12 / 21
有馬温泉
しおりを挟む
社長の思惑通り、祖母、娘、孫モデルは大成功の裡に撮影終了となる。3人とも体系がほぼ同じなので、同じサイズの色違いを着てもらう。
上から62歳、42歳、22歳なので早婚の家系なのだろうが、遠目から見ると、姉妹のようにも見える。
今後、しずくが抜けてもAWは健在で、祖母と母がモデル業を繋いでくれるだろう。
しかし、社長が熟女好きだとは思わなかった。でも社長の年齢を考えると、釣り合うのかもしれない。
会社内には、様々な年齢層がいるから、そこにうまくマッチしているといえよう。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
そして今は、CM出演後のための家族サービス
兵庫県の有馬温泉に来ている。もちろん露天風呂付客室に滞在しているのだが、客室についている露天風呂では、温泉効果がないらしい。それは、有馬温泉に限らず、どこの温泉場でも同じなのだが、有馬温泉は金泉銀泉で有名だから。
客室に引き込んでいるお湯が銀泉ではないということなのだ。
有馬温泉は、太閤秀吉も愛したという日本三古泉の一つに数えられる近畿の奥座敷とも呼ばれているほど、親しまれているのである。
古くは日本書紀や枕草子にも登場し、神話によれば、三和の傷ついたカラスが水浴をしていたところ、数日で傷が治ったことから、温泉の在りかを教えてくれた有馬の三羽烏として有馬に住むことを許されたという逸話が残っている。
しずくの父方のグランマも交えてだから、女4人揃うとかしましいなんてものでは済まない。
残りの男4人は、所在なさげに部屋の隅でちびちび飲みしていたのだが、
「せっかく人数がそろっているので、麻雀でもしますか?」
しずくグランパが言い出し、同意して始めることになったのだ。
パイを混ぜるジャラジャラという音がうるさいからと、麻雀室を借りることになった。
「しかし、婿殿。よくしずくを貰ってくれた。あんな世間知らずだが、よろしく頼む。」
グランパも同調してくれて、
「こんな古いだけが取り柄のような家の養子になってくれて、ありがとう。」
「いえ、お孫さんの美しさに目がくらんでしまって。」
「それは誰でも、仕方がないことです。あの美しき珍獣を見てしまったら、誰でも手に入れたいと思うのは当然のことです。」
それから一通り、あの美人母娘の話で盛り上がり、グランパだけが取り残された形になってしまう。
「儂も一度でいいから、あんないい女とヤりたかった。それを見合いであんなブスを押し付けられてしまい、不本意だった。だから、お前が嫁さんに一目ぼれしたと儂に泣きついてきたときは、嬉しかったぞ。これで嫁を抱けなくても、連れて歩くことはできる。舅としてな。」
「そういえば、親父はことあるごとに妻を引っ張りまわしたのは、そういうことか……。会合だとか、商工会の集まりがあると言っては、妻と同伴したことがあった。」
「いや、すまなかった。でもなウチのが、ブスで良かったと今では思っている。何があっても信じられるし、それに一番は、気が休まるということだ。美人の嫁といるときは、いつも緊張していたからな。」
その言葉は、サイゴンにも通じるところがある。しずくは、高級料理でも、毎日となると胃が持たれる。たまには素うどんがいい時もある。
実際の食事は、健康管理に気を配ってくれているので、高級料理ばかりではないのだが。それはしずくの病気のこともあってだと思う。
かといって、しずく以外の女を抱きたいと思ったことはこれまで1度もない。
「グランマは、決してブスなどではありませんよ。知性あふれる上品なご婦人ですよ。」
サイゴンの一言が余程嬉しかったのか、グランパは涙を流している。
「そうだよ、俺もおふくろのことをブスだなんて、一度も思ったことがない。ただキリっとしていて、凛とした教師姿が印象的で、いつも誇らしかったよ。」
「そうか。お前も母さんを誇らしく思っていたんだな。それを聞いて安心したよ。」
しずく一行は、有馬温泉を十分すぎるほど堪能した後は、六甲山、メリケンパーク、異人館めぐりとそれぞれ行きたいところが違うようなので、有馬温泉でいったん解散して、各自で京都へ戻ってもらうことにしたのだが、どういうわけかサイゴンに付いてくる。
それも女性陣が!しずく祖母、母はわかるがなぜかグランマまでもが、サイゴンに付いてくる。
え……?
