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第2章
第104話 舞台の裏で
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とある場所の地下空間、まるで人目を避ける為に作られた場所。そこには7人の男女が集まっていた。
大きな丸机を囲む様に、均等な間隔を空けて座っている。彼らは素顔を隠すかの様に、フードの付いた外套を身に着けていた。
背格好は様々で、外套では隠しきれない肉厚な肉体を持つ者もいる。逆に男性か女性か分からない細いシルエットの者も居た。
見た目だけで判断するなら、正直に言ってかなり不審だ。まるで怪しい新興宗教か、中二病を拗らせた集団の様に見える。
「レヴィアタンの支配には失敗した様だ」
「はぁ? あれだけ協力したのよ?」
「所詮はただの一般人だったか」
どうやって情報を仕入れたのか分からないが、シーネストが失敗して研究の実態が把握された事を掴んでいるらしい。
まだ報道すらされていないにも関わらず、ここに居る者達は状況を正確に把握していた。
今も清志達が現場検証をしている段階で、この情報を掴んでいるのは明らかに普通ではない。
本来なら米軍レベルの情報セキュリティを、突破せねばならない情報を仕入れている彼らは何者か。
それは遥か昔から続く人間社会の闇、人間が持つ深い業とその罪。七つの大罪と呼ばれている七柱の悪神、その神子である者達であった。
「アヴァリティア、報告を」
「例の船は日本で鹵獲され、実験内容はほぼ全て掴まれました」
「なるほど、耳が痛い話だ」
先ほどからこの集まりを仕切っているのは、ここでは一番の年長者であるスぺルヴィア。傲慢を冠する七つの大罪で、彼らの代表役を務めている男性だ。
彼らには名前が無く、罪をそのまま名としている。外套だけでは隠し切れない程に、分厚い肉体を持つスぺルヴィアは会議を続けていく。
そもそもこれは何の会議なのか、それは人の世に生きる人々への試練。人間が生まれながらに持っている、七つの罪を司る神子達が行っている。
彼らの本質は悪であり、陰ながら人間社会をコントロールする役割を持っている。
七つ有る大罪から逃れられずに、人類が滅ぶかどうかまでは配慮しない。克服出来ずに失われるならそれまで、それが彼らの行動理念である。
「だから言ったじゃないか、あの会社は器じゃないって」
「インヴィディア、これは多数決の結果だ」
「ハイハイ、そうでしたね」
嫉妬を司るインヴィディアの神子は、顔こそ見えないが明らかに少年の声をしている。背格好も清志達とそう変わらない様に見える。
恐らくは中学生か高校生か、それぐらいの年齢と思わせる声と体格だ。対応も大人っぽい要素が感じられず、若い者であるのは確実だろう。
彼に追随する者はおらず、そのまま会議は続いていく。最年長らしいスぺルヴィアが議長の役割を務め、そのまま順番に話を進める。
彼らにとってシーネストとレヴィアタンは、それ程重要性は高く無かったらしく、話が進むにつれて忘れられていく。
特別な存在である彼らにとって、アドベンチャー号の件は数多ある試練の1つでしかない。協力する手間こそ掛けたものの、失敗するならそれまででしかない。
「イラ、次の試練はどうなっている?」
「もうちっと時間をくれや。まだ熟してはいねぇよ」
「あまり時間を掛けるなよ。我々は暇ではない」
乱暴な言葉遣いと、横柄な態度を見せた憤怒を司るイラ。この7人の中で、最も高い背丈を持つ彼はまだ若さを感じさせる声音をしている。
恐らくは20代半ばぐらいだろう。30代にしては言葉選びに落ち着きが足りていない。
顔こそ隠してはいても、声音や話し方である程度の人物像が察する事が出来る。そんな彼らの会議はまだまだ終わらない。
深刻な魔導犯罪であろうとも、平気で手を貸す彼らは実際忙しい。人間という存在に、ただ試練を与え続けるのが彼らの存在価値だ。
一言で言えば必要悪である。そんな事は百も承知で、彼らはこの活動を続けていた。
「ルクシリア、そちらはどうだ?」
「まだまだかなぁ。暫くは使えないわ」
「もう少し急がせろ。審判の日に間に合わなくなる」
彼らの存在価値、神子として在る意味は人々の為。人間という生き物がこの世界で生きていく価値があるのかどうか。それを示すのが審判の日だ。
世界は何度もやり直している。文明が滅んでは繰り返している。そんな考え方はピラミッドやオーパーツ等、科学的に説明出来ない要素に隠されている。
その真実は神々しか知らず、通常は神子であっても教えて貰えない。人と神が共存する世界で、結局は何を目指しているのか人間には分からない。
その様な状況下であっても、光り輝く原石を見付ける事は可能だ。そしてそれは、とあるSランク魔術師のコンビだ。
「この2人、使い道がありそうだ」
「そうかなぁ? 微妙じゃない?」
「まあ暫く様子を見ましょう」
清志とアイナは、わりと早い段階で彼らに目を付けられていた。特殊な形でSランク魔術師になった2人の男女。
