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オフィーリアたちは、グリーンマウンテンの隣の国イエローサンダーに来ていた。
イエローサンダー国は、グリーンマウンテン程賑やかではないが、落ち着いた雰囲気のある国である。
モンドバール国から聖女様が来られたということで、ここでもまた聖女判定をさせられる。何度やっても結果は同じ。大変な歓待を受けることになる。
そしてまたもや、国王陛下と謁見。どうせ言われそうなことはだいたい察しがつくから、サボろうか?いやいや、国外追放になるかもしれないから、きちんと行こう。
今度の国王陛下は、穏やかな人だった。グリーンマウンテンの国王も穏やかと言えば穏やかだったけど、コスプレ趣味があったみたいで、聖女の衣装に着せ替えさせられたっけなぁ。と思い出している。イエローサンダー国王は、コスプレ趣味もなく、「できるだけ長く住んでほしい」とはいわれたけど、そのことは想定済みだったので、さほど驚かない。
オフィーリアは、せっかく聖女になったのだから、ここで治療院でもしながら移動できないかと考える。大した大けがではなくても、砦の兵士のように水虫や薄毛でも治せるのではないかと、執事に相談する。
「一日単位の治療院ですか?かえって、患者さんが混乱するのではありませんか?」
言われてみれば、その通りだ。今日出ているからと言って、明日そこへ行けば、もうないというのは、困るだろう。いい考えだが、現実的ではないので、断念することにした。
王都の空き地で公爵邸を出して、寛いでいると、そこに患者さんが集まるようになったが、いつまでもここにいるわけではない。
それでも一目でいいから、聖女様の治療を受けたいと希望者が殺到する。これ、お金もらっていいの?タダでできるもんじゃないよね?
これだったら、公爵邸ではなく、冒険者ギルドのようなところでやった方がお金になるのでは?と考えるようになった。冒険者ギルドなら、聖女の力は必要であろう。
騎士を伴い冒険者ギルドで雇ってくれと申し出たら、目を白黒させられ、ええと、雇い入れるのならば、商業ギルドにまず登録してください。そこからの紹介でなら、雇えます。
あら、そうなの?と思い、商業ギルドへ行って登録しようとしたら、今度は、ご自分で治療院をなさるのなら、登録できますが、聖女として冒険者ギルドで働くというのは、前例がございません。
なによ!このたらいまわし感は!
こういう時こそ、国王陛下にお願いしてみては、どうですか?という執事の意見に乗り、国王陛下に頼んでみたら、教会横の空き地を貸してくれて、そこに公爵邸を出して住むことになり、治療は教会で行うことになったのである。教会は、お布施という名目で、患者からお金を取る。それを折半するということで、オフィーリアは了承したのだ。タダよりはいい。
なぜだか、聖女はタダで治療するというムードを払しょくしたい。
こっちは、なんたって使用人のお給料を支払わなくてはならないから、タダでは困るのだ。
まぁもっとも、お給料、お給料と思っているのは、オフィーリアだけで、当の使用人たちは、タダでもついていきたいのであるから、お給料など眼中にない。
教会は満員御礼となった。連日、入りきれない人が公爵邸に押し寄せるので、少々面倒になってきた。
そこで、公爵邸に隠蔽をかけることにしたのだ。一見見ると何も建っていないように見える。よく見ても見えないのだが。
公爵邸は静かになった。その代わり、教会は入りきらない人で道路にまで並んだ。
司祭様はお布施が前月比100倍増し、うほうほ上機嫌ある。オフィーリアはとんど寝ずに治療にあたったが、自分に回復魔法をかけて挑んだ。
おかげで、旅費も給料分も稼げたので、次の国へ行くことにする。
司祭様は、泣いて引き留められる。
また、いつか来ますからと言って、暇乞いをする。
イエローサンダー国は、グリーンマウンテン程賑やかではないが、落ち着いた雰囲気のある国である。
モンドバール国から聖女様が来られたということで、ここでもまた聖女判定をさせられる。何度やっても結果は同じ。大変な歓待を受けることになる。
そしてまたもや、国王陛下と謁見。どうせ言われそうなことはだいたい察しがつくから、サボろうか?いやいや、国外追放になるかもしれないから、きちんと行こう。
今度の国王陛下は、穏やかな人だった。グリーンマウンテンの国王も穏やかと言えば穏やかだったけど、コスプレ趣味があったみたいで、聖女の衣装に着せ替えさせられたっけなぁ。と思い出している。イエローサンダー国王は、コスプレ趣味もなく、「できるだけ長く住んでほしい」とはいわれたけど、そのことは想定済みだったので、さほど驚かない。
オフィーリアは、せっかく聖女になったのだから、ここで治療院でもしながら移動できないかと考える。大した大けがではなくても、砦の兵士のように水虫や薄毛でも治せるのではないかと、執事に相談する。
「一日単位の治療院ですか?かえって、患者さんが混乱するのではありませんか?」
言われてみれば、その通りだ。今日出ているからと言って、明日そこへ行けば、もうないというのは、困るだろう。いい考えだが、現実的ではないので、断念することにした。
王都の空き地で公爵邸を出して、寛いでいると、そこに患者さんが集まるようになったが、いつまでもここにいるわけではない。
それでも一目でいいから、聖女様の治療を受けたいと希望者が殺到する。これ、お金もらっていいの?タダでできるもんじゃないよね?
これだったら、公爵邸ではなく、冒険者ギルドのようなところでやった方がお金になるのでは?と考えるようになった。冒険者ギルドなら、聖女の力は必要であろう。
騎士を伴い冒険者ギルドで雇ってくれと申し出たら、目を白黒させられ、ええと、雇い入れるのならば、商業ギルドにまず登録してください。そこからの紹介でなら、雇えます。
あら、そうなの?と思い、商業ギルドへ行って登録しようとしたら、今度は、ご自分で治療院をなさるのなら、登録できますが、聖女として冒険者ギルドで働くというのは、前例がございません。
なによ!このたらいまわし感は!
こういう時こそ、国王陛下にお願いしてみては、どうですか?という執事の意見に乗り、国王陛下に頼んでみたら、教会横の空き地を貸してくれて、そこに公爵邸を出して住むことになり、治療は教会で行うことになったのである。教会は、お布施という名目で、患者からお金を取る。それを折半するということで、オフィーリアは了承したのだ。タダよりはいい。
なぜだか、聖女はタダで治療するというムードを払しょくしたい。
こっちは、なんたって使用人のお給料を支払わなくてはならないから、タダでは困るのだ。
まぁもっとも、お給料、お給料と思っているのは、オフィーリアだけで、当の使用人たちは、タダでもついていきたいのであるから、お給料など眼中にない。
教会は満員御礼となった。連日、入りきれない人が公爵邸に押し寄せるので、少々面倒になってきた。
そこで、公爵邸に隠蔽をかけることにしたのだ。一見見ると何も建っていないように見える。よく見ても見えないのだが。
公爵邸は静かになった。その代わり、教会は入りきらない人で道路にまで並んだ。
司祭様はお布施が前月比100倍増し、うほうほ上機嫌ある。オフィーリアはとんど寝ずに治療にあたったが、自分に回復魔法をかけて挑んだ。
おかげで、旅費も給料分も稼げたので、次の国へ行くことにする。
司祭様は、泣いて引き留められる。
また、いつか来ますからと言って、暇乞いをする。
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