「だってカッコいいんですもの。わたくし、一度でいいからこんな素敵な殿方と歩いてみたかったのよ。」
いつもなら、しずくがふくれっ面するところなのだが、どういうわけかしない。それどころかニヤニヤしている。
昨日、淑女協定をしたらしい。
普段、独占しているしずく以外の女性が、サイゴンにエスコートしてもらう権利を順番に分かち合うということらしい。
なんというはしたない協定だ。
これならしずくと出会う前に戻ったようなものだ。
高校から大学、社会人になるまでサイゴンは美形だというだけで、女からいつも付きまとわれていた。それが今、まさに再現される悪夢となるとは、思っていなかったこと。
でもまぁ、むげには断れない。みんな親戚だから。
六甲山は、グランマと。メリケンパークはしずく祖母、異人館めぐりはしずく母とめぐることになったのだ。
上から62歳、42歳、22歳なので早婚の家系なのだろうが、遠目から見ると、姉妹のようにも見える。
今後、しずくが抜けてもAWは健在で、祖母と母がモデル業を繋いでくれるだろう。
しかし、社長が熟女好きだとは思わなかった。でも社長の年齢を考えると、釣り合うのかもしれない。
会社内には、様々な年齢層がいるから、そこにうまくマッチしているといえよう。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
そして今は、CM出演後のための家族サービス
兵庫県の有馬温泉に来ている。もちろん露天風呂付客室に滞在しているのだが、客室についている露天風呂では、温泉効果がないらしい。それは、有馬温泉に限らず、どこの温泉場でも同じなのだが、有馬温泉は金泉銀泉で有名だから。
客室に引き込んでいるお湯が銀泉ではないということなのだ。
有馬温泉は、太閤秀吉も愛したという日本三古泉の一つに数えられる近畿の奥座敷とも呼ばれているほど、親しまれているのである。
古くは日本書紀や枕草子にも登場し、神話によれば、三和の傷ついたカラスが水浴をしていたところ、数日で傷が治ったことから、温泉の在りかを教えてくれた有馬の三羽烏として有馬に住むことを許されたという逸話が残っている。
しずくの父方のグランマも交えてだから、女4人揃うとかしましいなんてものでは済まない。
残りの男4人は、所在なさげに部屋の隅でちびちび飲みしていたのだが、
「せっかく人数がそろっているので、麻雀でもしますか?」
しずくグランパが言い出し、同意して始めることになったのだ。
パイを混ぜるジャラジャラという音がうるさいからと、麻雀室を借りることになった。
「しかし、婿殿。よくしずくを貰ってくれた。あんな世間知らずだが、よろしく頼む。」
グランパも同調してくれて、
「こんな古いだけが取り柄のような家の養子になってくれて、ありがとう。」
「いえ、お孫さんの美しさに目がくらんでしまって。」
「それは誰でも、仕方がないことです。あの美しき珍獣を見てしまったら、誰でも手に入れたいと思うのは当然のことです。」
それから一通り、あの美人母娘の話で盛り上がり、グランパだけが取り残された形になってしまう。
「儂も一度でいいから、あんないい女とヤりたかった。それを見合いであんなブスを押し付けられてしまい、不本意だった。だから、お前が嫁さんに一目ぼれしたと儂に泣きついてきたときは、嬉しかったぞ。これで嫁を抱けなくても、連れて歩くことはできる。舅としてな。」
「そういえば、親父はことあるごとに妻を引っ張りまわしたのは、そういうことか……。会合だとか、商工会の集まりがあると言っては、妻と同伴したことがあった。」
「いや、すまなかった。でもなウチのが、ブスで良かったと今では思っている。何があっても信じられるし、それに一番は、気が休まるということだ。美人の嫁といるときは、いつも緊張していたからな。」
その言葉は、サイゴンにも通じるところがある。しずくは、高級料理でも、毎日となると胃が持たれる。たまには素うどんがいい時もある。
実際の食事は、健康管理に気を配ってくれているので、高級料理ばかりではないのだが。それはしずくの病気のこともあってだと思う。
かといって、しずく以外の女を抱きたいと思ったことはこれまで1度もない。
「グランマは、決してブスなどではありませんよ。知性あふれる上品なご婦人ですよ。」
サイゴンの一言が余程嬉しかったのか、グランパは涙を流している。
「そうだよ、俺もおふくろのことをブスだなんて、一度も思ったことがない。ただキリっとしていて、凛とした教師姿が印象的で、いつも誇らしかったよ。」
「そうか。お前も母さんを誇らしく思っていたんだな。それを聞いて安心したよ。」
しずく一行は、有馬温泉を十分すぎるほど堪能した後は、六甲山、メリケンパーク、異人館めぐりとそれぞれ行きたいところが違うようなので、有馬温泉でいったん解散して、各自で京都へ戻ってもらうことにしたのだが、どういうわけかサイゴンに付いてくる。
それも女性陣が!しずく祖母、母はわかるがなぜかグランマまでもが、サイゴンに付いてくる。
え……?
「だってカッコいいんですもの。わたくし、一度でいいからこんな素敵な殿方と歩いてみたかったのよ。」
いつもなら、しずくがふくれっ面するところなのだが、どういうわけかしない。それどころかニヤニヤしている。
昨日、淑女協定をしたらしい。
普段、独占しているしずく以外の女性が、サイゴンにエスコートしてもらう権利を順番に分かち合うということらしい。
なんというはしたない協定だ。
これならしずくと出会う前に戻ったようなものだ。
高校から大学、社会人になるまでサイゴンは美形だというだけで、女からいつも付きまとわれていた。それが今、まさに再現される悪夢となるとは、思っていなかったこと。
でもまぁ、むげには断れない。みんな親戚だから。
六甲山は、グランマと。メリケンパークはしずく祖母、異人館めぐりはしずく母とめぐることになったのだ。
0
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」
イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。
ある日、夢をみた。
この国の未来を。
それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。
彼は言う。
愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
忘れ去られた婚約者
かべうち右近
恋愛
『僕はレベッカしか選ばない』
甘い声音でそう話したはずの王太子サイラスは、レベッカを忘れてしまった。
レベッカは、王太子サイラスと付き合っていることを、ある事情により隠していた。舞踏会で関係を公表し、婚約者に指名される予定だったのに、舞踊会の夜にサイラスは薬を盛られて倒れ、記憶喪失になってしまう。
恋人が誰なのかわからないのをいいことに、偽の恋人が次々と名乗りをあげ王太子の婚約者の座を狙ってくる。おかげで不信に陥ったサイラスに、レベッカは自分が恋人だと名乗り出せなくなってしまった。
サイラスの記憶喪失を解消するため、薬師兼魔女であるレベッカは恋人であることを隠しながら、事件調査を協力することになった。そうして記憶が戻らないまま二人の距離は再び近づいていく。だが、そんなおりにサイラスの偽の恋人を名乗りでた令嬢たちが、次々と襲われる事件も起き始めて……!?
※他のサイトにも掲載しています。
毎日更新です。
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる