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16.節分
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えべっさんで買ってきた「人気」は、離れの入り口あたりに飾られている。
1月15日には、小豆粥を食べ、祝箸は今日で御用納めとなる。箸袋は、節分の時吉田神社でお焚き上げがあるので、その日まで半紙に包み、置いておく。
そうこう思っていると、すぐ節分になり夷川の豆まさで買い物をする。
恵方巻は、四条河原町のひさご鮨で頼む。
節分は、旧暦の大みそかにあたるので、大みそかと節分と2回にわたり、京都では海苔巻きを食べる習慣がある。もっとも、大みそかに食べる海苔巻きは、カットしてあるもので、お金と形状が似ていることから、来年もお小遣いに不自由しないと言われている。
意外と知られていない神泉苑へ、節分参りへ行く。神泉苑は二条城の池の延長?濠の延長にある池なのだが、古くは空海弘法大師が雨ごいした地であり、今も善女龍王が祀られている。
不動明王の前では、毎年護摩木が焚かれ、その年の恵方に社が向けられる。
そして夜は、吉田神社へ行く。吉田山全体が、吉田神社の神域で、大元宮は、全国の神々が一堂に集ったところ。ここひとつお参りするだけで、全国の神社へ参詣するのと同じ効果があると言われているところなのだ。
吉田神社は、東一条の参道の両脇に京都大学がそびえ建っている。京都大学のキャンパスの一部のような立地で、学生にとっては、憩いの場ともいえる。
節分前日の夜は鬼やらいの行事があり、境内で鬼が出るので、子供たちを連れていく。
双子ちゃんたちは、鬼が怖くてギャン泣きしている。大人が見ても、怖くもなんともないものでも、お決まりで子供たちは泣く。
前世の記憶からか、鬼は怖いものと信じているようだった。
吉田神社へお参りに行くときの楽しみの一つに八つ橋がある。色とりどりの袋に入った八つ橋を買うのが楽しみなのだ。
観光客の人から見れば、ニッキ味のお琴の形をしたせんべいを想像されるか、中にあんこが入ったもので三角形に折りただんだものを想像されるかもしれないが、京都人からすれば、八つ橋と言えば、生八つ橋。
餅のように、羽二重餅のように柔らかい生八つ橋は、節分の時にしか食べないし、買わない。だいたい普段は、京大病院に行くことがあっても、吉田神社までなかなか行かない。
八つ橋の総本家は、「おまん」という銘菓を作っている店が初代八つ橋を考案され、売り出されたのであるが、戦後貧乏になり、借金を熊野神社の近くの御殿の名前を冠にした店に頼んだことから、家の歴史や老舗の看板を奪われることになってしまう。
のちに裁判沙汰に発展するが、自称美人のエリート娘にまんまとしてやられ、敗訴を喫してしまう。
この手の話は、京都にはいくらでもあり、借金のかたに老舗の暖簾を奪われる料理屋なども、今ではデパートのバイヤーが勝手に老舗として認定し、それに加担しているぐらいだから。
でも、純粋な京都人は誰でも、そのあたりのいきさつを知っているから、判官びいきをして、誰もうまいことした方の店からは買わない。
昔ながらの美味しいお店の八つ橋しか買わない。
結局、ちやほやするのは、観光客や根からの京都人ではない。美人の愛人が暖簾を奪っても、美人の方が世間のウケがいい。
エリート娘も先祖の守護がないから、変な和風?洋風?にアレンジした菓子を作って売り出したものの、さっぱり売れていない。
あれならまだ、前の店舗、うるち米で作ったあられ屋の方がよっぽどマシだという声もちらほら。
京都は昔からのお茶文化があり、茶道の家元がある。和菓子にしても洋菓子にしても、お茶席で出せないような菓子に需要はない。
話は、ずいぶん逸れてしまったが、節分は吉田神社と神泉苑がし宇久の家の定番だということ。
ほかに京都で有名な節分祭と言えば、壬生寺がある。茂山狂言が有名で、一度行ったことがある程度。
白河天皇の発願で始められたと伝えられている。京都の裏鬼門(南西)に位置していることから節分に鬼門参りをすることから900年物伝統を誇っている。
炮烙焼きに願い事を書き、奉納し壬生狂言の序曲でことごとく割られる。と願いが叶い災厄を免れ福徳を得ると言われている。
壬生寺と言えば、新選組の屯所と思われるかもしれないけれど、実は壬生寺の北隣で壬生寺の境内で県のけいこをしていたといわれている。
正直なところ、新選組は京都ではウケが悪い。なんせ人殺し集団だったからで、京都人から見れば、恐怖の対象でしかなかったからだ。
日向大神宮の炮烙投げもけっこう有名で、天岩戸を、くぐり業を一つ消す。それが節分の日にお参りすると、それまでの人生の厄をすべて払い落として福を招くとされている。
これも節分ならではの風物詩と言える。
日向大明神は、伊勢神宮の分社で、昔の都人は伊勢への長い道のりを経ずとも、この日向大明神から拝めば、伊勢神宮へ行ったことと同じご利益が得られた。
