プリマヴェーラ・ストラトス―転生したらヒロイン全員病んでいて修羅場な件―

浜風ざくろ

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第二章 穏やかな涅槃

第十九話 キャラ被りは困るよ

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『災難だったな、みのる

 受話器から俺をいたわる声がした。

「……はい。まさか配属されて一月も経たないうちに、このような問題に直面するとは思っていませんでした」

『そうだろうな。ただでさえ配属された場所が場所だというのに、つくづくお前はついていないと思うよ。お祓いでもしてもらったらどうだ?』

「考えておきます」

 俺は苦笑いしながらそう答えた。

 俺が話しているのは秋田誠司あきたせいじ大佐だ。俺の直属の上司にして、俺の研修先でもあった拠点「アトラス」の指導者でもある。つまり、露木稔の恩師にあたる人物だ。

 俺が露木稔に転生したのは配属直前だったから、恩師とはいっても実感はあまりないが……。露木稔の記憶の中を見る限りでは、信用のおける人物であることは間違いない。

『しかし、無限増殖とはなあ。お前からの報告が上がってきて以降、本部は火がついたような騒ぎになっているよ。……まさか、初級エリアでそのような事態が起ころうとは想定もされていなかったからな』

「ええ……。無限増殖の報告自体も稀ですしね」

『普通なら、かなり深部のエリアでもない限りは起こりようがないはずだからな。確認例も「黒の大地」でのみだ』

 黒の大地。

 それは、プリストの最深部エリアであり、骸虫が最初に発生したとされている場所だ。すべての草木が腐れきり、黒く荒廃した死の大地である。その実態は解明されておらず、ゲームでも攻略の後半エリアがその地にあたるが、実装されているのはあくまでその一部のみだった。まだ、すべては実装されていない未開の地。

 そんな場所で起こる現象――それがあんなところで確認されたのだから本部の騒ぎようも当然だろう。浅いエリアとは、つまり人間の生活拠点に限りなく近いということなのだから。

「……本部の対応は定まっているのですか?」 

『参謀本部からの回答はまだだ。おそらく意見が割れているのだろうな。俺たちの大将は、即刻調査を開始したがっているみたいだが。保守派が足を引っ張っているのだろう。会議明けに大将に会ったんだが、あの怒りようは間違いないな』

「……三海みかい大将らしいですね。承知いたしました。本部への出頭命令がいつになるか気になっていましたが、まだ先になりそうですか?」

『いや、遅くても数日以内には指令があるだろう。用意はしておいた方がいい』

「かしこまりました」

 ため息をつきそうになって堪える。はっきり言って面倒でしかないが、本部からの命令には逆らえない。俺のような下っ端には、大人しく従うしか選択肢はなかった。

 どうしてこんなことになったかな……。大人しくしていたいだけなのに、そんな俺の意には沿わぬ形で、どんどん物事が進んでいっている気がする。

 その後、簡単な近況についての報告などをかわして、秋田大佐との電話会談は終わった。挨拶をして受話器を置こうとすると、

『ああ、そうだ稔』

「……なんでしょう?」

『スノードロップは息災か?』

 俺は言葉に詰まってしまった。

『……どうした?』
 
「あ……ああ、いえ。元気ですよ。報告させていただいたとおり、先日の出撃でも獅子奮迅の活躍でした」

 心臓の鼓動がうるさくて、向こうに聞こえていないか不安になる。このタイミングでスノードロップのことを尋ねてきたのは偶然なのか……?

 秋田大佐からの返答は、少し間があった。

『……そうか。たしかに凄まじい戦果だったようだ。あの子は相変わらずだな』

「はい。圧倒的な戦力ですよ。ちょっと強すぎて困るくらいです」

『ははは。あの娘、武装解放せずともSクラスに匹敵する力があるからなあ。正直、アスピスに置いておく戦力ではないが……まあ、そこは致し方ない』

「……そうですね」

『あの子の相手は大変だろうが、なんとか上手くやっていってほしい。すぐに無茶をするから、気をつけてやってくれよ』

「はい」

 答えながら安堵する。

 どうやら勘付かれたわけではなさそうだ。

 俺は母体から出てきた「あれ」の存在を、本部へと報告していなかった。スノードロップの心情を慮ったこともそうだし、なにより「あれ」の存在がもたらす事態がどれほど深刻になるのか未知数すぎた。

 かなり悩んだが、椿たちと十分に相談した上で報告することを保留とした。あの場から回収した「あれ」はまだ目を覚ましていない。まだ何もわかっていないのに「あれ」の処遇を本部へ委ねるのは危険だ。ロクな扱いを受けないことだけは容易に想像がつく。

