聖女召喚された科捜研の女~異世界科学捜査で玉の輿を狙う

青の雀

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「でかした!さすが科捜研!今度、東京に来ないか?」

まりあは、地方公務員だっつうの!どうやって、東京に転勤願いが出せるのよ?

ニッポンから応援を呼んだ方がいいのか?相談したかったけど、お偉いさんトリオはもう行く気満々で、とても言い出せる雰囲気ではない。まぁ、ちょっと見に行くだけだから、危険だったら、まりあの転移魔法ですぐ帰ってくればいいだけの話だから。と気を引き締める。

まりあは、自分たち一行に、隠ぺい魔法をかけることにして、いざ、出発することに。

オジサントリオは、透明人間になったことで大はしゃぎしていて、ハイテンションのまま魔方陣に乗ることは気が進まない。

「落ち着いてください。行った先で、どんな危険な状態になるかわからないので、念のため透明人間で行くことにしました」

「今なら女湯覗き放題だな」
「何をバカなことを……軽犯罪法違反ですよ」
「あらぁ、このむっつりスケベが!」

どうして、男って、こうもバカな生き物かと呆れてしまう。異世界で暮らすようになって、この反応がとても……不愉快になる。どうして、社会的地位のあるオジサンがこれほどまでに幼稚な反応しかできないのだろう。

とにかく3人が落ち着いたころを見計らって魔方陣に乗る。だが、乗っただけでは、魔方陣は発動しなかったので、ほんの少し魔力を流して、魔方陣は発動した。

まりあは、つくづく魔法って便利だと感心する。



-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-



ぼやけていた視界が徐々にはっきりしてくる。そこもやはり港近くの倉庫みたいなところで、遠くに汽笛の音が聞こえる。

オジサンのスマホの位置情報から、その場所は首都圏の港町だと判明する。

扉が閉まっているので、ここで電気を付けてもいいのだけどとりあえずは、光魔法?いやニッポンなら電気を付けても差し支えないか?
目が慣れてくると、けっこう明るくて、よく見える。

そこで隠ぺい魔法もかかっているという安心感から、目に見えるところから手当たり次第に物色していく。もちろんゴム手袋を付けて素手では触らない。

まりあが動き出したところを見て、オジサントリオも動き出す。その結果、わずかながらもその倉庫からコカインの粉末が出て来てしまった。

「え!?それで谷本のヤツ、白檀を焚いていたの?」

異世界で食品の横流しして、マネロンしていたと思っていたけど、それだけではなく麻薬にまで手を出していたってこと!?

そりゃあ、殺されても仕方がないね。知り過ぎたのだもん。

でも洛落組って、ここまでする暴力団だったことの方が驚きというか……、理科大の近くに本部事務所があったけど、まるで任侠みたいに近くの学童の通学路を護っていたのに……。やっぱり表の顔と裏の顔があったのか。

うーん。まあ、暴力団と言われるからは、悪いこと全部しちゃうのが当然ってことね。

押収できるものすべてを押収して、その日は魔方陣を遣わずに、いったん京都府警に転移魔法で帰ることにする。

時空魔法を合わせて発動し、あの召喚された日から1週間後をめどに帰ることにした。

「なんだ。あのまま東京へ寄ってくれれば、よかったものを……」

「そういうわけにはいきませんよ。時系列が変わってしまいますからね!」

「うむ。仕方ないな。麻取とも調整しなきゃだし、しかし、大事件に発展してしまったな。やっぱ、あれか?異世界に召喚される聖女様って言うのは、地雷みたいなもんか?その心は、踏めば必ず大事故になる!ウケるぅ」

「ちょっと、やめてくださいよ」

「悪りい。悪りい。お前さんを見ていると、つい揶揄いたくなってし合うんだよ。でも、そのおかげで大手柄だ」

「でも、あの倉庫の持ち主、気になりますよね?」

「そうだな、一人で無茶はするなよ?お前さんは、科捜研なので、捜査権はないのだから」

「いざとなったら、クーパーさんについてきてもらいます」

「おおー、もう、しっぽり?」

「だから、そんなんじゃありません!セクハラですからねっ!」


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