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二章 葉月
八月三十一日(水曜日)1
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外からあの独特のエンジン音が聞こえた。
この日の大烏は
普段プールで見かけるようなラフな服装だった。
大烏は入ってくるなり、
「ふむ。
なかなか綺麗だ」
と言って興味深そうに室内を見回していた。
僕はコーヒーを淹れるために一度部屋へ戻った。
コーヒーを手に戻ると
大烏はパソコンの前に腰掛けていた。
「お待たせして申し訳ありません。
お口に合うかわかりませんがどうぞ」
僕はパイプ椅子を出してそれに座った。
「ふむ。
そんなに気を遣わなくてもいいよ。
それよりも話を聞かせてくれ給え」
「・・は、はい」
僕はコーヒーを一口飲んだ。
そして大きく息を吐き出してから
ゆっくりと口を開いた。
一度話し始めると
堰を切ったように次々と言葉が出てきた。
まるで溜まっていた膿を吐き出すかの如く
僕は話し続けた。
僕が話をしている間、
大烏は何も言わずただ腕を組んで
じっと目を瞑っていた。
聞いているのかいないのか、
傍目にはわからなかった。
それでも構わず僕は話し続けた。
すべてを包み隠さずに。
自分の汚らわしい行為までも。
文字通りすべてを話した。
この日の大烏は
普段プールで見かけるようなラフな服装だった。
大烏は入ってくるなり、
「ふむ。
なかなか綺麗だ」
と言って興味深そうに室内を見回していた。
僕はコーヒーを淹れるために一度部屋へ戻った。
コーヒーを手に戻ると
大烏はパソコンの前に腰掛けていた。
「お待たせして申し訳ありません。
お口に合うかわかりませんがどうぞ」
僕はパイプ椅子を出してそれに座った。
「ふむ。
そんなに気を遣わなくてもいいよ。
それよりも話を聞かせてくれ給え」
「・・は、はい」
僕はコーヒーを一口飲んだ。
そして大きく息を吐き出してから
ゆっくりと口を開いた。
一度話し始めると
堰を切ったように次々と言葉が出てきた。
まるで溜まっていた膿を吐き出すかの如く
僕は話し続けた。
僕が話をしている間、
大烏は何も言わずただ腕を組んで
じっと目を瞑っていた。
聞いているのかいないのか、
傍目にはわからなかった。
それでも構わず僕は話し続けた。
すべてを包み隠さずに。
自分の汚らわしい行為までも。
文字通りすべてを話した。
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