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9.世界樹
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ジェニファーはお見合い疲れから、ついうとうとしてしまう。
ふと目が覚めると、さっきまで公爵邸の中庭でお茶をしていたはずなのに、世界樹の根っこに抱かれるようにして眠っていたことがわかり、思わず顔を赤くしてしまう。
なぜなら世界樹の精霊に包み込まれるように抱かれていたから。ジェニファーがこの世界を作ったと同時に生まれた世界樹。だからどちらが年上かわからない。
普段なかなか係わり合いないから、すっかり存在を忘れていたのだ。
しっかり寝顔を見られていたことが恥ずかしいわけではない。女性という部分で恥ずかしかったってこと。
世界樹を今まで男性として、見たことがなかったから。
その日を境に、世界樹の精霊ルシファーと急速に接近するようになっていく。そう言えば、ルシファーって、今まで結婚した話を聞いたことがない。
ジェニファーは、女神時代、といっても今でもそうだけど、普通に人間と恋愛して結婚して、子供を設けていた。
人間の男のカラダは、ジェニファーにとって心地が良い。だから今世も当然、人間の男とするつもりでいたが、ルシファーとも一度ぐらいいいかも?という気になってくる。
ルシファーは、ジェニファーに合わせ人の姿で接してくれるので、お試しで抱かれてみたいという気になる。
でも、味見したら最後、しつこくつきまとわれるのも怖いし、もし、子供ができたらどんな形の子供ができるのか不安もある。
女神と精霊の子供だから、やっぱり精霊になるのか?それとも神様になるのか、生まれて見なければわからない。
案外、そういうものも面白いかもしれない。
ほとんど妄想の世界に耽っているジェニファーだが、ルシファーが本当のところ、何を考えているのか見当がつかない。
見た目はクールなイケメンだから。
普通に邸の公爵邸の自室のベッドで眠っているだけの時でも、気が付くとルシファーがベッドに潜り込んでいるときがある。だからと言って、何かされるわけでもない。
単に甘えているだけなのかもしれない。それを親近感と勝手にとらえているジェニファーは欲求不満のバカなのか!?
んもうっ、知らないとばかりに、またお見合いを再開すると拗ねたような顔つきで、お見合い相手に枝をパンチさせてくる。
精霊姿になって、ジェニファーは自分のものだと言わんばかりに後ろから胸を揉んでくるし、首筋に舌を這わせられると、お見合い相手には見えないとしても、思わず上ずった声が出てしまう。
「女神さま、どうなさいましたか?急に真っ赤になられて、……何かご気分がすぐれないのでしょうか?」
「い、いい……え、そんな……ことは、ありませんわ」
『人間の男より、いいだろう。さっさと断ってしまえ』
ルシファーの舌遣いと指遣いが、どんどんきわどいところを責めてくる。
「確かに、今日はごめん……なさい」
早々に立ち上がり、一目散に自室へと向かう。
あまり人気がいないところを見計らって、ルシファーに文句を言う。
「もうっ!なんなのよ。どういうつもり、お見合いの席であんなことするなんて、信じられないわ!」
「なんだよ。うっとりしていたくせに」
「それよりどうして、あんなこと……どこで覚えたのよ。人間の世界にはTPOというものがあってね。お見合いの席であんなこと、失礼でしょ」
「お前の両親がやっていたのを見て真似しただけさ。それよりカラダの熱を冷ましてやろうか?あ、いや、持て余していると思っただけさ」
他人事だと思って、おかしそうにケラケラ笑うルシファーが憎らしい。
「お見合いなんかしなくても、俺が満足させてやるよ」
「失礼ね!結婚は何も、そのためだけにあるものではないのよ」
ふと目が覚めると、さっきまで公爵邸の中庭でお茶をしていたはずなのに、世界樹の根っこに抱かれるようにして眠っていたことがわかり、思わず顔を赤くしてしまう。
なぜなら世界樹の精霊に包み込まれるように抱かれていたから。ジェニファーがこの世界を作ったと同時に生まれた世界樹。だからどちらが年上かわからない。
普段なかなか係わり合いないから、すっかり存在を忘れていたのだ。
しっかり寝顔を見られていたことが恥ずかしいわけではない。女性という部分で恥ずかしかったってこと。
世界樹を今まで男性として、見たことがなかったから。
その日を境に、世界樹の精霊ルシファーと急速に接近するようになっていく。そう言えば、ルシファーって、今まで結婚した話を聞いたことがない。
ジェニファーは、女神時代、といっても今でもそうだけど、普通に人間と恋愛して結婚して、子供を設けていた。
人間の男のカラダは、ジェニファーにとって心地が良い。だから今世も当然、人間の男とするつもりでいたが、ルシファーとも一度ぐらいいいかも?という気になってくる。
ルシファーは、ジェニファーに合わせ人の姿で接してくれるので、お試しで抱かれてみたいという気になる。
でも、味見したら最後、しつこくつきまとわれるのも怖いし、もし、子供ができたらどんな形の子供ができるのか不安もある。
女神と精霊の子供だから、やっぱり精霊になるのか?それとも神様になるのか、生まれて見なければわからない。
案外、そういうものも面白いかもしれない。
ほとんど妄想の世界に耽っているジェニファーだが、ルシファーが本当のところ、何を考えているのか見当がつかない。
見た目はクールなイケメンだから。
普通に邸の公爵邸の自室のベッドで眠っているだけの時でも、気が付くとルシファーがベッドに潜り込んでいるときがある。だからと言って、何かされるわけでもない。
単に甘えているだけなのかもしれない。それを親近感と勝手にとらえているジェニファーは欲求不満のバカなのか!?
んもうっ、知らないとばかりに、またお見合いを再開すると拗ねたような顔つきで、お見合い相手に枝をパンチさせてくる。
精霊姿になって、ジェニファーは自分のものだと言わんばかりに後ろから胸を揉んでくるし、首筋に舌を這わせられると、お見合い相手には見えないとしても、思わず上ずった声が出てしまう。
「女神さま、どうなさいましたか?急に真っ赤になられて、……何かご気分がすぐれないのでしょうか?」
「い、いい……え、そんな……ことは、ありませんわ」
『人間の男より、いいだろう。さっさと断ってしまえ』
ルシファーの舌遣いと指遣いが、どんどんきわどいところを責めてくる。
「確かに、今日はごめん……なさい」
早々に立ち上がり、一目散に自室へと向かう。
あまり人気がいないところを見計らって、ルシファーに文句を言う。
「もうっ!なんなのよ。どういうつもり、お見合いの席であんなことするなんて、信じられないわ!」
「なんだよ。うっとりしていたくせに」
「それよりどうして、あんなこと……どこで覚えたのよ。人間の世界にはTPOというものがあってね。お見合いの席であんなこと、失礼でしょ」
「お前の両親がやっていたのを見て真似しただけさ。それよりカラダの熱を冷ましてやろうか?あ、いや、持て余していると思っただけさ」
他人事だと思って、おかしそうにケラケラ笑うルシファーが憎らしい。
「お見合いなんかしなくても、俺が満足させてやるよ」
「失礼ね!結婚は何も、そのためだけにあるものではないのよ」
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