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第4章
91.ざまあ1
その頃、お城では、引っ越し作業に上や下へと大騒動になっている。
今朝早くに大聖堂から、知らせがあり、次の聖女様が決まったので、早々に、というより午前中にでも、城を明け渡すようにとの通達が来てしまったのだ。
それなのに、王太子殿下はまだ寝室から出てこない。昨夜も婚約者のビクトリアとイチャイチャして、どうやら泊って行ったみたいだけど、嫁入り前の未婚の女性がすることではない。
前国王陛下は、イライラして、衛兵に、前王太子の寝室を開け、中にいる女とともに、外へ放り出すように命じる。
「お前はいつまで王太子の気分でいるのだ!お前なんぞ、もう一介の平民に過ぎないということを思い知れ!」
前王太子は、ポカンと口を開け、自分の父を眺めている。さすがに一介の平民は言い過ぎだろうが、聖女様がどういう判断を下されるかにより、平民落ちする可能性もある。
なんといっても、今世の聖女様は、予想した通りジェニファー・マッキントッシュ公爵令嬢なのだから、つい先頃、前王太子と婚約破棄したばかりのこのタイミングで、聖女様になられたということは、我が前王家に対して恨み骨隋ということがうかがい知れる。
そしてジェニファー様の後釜に入り込んだストロング家の娘もタダでは済まされぬだろう。
よくて、娼館落ちか修道院送りになることは目に見えている。
その昔、聖女様が定められた世界規範に完全に抵触している。まあ、いずれにせよ、あの後釜娘は娼館落ちが、間違いがないだろう。
未婚の女性がカラダを使って、聖女様の婚約者を奪ったのだから。
「きゃぁっ!」
「無礼者!」
歴代の聖女様の名前に共通項があることが分かったのは、前王が即位したときのことだった。
「ジェニファー」
歴代の聖女様しか付けられない名前であることが分かった。それで第1王子が誕生したときに、同い年か前後の貴族令嬢の名前を片っ端から調べると、マッキントッシュ家の長女が聖女様の名前をもつことがわかり、無理やり第1王子の婚約者としたのだ。
将来、間違いなく聖女様になられた暁には、第1王子が王配となれるように手配したつもりだったのだが、ストロング家の阿婆擦れに台無しにされた。
あの時、もっと強く反対しなかったものかと、今更ながらに悔やむ。あの時、ストロングの娘と引き離していれば、今頃の我が家は、聖女様の王配として、まだまだ、この城に、権力にしがみつけたものを、あの時に、あの娘を闇から闇へ葬り去ればよかったのかもしれない。
そうすれば第1王子も一時的な気の迷いで済んだものを親に断りもなく、聖女様と婚約破棄などさせることがなかったというものだ。
庭先に放り出しても、なお阿婆擦れとイチャついている姿を見て、腹立たしく思う。
「お前、いつまでその阿婆擦れと一緒にいるつもりだ?」
「え!ビクトリアのことをそんな風に言うなんて、父上でも許しませんよ」
「ほう。許さないとは、どのようにするということなのかな?」
「ビクトリアは、いずれ近いうちにこの国の王妃になるということですよ」
「バカ者!お前って奴は、どこまでおめでたいのだ!もう、聖女様が覚醒されたのだぞ!わしらは、遅くとも今日中にこの城から出て行かなければならないのだ。それを何を世迷言を抜かし寄って」
「えー?それなら、どこに引っ越すのですか?」
「とりあえずは、お前の母の実家だ」
「我が家は、とうに没落しているのでな。それも今回は、平民落ちするかもしれないということだ」
「なぜです?聖女様が覚醒されたのなら、俺が王配になれば済む話ではございませんか?」
「ビクトリア嬢はいかがいたす?」
「貴族であれば、側室の一人や二人は、いかようにもなるではございませんか?」
「ふーっ。お前がここまでバカだとは、気づくのが遅すぎたようだ。聖女様の名前はジェニファー・マッキントッシュ様だぞ?どうやって、王配になるつもりでいるのだ?お前がそこの阿婆擦れと浮気して、婚約破棄をした相手なのだぞ!」
