ようこそ肉体ブティックへ~肉体は魂の容れ物、滅んでも新しい肉体で一発逆転人生をどうぞ

青の雀

文字の大きさ
16 / 62
いじめられっ子

1 聖女様

しおりを挟む
 深尾妙子は、小さい頃からいじめられっ子で、物心ついた時から、母親に虐待されていたのだ。よく、あの時、死ななかったと今でも不思議に思う。

 父親はばくち打ちで、交通事故を起こして死んだ。はちゃめちゃな父親だったが、妙子には優しかったから大好きだったのに、小学生の頃、亡くなった。

 父親が死んでからは、虐待はエスカレートして、何もしていないのに、しょっちゅうどつかれた。畳の上に鮮血が飛び散ったことを今でも覚えている。顔を叩かれ、鼻血が出たのだ。

 昼夜を問わず、家の前に締め出されて立たされた。あの時、あのまま家出して、どこかへ行けば、事件となり、母は警察からお灸をすえられただろう。子供のころは、いつも母が不機嫌で顔色を窺っている毎日を送っていた。

 両親のどちらにも顔立ちが似ていないこともあってか、

 「お前なんぞ、生まれてこなければよかったんだ。さっさと出て行け。」

 毎日のように母から浴びせられる言葉の暴力。

 学校があってもお三度をさせられ、両手両足は、しもやけができて、真っ赤になっている。

 だから、ずっと死にたいと願っていたのだ。

 4歳年上の兄がいたが、兄は優秀で、顔立ちも母そっくりの色白で目がパッチリ大きく愛らしい顔立ちだった。この兄からも暴力を受ける。母の目がないところで、殴られたり、足払いをかけて転倒させたり、わいせつな暴力はなかったけど、かなり母の前でだけ、良い子ぶるところがあり、いつも悪いのは妙子のせいになった。

 小学校の頃は、近所に仲良しの友達がいて、良かったのだが、父が亡くなり、父の保険金で家を買い、引っ越しすることになってからは、学校でいじめられる対象になったのだ。

 小学校高学年でのいじめ、いつも学校から泣いて帰ってきても、母は知らんぷりしている。どうやら、兄も今まで私を虐めてきたくせに、学校でいじめられているみたいだった。それで武道をやりたいと母にせがみ、新聞配達のバイトと武道の稽古のため道場に通うようになったのだ。

 不幸の手紙が毎日来て、精神的にも追いつめられていたが、母の暴力と兄が道場で新しい技を覚えてきたら、その稽古代代わりに技をかけられた。

 高校に行く頃になり、ようやく虐めから解放されたかに見えたが、家に金がないという理由で、私立の名門を合格したにもかかわらず、公立の商業科へ行かされることになる。

 兄は大学へ行かせてもらえたのに、妙子は高校を卒業したら働けということを意味されたものだったのだ。

 結果としては、この選択は間違いではなかったのだ。その公立は商業科と普通科と定時制と3つのコースがあったが、商業かというのは、微妙な立場で、普通科からはバカと言われ、定時制の生徒からも昼間は遊んでいる親のすねかじりの半端もの扱いされるところだったのだ。

 妙子は、商業科で簿記と英文タイプの資格を取り、卒業後は、隣町の上場会社に就職する。そして働きながら、私立の大学へ通い、一般教養が終了したあたりで、国家試験を目指す。見事税理士試験を合格し、その資格を元に公認会計士試験(2次試験)を目指す。

 中学の時に、妙子を虐めていた女性田代明子は結婚する年頃になり、ずいぶんきれいになられたけど、もうまるで勝ち誇ったような顔をしていた。久しぶりに帰った時に、偶然出会う。

 相手の男性は、妙子の会社の下請け会社で、妙子がいじめの仕返しをしたいと思えば、いつでもできる立場になったことを虐めた田代明子は気づかないでいるが、相手の男はいち早くそれに気づき、ヘコヘコして田代明子からどつかれている。

 大企業で税理士資格を取った妙子は、すぐ課長に昇進した。大卒で税理士資格があれば、給料も年俸で1000万円もらえるようになったが、母には内緒である。無心に来られるから、そうでなくても、隣町の上場会社に就職が決まった時、金を貸してくれと、たびたび休日に来られ、アパートから会社の寮へ逃げ込んだぐらいだったから。

