夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀

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 結果は一目瞭然、全世界からあっという間に縁談が舞い込んでくる。

 それにアトランティスから、特別枠で学園の招待状まで送られてきた。勉強しなくても学園に入学できるなんて、超楽ちんではないか?それも、授業料全額免除の上に、教科書、制服代込み無料、寮費も食費込み、で無料はありがたい。
 それに奨学金まで支給されるということで、まさに至れり尽くせり。入学したら、護衛は学園側から配備され、セキュリティも万全だから、むやみに他の留学生が近づいてくるのを避けることができる。

 これって、めっちゃ待遇がいいのでは?

 前世でもっと早くに知っていれば、人生変わったのかも?と思わないでもない。前世は、入学式を終えた時から、アンドリューに付きまとわれ、ラブレターを渡され迷惑していた。今世は聖女様特権を遣って、回避できればいいな。

 政略結婚が決まった時は、しょうがないと諦めたけど、少しも愛してくれず大事にもしてくれなかった。その挙句の果てが浮気で幕を閉じることなど夢にも思っていなかったのだ。だから今世は、アンドリューだけは絶対NGなのだ。

 あの時の屈辱、恐怖、寂りょう感、絶望感は、一生忘れられない深い傷となって、残っている。それを「愛している」の一言だけで、とても許せるような話ではない。「愛している」のなら、なぜ当然のように浮気した?
 リリアーヌのことも、嫉妬から怒っていたわけではない。平民なので、礼儀を知らないのなら、素直に教えを乞うべきだと思う。それを少し王妃陛下が注意なさったぐらいで、泣きわめき、モノを壊して投げつけられたら、出禁になっても致し方ないこと。
 
 本来なら、宰相閣下の侯爵家で、きちんと教育なさってから、王城に出仕させたら、良かったのではないかと思う。
 せめて女官長に指導を仰ぐとか、侯爵家でマナーの家庭教師を雇用するとか、いくらでも方法はあったはず。

 その責任まで、アンドリューの妻というだけで、こちらに押し付けられても困るというもの。

 だから絶対許さない!謝罪なんて、一言、二言誤ったフリをすれば許されるものではない。そんな戯言で心が癒されるものではない。

 と言っても、ティアラベルローゼが聖女様だとわかった途端、アプリコット国から正式な縁談が来たけど、お父様に絶対イヤだ。と言ったら、あっさりわかってくれて、さっさと断ってくれた。

 普通なら、これで一安心と言いたいところだけど、あのアンドリューの自惚れの前にしては、断られたうちに入らないだろう。他から拒絶されたことがない人間は、怖いものなしだもの。そんな常識が通る相手なら、話が早いってものよ。

 自分がどれほどイイ男だと勘違いしているのやら、それに比べたらエレモアの彼氏は立派だったな。まあ、確かにアンドリューは顔だけ見ていればイイ男に見えるかもしれない。顔面偏差値はやたらと高い。でも、それだけ、中身がない。中身が薄っぺらな上に常識が伴っていないから、見ていて痛い。まあ、どうでもいいけど。今世、関りにならなければ、それでいい。

 そうこうしている間に、瞬く間に半年が過ぎた。アトランティスからは、学園の入学手続きを完了するため、一度お越しくださいという趣旨の手紙が届く。

 エレモアを無事、専属騎士にできたし、いっちょアトランティスにでも行ってみようかしら。

 聖女認定してもらってからというもの、毎日、教会へ行き、新しい聖魔法を教えてもらっているから、前世よりバラエティが豊富になったような気がする。

 だいたい前世の魔法は我流で必要に迫られて習得したようなものばかりだったから、きちんと体系立てて覚える魔法の練習は実に面白い。

 その魔法の成果を今回のアトランティスの学園の下見の時に、こっそり試みてみようと思っている。

 うまくいけば、手ぶらでアトランティスに行けるかもしれない。

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