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来世:タータン国宿屋の女将として
73.スケバン
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アイリーンとアフロディーテが通っている学園は、宿屋から割と近くの私立マーチ女子学園。
だから、二人は徒歩で通学している。
朝8時にチェックアウトもそのためで、チェックアウトを済ませて、他の従業員に戸締りと掃除、洗濯、ベッドメイキングをしてもらう。
従業員は、通いで来てもらい、住み込みではない。
今のところ、朝、ケビンを追い出してから、この宿屋に泊まっている人はいない。時々、中には連泊を申し込んでいるお客様がいるぐらいだけど、たいていは、朝早くに近くのダンジョンへ潜るため、朝食後すぐ出かける人が多い。
この世界には、湯治という習慣はないらしい。
だから王様が一週間も滞在されたことは異例中の異例で、きっと、この王都の湯は、子宝の湯として知られているから、タネさえあれば、……という話なのだ。
滞在中の世話は、女官がすべて行い、騎士団の方は騎士それぞれがすべてを行うので、案外手間はかからない。
ランチは、レンチンのオムレツやお好み焼きと言ったモノを中心に出せば、それほど手間もかからない。
そういえば、連泊の昼はホットケーキミックスを遣ったパンケーキを焼いたら、とても好評だった。
それも炊飯器で焼いたので、手間いらずだったことを付け加えておこう。
スムージーやシリアルも大活躍して、時短、ズボラ飯はアイリーンの18番だったので助かる。
それに時折、ロバート騎士団長が騎士団名物の得意料理をふるまってくださることもあり、その時は、昼休みに帰らずに学園で過ごせた。
国王夫妻は、そんなジャンク料理を楽しそうに美味しそうに召し上がっていらっしゃると聞く。
アイリーンとアフロディーテは、一度食べてみたいと思っている。
マーチ学園は、温泉宿の子がほとんど通学しているので、平民の子が大半なのだが、中にはれっきとした貴族令嬢がいる。
貴族令嬢は、学園内で幅を利かせ、ほとんどスケバン状態なのだが、親の爵位を笠に着て、誰も注意する者がいない。
いざとなったら、アフロディーテが石に変えるだけのことだけど、なるべくアフロディーテに人殺しはさせたくない。
生きたまま黄泉の国に送ることもできるけど、人殺しに変わりはない。
それに多額の寄付をしている貴族は、普通の共学で、イジメにあったような問題のある子女をこのマーチ学園に転入させているという事情もある。
だからといって、今までイジメられていたから、この学園でイジメる方に回るというのも、変ではございませんこと?
アイリーンは、一度ガツンと言ってやろうと思っているのだが、そういう令嬢方は、アイリーンの相手ではない。
気の弱そうな平民を相手に、威張り散らしているのである。
だから、アフロディーテに任せず、誰もいないところで、こっそり闇から闇へ……なんてこと、あるかもしれない。
アイリーンは、幸運と豊穣の女神である。
だいたい、女子学園というものは、男子の眼がない。当然だけど。春や夏はまだいいけど、いや、よくはない。秋口頃から、制服の下にジャージを着こむ者が増える。
いつも威張っている貴族令嬢程、その傾向がある。平民の子は寒さに強いので、着込む必要がない。
夏は、暑いと言って、制服をぎりぎりまで太ももを見せた格好を平気でしている。なんて、はしたない恰好をしている。
ちょうど昔のミニスカート、この世界では、淑女たるもの、足首を人前で晒してはいけないという不文律があるにもかかわらずに。
それをふくらはぎどころか、太ももまで丸見えで、ともすれば、大事なところもチラチラ見える。
まだ、この世界に女性が下着を身に着ける習慣はないけど、アイリーンは前々々世の記憶があるので、パンティもブラジャーもスリップも着けていますわ。
だから、二人は徒歩で通学している。
朝8時にチェックアウトもそのためで、チェックアウトを済ませて、他の従業員に戸締りと掃除、洗濯、ベッドメイキングをしてもらう。
従業員は、通いで来てもらい、住み込みではない。
今のところ、朝、ケビンを追い出してから、この宿屋に泊まっている人はいない。時々、中には連泊を申し込んでいるお客様がいるぐらいだけど、たいていは、朝早くに近くのダンジョンへ潜るため、朝食後すぐ出かける人が多い。
この世界には、湯治という習慣はないらしい。
だから王様が一週間も滞在されたことは異例中の異例で、きっと、この王都の湯は、子宝の湯として知られているから、タネさえあれば、……という話なのだ。
滞在中の世話は、女官がすべて行い、騎士団の方は騎士それぞれがすべてを行うので、案外手間はかからない。
ランチは、レンチンのオムレツやお好み焼きと言ったモノを中心に出せば、それほど手間もかからない。
そういえば、連泊の昼はホットケーキミックスを遣ったパンケーキを焼いたら、とても好評だった。
それも炊飯器で焼いたので、手間いらずだったことを付け加えておこう。
スムージーやシリアルも大活躍して、時短、ズボラ飯はアイリーンの18番だったので助かる。
それに時折、ロバート騎士団長が騎士団名物の得意料理をふるまってくださることもあり、その時は、昼休みに帰らずに学園で過ごせた。
国王夫妻は、そんなジャンク料理を楽しそうに美味しそうに召し上がっていらっしゃると聞く。
アイリーンとアフロディーテは、一度食べてみたいと思っている。
マーチ学園は、温泉宿の子がほとんど通学しているので、平民の子が大半なのだが、中にはれっきとした貴族令嬢がいる。
貴族令嬢は、学園内で幅を利かせ、ほとんどスケバン状態なのだが、親の爵位を笠に着て、誰も注意する者がいない。
いざとなったら、アフロディーテが石に変えるだけのことだけど、なるべくアフロディーテに人殺しはさせたくない。
生きたまま黄泉の国に送ることもできるけど、人殺しに変わりはない。
それに多額の寄付をしている貴族は、普通の共学で、イジメにあったような問題のある子女をこのマーチ学園に転入させているという事情もある。
だからといって、今までイジメられていたから、この学園でイジメる方に回るというのも、変ではございませんこと?
アイリーンは、一度ガツンと言ってやろうと思っているのだが、そういう令嬢方は、アイリーンの相手ではない。
気の弱そうな平民を相手に、威張り散らしているのである。
だから、アフロディーテに任せず、誰もいないところで、こっそり闇から闇へ……なんてこと、あるかもしれない。
アイリーンは、幸運と豊穣の女神である。
だいたい、女子学園というものは、男子の眼がない。当然だけど。春や夏はまだいいけど、いや、よくはない。秋口頃から、制服の下にジャージを着こむ者が増える。
いつも威張っている貴族令嬢程、その傾向がある。平民の子は寒さに強いので、着込む必要がない。
夏は、暑いと言って、制服をぎりぎりまで太ももを見せた格好を平気でしている。なんて、はしたない恰好をしている。
ちょうど昔のミニスカート、この世界では、淑女たるもの、足首を人前で晒してはいけないという不文律があるにもかかわらずに。
それをふくらはぎどころか、太ももまで丸見えで、ともすれば、大事なところもチラチラ見える。
まだ、この世界に女性が下着を身に着ける習慣はないけど、アイリーンは前々々世の記憶があるので、パンティもブラジャーもスリップも着けていますわ。
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