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都市全体が美食ハンター求む、という雰囲気一色になっていた。魔核ランキングは以前と同じように存在するが、競り市が出来て、巨大生物の肉の競りの方が盛り上がっていた。今では住民たちもこぞって参加し、職の革命がこの都市では起きている。
また、今まで魔核のみ採ればよかったのが、いかに巨大生物をキレイに捕獲、または狩る必要が出てきた。そのため、ハンターたちは今までのチームではなく、より大規模なチームで狩るスタイルに変わった。それに伴い、巨大生物の狩った後の下処理の方法や捌き方を教える事になった。
俺が!
料理人たちからは、どんちゃん騒ぎに至った俺の肉の調理方法を教えてくれと頭を下げられ続け、ナミから料理教室でも開いたらと言われ教える事になった。
連日、俺が!
調理方法はナビにより、ある程度楽に出来たがそれでも大変だった。ナミは成果を確かめに各料理店で無銭飲食している。支払おうとすると受け取り拒否されるため、無銭飲食である。俺は料理教室で食べているので、外で飲食することはない。
都市を歩くと次はどんな料理を? おすすめの部位は? 肉王さま! よかったら食っていってください!
俺は食の改革の発端者として有名になりすぎていた。悪くはない状態だったが、常に見張られているような状態だった。
ストレス感知、精神安定剤を投与します。
最近では、一日一回は精神安定剤を投与されていた。都市の食の事情は前とは比べ物にならないほど発展した。ただ、自分が求めているような生活ではない気がしていた。かといって毎日任務で戦っている生活が性に合うかというとまた別だったと断言はできる。
「どうしたの? 難しい顔しちゃって」
ナミがこの都市に来た時と比べて、体積が見た事がない状態になっていた。
「ああ、この都市に来てからの生活に疑問を感じて、悪くはないが俺の性に合ってないように感じた」
「そ、じゃあ、別の街に行ってみる?」
「いいのか?」
「うーん、私もこのままっていうのも、ちょっと違うかなぁと思っていたしね」
「そうか」
ナミにも思うところがあったのだろう。前まではスラッとしていたが、今はまん丸としており、栄養過多に見える。とはいえ、サイキッカーなので体型がスラッとしていようがまん丸としていようが兵士として関係はない。ふと、巨漢のサイキッカーが超強力なサイキックを発動させた反動で体内のエネルギーを消費して、一気にやせ細っていた人もいた事を思い出した。
「ん、何よ?」
「いや、なんでもない」
ナミが少し不機嫌になったのを感じた。さて、別の都市に行くとなると去る準備しないとな、まずは関わってるところに連絡するとしよう。
俺とナミはとりあえず、バーべがいる場所に向かい、今後の方針について話す事にした。
「え、他の都市に行ってしまうんですか?」
バーべには、巨大生物の捌き方から調理法までいろいろ教えつつ、手伝ってもらった事により、この都市ではなくてはならない存在になっていた。最初は嫁探しだったのに、いつの間にか嫁さんが出来て、家も買っていた。筋肉も最初にあった時よりも盛り上がっていて正直うらやましかった。
駆け出しハンターやこの都市で料理をおこなう者は必ずこの教室に通うことが必須になり、バーべは総責任者として仕事をしていた。
「そうですか・・・寂しくなります」
ハンターギルドや料理人たちに俺が総責任者でありオーナーとして登録されそうになった所をバーべに押し付けた。押し付けても押し付けなくても連日忙しさは変わらなかったが、バーべは性に合っているのか健康的な表情と筋肉を得ていた。
「あとは大丈夫だろ、また気になったら来るしさ」
「そうよ、食べたくなったら戻ってくるから」
「なんかいろいろと・・・ううっ・・・ほんとうにありがとうございました」
バーべは泣きはじめた。どこに泣く要素があったんだ・・・え、ナミももらい泣きしてる。どういうことだ?
「私は、もっとがんばって・・・別の都市で支店を出せるように、そしてレンツさんとナミさんが行く先々でも美味しく食べれるようにがんばります!」
「あなたには出来るわ!」
「ありがとうございます!がんばります!」
え、なにこれ? どういう流れ?
「レンツさん、ナミさん、本当にありがとうございました!」
「あ、ああ・・・そのがんばれよ」
「はい!」
ナミがうんうんと頷き、涙を拭いている。俺はあつい握手をされ、バーべはいい笑顔をしながら鼻水と涙の笑顔を浮かべていた。俺はというと場の空気を読み、ぎこちなさがあるだろうが笑顔を浮かべ、対応した。
その後、料理人たちやハンターギルドに挨拶巡りをして都市から去る前日に都市で祭りが開催され、どんちゃん騒ぎになり、翌日はバーべと都市から特注の超高性能の魔装甲車を寄贈された。中は調理場、寝床、トイレ、シャワー室など完備し、魔核を使って魔獣などを寄せ付けないバリアなどを出すので夜番いらずだったり、とにかく超高性能だと説明された。
運転方法はナビが覚えたので、問題なかった。
「「「ありがとうございました!!」」」
出発するときは都市全体から聞こえる感謝の言葉を背に次の都市へ向かうのだった。次は都市は自分の性に合って、ナビに精神安定剤を投与されない場所がいいなと思いながら流れゆく景色を思った。
また、今まで魔核のみ採ればよかったのが、いかに巨大生物をキレイに捕獲、または狩る必要が出てきた。そのため、ハンターたちは今までのチームではなく、より大規模なチームで狩るスタイルに変わった。それに伴い、巨大生物の狩った後の下処理の方法や捌き方を教える事になった。
俺が!
