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ウェルダンテステーシの背中にのり、車サイズの大きな箱・・・コンテナボックスを持ってもらい空を移動していた。
俺は空の旅を快適とは言い難い状況だった。まず、ウェルダンテステーシが言うには角を斬ったことにより魔力が減り空の移動が思ったよりも安定しないとのことだった。上下に揺れるため、振り落とされないように気を付けないといけなかった。
「ねぇ、この風どうにかならないかしら?」
風避けとなるものがないため、直接風が顔や身体にあたる。俺はサイボーグなのであまり気にならないが、ナミは生身なので風が鬱陶しいらしい。
「サイキックでどうにかできないのか?」
「それもそうね」
ナミはサイキックで前方に膜をつくり、風が直接流れてこないようにした。
「これなら大分マシになったわね」
あとは上下に揺れたりするが、こればかりはもう慣れるしかないかと俺は諦める事にした。
「あとはこの揺れね・・・いえ、それよりも下に落とされる可能性くらいかしら?」
周りの景色を楽しむよりもウェルダンテステーシの背中捕まっていないといけなく、ゆったりすることもできないのもあり、緊張感がある移動だった。
ウェルダンテステーシが大きい分、背中も広いが翼の間に片膝立ちで鱗の隙間に手を入れて、身体を固定している状態だった。とてもじゃないが長い時間この姿勢のままでは精神的に疲れる。
「長時間これでの移動はさすがに疲れるな」
「でも移動距離は車とは比較にならないほど速いのよね」
ナミがサイキックで風の流れを変えた事により、互いの声がより鮮明になり会話する余裕が生まれていた。
「たしかに、ナミは車の移動はあまり好きではなかったのか?」
「そういうわけじゃないけれど、長時間同じ景色ばかりだったり、ひたすら移動で終わる日が何日も続くのは暇だったわ」
俺は運転してる間は割と楽しんでいた。昔は輸送されて戦地に降ろされたりで運転という行為は研修でしかやったことがなかったからだ。実際に運転は楽しかった、というのが大きいためか、好きだった。
「そうか、なら新しい車が手に入ったら今度は交代で運転するか?」
「え、運転は別にしたくないからいいわ」
「わかった」
どうやら運転はしたくなかったようだ。少しだけ、何かさみしい気持ちになったが、まあいい。
「ところで今日はどのあたりまで進むの?」
俺はナビに今どのあたりか確認したものの、進んでる先のマップがないことに気づいた。
「ウェルダンテステーシ、聞こえるか?」
「なんでしょうか」
「この先に都市や村とかあるか?」
「あとちょっと行ったところに都市があります」
「今日はそこで休むから近くで降りてくれ、問題はあるか?」
「問題はありません! わかりました!」
俺はナミの方を見て、頷いた。ナミにもそれが通じたのか、少し安心した表情をしていた。
車で移動していた時のマップとウェルダンテステーシでの移動との差を確認すると、ウェルダンテステーシでの移動はかなりいいと感じていた。問題は心地よさや楽しさ、これは俺に限ってのことだが、運転の楽しさがないことぐらいだ。
「ねぇ、ちょっと・・・」
「ん、なんだ?」
俺はナミに前方の方を見てくれと指で刺された方向を見た。
解析完了。雨雲および雷雲であると推測されます。
「ナミ、サイキックで後ろ側だけ穴を開けて膜を張れるか?」
「やっぱりそうよね、そんな気がしたわ」
俺たちは程なくして、雨と雷の中を進むことになった。ドラゴンであるウェルダンテステーシは気にしておらず、雷そのものが身体に当たってもものともしていなかった。鱗そのものが雷を吸収しているのか、乗っている俺たちには雷の影響はなかった。
サイキックで膜を張っているので雨や雷が当たっても防御フィールドになっているので、不可視の壁で遮ってくれている。それは綺麗だな、と感じつつも、ウェルダンテステーシの背中だとひどく揺れるのもあって、ゆっくり楽しむことはできなかった。
数十分ほどし、雨雲と雷雲を抜けると天候は晴れ渡っていた。
「はぁ・・・次からは迂回させるか、地上に降りてこいつの翼で雨宿りにしましょう」
「ああ、そうだな」
