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「う、うぅぅぅぅ……ぅぅ……うう」
リチャードがロアンヌの部屋の前を通りかかった時、中から何やら声?うめき声のようなものが聞こえる。
しばし、ドアの前で逡巡するも、思い切って開けてみる。レースのカーテンがゆらゆら揺れていることから、窓から誰かが侵入したのかと……間男か!?まさか?
急いで、ロアンヌの寝ているベッドの傍まで駆け寄ると、やはり誰もいない。
気のせいか、と思うよりも先に、ロアンヌは苦しそうにかぶりを振っている。
「やめて、お願い……」
あまりにも苦しそうな表情と汗、驚いて、リチャードはロアンヌの型を掴み、ゆさゆさと揺さぶってみることにした。
「ん……うん……、……ん」
「ロアンヌ、大丈夫かい?」
「ん……うん……、……リチャード様?うそ、ごめんなさい」
「どうして謝るのだ?悪い夢でも見ていたのかい?」
「え……、いえ、なんでもございません」
「ふふっ 話してみろ?少しは気が楽になる。どんな夢をみたのだ。お化けか?それとも子供の頃に叱られた夢でも見ていたのか?」
「っもう!違います。そんなんじゃありません」
ロアンヌは頬を膨らませるも、疲れが顔ににじみ出ている。
「大丈夫だ。俺がついている。ゆっくりおやすみ チュっ」
ロアンヌの頭のてっぺんにキスを落とすも、塔日まで汗でグッショリと濡れている。
「その前に、先にお風呂だな、久しぶりに一緒に入るか?」
「え、え、ええー?」
「ははは。そんなに驚くことでもないだろ?ウイリアムが生まれる前は、よく一緒に入ったではないか?」
「だって、だって。……、怖い夢を見たのです。とても恐ろしい夢だったから」
「ん?やっぱり、お化けが出てくる夢だったのかな?」
「はい。そうです。ロバート様の夢を見ました。ここ何日も同じような夢を見ています」
「そうか、なら、夢の中からロバートを追い出すことを手伝ってやろう。おいで」
手を握られ、引っ張られるように立たされたので、思わずリチャード殿下について行く形になる。どこへいくつもり?
ついた先は、やっぱりというべきか風呂場だった。そこでネグリジェを着たまま、頭からお湯をかぶせられ、頭をごしごしと洗われる。
お化けというものは、頭から憑かれるものだ。よって、髪の毛を祓うのが、もっとも手っ取り早い。と説明を受けながらだけど、本当のことだろうか?
ただ、ロアンヌと一緒にエッチなことをしたかっただけでは?とジト目で睨むも、すんなりかわされてしまう。
でも、リチャード殿下に髪の毛を洗ってもらったら、先ほどまでの嫌な気分は、確かに吹き飛んで、すっかり晴れやかな気分に一度はなったものの、そこは風呂場でのこと、全裸でやることはひとつ。嬌声をあげながら、やることをやってしまう。
これもリチャード殿下曰く、ロアンヌとラブラブを見せつけてやれば、お化けも恐れをなして、出て行ってくれるとおっしゃったから、その言い方が面白くて、笑いすぎた。
笑う門には福来る。で後はいつものイチャイチャ、ラブラブで朝まで過ごした。少し、カラダが痛くなったので、……風呂場の硬い床でヤってしまったから、今日は一日のんびりと過ごすことにする。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
リチャードは、昨日、ロアンヌからロバートが出てきたことを告げられ、内心ショックを受けている。
昨夜は、風呂場で破廉恥なことをしたが、それは本心を隠すためであり、内心は相当堪えている。
ロアンヌが恐れおののくほど、罪悪感を持っているということは、それすなわちロバートへの愛情の裏返しに他ならないからで、もう、とっくの昔の男になっていたのなら、そこまでの罪悪感を持たないはず。そのことが何より、リチャードにとって、ショックなことだったのだ。
もし、これが反対に、リチャードのところにクリスティーヌが怨めがましく出てきたところで、リチャードはクリスティーヌに対して、罪悪感を抱くことはない。
クリスティーヌとは、政略で結ばれた好きでもない婚約者だった者に過ぎない。もう、とっくの昔に切り捨てた女なのだ。
ロアンヌは、狂うほどにロバートに罪悪感を持っているということに、強い怒りと嫉妬がこみあげてくる。
まだ自分の女にしきれていない悔しさと、どうすればロアンヌの心からロバートを追い出すことができるかで、精一杯なのだ。
今夜も甘い囁きと香油で、抱いてやろうか?
それとも、王都へ戻った後、何かロアンヌが喜びそうなものをプレゼントしようか。宝石がいいか、それとも甘い菓子がいいだろうか。
執務室に入ってから、ずっと上の空で、昨夜のロアンヌの乱れっぷりを思い出して、ニヤついているところに、事件の進展につながりそうな情報を部下が持ってくる。
それは、リチャードやロアンヌにとって、最も、恐れていたと言っても過言ではない衝撃の内容だった。
1年半前に、ロバートの両親クレメンタイン公爵夫妻の遺体は、発見したが、ロバートの遺体は舌を流れていた激流に飲み込まれたかのように、終ぞ、遺体を見つけられなかったというもの。
リチャードがロアンヌの部屋の前を通りかかった時、中から何やら声?うめき声のようなものが聞こえる。
しばし、ドアの前で逡巡するも、思い切って開けてみる。レースのカーテンがゆらゆら揺れていることから、窓から誰かが侵入したのかと……間男か!?まさか?
