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第0章 始まりは突然に。
異世界召喚とかダルイ。
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薄暗い自分の部屋で、パソコンの画面を気だるげに操作する彼の名前は杉崎・青、高校二年生の男子高校生だ。
趣味はゲーム。ネットゲームからテレビゲーム、スマホなど、ゲームが出来るなら必ず一台はゲーム機を確保する。
ゲームの大半は海外のソフトだった。
日本のソフトの方が少ない。
だからだろうか。
1年前から青がプレイしたゲーム実況の動画が、自身の作ったブログで人気が出て、気が付けば有名実況者の仲間入りをしていた。
本人も有名実況者になった事実に、ドッキリではないかと思っているのだが、1年無事に続いているから最近は大丈夫か?と思い始めた。
「夜中の2時か……そろそろ寝ないと」
ふとパソコンに表示された時間を見れば、時刻は真夜中。
そうだ、昨日も夜中の2時過ぎまで起きてたなぁとボサボサの髪を掻く。さすがに二日続けての夜更かしはマズイか。
「夏の朝はキツイ。体力と精神力的に」
季節が夏になり、睡眠時間が普段から少ない青には夏の朝の日差しが強い。ギラギラと容赦なく己の登校中に照りつける太陽の光が憎くてたまらない。
「明日こそ早く寝るか。いや、もう今日になるのか?取り敢えず、夜は早く寝る」
うんうん。と早寝を目標に決めるが、毎日似た目標を立ててはあれ?とか言っている気が。
気のせいだな。
んー!と椅子に座った状態で腕を伸ばし、背筋を伸ばす。
長時間座った後の伸びは気持ちよくて好きだ。
全身の力が抜けて開放的な気分になるから。
「はぁ。パソコン消すか」
名残惜しいが、登校中に睡眠不足で倒れたくないのでマウスを動かし、終了マークを矢印で押す。
ブウン。
「……ん?画面が真っ白になった??」
パソコンを終了する表示をクリックしたが、なぜか画面が真っ白に切り替わった。バクだろうか?と考え、パソコンの取扱説明書を開き、一通りの対策をためす。
「どうにもならん。まさかの買い替えですか」
一時間ほどパソコンの再起動方法を、本とスマホを使い調べたが、復活の兆しが見えない。
「バックアップしたのは一ヶ月前だ。……一ヶ月分のゲームデータが消えた」
「マジかよ。課金アイテムがっっ」
パソコンのデータをバックアップしたのが、一ヶ月前なので途方に暮れ頭を抱える。一ヶ月分のデータが消えたのだ。ブログに載せる動画も消えたから撮り直し。課金アイテムも消滅。
こまめにバックアップしなかった自分に腹が立つ。
だが、過ぎたことは仕方がない。最新のパソコンに買い替えれるのだと気分を切り替える。
よくも悪くも面倒くさがりな青だった。
「ちょうど明日の学校は午前で終わりだから、午後に電気屋へ行くか」
無論パソコンの専門店だ。品揃えが桁違いだからな。お目当の品がなかったらその場で細かく注文できるし。
パソコンの予定を考え終えた青は、画面が真っ白で動かないパソコンを外へ運ぶため、持ち上げた。
キュイーン。キュイーン。キュイーン。
「えっ。動いた?」
持ち上げた瞬間、起動音を上げたパソコンに驚き画面を覗く。
ピカ!
「なっ!?まぶし!!」
眩い光を放つ画面を直視した青は、視界を光に奪われ平衡感覚が狂う。
「っ!くっそ」
がターン!!
たまらず後ろへひっくり返る。
カッ!
倒れる反動で手に持っていたパソコンは空中へ放られ、一層眩しい光が部屋と青を包み込む。
強烈な光が収まると、いつもと変わらない部屋の中で、青の存在だけが唐突に消え失せた。
趣味はゲーム。ネットゲームからテレビゲーム、スマホなど、ゲームが出来るなら必ず一台はゲーム機を確保する。
ゲームの大半は海外のソフトだった。
日本のソフトの方が少ない。
だからだろうか。
1年前から青がプレイしたゲーム実況の動画が、自身の作ったブログで人気が出て、気が付けば有名実況者の仲間入りをしていた。
本人も有名実況者になった事実に、ドッキリではないかと思っているのだが、1年無事に続いているから最近は大丈夫か?と思い始めた。
「夜中の2時か……そろそろ寝ないと」
ふとパソコンに表示された時間を見れば、時刻は真夜中。
そうだ、昨日も夜中の2時過ぎまで起きてたなぁとボサボサの髪を掻く。さすがに二日続けての夜更かしはマズイか。
「夏の朝はキツイ。体力と精神力的に」
季節が夏になり、睡眠時間が普段から少ない青には夏の朝の日差しが強い。ギラギラと容赦なく己の登校中に照りつける太陽の光が憎くてたまらない。
「明日こそ早く寝るか。いや、もう今日になるのか?取り敢えず、夜は早く寝る」
うんうん。と早寝を目標に決めるが、毎日似た目標を立ててはあれ?とか言っている気が。
気のせいだな。
んー!と椅子に座った状態で腕を伸ばし、背筋を伸ばす。
長時間座った後の伸びは気持ちよくて好きだ。
全身の力が抜けて開放的な気分になるから。
「はぁ。パソコン消すか」
名残惜しいが、登校中に睡眠不足で倒れたくないのでマウスを動かし、終了マークを矢印で押す。
ブウン。
「……ん?画面が真っ白になった??」
パソコンを終了する表示をクリックしたが、なぜか画面が真っ白に切り替わった。バクだろうか?と考え、パソコンの取扱説明書を開き、一通りの対策をためす。
「どうにもならん。まさかの買い替えですか」
一時間ほどパソコンの再起動方法を、本とスマホを使い調べたが、復活の兆しが見えない。
「バックアップしたのは一ヶ月前だ。……一ヶ月分のゲームデータが消えた」
「マジかよ。課金アイテムがっっ」
パソコンのデータをバックアップしたのが、一ヶ月前なので途方に暮れ頭を抱える。一ヶ月分のデータが消えたのだ。ブログに載せる動画も消えたから撮り直し。課金アイテムも消滅。
こまめにバックアップしなかった自分に腹が立つ。
だが、過ぎたことは仕方がない。最新のパソコンに買い替えれるのだと気分を切り替える。
よくも悪くも面倒くさがりな青だった。
「ちょうど明日の学校は午前で終わりだから、午後に電気屋へ行くか」
無論パソコンの専門店だ。品揃えが桁違いだからな。お目当の品がなかったらその場で細かく注文できるし。
パソコンの予定を考え終えた青は、画面が真っ白で動かないパソコンを外へ運ぶため、持ち上げた。
キュイーン。キュイーン。キュイーン。
「えっ。動いた?」
持ち上げた瞬間、起動音を上げたパソコンに驚き画面を覗く。
ピカ!
「なっ!?まぶし!!」
眩い光を放つ画面を直視した青は、視界を光に奪われ平衡感覚が狂う。
「っ!くっそ」
がターン!!
たまらず後ろへひっくり返る。
カッ!
倒れる反動で手に持っていたパソコンは空中へ放られ、一層眩しい光が部屋と青を包み込む。
強烈な光が収まると、いつもと変わらない部屋の中で、青の存在だけが唐突に消え失せた。
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