転生凸凹コンビ~聖女様が実は男性だった件について

青の雀

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 「お前、ニッポン人だろ?」

 「無礼な!成敗してくれるわ。そこへ直れ。」

 「やっぱりな。なんとなく時代劇っぽかったからさ、ワイは浪花の任侠や。人呼んで『食い倒れの健』いうやくざの親分やったんやで。」

 「わらわに何用か?」

 「ちょっとぉ、姉ちゃん。堅苦しいこと言わんと、あんさんの名前を聞かせてぇや。」

 「わらわは、浅井長政の長女、豊臣秀吉公の側室の淀、と申す。」

 「へー!驚き桃の木山椒の木やな。あんさん、茶々はんかいな?おかはん(お母さん)別嬪や、言うんはホンマか?」

 茶々は驚いた自分の正体を信じてくれたばかりか、母、市が美人だということまで言い当てている。

 「なんで、それ知ったはんの?」

 「ワイか?わいは大河が大好きやったんや。毎週欠かさず観てたで。日曜日の夜8時は正座して観てた。それとワイは高倉健さんにあこがれてたんや。ほんで、名前はケントにしてもろたんやで。」

 茶々には、何のことやらさっぱりで、チンプンカンだけど、とにかく笑っておこう。

 近所の悪ガキ公爵家のケント君は、なんと!茶々より400年も後の世からの転生者だという

 なんでも銭湯と呼ばれる湯屋で、シャボンに足を取られ転倒し、頭を打って死んだらしい。実にマヌケな死に方であるが、本人は、これは任侠のなせる業だから仕方がないと開き直っているのである。

 どこがどう任侠なのか?茶々にはさっぱりなのだが、とにかく同じ日本人同士ということもあり、なにかと気が合い。心強い?のかもしれない。

 「それにしても、チャチャはん、ようあんなサルみたいな男に抱かれる気になったな。わいが女やったら、あそこちょん切ったんで。」

 「時代がそうさせたのよ。戦国時代だから、負けたら、勝った者の慰みものになるしかないのよ。」

 「そんなものかね?そういえば伊達政宗の愛姫も手籠めにされたようなものやもんな。許さない!もし、チャチャはんがサルに襲われそうになったら、ワイが守ったる。」

 「おおきに。その時は、頼みますわね。」

 それからは、ケント君がまるでボディガードのように、茶々の傍を離れない。惚れられたってわけではないのだろうけど、任侠の所以たるものらしい。

 ケント君は、やくざ?任侠だと思えないぐらい女の子のような可愛らしい顔をしている。だから、ついからかってしまいたくなる。

 ケント君をまるで着せ替え人形のごとく、次から次へと面白い恰好をさせて、喜んでいるのである。

 ケント君は、嫌がりながらも付き合ってくれている。

 「ワイが将来オカマちゃんになったら、チャチャ責任取ってや。」

 意味が分からず、頷いていると急にケント君が覆いかぶさってきたので、驚く。

 「な、な、何するの?やめて!」

 「ワイの最初で最後になるかどうかわからへんが、筆おろしもろてくれ。」

 チャチャはケント君に、初めてを捧げてしまったのである。でも、不思議と嫌ではなかった。たぶん、子供だからと思う。

 ツルペタの胸、丸くないお尻でも、ケント君もチャチャも満足したが、これが最初で最後にはならなかった。

 お互い、カラダはできていなくても、快楽は大人と同じようにあることを知ってしまったから。幼い時から不埒な関係になってしまった。

 もう、幼馴染というより、恋人になってしまっている。

 両家の親たちは、そんな関係になっているとは、つゆ知らず、仲がいいのだからこのまま婚約させてしまいましょうという話が出来上がっている。

 そして、チャチャは4歳の時に、ケント君と婚約したのである。

 これで晴れて、親公認の間柄になった二人は、毎日のように愛し合うようになる。大人顔負けである。

 7年の月日が瞬く間に過ぎ、最近は、愛し合う二人でも少々倦怠期になってきたのである。お互いを愛撫し合うも、何か物足りない。刺激がないのである。チャチャに目隠しさせ、後ろからしても最初の頃は喜んでいたが、もう飽きたみたいで、また?という顔をされる。 鏡を使ったプレーもしてみたが、イイのは最初だけ、刺激が足りない。

 そんな時に謀反が起きたのだ。父と伯父が争うことなく月日は過ぎたのだが、アケチル侯爵がクーデターを起こしたのである。

 アケチルは、隣国のトヨトミ国と通じていて、王都を制圧したのち、トヨトミ軍がこの国を蹂躙していく。

 伯父は、処刑された。公開処刑をされたのである。新たなこの国の王がトヨトミから選ばれることになり、この国の貴族だったものは、トヨトミに忠誠を誓うのなら、爵位はそのままとなったのであるが、我がオダニだけは、抵抗したのである。

 ケント君の家は、ハイハイと忠誠を誓ったから無傷だったけど、そんなの忠誠を誓うと言って下向いて舌を出せばいいのだからという考えでいいものを、馬鹿正直に刃向かったがために、攻めてこられることになったのだ。

 オダニの両親は、チャチャとケント君の結婚を急がせ、自分たちは自決の道を選ぶ。

 トヨトミは、オダニの血を根絶やしにすべくチャチャを狙う。遺恨を残すことになりかねないから。

 オダニ城にいては、チャチャの命が危ないからという理由で、ケント君の家の領地へ逃げ落ちるが、そこはすでに手が回っていた。
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