施設が続いており、様々な研究設備があちこちに並んでいるのが見える。
出来れば全ての部屋を調べておきたい所だが、グッと堪えてアイナは先へと進んで行く。広い通路から狭い通路に出たので、アイナはより一層警戒を強める。
通路の奥や曲がり角を警戒しながら進んで行く。そして曲がり角に差し掛かった時、アイナは人の気配を感じた。
「「動くな!?」」
「え、清志!?」
「アイナに、シャーロット!?」
曲がり角の先に居たのは、本来のパートナーである清志と愛花に黄泉津大神だった。別々に行動していた4人はここで再会を果たした。
合流したからには、先ずはお互いに情報交換を行う事から始まった。それによりお互いに驚きの情報を披露し合う事となり、暫く話し込むのだった。
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