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えー?乙女ゲームってなんぞ。 に!
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『プレイヤーの死亡を確認。自動登録機能を起動。アイテム、死者蘇生の書を発動』
『プレイヤーの蘇生を完了。プレイヤーの呪縛を感知。魔具、呪縛解除EX使用』
『プレイヤーのスキャン完了。快適なプレイをお楽しみください』
開始しますか?
Yes・No
ピコーン、ピコーン、ピコーン、
「………うるさいんじゃ!ボケ!!!」
人が気持ち良く寝ているってのに、煩くて頭が痛いよ!せっかく良い夢を見てたのに酷い仕打ちだ。
「あー?えっ寝落ちしてたん。………ヤッバ、ゆいこぬが劇怒る」
「やっちまったぜ」
頭に響くアナウンスにYesを念じると煩いアラーム音が消え、頭がスッキリする。だが、私の気分はどん底だ。
VRゲームで出来た友達の、約束を破ると怒り狂う友人が怖すぎるからだ。
約束を破った理由が完全にオワタ。
「寝落ちって。一番怒られる理由だな」
「うわー、行きたくない」
今日は友人のゆいこぬが以前からクリアする為に必死で集めた装備で特別なボスを倒す日だ。それを寝落ちで遅れる私って!バカが!!自分自身に腹が立つ。
「あー。うわー、やだー」
「うっっ。ぷぇ!ぺっぺっぺ!!」
口に砂が入った。
「ん……?地面が血だらけだぁ」
転がった地面へ目を向けると、血溜まりが視界に飛び込んできた。もしかして私の所業ですかね。寝落ちの寸前に無意識で身体が動いて敵を殲滅したかぁ。なるほど。
「なるほど。じゃあない!?これPKですやん!!プレイヤーキルなぞしない廃人プレイヤーのおおおお!わ、私がPKしたら培った栄光が崩れ去るでござるううう」
それも一瞬で!音速超えるよ!?どうしよう、プレイヤーの人にお詫びしないと。スライディング土下座が先か?どっちか誰か教えて。
「まずい。先に蘇生しなきゃ」
パニックになる前にPKしたプレイヤーを復活させるのが礼儀だよ。彼等の目が覚めたら全力で謝らないと。
立ち上がろうと起き上がるが、上手く立てない。えっ、ペナルティーですか??
半透明な画面を自分の目の前に出現させ、ステータスの文字を見るが、特に変化はない。
「んー?………はあ?なんでドレス着てるの。ビラビラで真っ赤な……いった!!痛い!頭が割れるうぅぅ」
なにこれ。鈍器で頭を殴られた挙句に、脳の中を引っ掻き回された不快感は!?気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。
私じゃない私の知らない記憶が煩い。
どうなるの!?
『プレイヤーの蘇生を完了。プレイヤーの呪縛を感知。魔具、呪縛解除EX使用』
『プレイヤーのスキャン完了。快適なプレイをお楽しみください』
開始しますか?
Yes・No
ピコーン、ピコーン、ピコーン、
「………うるさいんじゃ!ボケ!!!」
人が気持ち良く寝ているってのに、煩くて頭が痛いよ!せっかく良い夢を見てたのに酷い仕打ちだ。
「あー?えっ寝落ちしてたん。………ヤッバ、ゆいこぬが劇怒る」
「やっちまったぜ」
頭に響くアナウンスにYesを念じると煩いアラーム音が消え、頭がスッキリする。だが、私の気分はどん底だ。
VRゲームで出来た友達の、約束を破ると怒り狂う友人が怖すぎるからだ。
約束を破った理由が完全にオワタ。
「寝落ちって。一番怒られる理由だな」
「うわー、行きたくない」
今日は友人のゆいこぬが以前からクリアする為に必死で集めた装備で特別なボスを倒す日だ。それを寝落ちで遅れる私って!バカが!!自分自身に腹が立つ。
「あー。うわー、やだー」
「うっっ。ぷぇ!ぺっぺっぺ!!」
口に砂が入った。
「ん……?地面が血だらけだぁ」
転がった地面へ目を向けると、血溜まりが視界に飛び込んできた。もしかして私の所業ですかね。寝落ちの寸前に無意識で身体が動いて敵を殲滅したかぁ。なるほど。
「なるほど。じゃあない!?これPKですやん!!プレイヤーキルなぞしない廃人プレイヤーのおおおお!わ、私がPKしたら培った栄光が崩れ去るでござるううう」
それも一瞬で!音速超えるよ!?どうしよう、プレイヤーの人にお詫びしないと。スライディング土下座が先か?どっちか誰か教えて。
「まずい。先に蘇生しなきゃ」
パニックになる前にPKしたプレイヤーを復活させるのが礼儀だよ。彼等の目が覚めたら全力で謝らないと。
立ち上がろうと起き上がるが、上手く立てない。えっ、ペナルティーですか??
半透明な画面を自分の目の前に出現させ、ステータスの文字を見るが、特に変化はない。
「んー?………はあ?なんでドレス着てるの。ビラビラで真っ赤な……いった!!痛い!頭が割れるうぅぅ」
なにこれ。鈍器で頭を殴られた挙句に、脳の中を引っ掻き回された不快感は!?気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。
私じゃない私の知らない記憶が煩い。
どうなるの!?
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