料理人たちからは、どんちゃん騒ぎに至った俺の肉の調理方法を教えてくれと頭を下げられ続け、ナミから料理教室でも開いたらと言われ教える事になった。
連日、俺が!
調理方法はナビにより、ある程度楽に出来たがそれでも大変だった。ナミは成果を確かめに各料理店で無銭飲食している。支払おうとすると受け取り拒否されるため、無銭飲食である。俺は料理教室で食べているので、外で飲食することはない。
都市を歩くと次はどんな料理を? おすすめの部位は? 肉王さま! よかったら食っていってください!
俺は食の改革の発端者として有名になりすぎていた。悪くはない状態だったが、常に見張られているような状態だった。
ストレス感知、精神安定剤を投与します。
最近では、一日一回は精神安定剤を投与されていた。都市の食の事情は前とは比べ物にならないほど発展した。ただ、自分が求めているような生活ではない気がしていた。かといって毎日任務で戦っている生活が性に合うかというとまた別だったと断言はできる。
「どうしたの? 難しい顔しちゃって」
ナミがこの都市に来た時と比べて、体積が見た事がない状態になっていた。
「ああ、この都市に来てからの生活に疑問を感じて、悪くはないが俺の性に合ってないように感じた」
「そ、じゃあ、別の街に行ってみる?」
「いいのか?」
「うーん、私もこのままっていうのも、ちょっと違うかなぁと思っていたしね」
「そうか」
ナミにも思うところがあったのだろう。前まではスラッとしていたが、今はまん丸としており、栄養過多に見える。とはいえ、サイキッカーなので体型がスラッとしていようがまん丸としていようが兵士として関係はない。ふと、巨漢のサイキッカーが超強力なサイキックを発動させた反動で体内のエネルギーを消費して、一気にやせ細っていた人もいた事を思い出した。
「ん、何よ?」
「いや、なんでもない」
ナミが少し不機嫌になったのを感じた。さて、別の都市に行くとなると去る準備しないとな、まずは関わってるところに連絡するとしよう。
俺とナミはとりあえず、バーべがいる場所に向かい、今後の方針について話す事にした。
「え、他の都市に行ってしまうんですか?」
バーべには、巨大生物の捌き方から調理法までいろいろ教えつつ、手伝ってもらった事により、この都市ではなくてはならない存在になっていた。最初は嫁探しだったのに、いつの間にか嫁さんが出来て、家も買っていた。筋肉も最初にあった時よりも盛り上がっていて正直うらやましかった。
駆け出しハンターやこの都市で料理をおこなう者は必ずこの教室に通うことが必須になり、バーべは総責任者として仕事をしていた。
「そうですか・・・寂しくなります」
ハンターギルドや料理人たちに俺が総責任者でありオーナーとして登録されそうになった所をバーべに押し付けた。押し付けても押し付けなくても連日忙しさは変わらなかったが、バーべは性に合っているのか健康的な表情と筋肉を得ていた。
「あとは大丈夫だろ、また気になったら来るしさ」
「そうよ、食べたくなったら戻ってくるから」
「なんかいろいろと・・・ううっ・・・ほんとうにありがとうございました」
バーべは泣きはじめた。どこに泣く要素があったんだ・・・え、ナミももらい泣きしてる。どういうことだ?
「私は、もっとがんばって・・・別の都市で支店を出せるように、そしてレンツさんとナミさんが行く先々でも美味しく食べれるようにがんばります!」
「あなたには出来るわ!」
「ありがとうございます!がんばります!」
え、なにこれ? どういう流れ?
「レンツさん、ナミさん、本当にありがとうございました!」
「あ、ああ・・・そのがんばれよ」
「はい!」
ナミがうんうんと頷き、涙を拭いている。俺はあつい握手をされ、バーべはいい笑顔をしながら鼻水と涙の笑顔を浮かべていた。俺はというと場の空気を読み、ぎこちなさがあるだろうが笑顔を浮かべ、対応した。
その後、料理人たちやハンターギルドに挨拶巡りをして都市から去る前日に都市で祭りが開催され、どんちゃん騒ぎになり、翌日はバーべと都市から特注の超高性能の魔装甲車を寄贈された。中は調理場、寝床、トイレ、シャワー室など完備し、魔核を使って魔獣などを寄せ付けないバリアなどを出すので夜番いらずだったり、とにかく超高性能だと説明された。
運転方法はナビが覚えたので、問題なかった。
「「「ありがとうございました!!」」」
出発するときは都市全体から聞こえる感謝の言葉を背に次の都市へ向かうのだった。次は都市は自分の性に合って、ナビに精神安定剤を投与されない場所がいいなと思いながら流れゆく景色を思った。
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