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第2章
新宿は迷路
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17時45分、俺は新宿駅に到着した。
西口の、ヨコバシか。東口のマルタ前とかじゃない辺り、ほんと俺ららしいよな。
って、あそこだと人多すぎてジャックとゆきむらと会えるかわかんないか。
金曜夜の新宿とか黙ってても人だらけだし。
流れのまま改札を抜けて、まずは地上を目指す俺。
5分以上前につくが、そこはPCコーナー。見てても飽きないものがあるのだから、少しくらい早くいっても問題はない。
そう思って歩いていると。
うわ、なんてわかりやすい。
人混みの中、スマホの画面と駅構内の案内表示とを交互に見ながら、立ち止まっている女性を発見した。
たぶんまだ学生くらいだろう。若い女性だ。
胸部あたりまで伸ばした美しい黒のロングヘアーに、ブルージーンズと白Tとシンプルな恰好で、すらっとした高身長。それに少し切れ長な目をした、整った顔立ちの子だな。
新宿はなぁ、迷路だからな。
うん、俺も昔混乱したよ……。
頑張れ迷子。自分で道を探すことこそ、新宿を覚える第一歩だ……!
心の中でその子を応援しつつ、数多くの人々がそうするように、俺も彼女の横を通り過ぎようとしたのだが。
「あ、あの、すみません」
「はい?」
他にも横を過ぎる人はいたはずなのだが、ちょうど、俺が横を過ぎようとしたところでまさかのエンカウント。
え、ノンアクティブじゃなくて、アクティブなの!?
てかふつう、女性なら同性に声かけんかね!
え、まさか新手のナンパか!?
「西口のヨコバシカメラに行きたいのですが……すみません、どこをどう行けばいいのやら……」
マジか。西口の出口って、すぐそこだぞ?
新南口とかならたしかに迷うけど、え、すぐそこだぞ!?
しかもヨコバシって……いや、まさかな。どんな確率だってって話だしな!
前回のせいで、オフ会って何か起きるんじゃないか疑ってしまっただけだよ、これは!
「あー、俺もそこに行くとこなんで、案内しますよ」
「え……そうなんですか? ありがとうございます」
俺は得意の公務員スマイルを浮かべつつ、俺が案内を申し出ると、迷子さんはちょっと戸惑いながらもお礼を言ってきた。まぁほとんど表情変わってない気もするけど。
もともと、表情は乏しいタイプなのかな。
ぽーっとしてる目だもんなー。
「っても、もうすぐそこですけどね」
「そ、そうだったんですか……地図にいろいろ表示されすぎて、もうダメかと思っていました」
「新宿は混乱しますよねー」
「はい、優しそうな方が通ってくれて、安心しました」
優しそうですって! 聞きました奥さん!?
真顔で言ってるから、お世辞かもしんないけど!
「でも、こんなに人多いんですね……」
「そうですねー、金曜夜だし、これから飲む人も多いでしょうね」
「……こんなにたくさんの人が……」
「それだけお店もありますから」
この子、新宿来たことなかったのかな?
いや、でもヨコバシなんか、だいたいどこにでもあるよな……?
なんたって大手の家電量販店だからな!
「新宿は初めて来たんですか?」
「そういうわけではないのですが……以前は平日の昼間でしたし、友達が引っ張ってくれたので……」
「あ、おひとりでは初めてなんですか」
「はい、お恥ずかしながら」
なるほどね、まぁ俺も初めて来たときは友達に連れてってもらったし、きっとこの子も都民じゃないんだろうな……!
「ほら、もう地上ですよ」
「おお……ようやくお日様が……」
感動している感じではあるが、なんというか表情に感情が薄すぎて、いまいち伝わらないんだけど。
「もうそこに見えるのがヨコバシです」
「おお、こんなに近かったんですね……」
「どのくらい迷ってたんですか?」
「え、ええと、30分ほどでしょうか?」
mjk!
これは、相当地図ダメな子なんだろうなぁ……。
ちなみにここに来るまで、5分もかかってないからな。
「あ、あの」
「はい?」
「いくつか入り口が見えるのですが、ゲーミングPCが売っているゾーンは、どちらでしょうか?」
「え」
え、いや、まさか、いや、そんなはずは!?
