急な辞令に納得いかないので人事部長を襲ってみたところ、返り討ちにあった件

99

文字の大きさ
8 / 9
グズグズに甘やかされたくて、人事部長に抱いてしてほしいと誘ってみた件(仮)

3

「……今日のお姫様は、ちょっといつもと違いますね?」

首筋に舌を這わせ、右手で私の胸の先端をカリカリさせていた佐藤俊生は行為を止めて、私の顔を覗き込み、「何かあった?」と聞いてくる。

情熱に流されずに、こちらの感情の変化を敏感に察知してくれるとは、なんて私の彼氏は優しいことか。

「……仕事がうまくいっていない気がする。前職ではそんなこと思わなかったのに、配置換えになってからこの方、自分がこんなに仕事ができなかったのかと思うことが多くて、辛くて仕方ない。」

ささくれだったこの感情を、どうしてよいのかわからない、と口にすると、目からボロリと涙が溢れてきてしまう。
一度溢れてしまえば気持ちと涙は止められない。
そしてそのまま佐藤俊生の胸でしばらく泣いてしまったのだった。

佐藤俊生は私の頭を撫でながら、なるほど、と話をじっと聞いてくれた。

「玲子さんは、自分への目標設定を高くするところがあるからなあ。」

そう呟いた後、佐藤俊生は頭を撫でてくれながら、私の目を見てこんなことを言うのだった。

「まずは仕事を完璧にこなそうと思わずに、小さいことでもいいから、達成できたことを見つけて、自分を褒めてあげようよ?こんなに頑張ってるんだから、自分をもっと肯定してあげないとね?」

「自分で自分を褒めにくいなら、毎日俺に連絡して?毎日声と体で全力で褒めまくって、癒やしまくっちゃうから。」

最後にはおどけて肩をすくめてウィンクまでしてくれる。

……なんて私の彼氏は、素敵な提案を言ってくれるんだろう。
優しくてカッコよくて可愛くてエロいなんて、最高ではないか。

涙を拭うと、佐藤俊生に飛びついて、

「俊生さん、ありがとう。大好き。」

そう言うと、目の前のこの人事部長が堪らなく愛おしくなって、その目を真っ直ぐ見て思わずこう言うのだった。

「俊生さん、私から改めてお願いしてもいい?どうか、私と結婚してくれませんか?」


突然の話に目を丸くする佐藤俊生。
まさか玲子さんから改めてプロポーズされるとは、とちょっと照れくさそうにしながら、
「もちろんそのつもりですよ、俺のお姫様。」
そう言って、ちゅうとキスをしてくれるのだった。

そして、そのままベッドに優しく押し倒されて、

「じゃ、仕切り直しでもう一度溺愛の続きをしちゃっていいのかな?」

と、問われるものだから、改めて聞かれると恥ずかしいと思いつつも、「仕切り直しで溺愛しちゃって下さい」と佐藤俊生に齧り付くと、耳元でそう囁くのだった。

「そう言えば、猫は自分の毛を舐めてキレイに整えるって言いますよね。」

モゾモゾ私の体のあちこちを弄りながら、佐藤俊生は突然そんなことを言う。

「玲子さんのささくれだった心も、もしかしたら全身俺が舐めまくってご奉仕したら、キレイに整えられるかもしれませんよね?」

そんなことを言うと、悪い笑みを湛えた佐藤俊生は、「それとこれとは話が違うと思う!」と、慌てる私を他所に、有限実行とばかりに敏感なところはもちろんのこと、手の指先から足の先まで全身舐めまくるものだから、それからしばらくは快楽の波に飲まれっぱなしになる私なのだった。

そのお返しとばかりに、翌朝は私が佐藤俊生の乳首を攻めようとするも、またしても返り討ちにあってしまうのは言うまでもなく。


……この一夜で仕事の悩みがなくなった訳ではない。
けれど信頼している人に気持ちを吐き出すことで心が軽くなったこともまた事実。
そして、佐藤俊生への愛情も益々深くなっていく私なのだった。

以上グズグズに甘やかされたくて、人事部長に抱いてしてほしいと誘ってみたら、身も心も甘やかされちゃってたってことで、これにておしまい!
感想 0

あなたにおすすめの小説

ドSでキュートな後輩においしくいただかれちゃいました!?

春音優月
恋愛
いつも失敗ばかりの美優は、少し前まで同じ部署だった四つ年下のドSな後輩のことが苦手だった。いつも辛辣なことばかり言われるし、なんだか完璧過ぎて隙がないし、後輩なのに美優よりも早く出世しそうだったから。 しかし、そんなドSな後輩が美優の仕事を手伝うために自宅にくることになり、さらにはずっと好きだったと告白されて———。 美優は彼のことを恋愛対象として見たことは一度もなかったはずなのに、意外とキュートな一面のある後輩になんだか絆されてしまって……? 2021.08.13

密室に二人閉じ込められたら?

