ようこそ肉体ブティックへ～肉体は魂の容れ物、滅んでも新しい肉体で一発逆転人生をどうぞ

愛人に子供ができたからと

3 競業避止規定違反

　多田明子は、失業保険をもらいながら、就活中の身の上。今日も今日とて、企業面接に行くも内定をもらえない。

　本来は、少子化で25歳独身女性なんて、引く手あまたのはず、それなのに、どこもかしこも断られてばかりいる。

　山下康夫がオリンポスヤマシタの社長である奥さんと娘を殺害してしまったからだ。なにも、殺してくれなんて頼んでない。ただ、入社してすぐに康夫専務に専務室内で押し倒されたものだから、意地悪を言いたくなっただけのこと。

　それなのに、警察からは共犯の疑いで取り調べを受け、オリンポスヤマシタからは懲戒解雇されてしまう。

　新しい社長は、康夫の奥さんの従姉弟だから、愛人の存在が憎かったらしい。

　だって、好きで愛人になったわけではない。無理やりだったのだが、世間はそう見てくれない。

　専務が失脚したら、今度は新しい肇社長とねんごろになろうと狙っていたのだが、すぐに停職処分になり、退職金ももらえないまま会社を追い出されたのである。

　それもマスコミが面白おかしく書き立てたからだ。稀代の毒婦として明子はマスコミとネット住民にさらされることになってしまう。だから、どこも雇ってくれるところがない。

でもある日、ササキングという会社からオファーが来たのだ。専務付き秘書だったから、経営のこと計数管理も少しはできる。そこを買われたのである。

　この時、明子は気づいていなかったのであるが、重役秘書は会社の機密事項を知っていて、それを第三者に渡すと罪になることを気づいていない。ただ、就職できた喜びで目が村んでいたのだろう。

　就業規則にも、ハッキリ明記されていることで、守秘義務があることさえも気づいていない。競業避止規定違反で、TOBが成立しようがしまいが、いずれ刑事告訴される対象となる。

　だから、ただ若くてカワイコちゃんだけで秘書になると、後でとんでもない不利益を被ってしまうことになるから注意が必要である。

　多田明子も競業避止の前に思わぬ不利益の落とし穴があったとはつゆ知らずに、ササキングに就職してしまう。

　やっと失業生活から卒業ができるとあって、最初は喜ぶが、明子から採れる情報を取った後は、重役ジジィの慰み者になる。秘書として採用されたので、重役会や会議のとき書記代わりに、その場でメモを取るのだが……、仕事はそれだけでは終わらず、最後の最後は、必ずジジィのモノを咥えさせららえる。

　毎回違う趣向で、甚振られるのである。

　ある時は全裸にされ、両手を上から釣り上げられ、それぞれの役員の手には羽ばたき？筆などを持たれ、明子の大事なところをくすぐられる。

　ある時は、四つん這いにさせられ、前はジジィを咥えさせられ、横からは、胸を揉まれ、後ろからはジジィに舐めまくられる。

　「仕事はできないが、さすが毒婦と言われるだけのことはある。もう少し儂も若ければ、もっと楽しめるというものを。」

　「重役会議の最後がこれだから、楽しみにしてきた。今日はオモチャを持ってきたから、これで順番に楽しもうぞ。」

　「おお！」

　重役の会議室は、防音の密室である。企業スパイに大事な情報を盗まれないために、その設えにしてあるのだが、これが功を奏して、中で何をやろうがわからない。

　会議の中には、議決案が一つだけで、残りの時間はずっと明子を甚振るお楽しみになるときもある。

　表向き重役秘書の明子は、もうササキングの性奴隷と化していたのだ。でもそれもすべて、合意のうえ、最後の最後は、明子自らが腰を振り、「抱いて」と叫んでいるのだ。

　生まれつき淫乱の血なのだろう。

　いずれオリンポスヤマシタから刑事告訴される身だとは、気づかず今日も嬌声をあげ、結構楽しんでいるようだ。

　他の重役秘書から眉をしかめられているが、いつもいつも重役会議に明子が呼ばれることから、余程優秀なのだろうと推察され、最後は、もう誰からも何も言われなくなったのである。