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4人目の妻 ジョセフィ

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 その頃から、俺は国立大学の研究室と共同で研究開発していた。

 その研究室にいたのが、留学生のジョセフィだった。
 モデル張りの美形で、実際、資格外活動でモデルのアルバイトをしていた。
 身長170cm、サイズは上から88、58、90 
 俺はいっぺんに一目惚れした。「美しい」会う度に、言っていたら、俺のモノになってくれた。さすが、外国の女は、決断が速い。

 感度が良かった。ジョセフィは、アルバイトを辞め、結婚してくれた。学費など留学費用は、全額俺が負担した。当然だ。妻になってくれたのだから。

 休みの日は、あっちこっち連れまわした。「どうだ。俺の妻はイイ女だろう。」と見せびらかすためだ。

 当時、バブル時期で年商は50億円に膨れ上がっていた。
 俺は、都心に3億円の家を建て、愛の巣にした。家政婦もおき、ジョセフィには、贅沢三昧の暮らしをさせた。

 ジョセフィが望むものは、なんでも買い与えた。
 ジョセフィの気を引くためには、なんでもした。
 買い物に行きたいと言われれば、車を出し、荷物持ちを引き受けた。

 はっきりいえば、仕事は忙しかった。バブルで受注が伸びた。俺は、あまりジョセフィに時間を掛けられなくなった。
 
 暇を持て余したジョセフィは、さみしさのあまりライブハウスに出入りするようになった。もちろん、客として。
 やがて、ライブハウスで知り合ったバンドマンの男といい仲になった。男にカラダだけではなく、金も渡していたようだった。

 すべては、俺が悪い。好きな研究の仕事も辞めさせ、俺は仕事にかまけてジョセフィの相手を充分にしてやれなかった。
 イイ女とイイ車に乗れたことだけで、満足していた。

 やがて、ジョセフィは、離婚を切り出してきた。

 俺は、慰謝料代わりに3億円の家をくれてやった。売って国へ帰るもよし、住み続けてもよし、という条件だった。

 ついで、しばらく日本に滞在するために必要な金と仕事、本人の希望を聞き、就職先を俺のコネで決めた。エアコンで有名なダイ〇ン工業に。

 フランス語と英語と日本語が堪能なジョセフィは、広報で働いた。
 その後も、時折、仕事で出会ったが、その時は、あのバンドマンとは、もう別れていた。

 ジョセフィは、失った愛の大きさのためか、いつの間にかいなくなっていた。
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