「えっ……!」
今朝早くに大聖堂から、知らせがあり、次の聖女様が決まったので、早々に、というより午前中にでも、城を明け渡すようにとの通達が来てしまったのだ。
それなのに、王太子殿下はまだ寝室から出てこない。昨夜も婚約者のビクトリアとイチャイチャして、どうやら泊って行ったみたいだけど、嫁入り前の未婚の女性がすることではない。
前国王陛下は、イライラして、衛兵に、前王太子の寝室を開け、中にいる女とともに、外へ放り出すように命じる。
「お前はいつまで王太子の気分でいるのだ!お前なんぞ、もう一介の平民に過ぎないということを思い知れ!」
前王太子は、ポカンと口を開け、自分の父を眺めている。さすがに一介の平民は言い過ぎだろうが、聖女様がどういう判断を下されるかにより、平民落ちする可能性もある。
なんといっても、今世の聖女様は、予想した通りジェニファー・マッキントッシュ公爵令嬢なのだから、つい先頃、前王太子と婚約破棄したばかりのこのタイミングで、聖女様になられたということは、我が前王家に対して恨み骨隋ということがうかがい知れる。
そしてジェニファー様の後釜に入り込んだストロング家の娘もタダでは済まされぬだろう。
よくて、娼館落ちか修道院送りになることは目に見えている。
その昔、聖女様が定められた世界規範に完全に抵触している。まあ、いずれにせよ、あの後釜娘は娼館落ちが、間違いがないだろう。
未婚の女性がカラダを使って、聖女様の婚約者を奪ったのだから。
「きゃぁっ!」
「無礼者!」
歴代の聖女様の名前に共通項があることが分かったのは、前王が即位したときのことだった。
「ジェニファー」
歴代の聖女様しか付けられない名前であることが分かった。それで第1王子が誕生したときに、同い年か前後の貴族令嬢の名前を片っ端から調べると、マッキントッシュ家の長女が聖女様の名前をもつことがわかり、無理やり第1王子の婚約者としたのだ。
将来、間違いなく聖女様になられた暁には、第1王子が王配となれるように手配したつもりだったのだが、ストロング家の阿婆擦れに台無しにされた。
あの時、もっと強く反対しなかったものかと、今更ながらに悔やむ。あの時、ストロングの娘と引き離していれば、今頃の我が家は、聖女様の王配として、まだまだ、この城に、権力にしがみつけたものを、あの時に、あの娘を闇から闇へ葬り去ればよかったのかもしれない。
そうすれば第1王子も一時的な気の迷いで済んだものを親に断りもなく、聖女様と婚約破棄などさせることがなかったというものだ。
庭先に放り出しても、なお阿婆擦れとイチャついている姿を見て、腹立たしく思う。
「お前、いつまでその阿婆擦れと一緒にいるつもりだ?」
「え!ビクトリアのことをそんな風に言うなんて、父上でも許しませんよ」
「ほう。許さないとは、どのようにするということなのかな?」
「ビクトリアは、いずれ近いうちにこの国の王妃になるということですよ」
「バカ者!お前って奴は、どこまでおめでたいのだ!もう、聖女様が覚醒されたのだぞ!わしらは、遅くとも今日中にこの城から出て行かなければならないのだ。それを何を世迷言を抜かし寄って」
「えー?それなら、どこに引っ越すのですか?」
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「なぜです?聖女様が覚醒されたのなら、俺が王配になれば済む話ではございませんか?」
「ビクトリア嬢はいかがいたす?」
「貴族であれば、側室の一人や二人は、いかようにもなるではございませんか?」
「ふーっ。お前がここまでバカだとは、気づくのが遅すぎたようだ。聖女様の名前はジェニファー・マッキントッシュ様だぞ?どうやって、王配になるつもりでいるのだ?お前がそこの阿婆擦れと浮気して、婚約破棄をした相手なのだぞ!」
「えっ……!」
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