 そして公認会計士2次試験に合格する。これで会計士補である。3次試験を受けるには、監査法人で2年間の実務経験が必要となる。

 3次試験に合格すれば、取締役になれることは確実になるが、躊躇している。20代で役員なんて、早すぎるから。

 役員になれば、給料も10倍近く跳ねあがり、ひとり1室の個室をもらえる。出張に行くときも普通車両からグリーン車に乗れ、飛行機もエコノミーからビジネスクラス、ファーストクラスになる。

 会社での地位が上がるにつれ、もう誰も妙子を虐めるものはいなくなったと思っていたのに。

 ある時、会社に一本の電話が……。

 それは、公立高校で同級生だったらしい男性からの電話であった。内容は、深尾妙子は、経歴詐称をしているという脅しの電話であった。

 妙子からすれば、「?」の話で、どこが?の世界である。

 「会社にバラされたくなければ、1000万円支払え。」

 妙子は、自分で解決できるけど、こういうことのために総務部という部署があるから、そこへ言い、会社の顧問弁護士のところへも相談したのだ。

 公立の商業科から新卒で入社し、苦学して夜学の大学を卒業、その後税理士試験と公認会計士2次試験を通ったことは、会社はすべて把握しているというのに。試験のたびに会社から資格取得奨励金をもらっているというのに、いったい何を経歴詐称しているというのだろうか?

 弁護士が相手側と接触すると、相手側は、「深尾妙子は高卒でしかも商業科卒なのに、会社のHPでは、スクリット大学卒業になっているのは、おかしい。それに税理士は大卒でなければ、そもそも受験資格がない。大企業がこんないいかげんなことをして許されると思っているのか!」などとほざいたという。

 弁護士は警察に通報。その男性は恐喝および名誉棄損で逮捕されたとか?

 どうして、妙子の最終学歴が高卒と決めつけられたのかしらね。ネタ元はなんと、妙子の母親だったらしい。妙子がちっとも、家に金を入れないからアンタが代わりにとってきておくれ。ということを真に受けて。

 逮捕されたその男性が、妙子の母親から頼まれたと言っても、妙子の母親はそんなこと知らないよ。ただ、たまには娘に顔を見せておくれとしか、言っていないとしらをきり徹した。

 この事件が明るみになって、公立学校は、自身の学校紹介で、大企業に勤務している深尾妙子のことを宣伝に使ったのである。学校紹介で入社した深尾妙子はそれを承諾するも、勝ち組だとかなんとか言われておもはゆい。

 商業科卒でも、大企業に就職して、将来の取締役候補と謳われてからは、妙子のコネで、なんとか大企業に就職できないか?という依頼が殺到する。それも今まで妙子を虐めてきた子たちから。妙子はもちろん、無視する。アンタたちが今までどんな酷いことをしてきたと思うの?と言ってやりたい。

 そんな時、ついに!赤い国からミサイルが飛んできて、日本国中は火の海と化す。



-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-



 気が付けば、三途の川の渡し船のところに来ていたのだ。よく見ると、昔、妙子を虐めていた面々と、妙子の母親も渡し船の行列にいたのだ。それで、妙子を見つけると

 「妙子!お前、よくも親を捨てたな!罰として、六文銭をお出し!三途の川が渡れなくて、困っているんだよ。」

 その怒鳴り声で、妙子を虐めていた面々も気づく。

 「深尾妙子じゃん!ごたいそうな大企業で部長様になっている噂は聞いたよ。ねぇ部長なら、たんまり給料あるだろ?ちょいと工面してやってくださいよぉ。」

 いじめっ子たちが、妙子を取り囲んで、小突きだした。

 三途の川の船頭は、その騒ぎを聞きつけ、「金がないなら、働け!」

 三途の川のドブ攫いをしなくてはならないらしい。バケツと柄杓を手渡されるも、それを妙子に押し付ける面々。

 「アンタがやりなさいよぉ、ドブ攫いなんて、アンタにしかできないお仕事よぉ。」

 はやし立てられ、全員分のドブ攫いグッズを押し付けられる。

 仕方なく、三途の川まで行くと、どういうわけか、目の前の三途の川が川幅10センチ水深2センチほどに狭くなる。それにドブなどどこにもなく、清らかな水が流れているのだ。

