プリマヴェーラ・ストラトス―転生したらヒロイン全員病んでいて修羅場な件―

浜風ざくろ

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第三章 優しい悪夢

第四十一話 咆哮

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 木曜日の朝。

 時刻は一〇〇三。

 二階堂大佐との約束が二日後に迫ったこの日、俺たちアスピスのメンバーはゲートの前に集合していた。

「……緊急出撃なんて久しぶりですね」

 口火を切ったのはリンドウだった。淡い光を放つ大結晶に向けられた紫の瞳は、つまらない映画でも見ているように感情が希薄だった。

「いつぶりかにゃ? 一ヶ月ぶりくらいだよね?」

「正確には29日ぶりらしいよ~。あー、だりいから一生緊急出撃なんか来なけりゃいいのに」

「ほんとそれにゃ。最近のんびりしていたから、なおさらだるーい」

 ブーブーと不平を口にするリリーとネコヤナギは相変わらず緊張感がない。椿から注意されるだろうなと思って見ていたら、案の定「もっと気を引き締めなさい」と怒られていた。

「……まったくもう。ネコヤナギとリリーは本当に何度言ってもわからないんだから。終わるまで気を抜いたらダメよ。いくら緊急出撃といえ、この前のように何があるかわからないのよ」

 ネコヤナギたちがうなずいた。

「わかってるよ~。ゲート通ったらばっちり真面目モードネコヤナギさんに変身するからさあ」

「リリーもリリーも。真面目モードリリーになるにゃ」

「……あなたたち、先日の通常出撃のときもそう言って、ゲート通ってからもふざけていたじゃない。本当にちゃんとしてね?」

「「はぁい」」

 二人の気の抜けた返事をきいて、椿は溜息をつく。椿には苦労をかけてしまっているな……。あとで労っておこう。

「まあ、うちには最終兵器スノーちゃんがいるからね~。今回もなんとかなるさ~って思っちゃうんだよなあ」

「そーそー。なんかやばいやつが現れてもスノーちゃんに押し付け……任せれば安心にゃ! 最終兵器だもんね!」

「……てめえらなあ。あんま調子いいこと言ってんじゃねえぞ」

 舌打ちしながらスノーは答えた。少しだけ口角がつり上がっている気がしたけど、たぶん気の所為だ。あのスノーが最終兵器とおだてられて満更でもない態度を取るわけないもんな……。

 しかし、ネコヤナギたちの言うことはわからなくはない。スノーの圧倒的な戦闘能力はまさに鬼に金棒だからだ。

 最近になって見えるようになったスノーのステータス。いま、目の前に展開しているメニュー画面にも表示されているが、すべての能力値がオールSである。こちらに表示されているレベルは脅威の137。

 ……そりゃ強いわけだよな。椿たちと比べても単純に三倍近いレベル差がある。こんなの、序盤のステージなんか余裕で無双できるステータスだ。しかもアンサスを進化させる『武装解放』なしでこの強さだからな……。

 そんな化物……もとい強力な戦士がパーティーにいるのだから、みんなが余裕を持っていられるのは当然のことだ。『スノーがいればなんとかなる』というのは、もはや全員の共通認識だろう。気を引き締めろと注意する椿も、きっと例外ではない。

 他ならぬ俺もそうだ。スノーと一定のコミュニケーションが取れるようになってから、出撃に対する認識が軽くなったのは否めない。いまも、こうして全体を見回す余裕があるのは彼女のおかげだ。

「……」

 ただ、これがパーティーにとっていいことかというと、そうでもない。みんながスノーに精神的に頼り切っているということでもあるので、スノー以外のメンバーの成長が阻害される危険性もあるからな。

 ……まあ、それはおいおい考えるとしよう。

 今は、目の前のことに集中するべきだ。

 俺は深呼吸をして、全員に告げた。

「みんな、椿が言ったとおりだ。無限増殖のときのように、何が起こるのかはわからない。最近、マップ全体の敵のレベルも上がっているから、序盤エリアの緊急出撃とはいえくれぐれも油断するな」

