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一章 文月
七月十八日(月曜日)8
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予約状況を確認した後、
僕はパソコンのDドライブに保存してある
ファイルを開いた。
そのファイルには日付と曜日が書かれていた。
最も新しい日付は
六月二十日(月)
だった。
思い出した。
梅雨の合間の曇りの日だった。
今日が七月十八日だから、
あれからもうすぐ一カ月が過ぎようとしていた。
そろそろ疼いてくる頃だ。
明日の安倍瑠璃の体が、
僕の歪んだ情念に火を点けなければよいのだが。
僕はパソコンの電源を落として部屋に戻った。
テレビをつけると
丁度十八時三十分からのニュースが始まった。
最初のニュースは
連続殺人事件に関することだった。
「先月、稲置市で発見された
女性の他殺体に関する続報です。
こちらは先月の二十二日未明、
稲置市の雑居ビルの敷地内で
全裸女性の他殺体が発見された事件で、
警察では去年から続く一連の殺人事件の
五人目の被害者である可能性が高い
との見方を強めています」
この連続殺人事件が
世間の話題に上ったのは今年に入ってからだった。
元々無関係と思われた四件の殺人事件が
同一犯によるものと判明すると
マスコミが競って世間を煽った。
判明していないだけで
もっと多くの被害者がいるなどと言う者もいた。
当然、いまだにその犯人は捕まっていない。
その夜、
布団にはいってからも
僕はなかなか寝付けなかった。
目を閉じると
三週間前に見た安倍瑠璃の体が浮かんできた。
妄想の中で彼女の柔らかく白い肌に触れながら、
僕の意識はどんどん覚醒していった。
僕はパソコンのDドライブに保存してある
ファイルを開いた。
そのファイルには日付と曜日が書かれていた。
最も新しい日付は
六月二十日(月)
だった。
思い出した。
梅雨の合間の曇りの日だった。
今日が七月十八日だから、
あれからもうすぐ一カ月が過ぎようとしていた。
そろそろ疼いてくる頃だ。
明日の安倍瑠璃の体が、
僕の歪んだ情念に火を点けなければよいのだが。
僕はパソコンの電源を落として部屋に戻った。
テレビをつけると
丁度十八時三十分からのニュースが始まった。
最初のニュースは
連続殺人事件に関することだった。
「先月、稲置市で発見された
女性の他殺体に関する続報です。
こちらは先月の二十二日未明、
稲置市の雑居ビルの敷地内で
全裸女性の他殺体が発見された事件で、
警察では去年から続く一連の殺人事件の
五人目の被害者である可能性が高い
との見方を強めています」
この連続殺人事件が
世間の話題に上ったのは今年に入ってからだった。
元々無関係と思われた四件の殺人事件が
同一犯によるものと判明すると
マスコミが競って世間を煽った。
判明していないだけで
もっと多くの被害者がいるなどと言う者もいた。
当然、いまだにその犯人は捕まっていない。
その夜、
布団にはいってからも
僕はなかなか寝付けなかった。
目を閉じると
三週間前に見た安倍瑠璃の体が浮かんできた。
妄想の中で彼女の柔らかく白い肌に触れながら、
僕の意識はどんどん覚醒していった。
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