待て待て待て待て。
確率的にありえない。
たまたま道を聞いてきた迷子さんが、ギルドメンバーとか、そんな奇跡ありえない。
いや、まぁたしかに俺とだいは奇跡的だったが、そうそう奇跡なんて起きるもんじゃない。
そう、奇跡は起こすものなんだから!
びっくりしすぎてだんだんと自分がおかしくなってきたのも感じつつ、俺は彼女が今日会うはずの人ではないことを確定させるべく、あることを尋ねることを決意した。
「あの、どうしました?」
「あ、い、いえ!」
フリーズした俺の顔を覗き込んでくる迷子さん。
あ、この子ほぼすっぴんじゃん、若いなー。
「ゲーミングPCコーナーはすぐ近くなんですけど」
「はい」
「さしつかえなければ、どこからいらしたか聞いてもいいですか?」
「え」
そりゃそうだよな! いきなりどこから来たのとか、脈絡なく聞いたら怪しいよな!
たしかジャックが千葉で、ゆきむらが大宮とか言ってたよな……。
うん、この子はきっともっと田舎、そう、田舎から来た子だよ!!
「大宮ですけど、何か?」
はいリーチ。
1.集合場所が一致 2.住んでるところが一致
いや、でもまだ、まだ可能性はある……!
この迷子さんがゆきむらと、奇跡と確定したわけじゃない!!
「私が大宮だと、何かありますか?」
不思議そうな顔を浮かべているが、ここまできたら、もう1個くらい聞いてもいいよね。
まぁ、俺もうほぼ覚悟はしてるけどね!
「あ、あの……踏み込んで聞くようで申し訳ないけど、もしかして、オフ会の、待ち合わせですか……?」
さすがに首を振ってくれと思ったが、迷子さんは肯定するように、細目の目を少しだけ大きく開いてびっくりしたあと、わずかに頬を赤く染めたように見えた。
きっと、俺が出した言葉の意味に、気づいてくれたのだろう。
うん、前言撤回しとこ。
奇跡って、起こされるものなんだね。
西口の、ヨコバシか。東口のマルタ前とかじゃない辺り、ほんと俺ららしいよな。
って、あそこだと人多すぎてジャックとゆきむらと会えるかわかんないか。
金曜夜の新宿とか黙ってても人だらけだし。
流れのまま改札を抜けて、まずは地上を目指す俺。
5分以上前につくが、そこはPCコーナー。見てても飽きないものがあるのだから、少しくらい早くいっても問題はない。
そう思って歩いていると。
うわ、なんてわかりやすい。
人混みの中、スマホの画面と駅構内の案内表示とを交互に見ながら、立ち止まっている女性を発見した。
たぶんまだ学生くらいだろう。若い女性だ。
胸部あたりまで伸ばした美しい黒のロングヘアーに、ブルージーンズと白Tとシンプルな恰好で、すらっとした高身長。それに少し切れ長な目をした、整った顔立ちの子だな。
新宿はなぁ、迷路だからな。
うん、俺も昔混乱したよ……。
頑張れ迷子。自分で道を探すことこそ、新宿を覚える第一歩だ……!
心の中でその子を応援しつつ、数多くの人々がそうするように、俺も彼女の横を通り過ぎようとしたのだが。
「あ、あの、すみません」
「はい?」
他にも横を過ぎる人はいたはずなのだが、ちょうど、俺が横を過ぎようとしたところでまさかのエンカウント。
え、ノンアクティブじゃなくて、アクティブなの!?
てかふつう、女性なら同性に声かけんかね!
え、まさか新手のナンパか!?
「西口のヨコバシカメラに行きたいのですが……すみません、どこをどう行けばいいのやら……」
マジか。西口の出口って、すぐそこだぞ?
新南口とかならたしかに迷うけど、え、すぐそこだぞ!?
しかもヨコバシって……いや、まさかな。どんな確率だってって話だしな!
前回のせいで、オフ会って何か起きるんじゃないか疑ってしまっただけだよ、これは!