そんな2人がどんな道を歩むのか、それはまだ分からない。2人が選ぶ道は茨の道であり華やかさは欠片も無い。
誰にも理解されない生き方であろうとも、誰かが救われるなら戦い続ける。彼らの目指す世界は、まだまだ先行きが見えないままだ
大きな丸机を囲む様に、均等な間隔を空けて座っている。彼らは素顔を隠すかの様に、フードの付いた外套を身に着けていた。
背格好は様々で、外套では隠しきれない肉厚な肉体を持つ者もいる。逆に男性か女性か分からない細いシルエットの者も居た。
見た目だけで判断するなら、正直に言ってかなり不審だ。まるで怪しい新興宗教か、中二病を拗らせた集団の様に見える。
「レヴィアタンの支配には失敗した様だ」
「はぁ? あれだけ協力したのよ?」
「所詮はただの一般人だったか」
どうやって情報を仕入れたのか分からないが、シーネストが失敗して研究の実態が把握された事を掴んでいるらしい。
まだ報道すらされていないにも関わらず、ここに居る者達は状況を正確に把握していた。
今も清志達が現場検証をしている段階で、この情報を掴んでいるのは明らかに普通ではない。
本来なら米軍レベルの情報セキュリティを、突破せねばならない情報を仕入れている彼らは何者か。
それは遥か昔から続く人間社会の闇、人間が持つ深い業とその罪。七つの大罪と呼ばれている七柱の悪神、その神子である者達であった。
「アヴァリティア、報告を」
「例の船は日本で鹵獲され、実験内容はほぼ全て掴まれました」
「なるほど、耳が痛い話だ」
先ほどからこの集まりを仕切っているのは、ここでは一番の年長者であるスぺルヴィア。傲慢を冠する七つの大罪で、彼らの代表役を務めている男性だ。
彼らには名前が無く、罪をそのまま名としている。外套だけでは隠し切れない程に、分厚い肉体を持つスぺルヴィアは会議を続けていく。
そもそもこれは何の会議なのか、それは人の世に生きる人々への試練。人間が生まれながらに持っている、七つの罪を司る神子達が行っている。
彼らの本質は悪であり、陰ながら人間社会をコントロールする役割を持っている。
七つ有る大罪から逃れられずに、人類が滅ぶかどうかまでは配慮しない。克服出来ずに失われるならそれまで、それが彼らの行動理念である。
「だから言ったじゃないか、あの会社は器じゃないって」
「インヴィディア、これは多数決の結果だ」
「ハイハイ、そうでしたね」
嫉妬を司るインヴィディアの神子は、顔こそ見えないが明らかに少年の声をしている。背格好も清志達とそう変わらない様に見える。
恐らくは中学生か高校生か、それぐらいの年齢と思わせる声と体格だ。対応も大人っぽい要素が感じられず、若い者であるのは確実だろう。
彼に追随する者はおらず、そのまま会議は続いていく。最年長らしいスぺルヴィアが議長の役割を務め、そのまま順番に話を進める。
彼らにとってシーネストとレヴィアタンは、それ程重要性は高く無かったらしく、話が進むにつれて忘れられていく。
特別な存在である彼らにとって、アドベンチャー号の件は数多ある試練の1つでしかない。協力する手間こそ掛けたものの、失敗するならそれまででしかない。
「イラ、次の試練はどうなっている?」
「もうちっと時間をくれや。まだ熟してはいねぇよ」
「あまり時間を掛けるなよ。我々は暇ではない」
乱暴な言葉遣いと、横柄な態度を見せた憤怒を司るイラ。この7人の中で、最も高い背丈を持つ彼はまだ若さを感じさせる声音をしている。
恐らくは20代半ばぐらいだろう。30代にしては言葉選びに落ち着きが足りていない。
顔こそ隠してはいても、声音や話し方である程度の人物像が察する事が出来る。そんな彼らの会議はまだまだ終わらない。
深刻な魔導犯罪であろうとも、平気で手を貸す彼らは実際忙しい。人間という存在に、ただ試練を与え続けるのが彼らの存在価値だ。
一言で言えば必要悪である。そんな事は百も承知で、彼らはこの活動を続けていた。
「ルクシリア、そちらはどうだ?」
「まだまだかなぁ。暫くは使えないわ」
「もう少し急がせろ。審判の日に間に合わなくなる」
彼らの存在価値、神子として在る意味は人々の為。人間という生き物がこの世界で生きていく価値があるのかどうか。それを示すのが審判の日だ。
世界は何度もやり直している。文明が滅んでは繰り返している。そんな考え方はピラミッドやオーパーツ等、科学的に説明出来ない要素に隠されている。
その真実は神々しか知らず、通常は神子であっても教えて貰えない。人と神が共存する世界で、結局は何を目指しているのか人間には分からない。
その様な状況下であっても、光り輝く原石を見付ける事は可能だ。そしてそれは、とあるSランク魔術師のコンビだ。
「この2人、使い道がありそうだ」
「そうかなぁ? 微妙じゃない?」
「まあ暫く様子を見ましょう」
清志とアイナは、わりと早い段階で彼らに目を付けられていた。特殊な形でSランク魔術師になった2人の男女。
そんな2人がどんな道を歩むのか、それはまだ分からない。2人が選ぶ道は茨の道であり華やかさは欠片も無い。
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