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檸檬は、異空間収納から愛車を取り出す。つい先ごろ、父に強請って新車を買ってもらったばかりなのだ。
ちちは、事故を起こしても怪我が軽くなるようにと、ベンツを買ってくれたのだ。そんな高いもの、もったいないと言ったけど、「檸檬の方が大事だから」と押し切られたのだ。
カーナビも完備しているし、MDプレイヤーもある。
檸檬は愛車に乗り込むと、宗易様にシートベルトをしっかり締めるように言い、カーナビを起動させる。
まだ舗装していない道だけど、釘が落ちている心配もないだろうから、快適とは言えないけど、運転の練習にはちょうどいいかもしれない。
とりあえず、目指すは八瀬。そこから一本道となる鯖街道をひたすら北上するつもりでいる。
八瀬までは、ものの20分ほどで行けた。対向車はなく、当然だけど、人通りもなくスピードを出して、走り抜けたからできたようなもの。これが現在の交通量ならこうはいかない。最低でも40分はかかるだろう。
なんといっても、信号がないのが大きい。
その代わり、道なき道を走っているものだから、自慢の愛車はボロボロになっているはず。そう思うと、少し悲しくなるが、今はそんなこと言っていられない。
鯖街道は、若狭から貴重なたんぱく源であるサバを背に担いで、京の街まで売りに来る証人のために若桜街道をはじめとする、いくつものルートがあった。
今回、檸檬が目指しているのは、その中でもっともぽっぴゅらーば八瀬から大腹を抜け、朽木、保坂、熊川を通り、越前小浜を目指しているが、信長様がどこにいらっしゃるか皆目見当がつかない。
とりあえず、三方五湖のあたりまで行けば、なんとかなる?などと気楽な展望を抱いて、ドライブ気分で走っている。
なんといっても、障害物がないのだから、ひどく檸檬は運転が上手になったかのような錯覚をしている。
その時、ドン!という大きな音がして、急ブレーキを踏むと、利休様は、うつらうつら船を漕いでいらっしゃったのか、ビックリなさって、飛び起きられた。
吹雪がケタケタと笑っているが、そんなこと言っている場合じゃないわよ。慌てて、車から降りるが、衝撃音の割には、付近に障害物などない。
「おかしいわね。確かに何かにぶつかったはずなのに」
「檸檬様ぁ!コレですよ。たぶん、ぶつかってきたのは!」
吹雪が呼ぶほうに行ってみると、そこには、動物らしき4本足の……!それは白い鹿だった。立派な角を生やした白い鹿、確か現代の京都でも、たまに鴨川の三角州あたりに鹿が出没して大騒ぎになることはある。
鹿って、確か天然記念物だったはず……野生の天然記念物を車で轢いた?なんて、あってはならないことをしてしまったとガックリと項垂れている。
「かすかだが、まだ息があるみたいです」
「えっ!本当に?」
まだ生きてさえすれば、聖魔法で何とか命だけは助けられる。希望を胸に、その鹿の心臓部分に手を当て、懸命に祈りを捧げる。ヴェロニカの聖魔法は、祈りを捧げることで発動するのだ。
ごく普通の生活魔法は、無詠唱でもいくらでも発動できるところが、聖女である人と無い人の大きな違いではある。
するとその鹿が、うっすらと目を開け、檸檬を見つめる。
「お願いです。聖女様、後生だと思って、私に名前を付けていただけませんか?私は、この地で1000年を超す長寿をしておりますが、古来に授かった神力が薄れてきて、最近は、人間どもや天敵に襲われ、力尽きております。どうか聖女様に聖名を与えられれば、再び神力を取り戻すことができます。どうか……どうか……」
鹿は目に涙を湛えながら、懸命に訴えかけている。
「でも、私はこの時代の人間ではないから……、わかりましたわ。では、アナタのなまえは隼人とします」
「はやと……いい名前をありがとうございます!」
「これから若狭に行くのだけど、道案内を頼めるかしらね」
「もちろんですとも!」
白鹿は、金色の光を帯び、スクっと立ち上がる。
「あれ、ちょっと待ってよ。さっきまで瀕死の重傷だったではないの?」
「聖女様が聖名をつけてくださったので、この通り、甦ることができました」
そう言いながら、奈良公園にいる鹿よろしく、ペコリと頭を下げる。
これは確信犯のような気が、何か嵌められたような気がしないでもない。気のせいか?檸檬が聖女であると知っていて、わざと車の前に飛び出したのではないかという疑念がある。
比叡山のサルに、鯖街道の鹿、どうして野生動物ばかりをペットにしているのか、訳が分からない。まあ、桃太郎の家来だと思えばいいか?
鯖街道を根城にしている白鹿に聞いても、織田軍の陣営を見たことがないという。
檸檬は日本史が不得手で、あまり詳しく知らないのだが、ひょっとして朝倉のことかも……と思い当たり、スマホで調べてみると、これがビンゴだった。
となると、今、目指しているのは小浜市で、越前氏となると岐阜寄りになるためかなり、敦賀よりも東出北に位置するということがわかる。
ちょっとぉ、利休さん、方角が違うわよ?これなら長浜から北上した方がまだよかったのでは?と思ってしまう。千利休さんも、方向音痴だったのかしらね?