水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?

練習なのに、とろけてしまいました

あさぎ
恋愛
ちょっとオタクな吉住瞳子(よしずみとうこ)は漫画やゲームが大好き。ある日、漫画動画を創作している友人から意外なお願いをされ引き受けると、なぜか会社のイケメン上司・小野田主任が現れびっくり。友人のお願いにうまく応えることができない瞳子を主任が手ずから教えこんでいく。 「だんだんいやらしくなってきたな」「お前の声、すごくそそられる……」主任の手が止まらない。まさかこんな練習になるなんて。瞳子はどこまでも甘く淫らにとかされていく ※※※〈本編12話+番外編1話〉※※※

元遊び人の彼に狂わされた私の慎ましい人生計画

イセヤ レキ
恋愛
「先輩、私をダシに使わないで下さい」 「何のこと?俺は柚子ちゃんと話したかったから席を立ったんだよ?」 「‥‥あんな美人に言い寄られてるのに、勿体ない」 「こんなイイ男にアピールされてるのは、勿体なくないのか?」 「‥‥下(しも)が緩い男は、大嫌いです」 「やだなぁ、それって噂でしょ!」 「本当の話ではないとでも?」 「いや、去年まではホント♪」 「‥‥近づかないで下さい、ケダモノ」 ☆☆☆ 「気になってる程度なら、そのまま引き下がって下さい」 「じゃあ、好きだよ?」 「疑問系になる位の告白は要りません」 「好きだ!」 「疑問系じゃなくても要りません」 「どうしたら、信じてくれるの?」 「信じるも信じないもないんですけど‥‥そうですね、私の好きなところを400字詰め原稿用紙5枚に纏めて、1週間以内に提出したら信じます」 ☆☆☆ そんな二人が織り成す物語 ギャグ(一部シリアス)/女主人公/現代/日常/ハッピーエンド/オフィスラブ/社会人/オンラインゲーム/ヤンデレ

優しいマッチョ先輩とみたらし

羽月☆
恋愛
マッチョの松田先輩ときれいだけど実は腹黒毒舌の百合先輩。 同期のいない私 鴻島みどりはふたりに仲良くしてもらってます。 会社でも並びの席で、飲み会でもたいてい三人一緒にいて。 優しい松田先輩にはお酒を勧められます。 飲み足りない顔をしてると思います。だって私は飲めるんです! だけど三杯まで、お外では三杯までって決めてます。 今日も部屋で一人二次会。 だって恋活中の私はあふれる期待を胸に参加した飲み会で・・・まったく意識もされず。 なかなかうまくいかない恋活中の私。 どうしてなんでしょうか? そんなにダメですか? 長い間掲げていた恋活中の看板、やっと下ろすことが出来ます。 緑のちょっと変な恋愛事情の話です。

鬼上官と、深夜のオフィス

99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」 間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。 けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……? 「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」 鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。 ※性的な事柄をモチーフとしていますが その描写は薄いです。

ハイスペックな男(対象外)と私

イセヤ レキ
恋愛
神崎(かんざき)莉子(りこ)、27歳。 ハイスペックな男に恋をし、自分磨きに5年程邁進していた結果、その男はあっさりと新入社員にとられてしまった。 傷心した莉子の前に現れたのは━━? ギャグ/ほのぼの//現代/社会人/ハッピーエンド/日常

彼と私と甘い月

藤谷藍
恋愛
白河花蓮は26歳のOL。いつも通りの出勤のはずが駅で偶然、橘俊幸、31歳、弁護士に助けられたことからお互い一目惚れ。優しいけれど強引な彼の誘いに花蓮は彼の家でバイトを始めることになる。バイトの上司は花蓮の超好みの独身男性、勤務先は彼の家、こんな好条件な副業は滅多にない。気になる彼と一緒に一つ屋根の下で過ごす、彼と花蓮の甘い日々が始まる。偶然が必然になり急速に近づく二人の距離はもう誰にも止められない? 二人の糖度200%いちゃつきぶりを、こんな偶然あるわけないと突っ込みながら(小説ならではの非日常の世界を)お楽しみ下さい。この作品はムーンライトノベルズにも掲載された作品です。 番外編「彼と私と甘い月 番外編 ーその後の二人の甘い日々ー」も別掲載しました。あわせてお楽しみください。