 全員がうなずいたのを確認して、俺はゲートに手を触れる。

 そして、振り返って言った。

「今日もさっさと終わらせて帰るぞ」






 エリア2フィフスステージ。

 俺たちが移動した戦場は、ゲームでも序盤の最難関とされる場所だ。出現する敵自体は大したことはないのだが、ボスが強力で、しっかりレベリングしておかないと容易に突破することはできない。推奨レベルは40以上となっている。

 スノーは楽勝として、他の連中もレベル40を超えているので、さほど突破すること自体は難しくはない。だが、だからといって油断もできない。ワールドストーリーの影響が、どの程度出ているのか判然としないからだ。

 俺たちは、先日と同じフォーメーションを組んでマップを進んでいく。

 森閑とした深い森の中。空は晴れているのに、薄暗く不気味な空気があった。花々にあふれているのにまるで生気を感じないのは、ここが化物どもの巣窟となっているからか――。

 歩くたびに汗があふれる。

 スノーのおかげで大分緩和されたとはいえ、慣れたわけではない。この独特な粘り気のある空気は、なんど触れても気分のいいものではなかった。

 俺の緊張が伝わったのか、スノーが肩を小突いてきた。

 振り返ると、無言で鼻を鳴らす。無愛想な態度だが、彼女なりの不器用なメッセージだ。

「……ありがとう」

「は、なんのことだか」

 スノーは肩をすくめてしらばくれる。

 ……根はけっこう優しいんだよな。たぶん、隠れて捨て猫にミルクを与えて面倒を見るタイプだ。

 温かい眼差しをスノーに送っていると、前から視線を感じたのですぐに姿勢を正した。冷たくて悲しげな椿の瞳とぶつかる。居た堪れなくて、俺は目を伏せた。

 そのときだった。

 リリーが止まった。

「リリカス」

 スノーが言った。

「リリカスいうにゃ。……いるにゃん。たぶん八体」

「メンター」

 椿の言葉よりも先に、俺はメニュー画面を開いて「戦闘許可パーミッション」を発令した。同時に攻撃力向上の「奇跡サヴマ」を発動。戦闘開始とともにバフがかかるようにする。

 スノー以外のアンサスたちが光に包まれていく。光の柱から現れた彼女たちは、それぞれの武装を手にしている。

 リリーが、白銀のウイングドスピアを振り回しながら叫んだ。

「さあ、いくにゃんね! 状態異常スキル持ちがいたらリリーに任せるにゃあ!」

 リリーの固有武装「純潔の証ハグネイア」だ。状態異常に強力な耐性を持つ祝福を受けた槍で、彼女自身は状態異常になりにくく、パーティー全体の状態異常耐性もわずかに上昇させる副次スキルをもつ。

 盾を構えながら、ネコヤナギがぼやいた。

「……蛭のとき手を抜いてたくせに、今更かっこつけやがって。それ、蛭のときこそ言えよ~」

「えーやだにゃ。あいつらめっちゃキモいもん。見た目からして無理っていうか」

「敵の見た目でやる気変えるな~」

「おめえが言うなネコスケ。……おら、来るぞ」

 スノーが指を差した先から、重低音の飛空音が聞こえてくる。木々の合間から現れたのは巨大なあぶのような、おぞましい見た目の怪物だった。全身に人間の手が生え、膨らんだ腹部に無数の目玉が蠢いていた。