小浜市は福井県の中でも京都に近い、いわゆる嶺南と呼ばれているところなのだが、越前市はというと、嶺北になり、保坂から球磨川に行くところで、北に進路を変えるつもりでいる。
これはとんだ安請け合いをしてしまったと気づくが、もう後の祭り。やっぱり、大地君を呼べばよかったと思う。アイツは脳筋だけあって、無駄に行動力だけはある。
大男と得体のしれない1匹と1頭を連れ、これから石川県の県境近くまで行かなければならないかと思うと、急に心細くなる。
スマホの時計を見ると、まだ午後3次なのに、この時代の時間は、どうもおかしい。もう、すっかり真夜中になっている。その暗闇が余計、檸檬の不安を煽っている。
よし、こうなりゃ、破れかぶれだ。利休様をたたき起こし、出町枡形商店街で買ってきたばかりのふたばの豆餅10個を人間様は3個ずつ、吹雪と隼人には2個ずつ食べさせる。
不安な時は、食べるのが一番手っ取り早い。人間、お腹がすくとロクな方に考えるから、こうなれば、食べて、お腹いっぱいになってから越前に向かうことにする。
利休様は、物珍しそうな顔をしながらも、あっという間に3個の豆餅を平らげた。塩気の利いた赤えんどう豆を餅に入れ、中には粒あんのあんこでくるんだ素朴な豆餅、今は1個220円するけど、京都にいるときは必ず買って帰る。定番のおやつなのだ。
それに少し遠いが、上賀茂神社前の神馬堂の焼きもちも甲乙つけがたい代物で、両方とも、硬くなれば電子レンジでチンすれば、柔らかさを取り戻し食べられる。
甘いものを食べると、無性にお茶が飲みたくなるけど、利休様の手前、ペットボトルを出すのに抵抗がある。
でも、水稲の様に飲めば、ごまかせるかもしれないと、暗闇の中で異空間を漁ると、ちょうど綾鷹が2本とミネラルウォーターが2本あったので、利休様に見つからないように喉を潤していると、ジっと視線を感じる。
あ!やっぱり、バレた?ま、いっか?と思って、おそるおそる利休様に綾鷹のペットボトルを渡す。
利休様にふたの開け方を教えると、
「おお!これはさわやかな茶の香りがする!濃茶でもなく薄茶でもない、水のようでいて、それでいて茶の香りと味が確かにする。この世にこんな美味い茶があったとは、驚きだ」
いえいえ、それ、ただのペットボトルのお茶ですから。
ちちは、事故を起こしても怪我が軽くなるようにと、ベンツを買ってくれたのだ。そんな高いもの、もったいないと言ったけど、「檸檬の方が大事だから」と押し切られたのだ。
カーナビも完備しているし、MDプレイヤーもある。
檸檬は愛車に乗り込むと、宗易様にシートベルトをしっかり締めるように言い、カーナビを起動させる。
まだ舗装していない道だけど、釘が落ちている心配もないだろうから、快適とは言えないけど、運転の練習にはちょうどいいかもしれない。
とりあえず、目指すは八瀬。そこから一本道となる鯖街道をひたすら北上するつもりでいる。
八瀬までは、ものの20分ほどで行けた。対向車はなく、当然だけど、人通りもなくスピードを出して、走り抜けたからできたようなもの。これが現在の交通量ならこうはいかない。最低でも40分はかかるだろう。
なんといっても、信号がないのが大きい。
その代わり、道なき道を走っているものだから、自慢の愛車はボロボロになっているはず。そう思うと、少し悲しくなるが、今はそんなこと言っていられない。
鯖街道は、若狭から貴重なたんぱく源であるサバを背に担いで、京の街まで売りに来る証人のために若桜街道をはじめとする、いくつものルートがあった。
今回、檸檬が目指しているのは、その中でもっともぽっぴゅらーば八瀬から大腹を抜け、朽木、保坂、熊川を通り、越前小浜を目指しているが、信長様がどこにいらっしゃるか皆目見当がつかない。
とりあえず、三方五湖のあたりまで行けば、なんとかなる?などと気楽な展望を抱いて、ドライブ気分で走っている。
なんといっても、障害物がないのだから、ひどく檸檬は運転が上手になったかのような錯覚をしている。
その時、ドン!という大きな音がして、急ブレーキを踏むと、利休様は、うつらうつら船を漕いでいらっしゃったのか、ビックリなさって、飛び起きられた。
吹雪がケタケタと笑っているが、そんなこと言っている場合じゃないわよ。慌てて、車から降りるが、衝撃音の割には、付近に障害物などない。
「おかしいわね。確かに何かにぶつかったはずなのに」
「檸檬様ぁ!コレですよ。たぶん、ぶつかってきたのは!」
吹雪が呼ぶほうに行ってみると、そこには、動物らしき4本足の……!それは白い鹿だった。立派な角を生やした白い鹿、確か現代の京都でも、たまに鴨川の三角州あたりに鹿が出没して大騒ぎになることはある。
鹿って、確か天然記念物だったはず……野生の天然記念物を車で轢いた?なんて、あってはならないことをしてしまったとガックリと項垂れている。