「あー、俺もそこに行くとこなんで、案内しますよ」
「え……そうなんですか? ありがとうございます」
俺は得意の公務員スマイルを浮かべつつ、俺が案内を申し出ると、迷子さんはちょっと戸惑いながらもお礼を言ってきた。まぁほとんど表情変わってない気もするけど。
もともと、表情は乏しいタイプなのかな。
ぽーっとしてる目だもんなー。
「っても、もうすぐそこですけどね」
「そ、そうだったんですか……地図にいろいろ表示されすぎて、もうダメかと思っていました」
「新宿は混乱しますよねー」
「はい、優しそうな方が通ってくれて、安心しました」
優しそうですって! 聞きました奥さん!?
真顔で言ってるから、お世辞かもしんないけど!
「でも、こんなに人多いんですね……」
「そうですねー、金曜夜だし、これから飲む人も多いでしょうね」
「……こんなにたくさんの人が……」
「それだけお店もありますから」
この子、新宿来たことなかったのかな?
いや、でもヨコバシなんか、だいたいどこにでもあるよな……?
なんたって大手の家電量販店だからな!
「新宿は初めて来たんですか?」
「そういうわけではないのですが……以前は平日の昼間でしたし、友達が引っ張ってくれたので……」
「あ、おひとりでは初めてなんですか」
「はい、お恥ずかしながら」
なるほどね、まぁ俺も初めて来たときは友達に連れてってもらったし、きっとこの子も都民じゃないんだろうな……!
「ほら、もう地上ですよ」
「おお……ようやくお日様が……」
感動している感じではあるが、なんというか表情に感情が薄すぎて、いまいち伝わらないんだけど。
「もうそこに見えるのがヨコバシです」
「おお、こんなに近かったんですね……」
「どのくらい迷ってたんですか?」
「え、ええと、30分ほどでしょうか?」
mjk!
これは、相当地図ダメな子なんだろうなぁ……。
ちなみにここに来るまで、5分もかかってないからな。
「あ、あの」
「はい?」
「いくつか入り口が見えるのですが、ゲーミングPCが売っているゾーンは、どちらでしょうか?」
「え」
え、いや、まさか、いや、そんなはずは!?
待て待て待て待て。
確率的にありえない。
たまたま道を聞いてきた迷子さんが、ギルドメンバーとか、そんな奇跡ありえない。
いや、まぁたしかに俺とだいは奇跡的だったが、そうそう奇跡なんて起きるもんじゃない。
そう、奇跡は起こすものなんだから!
びっくりしすぎてだんだんと自分がおかしくなってきたのも感じつつ、俺は彼女が今日会うはずの人ではないことを確定させるべく、あることを尋ねることを決意した。
「あの、どうしました?」
「あ、い、いえ!」
フリーズした俺の顔を覗き込んでくる迷子さん。
あ、この子ほぼすっぴんじゃん、若いなー。
「ゲーミングPCコーナーはすぐ近くなんですけど」
「はい」
「さしつかえなければ、どこからいらしたか聞いてもいいですか?」
「え」
そりゃそうだよな! いきなりどこから来たのとか、脈絡なく聞いたら怪しいよな!
たしかジャックが千葉で、ゆきむらが大宮とか言ってたよな……。
うん、この子はきっともっと田舎、そう、田舎から来た子だよ!!
「大宮ですけど、何か?」
はいリーチ。
1.集合場所が一致 2.住んでるところが一致
いや、でもまだ、まだ可能性はある……!
この迷子さんがゆきむらと、奇跡と確定したわけじゃない!!
「私が大宮だと、何かありますか?」
不思議そうな顔を浮かべているが、ここまできたら、もう1個くらい聞いてもいいよね。
まぁ、俺もうほぼ覚悟はしてるけどね!
「あ、あの……踏み込んで聞くようで申し訳ないけど、もしかして、オフ会の、待ち合わせですか……?」
さすがに首を振ってくれと思ったが、迷子さんは肯定するように、細目の目を少しだけ大きく開いてびっくりしたあと、わずかに頬を赤く染めたように見えた。
きっと、俺が出した言葉の意味に、気づいてくれたのだろう。
うん、前言撤回しとこ。
奇跡って、起こされるものなんだね。
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