 美しい歌声が、不気味に鳴り響く。化物たちが、聖歌隊のような声で歌っているのだ。

 蝿の歌姫ムーサ

 蛭女リーチ に次いでプレイヤーに嫌われている敵で、「デザインを考えたやつは狂っている」とまで言われた化物。

「ひえぇ、こいつもやっぱキモいにゃ! つーか、骸虫ってどいつもこいつもキモいやつしかいないの何なのにゃ」

「そんなの今更でしょ! ほら、さっきみたいにしゃんと構えて!」

 椿の怒声で我に返ったリリーは、嫌そうな顔で槍を構えた。

「……まあ、蛭よりはマシにゃ。リンドウ任せた」

「……はいはい」

 リンドウが呆れたように息を吐きながら、「勝利の銃ウィクトーリア」を化物どもに向け、引き金を引いた。

 先制の一撃――。リンドウの放った牙は、化物の顔を穿った。鈍い音とともに、どす黒い血肉が森にまき散らされる。銃声とともに歌声が止まった。悲鳴を上げる化物は地面に落ちて、ギィギィと関節を鳴らしながら藻掻き苦しんだ。

 吐き気を催す光景。

 沈黙。

 リンドウが次の敵に狙いを定めた瞬間だった。

 化物たちが、叫んだ。

 まるで金属の弦をノコギリでひくかのような、耳をつんざく騒音。俺は堪らず耳をふさいで身体を曲げた。ネコヤナギの「結界」を持ってしても、その化け物の叫びは凶悪だった。体の芯から震えが止まらない。

「……ぐっ」

 耳鳴りが酷い。

 ――なんて声だ。

 状態異常「混乱」を引き起こす蝿の歌姫ムーサの悲鳴だ。ゲームでは混乱状態になったキャラクターは、三ターンほど行動不能となる。この世界の「混乱」も、フラッシュバンを食らったような状態となって行動不能を引き起こすはずだ――。

 だが――椿たちは動いていた。
 
 マズルフラッシュ。リンドウが銃撃を放ったようだが、耳鳴りに邪魔されて聞こえなかった。リンドウは落ち着いた様子で攻撃を繰り返し、一匹一匹落としていく。それに続いて化け物どもに肉薄した椿が刀を振るい、リリーが突きを繰り出す。切り刻まれ、貫かれ、吹き飛ばされる化け物ども。

「……知ってるとは思うけど、あれがリリーの力だよ~」

 耳鳴りが落ち着いたころに、ネコヤナギが言った。

「あの子の補助能力のおかげで、私たちはかなりやりやすくなるんだよね~。普段引っ掻き回すのが好きなくせに、がっつり優秀なサポート系なのがなんかウケるわ~」

「……蛭女リーチのときも、あいつに助けられたもんな」

「そうだね~。あんだけの数いたら、毒液を直接浴びてなくても気化したやつでやられかねないけど、まあリリーのおかげで助かったわけさ~」

「……ああ」

 ゲームでも、リリーはかなり優秀なキャラクターとして重宝されていたもんな。公式の限定イベントでは、状態異常持ちの敵だらけが出てくる鬼畜マップが必ずといっていいくらい用意されているから、リリーをパーティーに入れるのは必須とも言われているくらいだった。

 その優秀さは、ゲームのものとなんら遜色はないようだ。

「……これで性格がああじゃなかったらね~」

「……」

 それはなんとも言えん。

「……まあ、あの感じなら楽勝だな。俺の出る幕はなさそうだ」

 スノーが肩をすくめて見せる。

「この感じだと、最終兵器さんの役割はボス戦まで持ち越しかな~。まあ、みんなレベルの割には優秀だしね~」

「……たしかにな」

 俺はうなずく。

 アスピスの人員は、壊れているだの廃棄処分寸前の不良品の落ちこぼれだのなんだの悪く言われているが、能力自体はかなり優秀な方に部類されると思う。リリーも、リンドウも、椿も。シールダーのネコヤナギも。全員、レベル以上の能力を発揮してくれている。

「……まあ、これもイケメンターのおかげなんだけどね~」

「え、俺?」

 唐突に褒められて瞬きを繰り返す。

「……俺は何もしてないぞ? 使える能力も大したことないし」

「そうじゃなくてさ~。なんていうか、イケメンターがアスピスのメンターになってから、私たちのモチベーションが違うんだよね。今まで来たやつらには、みんなちゃんと従わなかったし、まとまりも全然なかったからね~」