 それこそ――。

 それこそ、スノードロップの心が壊れかねないだろう。

「……」

 俺は今度こそ受話器をおいて、椅子に深く座り直した。

 ……頭を抱えたくなるよ。

 秋田大佐の言うとおり、なにかに取り憑かれているのかもしれない。配属一月にも満たないのに色々問題が起こりすぎではないか。ただでさえ、うちのメンバーは厄介な問題を抱えるものたちばかりなのに、これ以上悩み事を増やさないでほしい。

 せっかく社畜人生から解放されて第二の人生が始まったというのに。俺にはチート能力なんかないのだから、せめて緩めなスローライフをさせてほしかったよ……。

「……メンター大丈夫ですか?」

「おわっ」

 俺はびっくりして椅子を引いてしまう。話しかけてきたのは椿だった。相変わらず気配がないなこいつ。
 
「いたのか……。ノックは」

「しましたよ? でも反応がなかったので、心配になって入らせていただきました」

 そうか、またノックに気づかなかったのか……。いや、本当にノックをしているんだろうな?

「どうかしましたか?」

「いや、なんでもない。……それより、スノードロップの様子はどうだ?」

 椿の表情が曇ったのをみて、答えを聞かずとも芳しくないことを察する。

 あの出撃から帰ってきて以来、スノードロップは自室に閉じこもって出てこなくなった。あんなことがあったのだから無理もないが、ほうっておく訳にもいかないので、椿とリンドウに様子を見てもらっていたのだ。

「やはり出てこないか」

 椿が深刻そうにうなずく。
 
「いくら声をかけても反応すらありません。ご飯も食べていないようですね」

「そうか……困ったな」

「ええ。せめてご飯くらい食べてくれたらいいんですけど……」

 椿とともに息をつく。 

 いまは放っておくしかないのかもしれない。仮に声をかけられる状況だとしても、なんと声をかけるべきなのかも正直わからないしな。

 俺は目を閉じて、あるアンサスの顔を頭に浮かべる。

 シオン。

 それは、スノードロップのかつての仲間だ。新たに開示されたスノードロップの情報では、スノードロップとシオンが単なる戦友を超えた間柄であったことが示唆されていた。アンサスとして生み出されたときからの間柄で、幼馴染といってもいい、スノードロップにとっても特別な存在だったらしい。

 シオンは骸虫による「クロノス」への襲撃で命を落としたとされている。その死んだはずの仲間が、化け物の腹から出てきたのだ。そんなもの、どう受け止めればいいのかわかるわけがない。

 スノードロップの感情は複雑なんてものではないだろう。手向けたはずの花が、こんな形で舞い戻ってくるなんて誰に想像つくというのか。

 それに……それにだ。「あれ」は、たしかにシオンの形をしているし息もある。生きているのだ。だが、はたして「あれ」は――。

「……なにをしているんだ?」

 暗い推論を浮かべそうになっていると、ふと椿の行動が気になった。彼女は太陽のような形をしたネックレスを手におさめ、祈りを捧げている。

「あ、すみません。スノーちゃんに何もしてやれないのが悔しくて、せめて女神さまに祈ろうと思ったんです」

「女神?」

「フローラ様です。信仰の自由はアンサスにも保障されていますから」

 ああ、フローラか……。

 この世界ではフローラを唯一神とする一神教が信仰されており、アスピスにもところどころフローラ教の意匠が施されていたり、女神像が置かれていたりする。この世界において、フローラの存在は絶対でありまた普遍なのである。

「どうすればいいかわからなくて悩んだときは、つい祈ってしまうんです。……フローラ様に導いてもらいたくなってしまって」

「……そうか」

 信仰心のない俺にはわからない感覚だ。だからと言って否定していいものではないし、安易に触れていいものでもない。

 ――フローラは信用するな。

 転生したときあいつからそう言われたが、その物差しをそもそも俺は持ち得ない気がする。

 神に祈る気持ちがない俺には。

「……いま俺たちがスノードロップにしてやれることは、ないんだろうな」

 俺のつぶやくような言葉に、椿は祈りの手をといた。少し悲しげに、少し自嘲的に、頬を緩める。

「そうですね……。私たちは無力です」

「そんなに卑下するものでもないよ。今できることをやればいいんだ」

「……できることですか」

「ああ。……とりあえずは」

 俺は窓の方へ目を遣る。もうすっかり夜は更け、ここから見える美しい花畑は闇の帳に隠されてしまっていた。

 鈴虫が、涼しげに鳴いている。

「……拾ってきたあの子の様子を見に行こう。まだ目は覚ましていないだろうが」

「わかりました」

 椿の表情は曇ったままだった。







 聞き飽きた音だな。

 アスピスの小さな医務室の中で。ネコヤナギは、嫌でも耳に入る心電図の音にそんな感慨を抱きつつ、ベッドの柵に顎を預けていた。赤縁の眼鏡から覗く眠たげな瞳は、白雪姫のように寝ている少女へ向けられている。