 柄杓を置いて、そのまま向こう岸にポンと渡ったのである。

 此岸では、いじめっ子の幼馴染や母が悔しがっている姿が見える。

 「戻ってきなさいよ。」

 「卑怯者!アンタだけ、ずるいわよ。どうして渡れたのか教えなさい!」

 どうして?と言われてもねぇ。恐る恐る片足を前に出したら、気づけばもう彼岸にいたのだから仕方がない。

 彼岸には、奪衣婆がいた。

 奪衣婆の前で着ているものを全部脱ぎ、奪衣婆に渡すと、

 「おや?アンタは肉体ブティックのお客じゃないか?時々、こういうのがいるんだよね。」

 そう言って、奪衣婆は、妙子が脱いだ衣服をみんな返してくれる。

 「今、迎えに来てもらうから、ちょっとここでお待ちを。」

 「あの……ドブ攫いをしようと思ったら、気づいたら、ここに来ていました。」

 「ああ、あいつらの仕業だね。アンタはドブ攫いなんかしなくても、成仏できる身分なんだ。詳しいことは女神に聞いとくれ。」

 そう言って、奪衣婆は、渡し船の船頭のところへ行き、何やら耳打ちをしている。

 戻ってきて、何食わぬ顔でまた亡者の衣服をはぎ取っている。奪衣婆ははぎ取った衣服を木の上にいる懸衣翁に渡し、木に掛ける、木のしなり具合で、その亡者の前世の行いを推し量るらしい。それでひどく衣服がしなれば、地獄へ落とされ、さほどしならなかったら極楽へ行けるというもの。

 しばらく見物していたら、綺麗な女神様?らしき女性が迎えに来てくれた。

 「遅くなって、ごめんなさい。さっきまでいたお客様がイチゴ大福を作る職人さんで、食べたらとっても美味しかったから、ちょっとお茶してたのよ。」

 「なんだよ。女神、儂らにも差し入れを持ってきてくれただろうな?」

 「もちろんよ。わかっているわよ。はい、これオジサンとオバサンの分ね。」

 「おお!うまそうじゃのぉ、いい匂いがするわぃ。これも役得というものだろ、ほれ、お前さんもお上がり。」

 そう言って、イチゴ大福を勧めてくれる。他の亡者はうらやましそうな顔をして見ているけど、食べたいから食べたら、本当に美味しい。作り立て?出来立て?だからか、甘くてほんのり餅に塩気があって、いくつでも食べられるほど。

 お腹がいっぱいになったので、妙子は女神様とともに、また三途の川を渡り、此岸に戻るが、戻った妙子の姿はもう、いじめっ子や母親には見えないものらしい。

 女神様とともに、「肉体ブティック」と書かれた暖簾をくぐる。

 「では、改めまして、いらっしゃいませ。ようこそ、肉体ブティックへ。」

 「はぁ。」

 「アナタは前世では、母親からも周りの子たちからもいつもいじめられて、でもアナタはめげず努力を怠ることなく、大企業の役員候補になり、会計士補の資格も取られた。立派です。実に立派です。」

 女神様は、お茶を一口飲んで、イチゴ大福をかじる。

 「たまたまアナタは殺されずに済んだけど、あの母親からの虐待で死ぬのは時間の問題だったけど、あの母親も娘を殺してしまえば、元も子もなくなるということを知っていたのでしょう。だから生かさず殺さずのあたりで押しとどめた。だけど、まだ自立も出来ない幼い子供に出て行けはないわよね。言葉の暴力は、一番罪深い。人の心を抉るから。よって、あの母親は、地獄行きは当然だけど、その前にこの幽冥界で働いてもらうわね。アナタを虐めた子たちも同様よ。普通なら、簡単な作業で六文稼げば、川を渡らせてもらえるところなんだけど、今の日本円で5億、いや6億円は稼いでもらわないと川は渡れない。」

 残りのイチゴ大福を飲み込んで、口の周りを拭って

 「さっき、アナタにドブ攫いの仕事を押し付けたでしょう。だから、それも加算されてさらに、たとえ6億円稼いでも、49年間は、この幽冥界に留まってもらうかもしれないわね。」

 「はぁ。」

 「それで。あなたはどのカラダにする?新しいカラダを得て、人生やり直すチャンスを与える店なのよ。お代はたったの六文、一週間の無料お試し期間もあるから、ぜひご利用ください。」

 「私もう死んで、三途の川も渡ってしまったので、もういいです。このまま死なせてください。」

 「何、言っているのよ、アナタをこのまま成仏させてしまったら、神様の名折れよ。それにこれからますます天国は定員オーバーになるのよ。あの赤い国のミサイル、あの後もバンバン撃ちまくって、アメリカ本土まで届いたそうよ。」