「……ああ」

 それは容易に想像がつく。たぶん、今までアスピスに来たメンターには、こいつらは素直に従わなかったんだろうな。メンターもメンターで、アスピス行きという事実上左遷に等しい扱いを受けた上、いるメンバーも癖が強すぎるから、モチベーションも上がらなかっただろうし。

 それにただでさえ、アンサスの扱いは軍全体で見ても良くないのだ。こいつらの問題に寄り添って、こいつらと向かい合おうなんて考えるものはそういないだろう。

「まあ、私たちは兵器だけど心はあるわけじゃん? 私たちも仕える相手は選びたいって考えてしまうわけですよ~。その点、イケメンターは合格ですね。みんな、あなたには付いていってもいいかなって……思っているわけです」

「……そ、そうか。光栄だな」

 むず痒いな。

 本当に大したことはしていないのに。

「……すごいよね、本当に」

 ネコヤナギの目は、敵を殲滅した椿たちに向けられていて。

 その目の奥は、なぜか寂しそうに見えた。





 その後も俺達は出現した敵を何度か倒し、順調にステージの攻略を進めていった。

 あとはエリアボスを残すのみである。

 もう少しだ。もう少しで、帰ることができそうだ。

 俺がほっと胸を撫で下ろしていると、アラートが鳴り響き、勝手にメニュー画面が開いた。

 ――エリアボスの出現を知らせるアラート。

「……みんな、エリアボスだ。気を引き締めてかかってくれ」

「はい。……もう少しで終わりますね」

「ああ」

 俺たちは、森の奥にある開けた場所に出た。

 全員が武器を構える。先ほどからずっと後ろに控えていたスノーも「希望の雫エルピス」を展開して、椿たちと並んだ。

 風が、沈黙を揺らす。

「……妙だな」

 スノーがぼそりと呟いた。

「ええ。あまりにも静かすぎるわ。……本当にエリアボスは出現しているのですか?」

 椿に言われて、念の為もう一度通知画面を確認する。間違いなく「エリアボスの出現」との記載があった。

「いや……間違いない。たしかにエリアボスの出現と」

 その時だった。

 メニュー画面が、突然赤く点滅し始めた。

「――」

 警告。

 警告、警告、警告警告警告警告警告警告警告――。

 幾度も幾度も爆発的な速さで展開される「警告」の文字。

「な、なんだこれ……!」

 俺の声は半ば悲鳴に近かっただろう。一斉に広げられた不穏な通知の数々――こんなの見たことがない。

 動揺してしまい、足を引いた。

 その瞬間。

 足元の花が、雑草が、一斉に朽ち果てた。

「――」 

 足元だけじゃない。周囲の草木が、周囲の花々が、あれだけ生い茂り咲いていたはずなのに一瞬で腐り落ち、大地は荒廃した。わずか数秒の出来事。アンサスたちも困惑を隠せず、周りを見回して目を白黒させていた。

 スノーを除いて。

「……スノー?」

 彼女は上空を見ていた。呆然と、目を見開いて。限界まで引き絞られた赤い瞳が、徐々に徐々に揺れていく。

 俺は彼女の視線を追って、固まった。

 固まらずにはいられなかった。

「え?」

 蛹。

 そう表現する他ない大きな黒い塊が空中に浮かんでいて。

 その背中の部分が風船のように膨張し、袋を破るときのような音をたて、表皮が破れた。中から現れた腕。羊水のような液体で塗れ、まるで琥珀のような神秘的な輝きを放っている。

 起き上がるように顔を現したそれを見て――。

 ――俺の身体が総毛立った。

「……逃げろ」

 スノーがつぶやく。

 その唇は激しくわななき。

 やがて恐怖の咆哮が、彼女の口から轟いた。

 
 

 
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