急いで、ロアンヌの寝ているベッドの傍まで駆け寄ると、やはり誰もいない。
気のせいか、と思うよりも先に、ロアンヌは苦しそうにかぶりを振っている。
「やめて、お願い……」
あまりにも苦しそうな表情と汗、驚いて、リチャードはロアンヌの型を掴み、ゆさゆさと揺さぶってみることにした。
「ん……うん……、……ん」
「ロアンヌ、大丈夫かい?」
「ん……うん……、……リチャード様?うそ、ごめんなさい」
「どうして謝るのだ?悪い夢でも見ていたのかい?」
「え……、いえ、なんでもございません」
「ふふっ 話してみろ?少しは気が楽になる。どんな夢をみたのだ。お化けか?それとも子供の頃に叱られた夢でも見ていたのか?」
「っもう!違います。そんなんじゃありません」
ロアンヌは頬を膨らませるも、疲れが顔ににじみ出ている。
「大丈夫だ。俺がついている。ゆっくりおやすみ チュっ」
ロアンヌの頭のてっぺんにキスを落とすも、塔日まで汗でグッショリと濡れている。
「その前に、先にお風呂だな、久しぶりに一緒に入るか?」
「え、え、ええー?」
「ははは。そんなに驚くことでもないだろ?ウイリアムが生まれる前は、よく一緒に入ったではないか?」
「だって、だって。……、怖い夢を見たのです。とても恐ろしい夢だったから」
「ん?やっぱり、お化けが出てくる夢だったのかな?」
「はい。そうです。ロバート様の夢を見ました。ここ何日も同じような夢を見ています」
「そうか、なら、夢の中からロバートを追い出すことを手伝ってやろう。おいで」
手を握られ、引っ張られるように立たされたので、思わずリチャード殿下について行く形になる。どこへいくつもり?
ついた先は、やっぱりというべきか風呂場だった。そこでネグリジェを着たまま、頭からお湯をかぶせられ、頭をごしごしと洗われる。
お化けというものは、頭から憑かれるものだ。よって、髪の毛を祓うのが、もっとも手っ取り早い。と説明を受けながらだけど、本当のことだろうか?
ただ、ロアンヌと一緒にエッチなことをしたかっただけでは?とジト目で睨むも、すんなりかわされてしまう。
でも、リチャード殿下に髪の毛を洗ってもらったら、先ほどまでの嫌な気分は、確かに吹き飛んで、すっかり晴れやかな気分に一度はなったものの、そこは風呂場でのこと、全裸でやることはひとつ。嬌声をあげながら、やることをやってしまう。
これもリチャード殿下曰く、ロアンヌとラブラブを見せつけてやれば、お化けも恐れをなして、出て行ってくれるとおっしゃったから、その言い方が面白くて、笑いすぎた。
笑う門には福来る。で後はいつものイチャイチャ、ラブラブで朝まで過ごした。少し、カラダが痛くなったので、……風呂場の硬い床でヤってしまったから、今日は一日のんびりと過ごすことにする。
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リチャードは、昨日、ロアンヌからロバートが出てきたことを告げられ、内心ショックを受けている。
昨夜は、風呂場で破廉恥なことをしたが、それは本心を隠すためであり、内心は相当堪えている。
ロアンヌが恐れおののくほど、罪悪感を持っているということは、それすなわちロバートへの愛情の裏返しに他ならないからで、もう、とっくの昔の男になっていたのなら、そこまでの罪悪感を持たないはず。そのことが何より、リチャードにとって、ショックなことだったのだ。
もし、これが反対に、リチャードのところにクリスティーヌが怨めがましく出てきたところで、リチャードはクリスティーヌに対して、罪悪感を抱くことはない。
クリスティーヌとは、政略で結ばれた好きでもない婚約者だった者に過ぎない。もう、とっくの昔に切り捨てた女なのだ。
ロアンヌは、狂うほどにロバートに罪悪感を持っているということに、強い怒りと嫉妬がこみあげてくる。
まだ自分の女にしきれていない悔しさと、どうすればロアンヌの心からロバートを追い出すことができるかで、精一杯なのだ。
今夜も甘い囁きと香油で、抱いてやろうか?
それとも、王都へ戻った後、何かロアンヌが喜びそうなものをプレゼントしようか。宝石がいいか、それとも甘い菓子がいいだろうか。
執務室に入ってから、ずっと上の空で、昨夜のロアンヌの乱れっぷりを思い出して、ニヤついているところに、事件の進展につながりそうな情報を部下が持ってくる。
それは、リチャードやロアンヌにとって、最も、恐れていたと言っても過言ではない衝撃の内容だった。
1年半前に、ロバートの両親クレメンタイン公爵夫妻の遺体は、発見したが、ロバートの遺体は舌を流れていた激流に飲み込まれたかのように、終ぞ、遺体を見つけられなかったというもの。
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