遠くに都市が見えはじめ、今日はとりあえずゆっくり休みたいと思った。
俺は空の旅を快適とは言い難い状況だった。まず、ウェルダンテステーシが言うには角を斬ったことにより魔力が減り空の移動が思ったよりも安定しないとのことだった。上下に揺れるため、振り落とされないように気を付けないといけなかった。
「ねぇ、この風どうにかならないかしら?」
風避けとなるものがないため、直接風が顔や身体にあたる。俺はサイボーグなのであまり気にならないが、ナミは生身なので風が鬱陶しいらしい。
「サイキックでどうにかできないのか?」
「それもそうね」
ナミはサイキックで前方に膜をつくり、風が直接流れてこないようにした。
「これなら大分マシになったわね」
あとは上下に揺れたりするが、こればかりはもう慣れるしかないかと俺は諦める事にした。
「あとはこの揺れね・・・いえ、それよりも下に落とされる可能性くらいかしら?」
周りの景色を楽しむよりもウェルダンテステーシの背中捕まっていないといけなく、ゆったりすることもできないのもあり、緊張感がある移動だった。
ウェルダンテステーシが大きい分、背中も広いが翼の間に片膝立ちで鱗の隙間に手を入れて、身体を固定している状態だった。とてもじゃないが長い時間この姿勢のままでは精神的に疲れる。
「長時間これでの移動はさすがに疲れるな」
「でも移動距離は車とは比較にならないほど速いのよね」
ナミがサイキックで風の流れを変えた事により、互いの声がより鮮明になり会話する余裕が生まれていた。
「たしかに、ナミは車の移動はあまり好きではなかったのか?」
「そういうわけじゃないけれど、長時間同じ景色ばかりだったり、ひたすら移動で終わる日が何日も続くのは暇だったわ」
俺は運転してる間は割と楽しんでいた。昔は輸送されて戦地に降ろされたりで運転という行為は研修でしかやったことがなかったからだ。実際に運転は楽しかった、というのが大きいためか、好きだった。
「そうか、なら新しい車が手に入ったら今度は交代で運転するか?」
「え、運転は別にしたくないからいいわ」
「わかった」
どうやら運転はしたくなかったようだ。少しだけ、何かさみしい気持ちになったが、まあいい。
「ところで今日はどのあたりまで進むの?」
俺はナビに今どのあたりか確認したものの、進んでる先のマップがないことに気づいた。
「ウェルダンテステーシ、聞こえるか?」
「なんでしょうか」
「この先に都市や村とかあるか?」
「あとちょっと行ったところに都市があります」
「今日はそこで休むから近くで降りてくれ、問題はあるか?」
「問題はありません! わかりました!」
俺はナミの方を見て、頷いた。ナミにもそれが通じたのか、少し安心した表情をしていた。
車で移動していた時のマップとウェルダンテステーシでの移動との差を確認すると、ウェルダンテステーシでの移動はかなりいいと感じていた。問題は心地よさや楽しさ、これは俺に限ってのことだが、運転の楽しさがないことぐらいだ。
「ねぇ、ちょっと・・・」
「ん、なんだ?」
俺はナミに前方の方を見てくれと指で刺された方向を見た。
解析完了。雨雲および雷雲であると推測されます。
「ナミ、サイキックで後ろ側だけ穴を開けて膜を張れるか?」
「やっぱりそうよね、そんな気がしたわ」
俺たちは程なくして、雨と雷の中を進むことになった。ドラゴンであるウェルダンテステーシは気にしておらず、雷そのものが身体に当たってもものともしていなかった。鱗そのものが雷を吸収しているのか、乗っている俺たちには雷の影響はなかった。
サイキックで膜を張っているので雨や雷が当たっても防御フィールドになっているので、不可視の壁で遮ってくれている。それは綺麗だな、と感じつつも、ウェルダンテステーシの背中だとひどく揺れるのもあって、ゆっくり楽しむことはできなかった。
数十分ほどし、雨雲と雷雲を抜けると天候は晴れ渡っていた。
「はぁ・・・次からは迂回させるか、地上に降りてこいつの翼で雨宿りにしましょう」
「ああ、そうだな」
遠くに都市が見えはじめ、今日はとりあえずゆっくり休みたいと思った。
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