 「それなら、なおさらです。焼け野原になった日本を立て直すことなど私には無理です。」

 「じゃあ、いっそのこと異世界へ行くってのはどう?知り合いが誰一人いないけど、その分気楽かもしれないわよ?」

 「はぁ。」

 「今度のシチュエーションは、アナタは公爵令嬢で王太子殿下の婚約者がいるんだけどね、こいつが浮気者でアナタは、婚約破棄されちゃうのよ。それだけではなく、浮気相手を虐めていたって冤罪までくっつけられて、それでアナタは国外追放になっちゃうんだけど、そこで聖女様として覚醒するのよ。慌てた王国は婚約破棄の破棄を申し出るけど、アナタは隣国で幸せを掴むっての、どう?」

 「公爵家の人々はどうなるのですか?娘が婚約破棄され、国外追放処分になれば、きっと悲しまれるのでは?」

 「アナタ優しいのね。そこまで心配する娘は、今までいなかったわよ。」

 「それじゃぁ、婚約破棄され、家へ戻ってきたところ、聖女様に覚醒し、公爵家のみんなとともに国を捨て、幸せになるって言うのは?」

 「聖女に覚醒したことが王家にバレたら、公爵家の出国は難しいのではありませんか?出国制限がかかるとか?」

 「うーん、言われてみれば、そうね。」

 「だったら、これはどう?公爵家にはアナタ以外に娘がいて、公爵家はその娘ばかりを可愛がりアナタを蔑ろにしているのね。王太子の浮気相手もその娘で、公爵家としては、アナタと婚約破棄してもらって、その後釜をその娘に据えたいからアナタが邪魔でしょうがない。婚約破棄を申し渡され、アナタの処遇を言い渡す前に、父である公爵がアナタを切り殺そうとする。その時、アナタは聖女に覚醒するのよ。今までアナタを蔑ろにしていたことに詫びを入れ、王太子とそのまま結婚する。」

 「詫びを入れられたからって、許せるものではないと思うわ。それに義理の妹?継母の娘とうまくやれっこないわ。」

 「じゃあ聖女に覚醒するまではいいね?え……と、その後の人生は、好きにやってちょうだい。王太子がどういう処遇をアナタに言い渡すかは、わからないけど聖女様の力があれば、なんとかなるのではないかしらね。」

 「でも先に切り殺されたら、一巻の終わりですわ。」

 「え……と、だから、婚約破棄され、その場で聖女覚醒。切り殺されるのはナシにするわね。慌てた王家は、王太子と義理の妹を国外追放にして、公爵も失脚する。コレ、いいんじゃない?公爵は継母に魅了魔法をかけられていたが、アナタが聖女覚醒したことで、その魅了魔法が解け、今までのことを詫びる。」

 「だから詫びても許さないわ。口ではいくらでも言えるわ。」

 「そ、そ、そうね。魅了魔法のくだりは止める?」

 「いいえ、そのままでいいわ。それと、聖女様って、魔法を使えるの?今、魅了魔法って言ったから、一般人でも使えるのなら、聖女様ならなおさら使えそうな気がする。」

 「使える。使える。どんなことでも何でも使える。アナタがその場で望んだことは、すべて魔法として使える。という風にしといてあげるわ。なんだか、くたびれちゃったわ。残しといた大福食べようっと。コレ食べ終わったら、行くわね。」

 「それにしても美味しいわ。このイチゴ大福作った職人さんは、その異世界にはいないの?」

 「ああ、彼ね。過去の世を希望して行っちゃったわ。元禄時代だったかな?」

 ふーん。あの時代にイチゴないのにどうする気かしら?親指と人差し指に着いた粉を舐めて、公爵令嬢のカラダに着替える。うっひょ。このまま舞踏会に行けるって感じ。でもダンス踊れないわよ?

 「大丈夫よ。そのカラダが覚えているわ。では、行ってらっしゃいませ。1週間の試着付きだから、気に入らなければ戻ってらっしゃい。」

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。

猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。 復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。 やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、 勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。 過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。 魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、 四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。 輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。 けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、 やがて――“本当の自分”を見つけていく――。 そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。 ※本作の章構成:  第一章:アカデミー&聖女覚醒編  第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編  第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編 ※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位) ※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

処理中です...