「かすかだが、まだ息があるみたいです」
「えっ!本当に?」
まだ生きてさえすれば、聖魔法で何とか命だけは助けられる。希望を胸に、その鹿の心臓部分に手を当て、懸命に祈りを捧げる。ヴェロニカの聖魔法は、祈りを捧げることで発動するのだ。
ごく普通の生活魔法は、無詠唱でもいくらでも発動できるところが、聖女である人と無い人の大きな違いではある。
するとその鹿が、うっすらと目を開け、檸檬を見つめる。
「お願いです。聖女様、後生だと思って、私に名前を付けていただけませんか?私は、この地で1000年を超す長寿をしておりますが、古来に授かった神力が薄れてきて、最近は、人間どもや天敵に襲われ、力尽きております。どうか聖女様に聖名を与えられれば、再び神力を取り戻すことができます。どうか……どうか……」
鹿は目に涙を湛えながら、懸命に訴えかけている。
「でも、私はこの時代の人間ではないから……、わかりましたわ。では、アナタのなまえは隼人とします」
「はやと……いい名前をありがとうございます!」
「これから若狭に行くのだけど、道案内を頼めるかしらね」
「もちろんですとも!」
白鹿は、金色の光を帯び、スクっと立ち上がる。
「あれ、ちょっと待ってよ。さっきまで瀕死の重傷だったではないの?」
「聖女様が聖名をつけてくださったので、この通り、甦ることができました」
そう言いながら、奈良公園にいる鹿よろしく、ペコリと頭を下げる。
これは確信犯のような気が、何か嵌められたような気がしないでもない。気のせいか?檸檬が聖女であると知っていて、わざと車の前に飛び出したのではないかという疑念がある。
比叡山のサルに、鯖街道の鹿、どうして野生動物ばかりをペットにしているのか、訳が分からない。まあ、桃太郎の家来だと思えばいいか?
鯖街道を根城にしている白鹿に聞いても、織田軍の陣営を見たことがないという。
檸檬は日本史が不得手で、あまり詳しく知らないのだが、ひょっとして朝倉のことかも……と思い当たり、スマホで調べてみると、これがビンゴだった。
となると、今、目指しているのは小浜市で、越前氏となると岐阜寄りになるためかなり、敦賀よりも東出北に位置するということがわかる。
ちょっとぉ、利休さん、方角が違うわよ?これなら長浜から北上した方がまだよかったのでは?と思ってしまう。千利休さんも、方向音痴だったのかしらね?
小浜市は福井県の中でも京都に近い、いわゆる嶺南と呼ばれているところなのだが、越前市はというと、嶺北になり、保坂から球磨川に行くところで、北に進路を変えるつもりでいる。
これはとんだ安請け合いをしてしまったと気づくが、もう後の祭り。やっぱり、大地君を呼べばよかったと思う。アイツは脳筋だけあって、無駄に行動力だけはある。
大男と得体のしれない1匹と1頭を連れ、これから石川県の県境近くまで行かなければならないかと思うと、急に心細くなる。
スマホの時計を見ると、まだ午後3次なのに、この時代の時間は、どうもおかしい。もう、すっかり真夜中になっている。その暗闇が余計、檸檬の不安を煽っている。
よし、こうなりゃ、破れかぶれだ。利休様をたたき起こし、出町枡形商店街で買ってきたばかりのふたばの豆餅10個を人間様は3個ずつ、吹雪と隼人には2個ずつ食べさせる。
不安な時は、食べるのが一番手っ取り早い。人間、お腹がすくとロクな方に考えるから、こうなれば、食べて、お腹いっぱいになってから越前に向かうことにする。
利休様は、物珍しそうな顔をしながらも、あっという間に3個の豆餅を平らげた。塩気の利いた赤えんどう豆を餅に入れ、中には粒あんのあんこでくるんだ素朴な豆餅、今は1個220円するけど、京都にいるときは必ず買って帰る。定番のおやつなのだ。
それに少し遠いが、上賀茂神社前の神馬堂の焼きもちも甲乙つけがたい代物で、両方とも、硬くなれば電子レンジでチンすれば、柔らかさを取り戻し食べられる。
甘いものを食べると、無性にお茶が飲みたくなるけど、利休様の手前、ペットボトルを出すのに抵抗がある。
でも、水稲の様に飲めば、ごまかせるかもしれないと、暗闇の中で異空間を漁ると、ちょうど綾鷹が2本とミネラルウォーターが2本あったので、利休様に見つからないように喉を潤していると、ジっと視線を感じる。
あ!やっぱり、バレた?ま、いっか?と思って、おそるおそる利休様に綾鷹のペットボトルを渡す。
利休様にふたの開け方を教えると、
「おお!これはさわやかな茶の香りがする!濃茶でもなく薄茶でもない、水のようでいて、それでいて茶の香りと味が確かにする。この世にこんな美味い茶があったとは、驚きだ」
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