 先日、戦場で拾ってきたアンサスもどきだ。紫色のメッシュが入った青い髪の少女。目を閉じているけど、たぶん瞳も宝石みたいに綺麗なのだろう。顔立ちが整っている子は、だいたい瞳も綺麗だと自分の相場では決まっている。

 背丈はリンドウや自分と同じくらいだ。キャラクターがかぶるのは嫌だな。

「……ま、私と被るやつなんかそうそういねえ~よなあ。性格は」

 性格は被らない。被るわけにはいかない。こんな緩いやつは一人ならよくても二人いたらバランスが崩れてしまう。だから被らないはずだ。きっと。神様はそうそう調整をミスらない。たぶん。

 まあ、性格はささいな問題だ。だからかぶっても、なんとか乗り切るしかない。バランスが崩れたら崩れたときだ。なんとかなる。

「……でも、こっちでかぶってしまうのはやべ~よなあ。うん、やべえ」

 ネコヤナギの目は、緩い口調とは裏腹に冷たい色をしていた。

 そう、こっちでかぶるのは非常にまずい。まさか自分と同じような存在が、ここに流れ着いてしまうとは思いもしていなかった。のらりくらりと何となく過ごし、ヘタレなメンターを上手く言いくるめまくって、真っ当なふりをしてやっていくつもりだったのに。

 こいつが現れたせいで、自分の肝いりである「なんとなくゆるく上手く立ち回ろうぜ」作戦にビビが入りかねない。

「……せっかく、ここまで上手く流れてきたんだから、台無しにしたくないよねえ~。どうしよ~」

 こいつ、殺すか。

 一瞬で最短距離でその手を思いついてしまった。正直、こいつが目覚めたときのことも考えると、今のうちに排除するのは悪くない手ではあるが、証拠隠滅するときのハードルが高いのがネックだ。それに、バレたらスノードロップから縊り殺されかねない。
 
 なら、目が覚めたらすぐに懐柔するか? しかし、こいつが正気でいる保障もないし……。

「う~ん、困ったなあ。困った困った」

 なんでそこでキャラかぶってしまうかなあ、とネコヤナギは頭を抱える。ネコミミや眼鏡が被るくらいなら友達にもなれたのに。その共通点では、友達になることはできない。

 だって、こいつの正体がバレたら芋づる式に自分の正体もバレかねないからだ。

 そうすると、上手く立ち回って手に入れたせっかくの居場所を失うことになってしまう。

 それは、ネコヤナギとしても困る。

「イケメンターは、けっきょく受け入れようとしちゃうんだろうしなあ~。あー本部に預けるよう進言した方がダメージ少ないかもなあ」

 呑気な、そしてヘタレで臆病な、それでいて顔はめちゃくちゃいいメンターを頭に浮かべる。あの人は優しすぎる人だから、正体に気づいても見て見ぬふりをしてくれはするだろう。

 だけど、絶対ではない。状況次第では消されてしまうかもしれない。

 それに消されないとしても、距離を置かれてしまうだろう――。

「……それは嫌だなあ」

 あの人に嫌われたくはない。そう思うのはなんでなんだろう。まだ出会って一月にもならない人なのに、不思議と何年も一緒にいるかのような感覚を抱いてしまっていて、それがものすごく心地いい。

 自分はこの人と出会うためにここへ流れ着いたのではないか。考えすぎだし重すぎるけど、そう思えるときさえあった。

 はじめてではない。

 なぜかわからないが、そう思う。

「……だから上手くやらないと」

 ここには愉快な殺人鬼もいれば、楽しい化け物もいる。おそらくは全員、あのメンターと何かしらの縁で繋がっていて、ここに流れ着いたのは因果が働いているはずだ。

 あの椿の執着ぶりも――そこに秘密がある。

 自分は、その中で幸せを手に入れるために立ち回らなければならないんだ。普通に見えるように、異常だと気づかれないように。

 そうすれば、きっと彼の大切にもなれるはずだから。

 
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