ずいぶんズボラなご信仰が平安の人々に受け入れられたことは言うまでもないこと。
1月15日には、小豆粥を食べ、祝箸は今日で御用納めとなる。箸袋は、節分の時吉田神社でお焚き上げがあるので、その日まで半紙に包み、置いておく。
そうこう思っていると、すぐ節分になり夷川の豆まさで買い物をする。
恵方巻は、四条河原町のひさご鮨で頼む。
節分は、旧暦の大みそかにあたるので、大みそかと節分と2回にわたり、京都では海苔巻きを食べる習慣がある。もっとも、大みそかに食べる海苔巻きは、カットしてあるもので、お金と形状が似ていることから、来年もお小遣いに不自由しないと言われている。
意外と知られていない神泉苑へ、節分参りへ行く。神泉苑は二条城の池の延長?濠の延長にある池なのだが、古くは空海弘法大師が雨ごいした地であり、今も善女龍王が祀られている。
不動明王の前では、毎年護摩木が焚かれ、その年の恵方に社が向けられる。
そして夜は、吉田神社へ行く。吉田山全体が、吉田神社の神域で、大元宮は、全国の神々が一堂に集ったところ。ここひとつお参りするだけで、全国の神社へ参詣するのと同じ効果があると言われているところなのだ。
吉田神社は、東一条の参道の両脇に京都大学がそびえ建っている。京都大学のキャンパスの一部のような立地で、学生にとっては、憩いの場ともいえる。
節分前日の夜は鬼やらいの行事があり、境内で鬼が出るので、子供たちを連れていく。
双子ちゃんたちは、鬼が怖くてギャン泣きしている。大人が見ても、怖くもなんともないものでも、お決まりで子供たちは泣く。
前世の記憶からか、鬼は怖いものと信じているようだった。
吉田神社へお参りに行くときの楽しみの一つに八つ橋がある。色とりどりの袋に入った八つ橋を買うのが楽しみなのだ。
観光客の人から見れば、ニッキ味のお琴の形をしたせんべいを想像されるか、中にあんこが入ったもので三角形に折りただんだものを想像されるかもしれないが、京都人からすれば、八つ橋と言えば、生八つ橋。
餅のように、羽二重餅のように柔らかい生八つ橋は、節分の時にしか食べないし、買わない。だいたい普段は、京大病院に行くことがあっても、吉田神社までなかなか行かない。
八つ橋の総本家は、「おまん」という銘菓を作っている店が初代八つ橋を考案され、売り出されたのであるが、戦後貧乏になり、借金を熊野神社の近くの御殿の名前を冠にした店に頼んだことから、家の歴史や老舗の看板を奪われることになってしまう。
のちに裁判沙汰に発展するが、自称美人のエリート娘にまんまとしてやられ、敗訴を喫してしまう。
この手の話は、京都にはいくらでもあり、借金のかたに老舗の暖簾を奪われる料理屋なども、今ではデパートのバイヤーが勝手に老舗として認定し、それに加担しているぐらいだから。
でも、純粋な京都人は誰でも、そのあたりのいきさつを知っているから、判官びいきをして、誰もうまいことした方の店からは買わない。
昔ながらの美味しいお店の八つ橋しか買わない。
結局、ちやほやするのは、観光客や根からの京都人ではない。美人の愛人が暖簾を奪っても、美人の方が世間のウケがいい。
エリート娘も先祖の守護がないから、変な和風?洋風?にアレンジした菓子を作って売り出したものの、さっぱり売れていない。
あれならまだ、前の店舗、うるち米で作ったあられ屋の方がよっぽどマシだという声もちらほら。
京都は昔からのお茶文化があり、茶道の家元がある。和菓子にしても洋菓子にしても、お茶席で出せないような菓子に需要はない。
話は、ずいぶん逸れてしまったが、節分は吉田神社と神泉苑がし宇久の家の定番だということ。
ほかに京都で有名な節分祭と言えば、壬生寺がある。茂山狂言が有名で、一度行ったことがある程度。
白河天皇の発願で始められたと伝えられている。京都の裏鬼門(南西)に位置していることから節分に鬼門参りをすることから900年物伝統を誇っている。
炮烙焼きに願い事を書き、奉納し壬生狂言の序曲でことごとく割られる。と願いが叶い災厄を免れ福徳を得ると言われている。
壬生寺と言えば、新選組の屯所と思われるかもしれないけれど、実は壬生寺の北隣で壬生寺の境内で県のけいこをしていたといわれている。
正直なところ、新選組は京都ではウケが悪い。なんせ人殺し集団だったからで、京都人から見れば、恐怖の対象でしかなかったからだ。
日向大神宮の炮烙投げもけっこう有名で、天岩戸を、くぐり業を一つ消す。それが節分の日にお参りすると、それまでの人生の厄をすべて払い落として福を招くとされている。
これも節分ならではの風物詩と言える。
日向大明神は、伊勢神宮の分社で、昔の都人は伊勢への長い道のりを経ずとも、この日向大明神から拝めば、伊勢神宮へ行ったことと同じご利益が得られた。
ずいぶんズボラなご信仰が平安の人々に受け入れられたことは言うまでもないこと。
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